仮題名『ルイズが浄化する者を召喚しました』   作:蜜柑ブタ

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ダラダラ長引かせられないので、一気に終わらせることに。


巨大な精霊石、大いなる意志の浮上。


バッターが少しだけ、ルイズに…?


SS12  大いなる意志の浮上

 

 

 虚無の四の四を揃えた時。

 

 大いなる意志は、浮上する。

 

 大いなる意志を破壊する者こそ、バッターと呼ばれし、救世主なり。

 

 

 

 

 悪魔の力が四つ揃いし時。

 

 大いなる精霊の意志が現れ。

 

 悪魔が呼び寄せし、バッターと呼ばれし浄化する者により世界は無へと帰すだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 それぞれ、異なる言い伝え。

 人間側と、エルフ。

 バッターという存在について、6千年前からそう伝えられていた。

 救世主なのか。それとも、世界を滅ぼし無に帰してしまう悪魔なのか。

 ブリミル教の総本山であり、バッターを救世主と見ていたロマリアに疑惑が浮上していた。

 攻め込んできたエルフの大軍を逃げる者すら残さず皆殺しにしたバッターに対してだ。

 真に彼が救世主なのか? 本当に世界を救う存在なのかと。

 突如として滅んだアルビオンで発見されたバッター。実は、アルビオンを滅ぼしたのがバッターじゃないかという意見も出たほどだ。(←当たり)

 様々な意見が飛び交う中、ヴィットーリオは、ただ、これは、始祖ブリミル様のご意志だと言い聞かせただけだった。

 言い伝えを残したのがブリミルであるがためだ。

 ヴィットーリオは、あくまでそれを信じている。いや、盲信していると言える。

 

 

「ねえ…、バッター…。」

「……。」

「あなたは、本当に救世主なの?」

「…俺は、浄化する者だ。」

「その浄化ってなに?」

「すべてを等しく許し、そして解放することだ。」

「その解放って…なに? まさかと思うけど、滅ぼすこと? 死を与えること?」

「……だとしたら? どうする?」

「あ、あんた…!」

 ルイズが青ざめ、ワナワナと震えた。

 そして、一歩一歩後ろへ下がっていく。どうやらこのことをヴィットーリオに伝えようとしているらしい。

 

 

 『大いなる意志が、もうすぐ浮上する』

 

 

「そうか…。」

 バッターは、その声を聞いて立ち上がった。

 ルイズは、ビクッと震え上がり、腰を抜かした。

 しかし、バッターは、それを無視してルイズの横を通り過ぎ、部屋から出て行った。

「バッター?」

 ルイズが訝しんでいると、入れ替わりに入って来た僧が、ルイズに、海に大いなる意志と思われる巨石が浮上したことを伝えてきた。

 それを聞いたルイズは、ギョッとし、立ち上がってバッターを探したがいなかった。

 そして急いでヴィットーリオに、バッターがいないことを伝えた。さらに、バッターがすべてを解放する…、つまり死をもって救済を行おうとしていることを伝えた。

 ヤフェトに乗って先に大いなる意志へと向かったバッターを追おうとしていたヴィットーリオ達は、言葉を失った。

「それは…、本当ですか?」

「本人に確認しました! だとしたら、どうするって答えました!」

「聖下!」

「………彼を…バッター殿を追います。」

「せ、聖下?」

「…止めるのです。大いなる意志を破壊させないために!」

 ヴィットーリオは一転して、バッターを敵と判断し、そう命じた。

 最悪の事態に、大きな動揺が走る。

 

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

『バッター…、どうやら彼らはお前をようやく敵だと知ったようだな。』

 海が見える上空を飛びながらヤフェトが言う。

『だが、手遅れだろう。すでに大いなる意志というスイッチは浮上した。……ここからは、あくまで私の憶測でしか無いが…、聞いてはもらえるか?』

「なんだ?」

『お前を、この世界に呼び寄せたのは、ルイズという娘ではないだろう。おそらくは、ブリミルという6千年前にいた魔法使いだ。』

「……。」

『お前に語りかける声も、ブリミルその人ではないのか? ブリミルは、初めから世界を救う気などなかった。望んだのは、世界の終わりなのだとしたらどうだ? バッター…、お前は人形だ。それを自負しているなら感じていたのではないか? 滅びを望む、プレイヤー(ブリミル)の意志を。』

「そんなことは関係ない。それがどうした?」

『そうか…。お前にとっては、プレイヤーが変わったとてやるべきことは変わらないか…。』

「……。」

『見えてきたぞ。あれが大いなる意志だろう。』

 やがて霞んだ天候の向こうに、巨大な石が海の上に浮かび上がっているのが見えた。

『むっ?』

 ヤフェトがふと気づく。

 後ろから凄まじい数の火球が飛んできた。

 竜騎士隊だった。

「行かせませんよ。」

 その隊を率いているのは、ジュリオだった。

「驚きましたか? 教皇聖下は、あなたを世界を終わらせる敵と判断されましたよ。」

「それが…どうした?」

「やはり……、それを承知の上だったというわけか。」

「邪魔をするなら、浄化するだけだ。」

「我々だけだとは思わないで貰いたいですね。」

 竜騎士隊の後ろには、空中艦隊がバッターを追いかけてきていた。

『やれやれ…、すべてが遅いというのに…。』

「このまま進め。」

『……。』

 ヤフェトは、黙って飛ぶ速度を上げた。

 スピードで勝る風竜が迫って来ると、アドオン達が縦横無尽に飛び回って風竜を堕とす。その間に、アドオンが、攻撃力を上げるアビリティをかけて、放つ。

 

 フォーヴィズム的悲劇

 

 攻撃力を最大限にあげられた全体攻撃が竜騎士達を襲う。そして、砕かれ、肉片と血が空中で破裂し、ボトボトと落ちていく。

 その攻撃をなんとか避けたジュリオが、バッターに迫る。

 バッターに、ジュリオの竜の爪が襲いかかろうとしたとき、アドオンが間に入り、麻痺攻撃が入った。

 ジュリオの竜は、突然のことに空中で止まり、ジュリオを乗せたまま落下していった。

『間もなくだ。』

 

「バッターーー!!」

 

「!」

 ルイズの叫び声が聞こえたと同時に、凄まじい爆発が襲いかかってきた。

 しかし、撃墜するには至らない。

 ワルドが操る風竜に共に乗っているルイズが杖を構えていた。

 大きな爆発の次は、数発の小さな爆発が周囲に起こる。しかしそれでもヤフェトもバッターも怯まない。

 やがてヤフェトが大いなる意志の上に到着し、バッターが飛び降りた。

「あとは…、どうすればいい?」

 そしてプレイヤー(ブリミル)に問う。

 

 

 『砕け』

 

 

「分かった。」

 バッターは、バットを振り上げようとした。

「止めて!!」

 そこにルイズが飛び降りてきた。

 ルイズは、涙を浮かべて杖をバッターに向けた。

「お願い! 世界を滅ぼさないで!」

「なぜ?」

「なぜって…、そんなことしたらみんなが…。」

「なぜこの世界をそこまで存続させたい?」

「滅ぼしたらいけないわ!」

「こんな……、魔法主義に染まって、穢れた世界を…。」

「っ!」

「ブリミルは、それを望まなかった。こんな世界になるなら魔法なんて…、子孫なんて残さなかったっと。穢れたモノを真っ新に戻すには、ただひとつ……浄化するしかなかった。だから、俺が呼ばれた。」

「ブリミルの意志だというの?」

「そうだ。俺に語りかけてきている声だ。そして俺という人形の操り手だ。」

「そんな…。」

「ルイズ! 惑わされるな!」

 ワルドがルイズを奮い立たせようとする。

「魔法主義社会で…、お前はどれほど辛い目にあった? 魔法がロクに使えないからとどれだけの白い目を向けられた? 思い出せ。こんな世界なんて滅べて少しでも考えたことがあるだろう?」

「そ、れは…。」

「ルイズ!」

「お前は、邪魔だ。」

「ぐあ!」

「ワルド!」

 次の瞬間にアドオンの攻撃を受けワルドが吹っ飛ばされた。

「お前はどうする? こんな世界を存続させるか…。それとも綺麗さっぱり終わらせるか…?」

 

 

 『何を…迷っている? お前はマリオネットだ。早く大いなる意志を砕け』

 

 

「ルイズ…、お前が、ジャッジするんだ。空しき…最後のジャッジを。」

「私は……。」

 

 

 

 

※選択肢

 

 

 

 砕いて終わらせる  ←

 

 

 砕かせない

 

 

 

 




ガンダールヴ効果無いって、設定で書いてましたが。
少しだけ情というものが、バッターに発生したということにしました。


ブリミルは、死後世界を見守っていたが、歪んだ魔法主義社会に嫌気が差して、バッターを呼び寄せたという裏話が明らかに。

エンドは、ゲームと同じで二種類です。隠しエンドは無し。
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