この世の全てを美少女に!   作:縛炎

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106 初体験

 

 天使ダストちゃんのおパンツを、下界から拝めたエリートゾンビはいたのだろうか。

 もし見れたのなら昇天してもおかしくない幸運だろう。

 白だったとかピンクだったとか肌色だったとか下界では無意味な議論が繰り広げられている。

 

 真偽はいつも闇の中だ。

 ダストちゃんはツリーハウスを登りきり、天空のテラスへと到着した。残念ながら確変終了である。チャンスを掴めなかった者は準備が足りなかったのだ。変態という汚名を被る覚悟が足りなかった。どちらにせよ、全ては過ぎた話。

 

「うわぁ。綺麗。」

 

 天空のテラスから眺める《赤の森》は、心を洗う美しさだった。

 青い抜けるような空と、風に揺れる一面の狂うような赤!圧倒的な深みのある立体的な赤の葉は、心をざわめかせる。

 

「メル。さっきは、疑ってごめん。」

「いいよ〜。さっ入って。」

 

 ドワーフは、美少女ダストちゃんを完成した家へと招く。まだ家財道具は少ないけれど、白を基調として赤のラインが入って随分と可愛いらしい部屋だった。

 

「すっごーい。可愛いーー。」

 

 ダストちゃんは、ぱあっと笑顔になり嬉しそうにくるくると回る。おっと、だいぶ精神が汚染されてきたな。

 褒められたメルも嬉しそうだ。ドワーフの心を満たされてるのだろう。

 

「そうだ、テラスで祝杯をあげよ。じゃーん、超高級酒だよ。」

「ダストちゃん、大好き〜。」

 

 メルがダストちゃんに抱きついてきた。さっきより嬉しそうだ。まったくドワーフって奴は。

 

 セルゲイの婆さんから貰った開店祝いの龍精酒の最後の一本を開ける。これは封印からして普通の酒とは違う。いい香りが立ち上ってきた。

 トクトクトク。

 グラスに注ぎ、テラスの長椅子に並んで座る。

 

「赤の森に、乾杯。」

「はぁ〜幸せ。」

 

 カチンとグラスを合わせて、雄大な景色を肴に酒をあおる。良いねぇ。

 

「あっ。ダストちゃん、ごめん〜まだ仕事が。」

「メル、残りはあげる。レアだから大切に飲んで。」

「本当!?ダストちゃん大好き〜。」

 

 泣きながら喜ばれた。酒瓶を大事そうに抱きながら、ドワーフのメルは仕事に戻っていく。

 

 ガヤガヤと下界は騒がしい。3軒目を今日中に完成させると意気込んでる。

 猫娘が稼いだお金を、バンバンと気前良く出資するので頑張って欲しい。メルカーナの貧乏村は、空前の好景気だった。

 赤の森も、資源豊かな森に産まれ変わったので、もしかしたらメルカーナの町になる日も近いのかもしれない。

 

「今日はツリーハウスに、このまま泊まろうかな。ふああ。眠い。枕を出そうと。」

 

 尖った石の欠片を投げる。

 

「ダストちゃん?景色、綺麗だね。」

「ううん。コイシの方が綺麗だよー。」

 

 抱きついて百合百合する。豚野郎の時より積極的で激しい。

 この女は、美少女もイケる口だ。

 性的な意味で。

 

 召喚した膝枕といちゃいちゃしながら、皆の仕事が終わるのを待った。

 私?私には美少女コイシを愛でるという仕事があるから手が離せないよ。

 

 

 沈むゆく夕陽を女の子二人だけで眺めた。特別な二人。

 

 今日は、もっと仲を深めるんだ。

 女の子が女の子を好きになるなんて神様に許されない事かもしれない。でも、私はコイシが好き。

 勇気を出して誘う。

 

「ねえ、今から2人で探検しよう。」

「え…でも動けないよ。」

 

 ダストちゃんは、悪戯っぽく笑いコイシを背負い探検に誘った。

 

 もう今日は断らせないぞ☆

 

 ダストちゃんは、コイシの太ももを、ぎゅっと触る。強く抱きしめる。

 

「怖いよ、ダストちゃん。」

「コイシ。大丈夫だよ、私に任せて。」

 

 ドドドッと心臓が音を立てる。

 コイシは経験が無かったし、ダストちゃんにも、やはり経験は無い。

 

 でも、さらに恋心を高めるため、ダストちゃんは勇気を持って踏み出す。

 2人は、ギシギシという音を立てた。

 

「ひゃっん。」

 

 コイシが喘ぐ。

 ダストちゃんは、ここぞとばかりさらに激しく責める。

 

「行くよコイシちゃん。」

「…いいよ。」

 

 大胆に、ギシギシと揺らす。

 そして、2人はついに渡りきり、新たなる扉を開けた。

 

「はあはあ。」

 

 荒い息を吐くダストちゃん。

 

 

 やり切った、これで吊り橋効果バッチリ。ツリーハウス2軒目に到着。

 

「お疲れ様だよ。」

 

 探検はなかなか楽しかった。部屋のベッドに移動して、2人で仲良く仮眠したら森の中でぴょんぴょん跳ねてる夢を見た。

 

 そしたら、だんだんと揺れが激しくなってきて。あれ?揺すられてる?気持ち良く寝ていたのに、ゆさゆさと猫娘に揺すられて起こされた。

 

「んあ。なんだよー。」

「聞いてください、師匠。梯子使わなくて登れるようになったですにゃん。」

「ピンクは、ここに住むの?」

「師匠と一緒なら、どこでもいいですにゃん。」

 

 うんうん、あざと可愛いね。

 返事の代わりに、もにゅとおっぱいを揉んでおいた。これは、女子的なスキンシップだから。んーいい弾力。

 私は、おっぱいマエストロ。

 

「ですにゃ!?」

 

 

主人公は誰がいい?

  • 豚野郎 ダスト
  • 美少女 ダストちゃん
  • 男の娘 ダスト君
  • 美男  Dust
  • でぶ女 D

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