ソファーに乗って旅に出るとか、頭のおかしい勘違いをしている2人組が、朝から暗い。
「お主ら、遺言は書いたかの?」
リリイは、ロリな見た目なのに、言ってくる事がババアだし、ピンクは、借りてきた猫のように、大人しい。
1日あれば気付くと思ったのだが、やれやれ、これは勘違いを正してやらないと。
「その必要は無いぞ。」
「そこまで、妾を信じてくれるのか!しかし、気持ちは嬉しいが、絶望的なのじゃ。まさか奇蹟は起きると?無理じゃろ、お主の異能はそこまで都合良くはない、まだ死にとうない、考え直してはくれぬか?」
そうか、ソファー方式は、死亡率99%なんだね、逆に凄いや。
だから、ソファーは使わないんだ。
「俺の決定は変わらない。考え直すのは、リリイの方だ。」
「・・やれるだけ、やってみるのじゃ。」
絶望するロリと愕然とする豚。
しょんぼりするロリも可愛いが、まだ言葉が足りなかったようで、これではまるで虐めてるみたいだ。
ダストは、勘違いを解くべく、優しく頭を撫でる。
「違うぞ、リリイの嫌がる事をやらす訳が無いだろソファーなんて使わないし移動手段は別の方法を用意しているので、俺の異能とは何なのか?よく考えてくれ。」
「良かったのじゃ。」
安堵でほぅと息を吐くロリババアが思考停止したので、代わりに猫娘が聞いてくる。
「どういう事ですにゃ?」
「コイシちゃんは言った『ハクレンが3人いるといいのにね。』と。」
コイシちゃん、素晴らしい。
それだ。
「でも、ハクレンは1人しかいないですにゃ?」
悩ましげに首を傾げるピンクはあざと可愛く、誇らしげに胸を張るコイシちゃんは天使のよう。
「思考を飛ばせ、そこで停滞するな。そこから1つ進んだ先に、答えはある。」
「増やす?そんな異能は、聞いた事も無いですにゃ。オーナーの異能は。はっ!もしかして、ハクレンのような異能を持つ美少女を増やせばいいですにゃ。」
「正解だ!よくぞ、その答えに良く辿りついた、ピンク。」
褒められたのが計算外だったのか、照れる姿は、普通に初々しくてドキリとした。
その表情は、ダストも計算外であり、これが…ギャップ萌というやつだろうかと、おののく。
そして、リリイはソファという死亡が確定した未来を回避した事に歓喜する。
「凄いのじゃ!妾の館には、あと馬が2頭いる。今すぐ馬屋に行くのじゃ。」
興奮してロリが、裾を引っ張ってくるが、ダストは動かない。
「その必要も無い。」
ニヤリと笑うダストに「なんで?」という視線が集まる。
ようやく、未来を見せる時が来たとばかり、パンッと手を叩く。
「すでに奇蹟は起きている!入っていいぞ。」
合図を受けて、ガチャリと扉を開けて部屋に入ってきたのは、彼女達の見知らぬ、新たな2人の美少女。
「紹介しよう。サラとポニーだ。」
褐色の背の高いクール系の7等身の双子姉妹が、青林檎をくるくると回しながら挨拶する。
「「よろしく!移動は任せて。」」
ちなみに、髪の短いのがサラで、長いのがポニーだ。
こうして新たなメンバーを加えて、ダスト達の移動手段は、異世界最速となった。
主人公は誰がいい?
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豚野郎 ダスト
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美少女 ダストちゃん
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男の娘 ダスト君
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美男 Dust
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でぶ女 D