その日、夢を見た。
夕べの
ふわふわと浮かんでいた。
「何だこりゃ?ははっ、ヤバいな。」
湖面に映りこむ魂の光りが、まるで流星のように見える。
湖面の中央にあるポムの女王樹が白く発光し、周囲一面を囲う紅い紅葉に似た葉をつけるメルルの木がうっすらと光りを放つ。
ぐぃーっと、身体が上昇しだした。
どうやら、目の前を泳いでいる はぐれクリアフィッシュの動きに追従しているようだ。
まさに空中を泳いでいる。
飛んでいるのではなく泳いでいる。
ゆうゆうと静かに流れるように大空を移動していくのは何とも不思議な体験で、科学の進化の到達点の先を超えているような気すらする。
森の上空へと抜けた。
天空から見渡す神秘の《赤の森》は、ルビーのように煌めいていた。
「綺麗だ。空の上なのに海の中にいるようだ。紅い紅葉に似たメルルの木が、まるで赤珊瑚のようにも見える。海底に沈む金塊のような美しさとでも言えばいいか。おっと、お前は何処に行くんだ。」
すいーっと、目の前のはぐれクリアフィッシュが赤珊瑚の根に入り、それに追従するように高度を下げて赤の森をすいすいと縫うように泳いでいく。
美しい光景にじっと目を凝らす。
大自然を感じながら、それでいて不自然な程に綺麗だ。
そう、不自然。
違和感を感じた光景の理由はすぐに分かった。
この森には、メルルの木と紅葉蟹しかいない。
まるで、死んだ森なのだ。
その中でついに、一際強く発光している物を見つけた。
ははっそういう事か。
そこに、いたのか!
そういう事だったのかと、分かってしまえば実に簡単すぎて笑える。
ならば、やる事は一つだ。
「俺の女になれぇぇ。」
夢に囚われた男は、夢の中だというのに、そんな事も忘れて手を伸ばす。
むにゅ!?
溢れでる幸福感っ。
掴んだ、掴んだぞ。夢の中なのに、しっかりとした存在を幸せの塊を手中に収める。
金塊と幸せの塊とどちらを選ぶかという選択があれば両方掴むだろ。
でっかい夢を掴み取れ。
しかしながら、なぜたろうか異能の右手が光らない。想いが足りないのか?
・・そんな馬鹿な。
「んあ。ダスト激しいよ。」
コイシちゃんの声が聞こえた。よく分からなかったけど、訳も分からず揉みしだく。本能が右手を動かせと言っている。
幸せじゃぁぁあ
「んああ。ダスト優しくして。」
コイシちゃんの声で、夢の世界から現実へと徐々に意識が引き戻される。
何やら殺気を感じてぼんやりと目を開けると、恥ずかしそうなコイシちゃんと、殺意の波動を纏った猫娘ピンクと目が合う。
どういう状況だ?
「いいよ、ダスト。」
「師匠ー。ピンクのも揉むですにゃ。」
これが、修羅場というやつだろうかと冷や汗がたれる。
どうするべきか?
・・・ダストは逃げ出した。
「これは夢だ。むにゃむにゃ、ぐぅ。」
あろう事か、タヌキ寝入りをした。
彼は、勇者では無い。30年間、純潔を守り続けたDTである。
ゆえに、幸せ処理落ちしたパソコンのように固まってしまったのは仕方が無かった。
ドッドドドド
高鳴る心臓を抑えながら、異世界の夜はふける。
やがて、少し怒った二人に前後から抱きつかれて、健全な朝を迎えるまで幸せと葛藤と格闘し続けた。
《天使ダストちゃん》
(行けるだろ俺?コイシちゃんを抱きしめてやってしまえ。)
《小悪魔ダスト君》
(僕ならピンクも抱くね。なんなら村の青年に手を出してもいい。ナイスアイデア!)
心の分身である天使と悪魔から、ゴーサインが出た!
しかしながら、動かない。
いや、動けないのだ。
《ヘタレ豚ダスト》
(ローディング中・・・しばらくお待ち下さい。)
ネットで第三者の立場ならマジレスで叩いていた。
これが戦場か。
初陣の兵士は動けない。
動けっ動けよぉぉっ
そして動けぬまま朝を迎える。
魔王と猫娘を相手をするにはまだレベルが足りなかったようだ。
経験値1を獲得した。
主人公は誰がいい?
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豚野郎 ダスト
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美少女 ダストちゃん
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男の娘 ダスト君
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美男 Dust
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でぶ女 D