渡りの凍て地でのクリスマスパーティーの次の日、キリンとコハルがミラボレアスと遊びに行くのと入れ替えにティガレックス亜種達のもとにキリンを預けたラージャンが尋ねてきた。シンバルはラージャンにお茶を出し、ラージャンは礼を言いながらそのお茶を飲む。ラージャンが人心地ついたのを見てティガレックス亜種が口を開いた。
「よお、半年ぶりくらいか?」
「君が渡りの凍て地にいるなんて思わなかったよー。」
「ササササッサササ」(少々野暮用があってな。でももう終わった。)
「野暮用―?」
「サササササッササ・・・ササササッサササ」(あの子に関することなんだが・・・お前達にならば話しても良いだろう)
イビルジョーの質問に対して答えるラージャンの話は衝撃的なことだった。
キリンは元々両親と共に暮らしていた。大層仲睦まじい家族として知られていたが、それに嫉妬した年老いたキリンたちが事故に見せかけキリンの家族を殺そうとしたが、ラージャンにより子供のキリンだけは助け出された。
「サササササッササ」(俺はどうしても許せずに、そいつらの動向を探っていたが、半月ほど前に奴らが命を終えるために新大陸へ渡ったという情報を手に入れた。)
「それが渓流に来た時期か」
「サササササ」(そうだ。)
「んで?キリンの奴をいじめていた他の老害キリン共はどうしたんだ?」
「サッサッサッサ」(1匹残らず角だけへし折ってやった)
ラージャンはどや顔でキリンの角を折る仕草をする。それを見たティガレックス亜種とイビルジョーは
「ラージャン!」
「イージャン!」
「「スゲージャン!!!」」
「サササ」(止めろ照れる)
キリンの敵を取ったラージャンを褒め称えた。
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「そういえばこれからどうするの-?」
「サササササッササ」(ここに住もうと思う。あの子もここに大分馴染んだだろう)
「サササササササ」(そういうわけで俺をここで雇ってくれ)
ラージャンはティガレックス亜種に頭を下げる。
「いいぞ。どうせ最初からそのつもりだったし」
「そうなのー?」
「まあな、コハルにも良い友達が出来たんだ。わざわざ引き離すのも可哀想だろ」
「さっすがー!」
「サササ」(感謝する)
ラージャンとティガレックス亜種が握手をした瞬間だった。
ズシーン・・・ズシーン・・・
何か巨大な物が近づいてくる音が聞こえてきた。ティガレックス亜種達が慌てて外に出ると
「なななな」
「えーっとあれってー」
「ササササ」(間違いないラオシャンロンだ)
山と見違うような巨大な体躯の古龍、老山龍ラオシャンロンが渓流への道をゆっくりと歩いていた。
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一方ここはユクモ村。硫黄の香るのんびりとした空気が流れている。ユクモ村の村長は雪景色に染まる村を眺め、白銀に染まる村の光景を優雅に眺めていたところ、見張り役の青年が村長の所へ駆け寄ってきた。
「け、警報!警報!大変です村長!」
「どうしたのですか?」
「老山龍ラオシャンロンがこちらに向かっています!!」
「は?」
ユクモ村村長の目が点になる。
「間違いありません!ラオシャンロンです!進路はまっすぐこちらへと向かっているとのこと!」
さしもの事態にユクモ村村長は慌ててハンターズギルドへの連絡と村人達の避難を開始させた。
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「止まれ!!止まらぬか!!!」
優雅に前進するラオシャンロンの頭上ではリオレウスが旋回し、ラオシャンロンとの意思疎通を試みているが聞こえていないらしくラオシャンロンの足は止まらない。その下ではジンオウガやタマミツネなどが少しでも侵攻の妨害をしようと雷撃や泡を放つが、大した足止めとはなっていない。そこへティガレックス亜種達が到着した。
「よお!ジンオウガにタマミツネ!」
「黒いティガレックス殿!イビルジョー殿にラージャン殿まで!」
「加勢に来たぞ!」
「助かる。先ほどからリオレウスが呼びかけているのだが手応えがまるで無い。私の泡とジンオウガの雷も効果なしだ。」
タマミツネが溜息をつきながら状況を説明する。
「黒いティガレックス殿、貴殿の咆哮で呼びかけてみてはくれぬか?」
「おけい!」
ジンオウガの提案にティガレックス亜種は頷き、大きく息を吸い、
「止まれぇぇえええ!!!」
大咆哮を放つ。しかし、ラオシャンロンに止まる気配はない。
「聞こえてねえのか…つか、あいつ自分の足音で俺たちの声聞こえてねえだろ。くそっ誰かアイツ止められそうなの・・・」
完全に手詰まりとなってしまい考え込むティガレックス亜種。するとそこへ
「どうしたんですか黒ティガさん?それにあそこにいるのって」
「いたーーーーーー!!!!!」
キリンやコハルと遊びに行っていたミラボレアスが戻ってきた。歓喜のあまり大咆吼をするティガレックス亜種。
「ミラ!とりあえずアイツに止まるように言ってくれ!このままだと渓流が更地になる!」
「わかりました!」
ミラボレアスは翼を広げラオシャンロンの下へと飛び立った。
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「ラオシャンロン君!止まってください!!」
「みみみミラボレアス様?!?!?!」
いきなり目の前に表れたミラボレアスに驚愕するラオシャンロン。
「お久しぶりですねラオシャンロン君。お元気でしたか?」
「あっはっは元気元気!ほらこの通・・・ぐっ」
ラオシャンロンは意気揚々と立ち上がろうとするが途中で腰を押さえうずくまってしまった。
「だ、大丈夫ですか?!」
思わず駆け寄るミラボレアス。ラオシャンロンは弱々しげに口を開いた。
「いやーなんと情けないまだまだ若いと思っておりましたが最近腰を痛めまして・・・」
「そうだったのですか・・・でもどうしてここまで?」
「この辺りは良質な地脈から湧出る温泉があるのです。その泉質ならば私の腰痛も治るのではないのかと思いまして・・・」
「なるほど・・・事情は分かりました。しばらくここで待っていてください。貴方が一歩進む度に渓流に生きる方々の命が脅かされているのです。」
「なんと・・・それは存じ上げませんでした。」
「大きな体を持つ貴方です。気がつかないのも仕方ないでしょう。これから気をつければよいのです。」
「ありがたきお言葉。」
恭しくミラボレアスに頭を下げるラオシャンロン。それを見たミラボレアスはてぃがれっくす亜種達のもとへと戻っていた。
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「・・・というわけでした」
ミラボレアスがティガレックス亜種やジンオウガ達に事の経緯を説明する。
「温泉ねえ・・・確かにこの辺りでは有名だけどよ・・・」
「しかし、ラオシャンロン殿のような巨大な体躯を誇る方が入れる温泉など・・」
「それなら作れば良いんじゃないのー?」
「その手があったか!」
ぽんと手を叩くティガレックス亜種。
「とりあえず源泉の場所を調べねえとな。」
思案するティガレックス亜種にシンバルが提案する。
「それならユクモ村に行って村長さんと相談してみるニャ」
「頼んだシンバル」
「イビルさん、ユクモ村まで乗せてくれないかニャ?」
「いいよー」
こうしてシンバルはイビルジョーに乗り、ユクモ村へと向かった。
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「そうでしたか・・・この地の源泉を求めて老山龍は来たのですか・・・」
すっかり顔なじみとなったユクモ村の村長にシンバルは事の次第を報告した。
「そうなんだニャ。なので源泉のわき出るところを教えて欲しいんだニャ。」
「分かりました。私どもの使っている源泉の場所をお教えしましょう。」
「ありがとうだニャ!」
「ただし、私どもにも利用できるような温泉にしてくださいな。」
「ニャ?!え、あの」
さらっとユクモ村村長からとんでもない提案が出される。
「こちらからも人を派遣するのでよろしくお願いしますね~」
シンバルが口を挟む暇も無く、「ああ忙しい忙しい」といいながらユクモ村の村長は去って行った。取り残されたシンバルは数秒考えた後
「やられたニャーーーー!!!」
ティガレックス亜種もびっくりの叫び声を上げた。
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ユクモ村から戻ったシンバルは事の顛末をティガレックス亜種達に話した。
「なんつーか・・・強かだなあの人」
「転んでもただでは起きないタイプだねー」
ティガレックス亜種とイビルジョーはシンバルに同情する。
「でもまあ、村の名物の温泉よこせって言ってるような物だからな・・・まあ妥当な対価か・・・」
「しょうがないねー」
「サササササッササ」(気にするなシンバル)
「ラーさん・・・ありがとうニャ」
「つー訳で温泉造りに行くぞ。」
「僕ミラ呼んでから行くねー」
「早く来いよ」
こうして何でも屋さん一同は温泉を掘るため山間にある源泉を目指して進み始めた。
これから会話文多めでもよろしいですか?
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OK
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しっかり地の文書けや!