とんでもないくらいの投稿の遅さに申し訳ございません!!!
さて今回は転生のさなかで付いて来(てしまっ)た者達を紹介します。
最後にはあの人が……!?
ふと、目を開けると目の前に広がるのは青 。
床も、壁も、天井も全てが青色に染まっている。
奥の方には大きなパイプオルガン。
左右の壁にはそれぞれ違う模様の扉が八つ。
パイプオルガンの前に青いテーブルクロスのかかったテーブルが一つ。
そして……
「やぁ。」
そのテーブルの椅子に座っている一人の青年。
彼は『望月綾時』。
二回目の転生以降から付いてきてしまった友達であり、元敵。
と、言うのも三回目の人生で彼は『デス』と呼ばれる滅びの宣告者
その理由は彼がニュクスに取り込まれ、『ニュクス・アバター』となり、その後私が自身の命と引き換えにニュクスごと封印したため今こうして私と一緒に転生し続けている。
綾時は転生し続けている理由をしてるようだけど全くと言っていいほど教えない。
あの時以来、かげながら私のサポートをしてくれている綾時は笑っていたかと思うと「フゥ」と呆れた顔でため息をついた。
「何で変身解いちゃったの?」
「声でバレちゃうかと思って。」
綾時は講義の目で私を見てきたので私は視線を逸らした。
もしあの子からアギトの変身者が女だと思われたら、範囲が絞られるかもしれないと思いあの時は変身を解いた。
けど、それが災いして槍の破片が私の心臓付近に刺さってしまった。
……本当に反省している。
「全く……君って毎回の如く無茶してるよね。呆れるくらいに。」
「……痛い所ついてこないで、綾時。」
綾時の言う通り私は誰かの為なら自らの命を投げ捨ててもいいと言う自己犠牲の精神が強い。
だから大抵死にかけることが多かった。
……本当に反省してる。
「……まぁいいや。さっきのライブが始まる前にタロットを1枚引いてみたんだ。」
「なんで?」
「気分。」
「」
ホントになんで?
そう疑問に思っていると綾時は一枚のタロットカードを私に見せてきた。
そこに描かれてあったのは『塔』だった。
「ウワァ……。」
私はそのタロットカードを見て思わずそう口に出た。
当たり前だ。何せ塔は大アルカナの中でも最もネガティブとされる大アルカナだからだ。
正位置の意味は崩壊や大災害で、逆位置の意味は緊迫状態と言うようにどっちにしろ最悪。
このアルカナが出たということはこの先、とてつもない災難に会う、または世界に影響を与えるほどの災害が起こるということだ。
……一言で言うなら。
「最悪だ……。」
その一言に尽きる。
「まぁそうなるよね……(苦笑)。どうする?今からでも対策考えとく?」
綾時は苦笑いしながら、今後の事をどうするかと聞いてきた。
……正直、今対策を考えておきたいけど恐らく私は今治療中。それに今がどんな状況かも分からない状態で考えても仕方がない。
だから……。
「………今はやめとく。療養に集中したいし。」
私がそう言うと綾時は「分かった」と言って笑いかける。
そして、私はベルベットルームを出ようとする。
カチャ「なら私と綾時で考えておきましょうか?貴女の様子を見ながら。」
扉が開く音が聞こえると同時に、女性の声が辺りに響き渡る。
私は「あぁ、そうだ」と小さく言いながら彼女もいたのだと思い出す。
その女性は腰にまで伸びる薄紫色の髪をして、眼鏡をかけ、いかにも知的な雰囲気を出している。
彼女とは
彼女の名は『
そう、あの有名な石化の魔眼を持つという蛇の怪物である。
こうして見ると本当に怪物とは思えない程綺麗で美しい女性だと思う。
…………………出来るなら少しだけでも添い寝を……。」
「えっと…………コトネ?」
「…………(ºДº)ハッ‼な、なんでもないなんでもない。」
「は、はぁ……。」
「…………。」┐(´∀`)┌ヤレヤレ
メドゥーサの声で私は現実(夢と現実の狭間の中だけど)に戻りなんでもないと告げる。
綾時はヤレヤレという感じの仕草をしてたけどどうでもいい。
因みに「コトネ」は私が初めてメドゥーサと対峙した時の名前である。
「じゃあ……お願いしていい?」
「分かりました。」
「綾時もいい?」
「分かったよ。任せて。」
私が聞くとメドゥーサが承諾を得て微笑む。
綾時にも聞くと綾時もメドゥーサと同じように微笑む。
それを確認して私はベルベットルームから出ていく。
「出来るならばモテメガネをかけて大変な事にならないようn「その話はもうやめて欲しいしもう掛ける気もサラサラないしどうしてその話が出てくるの」」
メドゥーサの言おうとした事を遮って私は出ていった。
…………あれは、大変な事件だったな…………………………。
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(これは…………病院の天井か。)
私にとっては見慣れたであろう病院の天井を見てそう思う。口には酸素マスクが付けられている。
どうやらあの後私は病院に運び込まれ手術をしたらしい。その証拠に胸元に僅かな痛みを感じる。
当たり前か。何せ槍の破片が刺さったのだ、手術になっても仕方がない。
ふと、右腕に重みを感じるのでそちらを見てみると未来がすやすやと寝ていた。
可愛いなと微笑んでいるとその先に別の人物がいた。
私はその人物を見て丸くした。
その人は宝塚に出ててもおかしくないほどの男装の麗人。
私が目が覚めたことに気が付くとふと笑いかけて言った。
「久しぶりだな、アビゲイル。いや、今は響と呼んだ方がいいか?」
彼女の名は『
私の15回目での人生で上司であった人だ。