転生したら二週目だった件   作:ウィナ

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※転生はしてません

帝国、そしてラスボスと化したユウキに勝利してから幾ばくか。
ヴェルドラとラミリスが起こした異世界珍事もすっかり収まったある日。
煩い二人に急かされ、異世界旅行をすることになったリムル達。

しかし転移先は何やら様子がおかしく…


転生したら二週目だった件

 

「…こんなもんかな」

 

構築した魔法陣を眺めながら呟く。

 

《はい。問題なく予定通りの機能を発揮するでしょう》

 

「そうか…ヴェルドラ、ラミリス!終わったぞー!」

 

シエル先生のお墨付きも貰ったところで、これまでずっとお預けを受けていたヴェルドラとラミリスを呼び出す。

 

「おお!やっと終わったか!随分待ったぞ!」

「ほんとだよね!リムルならもっと早く終わらせられたんじゃないの?」

「念には念を入れてんだよ。前みたいなことがあっても困るからな」

 

…前回、ヴェルドラとラミリスが勝手に異世界への門(ディファレントゲート)を使って異世界旅行を決行した。

そこで好き勝手振る舞った結果、二人はその世界で起きていた戦争とか諸々に関与して最終的に俺が尻拭いをさせられた。

それ以降二人には抜け駆けなしというルールを守らせ、勝手に異世界研究をさせないことにしたのだ。

だが…

 

「なんだかんだリムルも異世界に興味があるのだろう?隠さなくても分かるぞ?」

 

とやたらと異世界旅行を急かして鬱陶しいので、小旅行感覚で異世界旅行をすることになったのだ。

…冷静に考えると小旅行感覚で異世界に行けるのはかなりおかしい気もするが、まあいいだろう。

 

「あとは術式を起動すれば異世界に行けるわけだが…その前にヴェルドラは俺の中に戻っておいてくれ」

「ん?なぜだ?」

「お前のことだから移動した瞬間に高速で飛んで逃げるつもりだろう?」

「…は、ハハハハ!そんな事するわけなかろう!」

 

そういってヴェルドラはいそいそと戻っていった。

絶対に逃げるつもりだったなこいつ…

 

「あとラミリスは一旦待機だ」

「えー!師匠だけずるいよ!」

「転移した瞬間にラミリスが即死するような現象が起きるかもしれないからな」

前回だって核戦争が起きてた場所に出た訳だし、ひょっとしたら今回もそういったことが起きかねないからな。

俺やヴェルドラならよほどの攻撃でない限り無力化出来るが、ラミリスはそうもいかない。

「転移先の安全が確保できたら一度戻ってきてラミリスを連れてくる。それでいいだろ?」

「うー…仕方ないわね…」

 

今回はきちんと魔力を恒久的に供給できるようシステムを構築しているので、前回のように転移先からすぐに戻れないようなことは起きないはずだ。

万が一起きても俺の『虚数空間』内のエネルギーを使えば向こうで再度システム構築するのはシエル先生にとっては難しいことじゃない。

安全面だけ考えても俺とヴェルドラで先行するのが一番だろう。

 

「それじゃあ…始めるぞ?」

『うむ、2度目だがワクワクは止まらんな』

「すぐに戻ってきなさいよ!分かってるわよね!?」

 

異世界への門(ディファレントゲート)を起動します。3、2、1…》

 

 

シエル先生が術式を起動した瞬間、魔法陣がまばゆい光を放ち…

次の瞬間、辺りは真っ暗な静寂に包まれた。

 

 

----------

 

 

『リムル、おい、リムル大丈夫か?』

ヴェルドラの声がするがまだ辺りは真っ暗だ。転移は終わってないんじゃないのか?

主様(マスター)、転移は終わっていますが…おかしいですね…魔力感知がオフになっています》

 

そういえば俺はスライムだから魔力感知が無いと何も見えないんだった。

常にオンにしているから忘れていた…というかなんでオフになってるんだ?ていうかなんで人間形態じゃなくてスライムに?

 

色々と疑問は残るが魔力感知がオンになり、視界がクリアになる。

辺り一面に広がる岩、岩、岩…どうやら洞窟のようだが…やけに既視感がある。

 

「ここってまさか…」

『うむ、どうやら我が封印されていた洞窟のようだぞ?』

《はい。周囲の魔素の質的に間違いないかと》

 

つまりただ単に封印の洞窟に転移しただけ?

 

《そう判断するには少し不自然な点が多すぎます》

 

言われてみれば確かにそうだ。今、封印の洞窟内は回復薬(ポーション)の製造所としてガビル達が管理しているはずだ。

しかし、ガビルたちの気配は一切せず整備もされていない。何よりも…

 

「ヴェルドラ…いるよな」

『うむ、()()()()()()いるぞ』

 

洞窟の奥に()()()()()()()()()()()()()()()()()がある。

だがヴェルドラは俺の中にいる。つまり…

 

《過去にタイムスリップした…と考えるのが自然かもしれません》

 

それって…まずいのでは?

『ん?どういうことだ?』

 

俺たちがここに来た影響で、本来ここに生まれるはずだった『俺』が生まれない可能性があるってことだ。

『…いや、どうやらその心配は無さそうだぞ』

 

《…主様(マスター)()()()()()()()()()()()()主様にメッセージがあります》

 

虚数空間内から?いやだがその中に人間など…まさか!?

 

《リムルさん、お久しぶりです。ユウキです》

「やはりユウキか。これはお前の仕業だな?」

《うーん、半分正解というか…半分不正解というか…とりあえず説明はしますね》

 

 

 

《リムルさんと戦う前に、『情報之王(アカシックレコード)』を使ってとある計画を立てていたんです。

僕が万が一敗北した時に、並列存在を逃しておくための平行世界を作っておく計画です。

意図的にリムルさんの存在だけを省き、それ以外は完全に複製した平行世界を作るはずが…

『虚無崩壊』が無い状態での世界複製はエネルギーが足りず…複製自体は出来たのですが、その世界では時間が完全に停止してしまったんです。

エネルギー不足が原因なので時間操作系の魔法を使うことも出来ず、結局計画は破棄、作った世界も時間が止まっている以上破壊もできないので放棄したんです。》

 

「そうして放棄された世界に、俺達が来てしまった」

《その通りです。しかし、何故時間が止まっていたはずなのに動いているのか…まあ大方想像はついてます。転移の際に発生した膨大なエネルギーとリムルさんの存在によって動き出したのでしょう》

 

「状況は理解できたが…ユウキ、お前はまだ満足してないのか?」

《いいえ、僕はもう満足ですが…折角の機会なので一つゲームをしませんか?》

「…ゲーム?」

 

 

《ここはあなたが生まれる直前の世界が複製されています》

 

《これからあなたが生まれ、そしてあなたが主役の物語が始まる…》

 

《しかしこれはいわば強くてニューゲーム。僕からリムルさんへ挑むゲームは一つ》

 

《今度は…()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

…どうやら俺は、二度目のスライム生(ユウキの挑戦状)を受け取ってしまったらしい。




好評なら続きます

リムルじゃない方の魔王も空きを見てちまちま書いてます
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