古明地こいしとFクラス   作:こいし金二

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今回から戦いが始まります。



第四話「Dクラス戦前半!」

 

 

「ここは私が引き受けるぜ!島田は木下の援護を頼む!サモン!」

 

「わかったわ!サモン!」

 

「Fクラスがなめるなよ!サモン!」

 

「補習室送りにしてやらあ!サモン!」

 

おー、やってるやってる。

私は中堅部隊の副隊長として、隊長の吉井君と後ろに待機してるから、戦闘にはまだ参加してないんだよね。

一応、魔理沙や正邪ちゃん、お空と同じくテストは受けたから点数はあるけど。

 

「なっ!?なんでお前らFクラスなのにそんな点数なんだよ!」

 

「私達だってやれば出来るってことだぜ!」

 

「その通りだ。さあ来い!補習の時間だ!」

 

「てっ、鉄人!?嫌だ、補習室は嫌なんだ!」

 

「黙れ!戦死者は全員、補習室で特別抗議だ!終戦まで何時間かかるかはわからんが、終わるまでたっぷりと指導してやろう!」

 

「た、頼む、見逃してくれ!あんな拷問、耐えきれる気がしないんだ!」

 

「拷問?そんなことはしない。これは立派な教育だ。終わる頃には、趣味は勉強、尊敬する人物は二宮金次郎といった理想的な生徒にしてやろう。」

 

「お、鬼だ!誰か、誰か助け・・・(バタン、ガチャッ)」

 

「よし、どんどん補習室送りにしてやるぜ!次に死にたいのはどいつだ?」

 

「霧雨、至急手を貸してほしいのじゃ!このままでは押し負ける!」

 

「よしお空、行ってくれ!」

 

「わかったよ、行ってくる!」

 

「・・・げっ!もう私も点数がヤバイ!誰か助けてくれ!」

 

「ウチの方もお空がいても厳しいわ!誰か、手の空いてる人は援護して!」

 

結構厳しい状況だね・・・。

 

「古明地さん、中堅部隊の全員に伝えてくれ。」

 

「お、行くの?頑張ろ~!」

 

「総員撤退だ!」

 

「えいっ!」

 

「ぎゃあああっ!目が、目がァ!」

 

とりあえず、坂本君と美波ちゃんに言われた通り、吉井君が敵前逃亡しようとしたから目をついたけど、大丈夫かな?

一応手加減はしたけど・・・。

 

「吉井君、私達の役割は木下君達前線部隊の援護でしょ?前線のみんなが補給試験を受けてるときに、私達が戦線を支えなきゃダメなんだから、逃げちゃダメだよ。」

 

「た、確かにその通りだね!激痛で目が開けられないけど目が覚めたよ!」

 

「それじゃあ中堅部隊のみんな、前線部隊のみんなを助けにいこー!」

 

「「「おおーーーっ!」」」

 

私を先頭に、やる気になってくれたみんなが続いてく。

前線部隊のみんなを助け、出来るなら戦線を押し上げていこ~っと!

 

「「「こいしちゃんを補習室送りにさせないよう、全力で守るぞ!!ここは俺らに任せてください!」」」

 

あれ?

なんかおかしくないかな?

まあでも、崩壊しかけてた前線部隊は立て直したし、少しづつ押してるからいいか!

 

「待て!この戦線、この我、物部布都が止めて見せる!太子様、お願いします!」

 

「はいはい、フィールドを展開しますよ。」

 

・・・いや、ちょっとマズイかな?

あれは日本史の先生の豊郷耳神子先生だから、新たに立会人を増やして勝負をつける気だね!

 

「物部の秘術と道教の力の融合、見るがよい!」

 

「ぐああああっ!ただ皿投げてるだけなのに威力がやたらたけえっ!」

 

「福村ッ!今助けうわあああっ!」

 

「戦死者は補習!」

 

「「や、やめてくれええーっ!」」

 

福村君と藤堂君が補習室に連れてかれちゃった。

えーっと、相手の点数は・・・?

 

『Dクラス 物部布都 日本史 370点』

 

・・・あ、これものすごくマズイやつだ。

しかも、皿投げが点数消費するタイプだったのか、400点超えなことをあらわす腕輪をしてる。

しかも、ここにいるメンバーは理科系科目が得意なメンバーばっかりだから、日本史高い人いないんだよね。

こっちだと阿求ちゃんがものすごく得意なんだけど、今補充試験やってるし・・・。

よし、私ができるだけ頑張ろう!

 

「えいっ、サモン!」

 

私の声で、私の召喚獣が出てきたね。

 

『Fクラス 古明地こいし 日本史 187点』

 

でも、これで持ちこたえられるかな・・・?

 

「次の我の相手はおぬしか?」

 

「うん、頑張って戦うよ!」

 

「待って!僕も助太刀するよ!サモン!」

 

吉井君も来てくれて、2対1になった。

一応、吉井君の得意科目は日本史だし、いい戦いになるといいんだけど・・・?

 

『Fクラス 吉井明久 日本史 149点』

 

「ぎゃあああーっ!足の裏に鋭く尖った固いものが刺さった感触があああーっ!」

 

・・・あ。

吉井君がさっき福村君を葬った皿の破片を踏んで悶えてる。

 

「なんじゃ?おぬし、何故痛がっているのじゃ?」

 

「僕は観察処分者だから、痛みがフィールドバックするんだよ!」

 

「そうか・・・、まあそれなら、できるだけ痛みが少ないように葬ってやろう!我の優しさに感謝するがよい!」

 

物部さんが、私達に向かって皿を投げてきた。

私も吉井君も頑張って避けてるけど、結構厳しいな・・・。

 

「「「こいしちゃんを守れーっ!サモン!」」」

 

すると、Fクラス中堅部隊のみんなが助太刀に来てくれたよ!

 

「おぬしら・・・、うっとおしいから我がまとめて焼いてくれるわ!霊符『太乙真火』!」

 

物部さんのセリフとともに、腕輪が発光する。

・・・あれはものすごくマズイ気がする奴だ!

 

「「「ぎゃあああーっ!」」」

 

「「「ってそれ、味方にも当たってるじゃねーかー!」」」

 

物部さんが燃え盛る皿を地面にぶつけた瞬間、ものすごい勢いで火が燃え広がり、味方ともども召喚獣を焼いていっちゃったよ・・・。

救援に来てくれたみんな(とDクラスの一部)がやられちゃった。

 

「戦死者は補習ーッ!」

 

西村先生が運んでいったけど、なんで15人くらいまとめて運べるのかな?

 

「太子様、我の活躍、見てくれていましたか!?」

 

「・・・言いたいことやお説教は後にしてあげますから、今は戦いに集中したほうがいいですよ。」

 

「ええっ、なんでなんですか!?」

 

物部さんが驚いてるけど、味方ともども焼き払っちゃあねえ・・・。

クラスメイトに恨まれないか心配になっちゃうよ。

 

「残りは吉井君だけ?」

 

「ああ!僕はなんとか避けられたよ!」

 

でも、ちょっとかすったのかな?

点数が半分くらいになってる。

私はなんとか完全にかわせたけどね。

 

「よしじゃあ吉井君、行こうよ!」

 

「ああ!このコンビの実力、見せつけよう!」

 

さっきの火と皿で、物部さんの点数は200点くらいまで減ってる。

これなら行ける!

二人で攻めていく。

 

「・・・っと、しまった!」

 

吉井君がうまく攻撃をしかけ、皿で迎撃し損ねた物部さんがバランスを崩す。

よし、ここで私が攻撃をすれば、物部さんを退場させてここを突破できるね!

 

「・・・やらせはしませんよっ!」

 

「えっ?」

 

あっ、いきなりあらわれた乱入者に私の召喚獣が飛ばされちゃった!

 

『Fクラス 古明地こいし 日本史 120点』

 

それで点数も落ちちゃった・・・。

 

「この紅美鈴、ここを通させるわけにはいきませんよっ!」

 

「おお、助かったぞ!あのままでは我が地獄行きになるところだったからな!」

 

「点数は高くないですが、頑張ります!」

 

『Dクラス 紅美鈴 日本史 127点』

 

むむむ、これで2対2、しかも吉井君も私も消耗しちゃってるから厳しいな・・・。

 

「ここは私に任せろ!日本史の点数が少ない吉井は他にまわれ!サモン!」

 

「!ありがとう、正邪さん!」

 

「正邪ちゃん、日本史の点数はどれくらいなの?」

 

「それはだな・・・。」

 

『Fクラス 鬼人正邪 日本史 180点』

 

「まあ、こんなもんだ。」

 

「さっきから思ってましたが、あなた達本当にFクラスなんですか!?それにしては点数高くないです!?」

 

美鈴さんが驚いてるけど、一応私達は理由があってFクラスにいるからね。

吉井君は得意科目だったわけだし。

 

「よし行くぞ!Fクラスの下克上、見せてやる!」

 

「負けませんよっ!Dクラスの門番として、何人たりともここは通しません!」

 

美鈴さんがくりだしてくる正拳突きを私の武器で受け止める。

この尖った触手のようなもの、伸び縮みするし結構便利なんだよね~。

 

「そのまま抑えてろ古明地!私が引導を渡してやる!」

 

「我を忘れるでない!」

 

美鈴さんに正邪ちゃんが攻撃しようにするも、物部さんに防がれちゃう。

これは、1対1で倒すしかないみたいだね!

よし、頑張ろう!

 

「・・・そろそろですかね。」

 

「ああ、あっちで始まっとるはずじゃ。」

 

「「??」」

 

戦いの手はとめてないけど、美鈴さんと物部さんが話してる。

私も正邪ちゃんもわからないけど、なんだかヤバそうな気がする!

 

「ぎゃあああ!物部クラスがまだいるのかあああっ!」

 

「い、嫌だ!春なのに補習室送りは嫌だ!」

 

「生物でもそんな奴がいるなんて聞いてねえぞおおっ!」

 

「春ですが補習室行きの時間ですよ~。えいっ!」

 

「うわあああ!点数があああっ!」

 

「戦死者は補習ーッ!」

 

「「「ぎゃあああーっ!」」」

 

むこうから、そんな声が聞こえてきた。




いかがでしたか?
原作と比べ、明久の日本史の点数は最初から高いです。

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