古明地こいしとFクラス   作:こいし金二

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第四十八話「決闘!」

 

 

 

 

「・・・・・・暇だぜ。」

 

作戦が説明されてから3分くらい後。

卓袱台の上に寝転がるような体勢をしながら、魔理沙がそう呟く。

・・・暇なのはわかるけど、その格好はどうなの?

 

「でも、確かに暇だよね・・・。魔理沙は暇潰しの道具は持ってないの?」

 

「えーと、一応トランプならあるぜ。」

 

そう言って立ち上がった魔理沙がバッグからトランプを取り出す。

 

「もしかして、いつも持ち歩いてるの?」

 

「いや、今日はたまたまなんだぜ。なにかやるのぜ?」

 

「でも、2人じゃババ抜きとか大富豪とかダウトとかやってもね・・・。」

 

私が持ってないカードが魔理沙の手札みたいなもんだから、わかっちゃうしね。

戦略もなにもないし。

 

「・・・あ、そうだ。私の携帯、暇潰しのためにマインスイーパーを入れてたんだぜ。」

 

「ん?なにそのマリンスローパーって?」

 

「マインスイーパーな。地雷が埋まってるマスを推測して避けながら、掘り進んでいくゲームなんだぜ。・・・そうだ、こいしがやってみるのぜ?」

 

えーと、私マインスイーパーってやったことないんだけどな・・・。

でも、せっかくだし、やってみようかな。

魔理沙から携帯を受け取る。

 

「・・・最初はどうすればいいの?」

 

「まずは適当に1マス叩く必要があるぜ。手がかりもなにもないからな。」

 

言われた通りに、マスを1つ叩いてみる。

こうすると、どうなるのかな・・・ってなんか丸いのが出てきたね。

 

「・・・・・・初手地雷って、運がないな。気を取り直してやり直しだぜ。」

 

あ、これが地雷なの?

ほんとだ、なんか爆発してる。

・・・なるほど、地雷マスを叩いちゃうとゲームオーバーなのね。

 

「さっきのマスにもう1回仕掛けられる確率は低いよね、もう1回ここっ!」

 

さっきのマスを叩く。

さすがに2回連続地雷はなかったみたいで、いくつかのマスが一気に剥がれる。

 

「この数字って何?」

 

「これは周囲のマスに、いくつ地雷があるかを示しているんだぜ。」

 

なるほど、この4っていうのは、まわりに4つ地雷があるのね。

この数字のまわりで、見えてないマスもちょうど4つだから、このマスは全部地雷ってことかな。

 

「地雷の場所がわかったら、旗を立てて目印にするんだ。全部の地雷に旗を立てたらクリアだぜ。」

 

旗ってこれかな?

よーし、これをさっきわかった4つのマスにたててっと。

 

「今旗を立てた地雷の位置がわかったから、これでまた地雷がないマス、地雷があるマスが新たにわかる。それの繰り返しなんだぜ。」

 

「確かにこれ、楽しいかも!」

 

ひとつの場所を解くとまた新たなところがわかるというのがいいね!

えーと、ここに地雷があるから、1のまわりにはもう地雷はないから掘っても大丈夫で、それで出てきたのは2だから、まだまわりには1つ地雷があって・・・。

 

 

~少女撤去中~

 

 

「地雷はあと3つみたいだぜ。にしても、はじめてでこれとは凄いな。」

 

「実際には2回目だけどね。」

 

「・・・あれはノーカンでいいと思うぜ。」

 

20分くらい続けてたら、まだあと旗を立ててない地雷は3つになったみたい。

まあ、確かに最初のはノーカンでいいかも。

 

「あ、そこ地雷がある場所だと思うぜ。」

 

「あ、ここ?じゃあ、旗を立てないとね。」

 

「おい、それ旗じゃなくて・・・!」

 

え?

魔理沙が慌てて制止したけど、もう遅かった。

操作ミスで、旗じゃなくてスコップを持ってたのに私も遅れて気づいたけど、地雷を踏んだ後。

・・・やっちゃった。

 

「・・・ま、まあドンマイなんだぜ。こういうのは私にもあるぜ。」

 

「むー・・・。もう少しだったのに・・・。」

 

残念。

まあ、楽しめたからいっか!

 

「そういえば、そろそろ補充試験も終わった頃じゃない?」

 

「お、確かにそんな時間みたいだな。坂本のところに行ってみようぜ。」

 

坂本君のところに向かう。

とはいっても、同じ教室内だから大して移動してないけど。

坂本君はちょうど補充組のみんなに何かの作戦を伝え終わったところみたい。

多分交渉のために吉井君と美春ちゃんの一騎討ちの場所に向かうってことだと思うけど。

 

「霧雨、今の外のフィールドは数学だ。腕輪の力で一気に突破する。」

 

「了解だぜ。」

 

魔理沙は腕輪の400点を越えてたみたい。

魔理沙の腕輪の力は太いレーザーだから、突破力に優れるからね。

 

「行くぜ!恋符『マスタースパーク』!」

 

教室を出て、魔理沙が腕輪の力を放つ。

放たれたレーザーは3人の召喚獣を貫いて補習室送りにし、4人の召喚獣を回避に専念させて攻撃出来ない状況を作り出す。

よし、今だね。

向こうの攻撃が止んだ隙に空き教室に入る。

中には予想通り吉井君と美春ちゃんが一騎討ちやってるね。

 

「「「サモン!」」」

 

って、えっ?

私と魔理沙以外の全員が召喚獣を出して、攻撃体勢をとってる。

一騎討ちとして単身で来た美春ちゃんをリンチなんて、根本と同レベルの卑怯だよね。

 

「ち、ちょっと雄二!それはあまりにも卑怯だよ!」

 

「悪いな、これは勝負ではなく戦争なんだ。そして俺にはクラスを勝利に導く義務がある。やれ。」

 

「さすがにこれはダメだ!サモン!恋符『マスター・・・』ダメだ、レーザーが出せない!」

 

魔理沙が急いで再召喚し、腕輪の力でその攻撃を防ごうとするけど、今ここは化学のフィールドみたい。

様々な武器が投てきされ、全てが突き刺さる。

・・・吉井君の召喚獣に。

・・・・・・・・・あれ?

 

「「・・・え?」」

 

吉井君と魔理沙がほぼ同時に、状況が理解出来てないような感じの声を出す。

そして、一瞬遅れて痛みが襲いかかってきたような吉井君が悶え苦しむ。

 

「うぎゃぁあああっ!頭から爪先までくまなく今まで味わったことがない位の痛みがぁっ!しかも誰か剣や槍に混じって棍棒とか投げたね!鈍い痛みと鋭い痛みのコラボレーションが、新境地を切り開きそうだよ!?」

 

「清水、この通り元凶は成敗した。これで水に流しては貰えないだろうか。」

 

「そうですね・・・。美春の怒りはまだまだおさまりませんが・・・。」

 

話しながら、既に動ける状態にない吉井君の召喚獣のもとに召喚獣を向かわせ、持ってる剣でザクリザクリと刺す。

 

「いだだだだっ!!もう勝負はついてるのに、ふくらはぎから頭へと刃物で切り裂かれる感覚が!」

 

「美春の気が済むまでこの豚野郎を成敗した後、放課後まで軟禁するというならいいでしょう。」

 

「ああ、それで構わない。約束しよう。このまま引き上げ、あとは放課後までそれぞれの教室で補充試験でもやって過ごせばいい。その間明久はずっと鉄人の餌食だ。」

 

ひどい。

というか、今思えば最初から坂本君は吉井君を売るつもりだったのかも。

・・・ん?

今、横からなんか怒りのオーラみたいなのを感じたような・・・?

 

「なにを恨めしそうな顔をしているのです。もとはといえば、貴方がお姉様をたぶらかしたのがいけないのです。少しは反省してくるといいです。」

 

「ははは反省してますっ!いだだだだっ!!」

 

ザクザクザクと、吉井君の召喚獣にくまなく剣を突き刺してく美春ちゃん。

あれだけ刺されたら、痛みに耐性がない人ならショック死しかねないような・・・。

・・・あ、まただ。

 

「まあ、あの言葉が嘘なら、この程度では許しませんでしたが、今回は、これくらいで、ゆるして、あげましょう・・・!」

 

今度は斬った場所をゲシゲシと蹴りだす。

ただでさえ痛そうなのに・・・。

でもそれより、美春ちゃんが蹴るたびに横の魔理沙の怒りのオーラみたいなのが強くなってるのが気になる。

 

「・・・・・・めるんだぜ。」

 

「?何か言いましたか?」

 

「止めるんだぜって言ったんだぜ!さすがにやり過ぎだ!」

 

あ、爆発した。

耐えかねたような魔理沙が前に出てきて、制止する。

 

「この豚野郎にはこれくらい当然です。お姉様を傷つけた報いなのですから。」

 

「・・・どうやら、言っても止める気はないみたいだな。だったら、Fクラス霧雨魔理沙、Dクラス清水美春に召喚獣勝負を申し込むぜ!」

 

ちょっ、魔理沙?

でも、勝負を申し込んじゃった時点で、もう止められない。

どっちの召喚獣も既に場に出てるから、そのまま戦いに入る。

点数は・・・魔理沙の方がちょっと高いかな?

吉井君の召喚獣の死体蹴りしてた美春ちゃんの召喚獣に箒で殴りかかって距離をとらせ、それを守るように立っている。

 

「この、邪魔です!」

 

「これくらい防げるぜ!・・・今だ!吉井、すまん!」

 

剣を箒で防ぎ、美春ちゃんが距離をとった瞬間、魔理沙の召喚獣は吉井君の召喚獣をつかんで思いっきり投げ飛ばす。

召喚フィールドから出ると召喚獣は消滅するから、これ以上の被害を受けないようにしたんだと思う。

フィードバックの痛みは召喚獣が消えたからってすぐに消えるわけじゃないけど、追加で痛めつけられる心配はなくなったね。

 

「これで吉井はいなくなったな。さて、タイマン勝負と行こうぜ。」

 

「よくも豚野郎への仕置きを邪魔してくれましたね・・・。」

 

さっき吉井君を投げた時の反動で点数が減少し、点差は逆転してるけど、今度は魔理沙が攻めに行く。

でも、召喚獣の扱いにそこまで慣れていないのか、美春ちゃんはそれをうまく防げない。

 

「ぐっ・・・。」

 

「これで、終わりだぜ!」

 

手持ちの剣を上に弾かれ、無防備となった身体をさらしたところで、魔理沙が箒からのレーザーで貫く。

大体心臓のあたりを通り抜けたそのレーザーは致命傷になったみたいで、美春ちゃんの召喚獣はその場にどうと倒れる。

 

「勝負ありだな。私が言うのはお門違いだとは思うが、少しは自分の態度も省みるんだな。」

 

「ぐぐぐ・・・!ですが、どんな責め苦を受けても、美春がお姉様を慕う気持ちは衰えません!」

 

最後にそう言い残し、美春ちゃんとさっき戦死した吉井君は、鉄人先生に連れてかれる。

それと、召喚獣勝負が終わったのを見届けた先生もね。

交渉は成立しとたのに、魔理沙はこのあとはどうするんだろ。

 

「・・・まあ、清水を落とせばDクラスの女子も勢いを失うのは変わらんが、交渉は済んでいたはずだったんだがな。」

 

「・・・すまんだぜ。つい、カッとなっちまった。」

 

申し訳なさそうに謝る魔理沙。

でも実際、魔理沙らしくはないような気がするね。

 

「・・・清水さーん、帰りが遅いので来ましたが、一騎討ちは終わったんで・・・・・・えっと、もしかして私はヤバイ状況に入ってしまいましたかね?」

 

そんな中、美春ちゃんを迎えに来た様子のDクラスの女子が1人でこの教室に入ってくる。

入ってくるなり固まったけど、そりゃあFクラスの生徒が10人以上いるなかに入ってきたら、ね。

というか前に戦ったことはあるんだけど・・・名前はなんだっけ・・・?

 

「お、美鈴じゃないか。清水なら吉井を倒した後、私と一騎討ちして補習室にいるぜ。ちなみに、私との一騎討ちの前に休戦協定を結んだから、代表にでも伝えてやってくれ。」

 

「休戦協定、ですか?伝えるのは構わないんですが・・・それが嘘じゃない証拠とかはあるんですか?」

 

「まあな。これを聞けばわかる。」

 

魔理沙がそう言って取り出したのは、小型の録音機。

スイッチを押すと、休戦協定を結んだ時の会話が流れ出す。

・・・でも、なんで小型の録音機持ってたのかな?

 

「ねえ魔理沙、普段はそんなの持たないのにどうしたの?」

 

「・・・今日の星座占い、最下位だったからな。霊夢に占って貰ってラッキーアイテム聞いたんだぜ。」

 

納得。

魔理沙って意外と乙女なとこあって、星座占い気にするんだよね。

それで最下位だと、霊夢さんに占って貰ってラッキーアイテムを聞くんだよ。

霊夢さん、占うの結構好きだからね。

ちなみに的中率は7割くらいで、結構高いよ。

 

「なるほど、魔理沙さんの言うことも嘘ではないんですね~。なら、伝えておきますよ。清水さんの戦死も伝えなければなりませんし。私一人で代表を討ち取れるとも思わないので・・・。」

 

「ああ、任せたぜ!」

 

美鈴さん?が教室を出てく。

多分、これで講和は成功だと思うよ。

 

「・・・まあ、これで勝負は終わりそうだな。だが、攻めてこられても防衛できる人数は残しておくか。それじゃお前ら、教室に戻るぞ~。」

 

「「「おお~っ!」」」

 

私達も教室に戻る。

結局あれからDクラスは攻めてくることはなく、放課後までの休戦と講和に同意することを伝えに来た使者が来ただけ。

補充試験を行いつつ戦争は終了したよ。

それで、こちらの戦力が平常時に戻ったことと、お姉ちゃんの主張もあって、Bクラスも戦争の準備を中止したみたい。

設備がダウンすることもなかったし、めでたしめでたしでいいのかな?




いかがでしたか?
戦争中携帯禁止ですがそんなことは知らない。
ちなみに魔理沙は男子の停学中に携帯を新調しました。
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