古明地こいしとFクラス   作:こいし金二

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少しだけネタバレ。
肝試し中に新しい3年生の東方キャラが登場します。
ヒント:姉妹


第五十七話「乱入!」

 

 

 

「騒がしいと思ったらまたお前か、吉井!」

 

「つくづく目障りな奴だな・・・!」

 

先頭の2人が吉井君を見て、嫌そうに顔をしかめる。

 

「変た・・・変態先輩でしたっけ?」

 

「おい!言い直そうとして俺達の顔を見て言い直すのをやめなかったか!?」

 

「お前俺達を心の底から変態だと思ってるだろ!常村と夏川だ!いい加減覚えろ!」

 

名前を覚えてなかった吉井君に常夏コンビが主張する。

まあ吉井君は変態だって思ってるみたいだけど、私は真性のクズって思ってるし、名前を覚える価値ってないと思うな。

 

「テメェらうるせえんだよ!騒ぎが上まで響いて受験勉強に集中出来ねぇだろうが!」

 

先頭の常夏の片割れが怒鳴ると、後ろの人達もそうだそうだとがなりたてる。

でも、防音はしっかりしてるはずのこの校舎で下の音がそんなに聞こえるのかな?

 

「すいません。上の階まで響いているとは・・・」

 

「おいおい、そいつは言いがかりじゃねえか?」

 

吉井君が謝ろうとした時に坂本君がやってくる。

あ、やっぱ坂本君もそう思う?

 

「えっ?それはどういうこと?」

 

「口実を設けて難癖をつけることだ。いちゃもんとも言う。」

 

「言葉の意味は聞いてないよ!さてはキサマ僕のことを真性のバカと思ってるな!」

 

「・・・え・・・・・・?」

 

「なんだその『何を今さら』って顔は!そう思ってるのは雄二だけで、他の人は・・・って待った!どうしてみんな気まずそうに目をそらすの!?僕の目を見てよ!」

 

私も目をそらさざるをえないな・・・。

坂本君が子供をあやすかのような言い方で、あとで話そうと言って、その話は一度流れたけど。

 

「まあ要するにだ、通常の学校でも下の音はほとんど聞こえてこないのに、試召戦争という騒ぎを前提としているために防音がしっかりしているはずの新校舎で、ドアを閉めた教室に音が聞こえるわけがないだろ?そもそも俺達が騒がしいのは認めるが、これだってれっきとした召喚獣を使った一種の勉強だ。おおかた、勉強に飽きてフラフラしているところに俺達がなにか楽しそうなことをしてるのをみつけて、八つ当たりしに来たと言ったとこだろ。」

 

坂本君の言葉が図星だったのか、バツが悪そうに目をそらす3年生。

情けないというか、なんというか・・・。

 

「それじゃ言わせて貰うがよ!お前らは迷惑なんだよ!学年全体の覗き騒ぎに、あげくの果てに男子全員停学だぞ!俺達3年までバカと思われたら内申に響くじゃねえか!」

 

「「「う・・・。」」」

 

今度は2年男子達が目をそらす。

そこは確かに否定出来ないかも・・・。

私は言われてないけど参加してるし・・・。

きっかけ美春ちゃんだけど。

 

「だいたいお前ら2年はそこのクズコンビをはじめ、出来の悪い連中やクズが多すぎるんだよ。バカの代名詞と言われる監察処分者も2年にしかいないしな。」

 

言い返せない男子達を見て、片割れが得意気に鼻を鳴らして言葉を続ける。

でも、残念ながらその言葉は的外れだよ。

 

「でもそれ、私とお姉ちゃんにボロ負けした人が言うの?」

 

「「なっ!?うるせえっ!!」」

 

「第一、3年のクズコンビが他人のことクズって言える立場なの?自分のこと省みてからものを言ったら?」

 

「なっ、テメェ・・・!お前らのことは前々から気に入らなかったんだ!」

 

「おい常村、教師もいるんだ。暴力はやめておけ。」

 

「わかってらぁ・・・!こうすりゃいいだろ、サモン!」

 

それとともに召喚された召喚獣は・・・地獄の門番の牛頭かな?

 

「さて吉井よぉ。お仕置きの時間だぜ。」

 

「く・・・っ!やっぱり僕の召喚獣狙いか!でもこんだけいるなかで、どれが僕の召喚獣かなんて・・・」

 

「こいつだろ。」

 

「あがぁっ!」

 

牛頭が迷わずデュラハンに向かって攻撃をしかける。

・・・まあ、頭がないなんて召喚獣、吉井君のだけだから異彩を放ってるし・・・。

 

「ぐぅっ、僕の召喚獣を一瞬で見抜くなんて、さすがの洞察力だと誉めて」

 

「いや、頭がないなんてバカな召喚獣、明らかにお前しかいな」

 

「鋭い洞察力だと誉めておこう!」

 

あ、今吉井君聞こえないふりした。

 

「加勢しよう吉井君。理不尽な先輩の裁きに従う必要なんてない。」

 

そこに、いつのまにか頭を取り返した様子の久保君が加勢を申し出る。

それを見て、常夏コンビの片割れもまた呼び出す。

 

『Aクラス 常村勇作 世界史 174点 and Aクラス 夏川俊平 世界史 163点』

 

先に表示される2人の点数。

私とお姉ちゃんが前に戦った時の点数もこれくらいだったから、これが平均って感じかな。

そのまま吉井君達の点数を待ってると・・・。

 

「ぐぅっ・・・!」

 

「痛てえか?そいつは何よりだ・・・なっ!」

 

意識が逸れた隙に、吉井君の召喚獣が牛頭に体当たりされる。

体勢を崩したところに追撃とばかりに振りかざされる斧。

 

「吉井君っ!」

 

そこに久保君の召喚獣が割り込むように体当たりして牛頭をふっとばし、その後ろの馬頭もまとめて吹き飛ばす。

 

「なっ・・・!コイツ、結構やるぞ・・・!」

 

「吉井もだ。さっきの体当たりがほとんど効いてないってどういうことだ・・・?」

 

「あまり甘く見ないでくださいね変態先輩。いつまでもバカのままじゃないんですから。」

 

驚く2人に対し、ニヤリと笑いながら自信満々に言う吉井君。

その態度に触発され、私を含むみんなが点数に注目した。

 

『Aクラス 久保俊光 世界史 374点 and 334クラス アレキサンドロス大王 世界史 161点』

 

「「「・・・・・・。」」」

 

「さあ勝負はここからだ!この僕の本当の実力を見せて・・・」

 

「・・・おうコラちょっと待てそこのバカ。」

 

「・・・何か不都合な点でも?」

 

「不都合な点しか見当たらねぇよ・・・。」

 

モヒカンの方が頭に手をあてあきれている。

まあ、そりゃそうなるよね・・・。

 

「誰だよアレキサンドロス大王って!それに334クラスって学校拡張しすぎだろ!明らかにこれはお前の点数じゃねえだろうが!」

 

吉井君が説明しようとする前に、坊主の方が怒りを露に叫ぶ。

 

「ち、違いますよ!少しミスしちゃいましたけどこれは僕の点数です!名前の間違いなんて、誰もがすることじゃないですか!」

 

「無記名ならともかく、何をやらかしたら名前がアレキサンドロス大王になるんだ!?」

 

こればっかりはもっともだと思うかな。

忘れないためにメモ書きとして書いたのが名前のとこだったみたいだけど・・・。

吉井君も説明に困ってる。

 

「おい夏川。最近召喚システムの調子が悪いらしいからな、名前のはその不具合かもしれんぞ。」

 

「ん?ああ、そうだな。不具合でもなければこんなことはありねえか。」

 

「・・・・・・。」

 

そう勘違いされて、本当のことが言いづらそうな吉井君。

 

「まあ、名前の部分は不具合だとしてもだ。お前らがこの学校の汚点であることに・・・。」

 

「不具合とは聞き捨てならないねぇ。」

 

さらに言い募る坊主の言葉を遮るように、学園長先生が話に入ってくる。

 

「まったく・・・。吉井のバカまでシステムのせいにされちゃたまったもんじゃないさね。それは正真正銘このジャリのミスさ。けど、こっちのミスと思われるのも癪だしね。その名前の部分くらいはあとで直してやろうかね。」

 

まあ、さすがにこのままって訳にもいかないもんね・・・。

事情を知らない人にとっては敵か味方かわからなくなっちゃうし、さっきみたいに不正を疑われかねないもん。

 

「それで、こんなとこまで来てどうしたんですか学園長?なにか用でも?」

 

珍しい、吉井君が学園長先生をババァとか呼ばないなんて!

どうやら坂本君というか2年生に、肝試しを学園側が援助するかわりに、盆休みに一般公開するため作ったものをそのままにするよう伝えにきたみたい。

まあ、私達にしてみれば、願ってもない提案だよね。

 

「それと・・・折角だからね。3年も肝試しに参加したらどうだい?こんなところで小競り合いをしているよりはその方が有意義さね。」

 

「冗談じゃねぇ。こんなクズどもと仲良く肩を並べて肝試しなんかやってられるか。」

 

「だよな、胸糞悪ぃ。」

 

学園長先生の提案に、鼻を鳴らして答える常夏コンビ。

後ろの3年生も同様の意思を態度で示してる。

 

「そういう態度をとられると、是が非でも参加させたくなるねぇ・・・。よし、決めたよ。夏期講習と補習最終日は全員参加の肝試しにするよ。これはあくまでも講習や補習の閉めだからね、各講座の参加者は全員余すことなく参加すること。いいね。」

 

「「なっ・・・!?」」

 

うわっ、性格悪っ。

その提案に目を白黒させてる常夏コンビを放置し、満足したように出ていく学園長先生。

でもまた、予想外の展開だよね・・・。

 

「そういうわけだセンパイ方。仲良くやろうぜ。」

 

「うるせぇ!俺はお前らがなんざと仲良くなるつもりはねぇ!」

 

「だろうな。俺もアンタらは気に食わねぇ。ってことで、こういうのはどうだ?」

 

「あぁ?」

 

「驚かす側と驚かされる側に分かれて勝負する。適当な罰ゲームでもつけて、な。」

 

あ、確かにそれなら悪くないかも!

仲良くやる必要もないもんね。

 

「悪かねぇな。当然俺達3年が驚かす側だよな?俺達はお前らにお灸をすえてやる必要があるんだからな。」

 

これは驚く私達を見て笑おうっていう魂胆かな?

坂本君も似たような魂胆持ってるから、言い争いに・・・

 

「ああ、それで構わない。」

 

あれ?

・・・・・・あ、そっか。

驚かす側だと準備の手間あるもんね。

 

「決まりだな。ルールと負けた方の罰は?」

 

「コイツが最初予定していたルールだ。文句があれば一応聞くが。」

 

そう言いつつ坂本君が取り出したのはA4サイズのプリント。

私も1枚もらって見てみる。

 

①2人一組での行動が必須。1人のみのチェックポイント通過は認めない。(1人になっても失格ではない)

②2人のうち1人でも悲鳴をあげてしまった場合両者ともに失格とする。

③チェックポイントはB、C、Dクラスにひとつ、Aクラスにふたつの5ヶ所とする。

④チェックポイントでは各ポイントを守る代表者2名と召喚獣勝負を行う。撃破で通過扱いとなる。

⑤1組でもチェックポイントをすべて通過出来れば驚かされる側、通過者がいなければ驚かす側の勝利とする。

⑥驚かす側の一般生徒は召喚獣でのバトルは認めない。あくまでも驚かすだけとする。

⑦召喚時に必要な教師は各クラスに1人配置する。

⑧通過の確認用として、驚かされる側はカメラを携帯する。

 

わっ、けっこう作り込まれてる。

でも悲鳴だけじゃ定義があいまいだよね。

 

「あとはこれに設備への手出しを禁止するってのを追加する予定だ。学園長がうるさそうだからな。」

 

「坂本、悲鳴の定義はどうなっている?」

 

「ん?ああ、そうだな・・・。そこは声の大きさで判断するか。カメラを携帯させるわけだし、音声が一定値を越えたら失格とかにするか。」

 

「そんなことが出来んのか?」

 

「・・・問題ない。」

 

さすがはムッツリーニ君。

そういう技術力は凄いね。

それで結局、罰は体育祭の片付けをやることに。

明日、バトルになるみたいだけど・・・、どうなるのかな?




いかがでしたか?
しかし今回のアニポケ、1話見ましたがすごくいいですよね。
全地方出るならヒカリが出て欲しいです。
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