古明地こいしとFクラス   作:こいし金二

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今回短め。


第五十八話「肝試し!」

 

 

 

「うわぁ・・・。なんか凄いことになってるね・・・。」

 

「そうね・・・。これはそういうのが苦手な人にとっては鬼ね・・・。」

 

翌日。

お姉ちゃんと私はお化け屋敷となった新校舎3階を覗いてみたんだけど・・・陰鬱な雰囲気凄いな・・・。

 

「お姉ちゃんってこういうのは大丈夫だったよね?」

 

「まあ、それなりには・・・ね。こいしこそ大丈夫?」

 

「うん、私は平気!だからお姉ちゃん、ペア組もうよ!」

 

「まあ、いいけど・・・。暗闇だからってわざと私に抱きついたり変なとこ触るのはナシよ。」

 

「・・・・・・」

 

「返事しなさいこいし。」

 

やった!

せっかく肝試しをするならお姉ちゃんと一緒がいいもんね!

決まったことだし、私達の集合場所の旧校舎に向かう。

今回この肝試しに参加するのは補習や講習を受けてた人達だから、だいたい学年の半分くらい。

そのなかから2人1組のペアを作って順番に入ってくことに。

ムッツリーニ君によるとカメラは計5台あるらしいから一度に5組入れるってことだって。

 

「ところで雄二、ペアはどうするの?」

 

「そうだな、せっかくだから極力男女ペアになるようにするか。」

 

えっ?

吉井君と坂本君がそんなこと言ってるけど、私やだよ?

お姉ちゃんと組むんだから・・・!

 

「でもなんで男女ペアなの?」

 

「確かお主ら、常夏コンビと個人的な勝負の約束をしとらんかったかの?」

 

「んなもんあいつらに面倒な準備を押しつけるための方便だ。こうしてそれに成功した以上、受ける必要なんざないからな。体育祭の片付けだってサボれるんならサボりたいが、そんくらいならな。無理に勝ちに拘る必要もない。」

 

「へ~、なるほどね~。」

 

納得したように頷く吉井君。

 

「で、本音は?」

 

「翔子にペア組むよう脅された腹いせに全員を巻き込んでやろうと思った。」

 

「なるほど、シンプルな理由だね。」

 

なんでもいいけど私やだよ?

 

「男女ペアとは坂本もなかなか粋なはからいしてるぜ。吉井は誰と組むつもりなんだぜ?」

 

「えっと、じゃあ・・・魔理沙、よかったら一緒に組まない?」

 

「え、私か?ま、まあ私は構わないんだ『ねえ魔理沙、私と先約があったわよね?』・・・え?霊夢?」

 

魔理沙の返事を遮るように、いきなり出てきた霊夢さんが言葉を挟む。

あれ、でも魔理沙困惑してない?

 

「え、霊夢?何を言って『あ・っ・た・わ・よ・ね?』あ、そ、そうだな。そういえばしてたな。と、というわけで吉井すまんな。」

 

「え、うんまあいいけど・・・。」

 

脅迫・・・・・・?

 

「どういうつもりだ霊夢?」

 

「悪いわね、こういう肝試しはどうしても早苗と組みたくないのよ・・・。」

 

「・・・?」

 

「昔、いろいろあってね・・・。」

 

「まあ、詳しく話したくないのなら聞かないが・・・。」

 

2人が話しているのが聞こえてくる。

霊夢さんなにがあったんだろ?

まあいっか!

それで、吉井君は誰を選ぶのかな?

 

「あのさムッツリーニ、肝試しだけど一緒に行かない?」

 

「・・・・・・っ!?(ブンブンブン)」

 

!?

候補のなかでムッツリーニ君に話ふるの!?

木下君ならともかくムッツリーニ君!?

 

「あ、アキっ!アンタついに土屋にまで興味を持ったの!?」

 

「え?だって魔理沙は博麗さんと行くみたいだし、雄二を誘ったら悪い霧島さんに悪いじゃないか。」

 

「この面子でお前の選択肢は俺とムッツリーニの2択しかないのか!?」

 

「・・・気持ちだけでも迷惑・・・。」

 

「・・・私に来られてもお姉ちゃんと行くから困ってたけど、美波ちゃんや姫路ちゃんじゃなくてムッツリーニ君に行くんだ・・・。」

 

吉井君って、考えてること読めないよねほんと・・・。

もし超能力者でも無理そうな気が・・・。

 

「お姉様、美春とペアを組みましょう!」

 

さっきから物陰にいるのは気づいてたけど、吉井君がムッツリーニ君を誘ったのを見届けたからか、飛び出してくる。

 

「ちょっ、美春!?坂本が言ってたじゃない、男女でペアを組むって!」

 

「大丈夫ですお姉様!お姉様のなだらかで水平線のごとき胸があれば問題ないですし、そこに女の子同士のペアもいるのですから!」

 

何気に失礼な美春ちゃんのセリフ。

もしこれ吉井君が言ってたなら、肋骨数本くらい持ってかれてたんじゃない?

 

「も、もう離れなさい美春!ウチはアンタと組む気なんてなくて『お願いだムッツリーニ!僕とペアをくぺっ!?』、アキとペアを組むをしてたのよ。だから、またの機会にしてくれる?」

 

危険を察知し逃れようとした吉井君を抱き寄せる・・・いや、吉井君の頸動脈を押さえる美波ちゃん。

吉井君の命運やいかに。

 

「離れてくださいお姉様っ!そんな豚野郎、お姉様にふさわしくはありませんっ!」

 

「美春、ウチが約束を破ることが嫌いなの、知ってるわよね?」

 

「わかりました・・・。ですが万一、そこの豚野郎が参加出来なくなったら、美春とペアを・・・」

 

「ごめんね美春、その時はお腹が痛くなってる予定なの。」

 

「お姉様は薄情ですーっ!」

 

お腹が痛くなってる予定。

斬新な断り文句だけど、変に希望を持たせるような断り方してたら吉井君が亡き者にされてた可能性あるし、正解っちゃ正解なのかな?

ということで吉井君のペアは美波ちゃんに決まったんだけど・・・・・・。

 

「お姉様とペアなんて万死に値します・・・!殺します殺しますころしますコロしますコロシマコろシコロこロコロ・・・!」

 

さっきまでいたポジションに戻った美春ちゃんが凄い怨念送ってる。

なんというか、驚かす側で登場したら悲鳴の10や20、すぐなんじゃないかなってくらいだよ。

・・・ところで、そんな美春ちゃんに接触して、なにかもちかけてる様子の久保君は何をしてるの・・・?

 

「まあ、今はだいたいで、細かい部分はあとででいいだろ。まずは他の参加者たちを楽しませてやらんとな。」

 

「あれ?雄二らしくないね。」

 

「まあ、俺達は主催者だからな。まずは他の参加者を楽しませるってのが筋ってもんだろ。」

 

「本音は?」

 

「翔子とペアを組むことが決まった以上、他の連中がクリアして参加しないようにしたい。」

 

単純な理由だ・・・。

その後坂本君の宣言通りに基本男女ペアで組まれて、坂本君や吉井君は最後の方に順番が決定する。

私とお姉ちゃんもわりと後の方だけど、相手も多分本気だし、私達まで回ってくるよね。

でも、今回は講習と補習の参加者だから、こころさんがいないのは残念かな・・・。




いかがでしたか?
この作品書きながら弱保ヨノワール考えてるのですが、どうやってもミミッキュがつらい。
ドラパルトならHB腕白で火力上昇持ち物なしならダイマックスなしでゴーストダイブもとのダイホロウ耐えられるので殴りと影撃ちで、火力アップアイテムならダイマックスすれば勝てます。
判断は夢のおみとおしで。

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