古明地こいしとFクラス   作:こいし金二

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ついにこいしちゃんが突入。
果たして2年は勝てるのか。(ちなみにAクラスのチェックポイントは勝たないと出られません)


第六十三話「覚醒!」

 

 

 

「こいし、そこ足元気をつけなさい。」

 

「あ、ありがとお姉ちゃん!」

 

Aクラスの中。

私達はチェックポイントを目指して進んでいた。

お姉ちゃんと一緒だから、こんな薄暗い場所でも楽しいよ!

 

「でも、さっきからお化け全く出てこないけどどうしたんだろね?」

 

「・・・そうね。確かに見ないけど・・・出てきたからといって驚いたフリして抱きつくのは禁止よ。」

 

むー。

せっかくの肝試しなのにー。

 

「そういえばお姉ちゃんって地学の点数どれくらいだったの?」

 

「だいたい200点くらいね。さすがに真っ正面からやりあうのは難しいわ。」

 

「まあ私に任せて!」

 

「とはいってもあなたも400点くらいよね。」

 

「でも、削るくらいなら出来るよ!」

 

そんな会話をしながら、進んでいく。

ちなみに、カメラを持ってるのは私だよ。

 

「天子さんは今回どのくらい地学取れたんですか?」

 

「ま、まあざっと600点くらいかしら。」

 

「やっぱり天子さんは凄いですよね~。私の地学、190点くらいですよ~。」

 

「さ、早苗だって物理は凄いじゃないのよ。そ、それよりさっきまで怖がってたわりに全然平気そうだけど大丈夫なの・・・?」

 

「ん~、なんというか慣れちゃいました♪それに、天子さんと一緒ですからねっ!」

 

「・・・///」

 

近くから早苗ちゃんと天子さんと思われし2人のペアが会話をしてるのが聞こえてくる。

2人も楽しんでるみたいで何よりだよね。

そんなことを思いながら進んでいると、いきなり電気が消えて真っ暗闇に。

 

「こいし、ストップよ!」

 

お姉ちゃんと今は手を繋いでなかったから、お姉ちゃんの声だけが感じられる。

でも暗闇のなか動くと危険だから、目が暗闇に慣れるまで待たないと・・・。

何故か、なにかを動かすような音が聞こえてくる。

もしかしたら、明かりがついた瞬間、まわりを召喚獣に囲まれてるのかも。

 

「・・・あれ、壁?」

 

ようやく目に慣れてきたところでお姉ちゃんの方に行こうとするも、私の目の前にはさっきまでなかった壁が。

・・・まさか、迷路を作り替えられて、お姉ちゃんと分断された!?

 

「だったら早く合流しないと!」

 

1人になっても失格じゃないけど、2人じゃないとチェックポイント行けないし、お姉ちゃんとはぐれてるなんてヤダ!

1メートル先すら見えないような暗闇を手探りで進んでいくと、しばらく行ったところで人の気配。

もうはぐれないよう、近づいて手を握る。

 

「お姉ちゃん、やっと合流」

 

パッ(照明点灯)

 

「・・・違ったみたい。」

 

そこにいたのは天子さんだった。

手の感じが違ったから触った瞬間に気づいたけど、お姉ちゃんじゃなかった・・・。

 

「ガタガタガタガタガタガタガタガタ」

 

「・・・天子さん?」

 

「・・・こいし、一緒にいてくれないかしら・・・?1人だと怖くて・・・。」

 

「え、うん、まあいいけど・・・。」

 

お姉ちゃんを探しに行きたかったけど、さすがにこんなにふるえてる天子さん放置は・・・ね。

 

「や、やっぱりこういうの苦手だったの?」

 

「や、やっぱりってにゃによ、そんにゃわけありゅわけにゃいれしょ!(涙目)」

 

「・・・説得力ないよ天子さん。」

 

噛みまくってるし涙目だし・・・。

普段の自信満々な感じとは程遠い姿だよね。

お姉ちゃん探しに行こうとしてたんだけど・・・こんな状態の天子さん放置して行くのはちょっと気が引けるな・・・。

 

「えっと、よかったら一緒に行く?」

 

「・・・お願いするわ。」

 

やっぱ怖かったのか、素直に答える天子さん。

さいわい向こうはカメラは早苗ちゃんが持ってたし、私がカメラ持ってるから、教室に取りに行く必要はないね。

 

「でも、なんでペアを入れ換えさせるような真似したのかな・・・?」

 

「・・・多分だけど、地学が得意な私とこいしをペアにして、まとめて失格にさせようと考えたんじゃないかしら。」

 

「なるほどね・・・。確かに私とお姉ちゃんのコンビじゃビビらないもんね。」

 

落ち着いた天子さんが考えを述べる。

地学腕輪レベルの私と天子さんをまとめて失格にすることが出来れば、3年の勝利確率はぐっと上がるもんね。

 

「・・・あれ?そうなるともうお姉ちゃんとは合流出来なさそうな感じ?」

 

「・・・多分だけどそうなるわ。」

 

そんな・・・!

お姉ちゃんと合流はほぼ不可能なんて・・・!

 

「・・・悔しいけど、ひっかかってしまった以上諦めるしかなさそうね。私としたことがとんだ失態だわ。」

 

心底悔しそうな天子さん。

うーん、ハメられた悔しさが2割、早苗ちゃんと離れさせられた悲しみが8割って感じかな?

 

「あれ、でもそれだけ考えてたなら対策のうちようとかあったんじゃないの?」

 

「・・・こいしと会ってから思い当たったのよ。」

 

そっか、それならしょうがないのかな。

天子さんと会話しながらチェックポイント目指してしばらく歩く。

 

「私の計算だとチェックポイントはもうそろそろなはずなのだけど・・・。」

 

5分くらい歩いたところで天子さんが呟く。

ちなみに平気そうにしてるけど、途中私が元気づけたり怖がって抱きついてきたりしてたんだ『し、してないわよ!証拠はあるの!?』心の声にまで否定してるけど、カメラあるよ?

 

「もしかしたらあっちの道じゃないかな?」

 

「見えにくいけど確かにあるわね。行ってみましょ。」

 

天子さんの言ってることが正しいなら、方角的にあっちに地学のチェックポイントがあるんだよね。

心なしかお空やお燐がチェックポイントについた時の装飾に近い感じがするし・・・あれ?

 

「急に道がなくなった?」

 

「これは・・・恐らく私達がチェックポイントに到達しそうになって慌てて壁を動かしたんじゃないかしら。ほら、隙間が見えるわ。」

 

ほんとだ、近づいてみてわかったけど、そこから光が漏れだしている。

 

「どちらにしても、すぐに入るわけにはいかなかったけどね。ここが私達が目指しているチェックポイントであるかを確認する必要があるわ。」

 

あ、確かにそうだよね。

Aクラスの上位な天子さんならともかく、私の物理の成績は坂本君よりも低いからね。

間違って常夏コンビの方に行っちゃったら二重で悲しい。

 

「・・・たいですね。さと・・・」

 

「・・・すね。早苗さんには申し・・・数があまりな・・・」

 

あれ、この声はお姉ちゃんと早苗ちゃんだよね?

 

「お姉ち・・・むぐっ。」

 

「バカ、そんな音量で呼んだら失格になるわよ!」

 

「そ、そうだったね・・・。ごめんね天子さん。」

 

ついお姉ちゃんによびかけようとしちゃったけど、天子さんに口をおさえられて事なきをえる私。

危ない危ない。

 

「古明地さとりと東風谷早苗、ですか。どうやら成功したみたいですねお姉様。」

 

「ふふっ、そうみたいね。これで面白くなりそう。」

 

「その前に、この2人を片付けないといけませんわ。」

 

壁の向こうから声が聞こえてくる。

ということはやっぱりここがチェックポイントってことだよね。

 

「・・・・・・そういう考えでしたか。」

 

「とにかく私達に出来るのはちょっとでも削ることですよね!」

 

「ええ、そうですね。」

 

お姉ちゃんと早苗ちゃんの声も聞こえてくる。

お姉ちゃんだから心配はしてなかったけど、無事に着けててよかった!

 

「正直めんどくさいわね。」

 

「まあ、Fクラスのクズ2人を相手するよりは楽しめるでしょう。」

 

その言い草に、私はちょっとカチンとくる。

間違いなく吉井君と坂本君の2人を指してるだろうけど、あの2人にだっていいとこはたくさんあるんだから。

 

「しかしあなた達も可哀想ですね。」

 

「・・・何がです?」

 

「ろくでもない姉妹がいること、ですよ。」

 

「博麗霊夢という金のことしか考えずまわりに迷惑をかけるクズ姉がいるから、東風谷早苗は迷惑をこうむる。」

 

「古明地こいしという試験途中で抜け出し、女子でありながら強化合宿で覗きの共犯となるゴミ妹がいるから、古明地さとりは迷惑をこうむる。」

 

けっこうな言われようだけど・・・霊夢さんはともかく私のことは正しいからね・・・。

記憶がないんだけど、途中で退出してお姉ちゃんの教えてくれたのを全部無駄にしちゃったし、お姉ちゃんの脅迫犯捕まえるためにとはいえ、覗きサイドに味方してるからね・・・。

 

「身内に恥じるべき存在がいるなんて、本当に可哀想。」

 

「こいしは恥じるような存在じゃないです。」

 

「・・・身内の贔屓目という奴でしょうか。そんなことも理解出来ないとは。」

 

「それとも、古明地さとりも古明地こいしと同じく、ゴミだからゴミ同士、一緒にいるのかしら?」

 

・・・お姉ちゃんまでバカにするなんて許さない。

頭が沸騰しそうなくらい熱くなる。

ここが大きな音を出してはいけないお化け屋敷なことも、壁を破壊してはいけないというルールも全て頭から吹き飛び、あの2人を黙らせようとした時。

 

「なんでそんな酷いことを言うんですかっ!」

 

ここまではっきりと聞こえてくるくらいの大声が聞こえてくる。

それは早苗ちゃんのもので、それで私の足は止まる。

 

「お姉ちゃんだってさとりさんだってこいしちゃんだって、いいところはたくさんあるんですからっ!確かに悪いところもありますけど、表面的なところばかり見て決めつけないでください!」

 

「・・・ふふっ、本当に愚か。」

 

早苗ちゃんの叫びに対し、向こうは嘲笑うような口調で呟く。

 

「挑発されてルールを忘れ、感情に任せて大声を出して失格になるとは本当に愚か。」

 

「こうも思い通りに動いてくれると笑いすら出てきますね。」

 

「「なっ・・・!」」

 

そして、返ってきたのはそんな言葉。

先程の言葉は全て、ただお姉ちゃんや早苗ちゃんを失格にさせるために言っただけだとでも言うのか。

それはれっきとした作戦で、咎められる筋合いはないのかもしれない。

でも、越えてはいけないラインというものはあるよね。

・・・正直、勝敗はどっちでもよかったし、お姉ちゃんと肝試しを楽しむのが目的だった。

天子さんも同じだったと思う。

・・・・・・でも。

 

「「ここからは本気で勝ちに行くよ(わよ)。」」

 




いかがでしたか?
ペアが変わり、こいしちゃんと天子さんのペアになって本気になりました。
でもこれはむこうの計画通りなのですがね。
うちの夢幻姉妹は基本クラムベリー的な感じです。
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