これにて結婚騒動は終わりです。
次からは通常に戻ります。
なにこれ....どういう状況なの?
結婚することは決まったので後は式をするだけである。
それなのに目の前の光景はなに?
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仲良くなれたお姫様及び俺の婚約者、ユーン様は大層可愛らしい方だった。
手がたまたま触れ合えば、顔を真っ赤にし、慌てふためく。
名前で呼んで欲しいと伝えば、「なら、ジェラティーナ、様も....」と顔を真っ赤にする。
心の中ではユーン様と呼んでいるが、呼び掛けるときとかは全てユーンと呼び捨てにしている。
それをたまたま聞いたペロスペロー兄さんが酷く傷付いた顔をしていた。
それに胸がズキリと痛んだが、俺は自分が結婚し、幸せになることを選んだ。
そしてついに結婚式をする日、事件が起きる。
「入ってもいい?」
「ジェラティーナ様!?...えと、どうぞ...」
コンコンとノックと共に話し掛ければ、中から驚く声と共に許可を出す言葉。
それを聞いて中へ入れば、真っ白なウェディングドレスを着て恥ずかしそうにしているユーン様の姿があった。
純白なウェディングドレスを着ているユーン様はまるで天使のようで....
「凄く綺麗」
「!あ、ありがとうございますっ....」
ポツリと声を漏らせば、嬉しそうにしながらも俺に微笑みかける。
俺はこれからの人生、ユーン様と生きていく。
まるで子供のように笑う笑顔をみて、俺は守っていくことを決意した。
「そろそろだね」
「はいっ!」
そろそろ結婚式が始まる時間だ。
ゼウスが来て俺とユーン様を乗せてくれるだろう。
そう思っているとゼウスがタイミングよく来たのでユーン様の手を掴み、支えながらゼウスの上に乗る。
ゼウスは俺達がちゃんと乗ったことを確認し、勢いよく動き出した。
この分なら直ぐに式場へつくだろう。
嗚呼、そう言えば何故か今回は来賓が来ないらしい。
ユーン様とユーン様の家族と俺達シャーロット家の者しか居ないと聞いた。
それを聞いてユーン様は嫁ぐと言えど、一国のお姫様なのにそれでいいのか?と思ってしまったが、ママの決めたことだからと何も言わずに頷いた。
そう思っている間に式場につき、結婚式が始まる。
「ジェラティーナ」
「どうしたの、ママ」
始まる。そう思っていたのにママにいきなり話し掛けられてビックリする。
何時もだったらママはケーキの時間になるまで新郎や新婦に話し掛けないのに。
「結婚式は終わりだ!」
「は?」
いやいや、何を言ってんの!?
これからでしょ?結婚式が始まるのは!
隣に居るユーン様も呆然としており、ユーン様の家族も目を見開いて驚いているのが分かる。
ピチャッ!
「....は?」
ユーン様と同じように呆然としていれば、何かが顔に飛んできて、それを恐る恐る震える手で触れば、掌が真っ赤に染まった。
飛んできたのは血だった。
誰の?これは一体誰の.....俺は信じたくない気持ちで横を見た。
そこには首から上がないユーン様が居た。
首はその足下にコロンと転がっている。
「ユーン!」
「ビッグ・マムめっ....!」
ユーン様の家族たちが怒りの声をあげる。
「ジェラティーナ」
「....カタクリにぃ?」
何をすることも喋ることも出来ずに居れば、いつの間にか近くまでカタクリ兄さんが来ていた。
なんでこんなこと....と聞こうとした所で、身体が動かないことに気が付いた。
目線をカタクリ兄さんから自分の下半身に移した俺は絶句した。
白いモチモチとしたモノが俺の下半身に絡み付いていた。
白いモチモチなんて答えは1つしかない。
「カタクリにぃ...!」
「アイツはお前を誑かした女だ。」
「何を言って、」
「大丈夫だ、ジェラティーナ」
優しい手で俺の頭を撫でるカタクリ兄さん。
本当だったら怒鳴り付けたいのに、頭を撫でられるだけで怒りが和らいでいくのが分かって、唖然とした。
そして気付く。否、気付いてしまった。
この状況で兄さん達に刃を剥こうとしない俺はきっと.....兄さん達と同じように異常なのだと。
まさか異常だと思っていた兄さん達と同じで俺自体も異常だった。
それに絶望して全てがどうでも良くなってしまう。
大切にしようと思った彼女も、彼女を殺されて怒る親族も、彼女を殺した兄さん達も、俺の事を優しく撫でるカタクリ兄さんのことも。
「ははっ....」
「ジェラティーナ?」
俺はきっと兄さん達からは逃げられない。
それを悟って涙を流した。