Little Monster Fantasy 作:こんがり肉
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薬草と癒し花の収集
ルビナス近郊の森にある薬草と癒し花を籠に収集してください。
状態が良ければ達成料にボーナス。
野生動物と森荒らしに注意してください。
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先ほど受けた依頼で、畑などの草刈りの経験が活かせるだろうと思って選んだ依頼だ。ついでに、森でどんなものが売れるのかを聞いたら、フォレストウルフという魔物の皮や肉―――ルビナスに来る途中で戦ったあの狼――――や森荒らしの討伐証明である耳などが換金対象になるらしい。
銀貨50枚からリュックぐらいの収納スペースがある魔法鞄が買えるらしく、レグナスから貰った金貨を有り難く使わせてもらって、リュック二つ分ぐらいのモノが入れられる魔法鞄を購入させてもらった。
街から出る際に、ここに来るときにあった門衛と目があったので軽く頭を下げて挨拶をしておいた。
目的の森は街を出てからちょっと歩いた場所だ。街に近いので危険な動物はそう多くなく、狼などの動物はある程度森を進まないといないらしい。ただ、森荒らしなどの魔物は関係なくうろついているとのことなので、警戒を怠ることはできない。
ただ、周囲の警戒は頼れる相棒がしてくれているので、地面から生える薬草や癒し花を見逃さないように地面を見ながら歩いた。薬草は磨り潰すことで怪我を直したり、軽い毒ならそれも治せる。癒し花は冒険者が良く使う回復薬の原料に使われるらしい。見つけたそれらの野草を傷がつかないように摘んで籠に入れていく。
毟られた形跡がある場所も見られ、その乱暴さに若干の苛立ちを感じながら野草を求めて森の中を進んで行った。
この辺は薬草集めの冒険者は来ないのか綺麗な状態で薬草や癒し花の群生地が見られる。それらを少しずつ摘みながら籠を一杯にする。
このぐらいでいいだろうとナルがいる方へ振り向くと、耳をピンとたてた状態でグルルゥと周囲を見渡していた。やがて、一方向へ目線を向けると姿勢を低くしながら尻尾をバシンと地面に打ち付ける。
オレも短剣を構えて注視していると、ガサガサという音と共に小型の小人のような生物が姿を現した。人間の子供程度の背丈だが、その顔は醜く細長い耳を持っている。手には木を削って作られたこん棒が握られており、グギャギャギャ!と耳障りな声を上げる。
1匹、2匹、3匹、4匹と増えて、その手に持つこん棒を弄びながら嘲笑うかのような不快な声をあげていた。
依頼文にも書かれていた森荒らしだ。オレが暮らしていた村でも、この森荒らしの駆除は定期的に行われていて何度か殺したことがあった。
饐えたような臭いが漂い、吐き気が湧いてくるがグッと我慢する。ナルもこの臭いに機嫌が悪くなったらしく、地面に尻尾を力強く叩きつけていた。
「グギャギャギャ!」
リーダーと思われる一匹がこん棒を振り下ろすと、森荒らしが一斉に突っ込んでくる。
――――――ゴルルルアァアアァァァァア!!
ナルが出会った中で一番大きな咆哮をあげると飛びかかってきた森荒らしが一斉に体勢を崩して地に倒れていった。あまりにも大きい咆哮にオレも無意識に耳を塞いで蹲った。
目の前では、大きな隙を晒している森荒らしに風のように跳びかかり、前足の爪で倒れる森荒らしの頭部を潰しながら、リーダー格の体を翼で両断した。
あっという間に森荒らしを瞬殺したナルは、剣についた血を振り払うように前足を振ってからこちらに戻ってきた。
翼や体毛には血はついておらず撫でても血はつかない。
「サンキューな。帰ったらキュピックでも買って食べるか、あと串焼きも」
危険なこともなく、トラブルもないまま門まで戻ると、まだあの時の門衛が働いていた。
「近くの森には狼や森荒らしが出るが…まぁ、それと一緒にいれば安全か」
一応の決まりということでギルドカードと眷属証を見せる。
「へぇ、ナルっていうのか、名前」
門衛が眷属証を読み取ったときに名前も見たようで、よろしくとナルに声をかけていた。
そのまま門を抜けると屋台の串焼きや野菜売りで色々買いながら冒険者ギルドへ戻った。
「うん…うん…はい。薬草と癒し花に傷物はありません。達成料へのプラスにしておきますね」
報酬金が入った袋を受け取ると軽く中を確かめる。銀貨が1枚と銅貨が沢山だ。これだけあれば一泊二泊はできるだろう。
ついでにお勧めの宿屋を聞くと、ここから20分くらいの場所に眷属獣も大丈夫な宿屋があるらしい。お礼を言って冒険者ギルドを出るとその宿屋がある方へ向かった。
森荒らし
ゴブリンが一番分かりやすいか。子供程度の背丈しかなく力も弱いため武器さえあれば子供でも倒せる。筋力も低く、知能も低いが、数が集まれば脅威となる。