テンペストの鬼殺業   作:とあるスライム好き

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注  この話では原作の設定を一部改変しております。
どこが改変されているのかは後書きで説明します。
申し訳ございません。

追記 リメイク版を投稿しました。是非ご閲覧ください。


第十二話 次の街に

「うッ・・・」

 

 俺が目覚めて最初に口からこぼれ出た言葉がそれだった。

 周りを見渡すと、近くには俺と同じように伊之助が寝かされており禰豆子のはいった箱もある。

 話し声が聞こえその声の方に向くと、善逸が白髪の老人や金髪の青年と話していた。

 そして、俺が起きたことに気が付いたのか善逸が俺のもとにかけよってきて

 

 「炭治郎---!目覚めてよがった!よっがたよー!」

 

 と、そのまま大泣きしてしまった。

 そこから先程善逸と話していた人達とこうなった経緯や軽い自己紹介が始まった。

 

 「えッ!そっそんな凄い薬があるなんて!それを使えれば無惨にも格段に勝ちやすくなる!!!」

 

 この時は俺達の傷を治したという薬について話していた。

 その薬は善逸の話では、なんとあちこちの骨が折れていた俺達の体に、その薄く青みがかった半透明の液体をかけた瞬間に外傷がみるみるうちに治癒していったというのだ。

 これを聞いてもちろん俺は声に出したように驚いた。

 あの時俺がおっていた傷は薄っすら残っている記憶でも俺が起き上がる事も出来ない程の傷だったという事は覚えている。

 それがこのとうり傷一つなく完治しているのだ。

 有り得ないような事だが自分自身で体験した事実だ。そんな真実を疑っても何も変わらない。

 それに、だ。そんな薬があれば、鬼殺隊の犠牲者も最小限に抑える事ができる。

 しかし、現実はそうは上手くいかなかった。

 

 「いや、この薬はそうは作れんのだ・・・」

 

 その薬は量産されているんですか⁉という俺の質問に対しかえってきたきた言葉がそれだった。

 

 「それはそうですよね…でも、そんな高価な薬を俺なんかの為に使ってしまってよかったんですか?」

 

 肉体の損傷をあっという間に治してしまう薬、そんなに詳しい値段は分からないがとんでもない値段という事はわかる。それだけ高価な物を見ず知らずの俺達に使って良かったのか?という疑問から自然にこの言葉が出てきてしまった。

 

 「クア-ハッハッハッハ。心配するでない!小僧よ!使うべき時に使ってこその道具である。それに我としても目の前でお前のような小僧に死なれても目覚めが悪い。この薬も素晴らしいものだがそれ以上に素晴らしいのは、考え、望み、再現しようとする人間(・・)そのものだ。どれだけの物が壊されようと消え去ろうと、造り手さえ無事なら何度でも何回でも、やり直すことができるからな。」

 

 しかし、かえってきた言葉は炭治郎の予想していたものとは、かなりちがうものだった。

 その言葉には、人として鏡にするべき言葉が多く詰まっているような気がした。

 しかし、それと同時に炭治郎は「人間」という言葉に若干の違和感を感じたのだ。

 それはまるでこの人物が人間ではない(・・・・)何か別の存在であるように聞こえたからだ。

 そして、その「人間ではない」存在として思い浮かんだのは・・・

 しかし、そんなはずはないとその思考を振り払う様に頭を振った。

 その人物達の匂いは人間のもの(・・・・)だったからだ。

 善逸も何も言ってないため音も人間のものなんだろう。 

 

 そこからしばらくはその人達へ質問等をしていた。

 そんな時に善逸がふと思い出した様に叫ぶ。

 

 「あッ!そういえば炭治郎!この人達この国の観光もしたいって話だったから、案内してあげようよ。丁度俺達が向かっていく街も大きいしさ!」

 

 なるほど。さっきはこれを話していたのか、と起きたばかりの時に見たあの光景を思い出して、そう思った。

 

 「ああ!そうだね。助けて貰った恩もあるしな」

 

 そう言って俺はヴェルドラさん達の方に向いて返事をした。

 

 「是非案内させて下さい。遊郭・吉原を!」

 




はい、どこが改変されていたかお分かりになったでしょうか?
 
正解は 魔物はウソなどをつくことが出来ない でした。
この設定があると、正直言っちゃったらどうすればいいんだよ~、と書いている際に悩みまくって原作改変をしてしまいました。


あとヴェルドラのセリフですが、あれはあくまで自分の中での考えですが、ああいうふうに言った理由は、原作内でヴェルドラは何回も世界を破壊しかけその度に人類は何度も甚大な被害を受けましたがそれでも人類は滅ばないどころか文化も発達させてきました。
そんな人類をヴェルドラならば素晴らしいと考えていると思ったのと、原作でも自分を討伐しに来た者達であっても自身の逆鱗に触れなければ生かしてかえしていたりと初対面の人間であってもかなり友好的(魔物としては)だったからです。

あと話が長くなってしまいましたが鬼滅でようやく、どこらへんの時間軸かかけました。

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