「異世界旅行・・・」
ふと声に出してみたが直ぐにその考えを振り払う様に頭を振った。そんなことを俺が言い出せばヴェルドラ達が必ず何かしでかすだろう。
奴らは、俺が1週間いなかっただけで一つの世界いや宇宙までも滅ぼしそうになったような奴らだ。
異世界旅行に連れていく事はできない。しかし、そうすると奴らは絶対にすねるだろう。ここで俺の理由が休暇の息抜きだなんて知られた自分達でゲートを開いて追ってきかねない。
ギィに頼むという手もあるがあいつは基本的に人類が本当に滅びそうなときにしかうごかないし・・・
「あ~~~!!!どうしたらいいんだよ~~!」
《お困りとあらば私が代案を考えましょうか?》
おお、シエル先生。
まぁ確かに俺がこうして考えるよりもシエル先生に任せたほうが全然いいか。
「頼む。シエル。」
《承りました、マスター。まず最も良い方法としましては個体名ヴェルドラを個体名ヴェルザ-ド及び個体名ヴェルグリンドに預けるという方法です》
あっいやその方法はかなり気が引ける。
実際、それが一番いい方法なんだろうけどさあ。そんなことを俺がしたと知った時のヴェルドラからのうらみが怖い。
「いや、次の案を聞かしてくれ。」
《了解しました。次の案としては・・・・・
あれから何百個もの案を聞かされたがその大半がヴェルドラの嫌がる方法だった。今回は俺としても背徳感がある為ヴェルドラ達に嫌な思いをしてもらいたくないのだ。
「う~ん・・・次の案を頼むよ。」
《了解しました。次の案としては個体名ヴェルドラをマスター御自身で監視するという案です。》
ついにシエル先生からもでたか・・・俺も最初に思ったけどそれじゃあ休暇にならないんじゃないかと思ってやめたのだ。
でもな~これ以上こんな事で悩みたくもないしな。
「よし!決めた‼ヴェルドラ達も連れて行こう!」
あいつだってこの前の件でかなりこりたはずだ。それに最近は迷宮の主として一応しっかり働いてくれているしな!
こうして俺の中でヴェルドラ達を連れていくことが決定したのだった。
決心がついてからの俺の行動は早かった。この部屋に分身体を残しシエル先生にコントロールしてもらった。留守中に何かあってもこれなら大丈夫だろう。
ちなみに、この時なぜ並列存在などの「別身体」ではなく「分身体」を使ったのかというと「別身体」にした場合、残していった方にも意識があるある為どっちが行くかでもめそうだからである。
その後、転移で一気に迷宮地下100階に行った。
「むっリムルか。何しに来たのだ?」
行った直後に漫画に目を向けながらヴェルドラが話しかけてきた。こんな時間に青年がソファーに転がりながら漫画を読んでいるのだからだからまるでニートだな。
「げっリムル⁉あんた一体何しに来たのよさ?」
ラミリスもいたようだ丁度よかった。
「いや~お前らがきちんと仕事をしているかみにきたんだが・・・」
そう言いながら漫画を読むヴェルドラの方に視線を向けた。まあ、これはかるい冗談だ。
だが、
「ラミリス何をしている!さっさと働くのだ‼」
と、ヴェルドラが飛び起きて仕事してますアピールをしだした。
まるであれだな。教室とかでバカ騒ぎしてたのに先生がきた途端に一気に席について静かになるやつ。
「ええ~師匠はず~~~っと漫画ばっかり読んでいたからいいけどアタシはほとんど休んでいないだよ~~」
「ばっばかもん!そっそれをゆうでない!それにお主だって十分休んでいたではないか‼」
「ッ!しっ師匠の方こそ何いってんのよさ!」
否定はしていたが目が泳いでいる。嘘をついたときのこいつのくせだ。
そんなことを言い合う二人を見て俺は思った。
「やっぱおいてくべきかな・・・」
さっき決心したばかりだが既に俺の心には迷いが生まれていた。
転スラは小説最新巻15巻(2019年11月時点)とウェブ版最終回の設定が混ざっています。