テンペストの鬼殺業   作:とあるスライム好き

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追記 リメイク版を投稿しました。是非ご閲覧ください。


第二十一話 開戦

「あ・・・」

 

そう言いながらポリポリと頭をかいて

 

「まっ、まあ問題あるまい・・・」

 

そのヴェルドラらしい、まの抜けた声にハクロウは

 

「何を言っとるんですかーー!!!リムル様に知られたらどうなる事か・・・ワシは今すぐ魔鋼を返して貰いにいってきますので今度こそ大人しくしといてくださいよッ!」

 

と怒りを含めた口調で怒鳴った。

この旅が始まってから段々とハクロウの自分(ヴェルドラ)に対しての扱いが雑になってきているな~、とヴェルドラが考えている間に、ハクロウは急いでヴェルドラが先ほど向かった方向に走っていってしまった。

 

 

 

 

数分ほどでハクロウは帰ってきた。

しかし、どういう訳かその手には普段から使用している仕込み杖以外何も持っていなかった。

 

「おい、ハクロウ。魔鋼はどうした?」

 

「はぁ・・・質屋とやらにもう持って行ってしまったようですわい・・・」

 

この世界にきてもう何度目になるか分からない疲れきった顔でハクロウがため息混じりで額に手をやりながらそう言った。

 

「まあ、そんなに気をおとすでないぞ。ハクロウよ」

 

(誰のせいで・・・!)

 

ピキピキッと額に青筋をうかばせながら、心の中で呟くハクロウだったが、そのうち心ではなく口からでてくるであろうな・・・

などと立場で言えば圧倒的な上司のヴェルドラに対してかなり失礼な事を考えていた。

しかし、ヴェルドラだったらそう思われるのも当然のことの様な感じもするのだが。

 

それからしばらくハクロウは魔鋼の件をどうするか、頭を抱えることとなった・・・

 

 

 

 

 

 

所変わって 京極屋

 

ドガアアアン

 

そろばんで計算をしていた(店主)の耳に突如として凄まじい音が響いてきた。

音の正体を確かめようと音のした方にドタドタと急ぎ足で行った事で正体が分かった。

善子が蕨姫花魁によって反対側の部屋に吹き飛ばされていたのだ。

 

「蕨姫花魁・・・!落ち着いてくれ!」

 

この光景を見た俺は反射的にその言葉を発した。

そこから俺が土下座をして蕨姫花魁が矛を収める形でなんとかその場はおさまった。

吹き飛ばされて気を失った善子を女達が運んで行くのを横目で確認した後俺はすぐまた自室に戻りそろばんをはじき始めた。

まるで自身の気持ちを表すかのごとく荒々しく・・・

そしてふと

 

「お三津・・・」

 

と弱々しく呟いた。

 

 

 

 

 

一夜明けて

 

(炭治郎)と伊之助は定期連絡のためとある屋根の上に集まっていた。

集まるなり

 

「俺の店に鬼がいんだって!気持ち悪い気配を感じたんだ!」

 

そう言いながら伊之助が意味不明なポーズをとって俺に自分が潜入した店に鬼がいると訴えてきた。

そのポーズがあまりに統一感がなかったので本当に姿を見たのか聞いてみたら

 

「はぁ?姿は見てねえよ。俺が襖あけたら天井裏に逃げやがったんだ!」

 

と悔しそうな言葉が返ってきた。

噓をついている匂いはしないし、そもそも伊之助が噓をつくような性格ではないからこの話は本当の事なんだろうけど、とりあえずは宇髄さんと善逸を待とう、と伊之助に伝えた直後に

 

「善逸は戻って来ない。どうやら昨日、鬼に関するいざこざに巻き込まれたらしい」

 

何時からそこにいたのか宇髄、本人がいった。

存在を全く気付かなかった事に俺は二度目の驚き(一回目はアオイと一緒にいた時)をした。

伊之助の反応を見るに五感のうち触覚が途轍もなく優れている伊之助も気づけなかったようだ。

それはそうと

 

「善逸が戦いに巻き込まれたってことですか?」

 

ここで何故俺が疑問形で聞いたのかと言えば昨日人、一人分の血の匂いなんてしなかったからだ。

それ以前に本当に殺し合いになったのならいくら離れているとはいえ音などで気付くこと位できただろう、そられがなかったという事は戦いが起きていない、もしくは善逸は殺された、のではなく連れ去られたということになる。

その返答を求めての発言だったのだが、返ってきたのは俺達に対する謝罪と帰還命令だった。

それを告げた後、宇髄さんは消えていった。

 

「・・・伊之助。宇髄さんは俺達に「帰れ」って言った、だけど俺は善逸を見捨てるなんて出来ない。今夜、荻本屋に行くから伊之助は俺が到着するまで待っていてくれ。善逸はいつも怖がってはいるけど肉体的にはかなり強い。そんな善逸が消息を断ったり宇髄さんがあんなに警戒しているって事は上弦の鬼という事は確実だ。だから伊之助も気を付けてくれ。煉獄さんに救われた俺達の命を絶対に無駄にはするな」

 

「炭治郎・・・その通りだぜ‼」

 

こうして俺達は上弦討伐を本格的に開始した。

 

 

 

 

伊之助と離れてすぐに俺は大急ぎで、ときと屋の調査を終わらせた。

そこから化粧を落とし隊服を着てお世話になった時の食事代を払うために鯉夏花魁の部屋に向かった。

 

俺が行った時鯉夏花魁は化粧をしていたようだった。

 

「化粧中に申し訳ありません。俺は訳あってこの店を出ます。恩知らずとののしられても仕方ありませんがせめてこのお金を店主さん達にお渡しできませんか?」

 

代金のはいった封筒を取り出しながら俺が言った。

鯉夏花魁は俺の格好を見て驚いた様な顔をした。

そのため俺が自身は男だと打ち明けたのだが鯉夏花魁はそれは、分かっていたらしく俺が逆に驚いてしまった。

そんな事をした後俺はぺこりと一礼して鯉夏花魁の部屋を去った。

 

 

 

 

 

「面白い子だったわね・・・炭ちゃん」

 

炭ちゃんの出て行ってしまった部屋に(鯉夏花魁)の声が響く。

須磨ちゃんもあの子(炭治郎)がいればきっと見つかるわよね。

改めて、炭子ちゃん?炭子くん?も面白い子だったわ。

最近京極屋の女将さんが窓から落ちて亡くなったり足抜けする子が多かったから、皆少し気持ちが落ち込んでいたけどあの子はテキパキ働いていてまるで太陽みたいな人だった。

裏表の無い本当に正しく清い子。

 

しかし、そこまで考えた鯉夏花魁はふと後ろに気配を覚えた。

 

「炭ちゃん?」

 

そう言いながら振り向いた私の目には、どこか蕨姫花魁を連想させる若い女性が映っていた。

 

 

 

 

 

 

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