テンペストの鬼殺業   作:とあるスライム好き

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ようやくいけました!

追記 リメイク版を投稿しました。是非ご閲覧ください。


第五話 異世界に行くのにトラブルはお約束

真夜中の森の立つ影が三体。

 そのうち二体は非常に楽しそうに話しており、残りの一体は手を額にあて悩むようなポ-ズをとっていた。

 その楽しそうにしている影の正体はもちろんヴェルドラとラミリスだ。そして悩むようなポ-ズをとっていたのは、ハクロウだった。

どうしてこんな事になっているのかといえば全ては10分ほど前にさかのぼる・・・・

 

 

 

テンペスト 迷宮地下100階層

 

 

『よしよし。上手くリムルを迷宮地下100階層に連れてくることが出来たぞ。』

 

『さっすが、師匠だよ!リムルに微弱な「思念伝達」を送ってここに向かわせるなんて!』

 

『そうであろう、そうであろう!クア-ハッハッハッハ!!!』

 

 そう、ヴェルドラ達は、監視役がくるという事を知ってからどうすれば自由行動ができるのか考えていたのだ!

 その結果ヴェルドラとラミリスで微弱な「思念伝達」をリムルに送ってで時空間転移させ、その際ヴェルドラが魔素量を調整しリムル達を自分達よりも少し遅く到着させようとしたのだ。

 それを実行した結果に喜び地下100階層にて思念伝達で話し合っていたわけだ。

 しかしヴェルドラ達の策も全てが成功したわけではなかった。ハクロウを連れてきてしまったのだ。

だが、そんなことはヴェルドラ達にとっては大したことではなかった。

リムルさえいなければヴェルドラを止めることができるメンバーはいないからだ。

 しかしそんなヴェルドラ達に対してハクロウの心は焦り、嘆き、などの感情で満ちていた。

当たり前だ。なしせここには今はヴェルドラ、ラミリスそして自分の三人がいる。つまりはハクロウだけでヴェルドラ達の監視をしなければならないからだ。

 

(しかし、しばらくたてばリムル様やアゲ-ラも来てくれるのが唯一の希望だのう。

とにかくワシはあのお方達に少しでもトラブルを起こさせないように監視するだけよ)

 

そんなことをハクロウが考えていた時

 

「さてラミリスよ。これからどうする。」

 

「そんなん、この世界の物を見て回るに決まってんじゃん!」

 

などと早速トラブルが起きそうな行動にでようとしだした。

もちろんハクロウは止めに出た。

 

「お待ちくだされ!この世界の事情も知らずに動けば悪目立ちして旅行を楽しめない可能性も高くなりますぞ!それにリムル様の話によると【妖怪】と呼ばれる存在の伝説もあったとのこと。暫くは人気のない森に入りヴェルドラ様の権能で情報収集に専念するべきですぞ。」

 

と言って何とか目的をすり替えようとした。

 

「ええ~せっかくリムルがいないんだからこのうちに行けるだけいっとこうよ!」

 

「いや、ラミリスよ。ここはハクロウの言い分にも一理あるかもしれんぞ。」

 

「え!なんでよ!師匠!リムルがこっちにくるまで数日しかないんでしょ!」

 

「そのとうりだ。だが、だからこそ情報収集をするべきなのだ。考えてもみよ。我らはこの世界のことについてほとんど知らなんだ。そんな状態で近くの町にいってもそこがつまらんことしかない、という事も考えられるのだ。そんなことになるのならあらかじめ、調べるのに多少の時間がかかったとしても情報収集をしてより楽しみが多い町にいったほうが効率もいいというものよ!まあつまりは、フラメアが作っておった「ぱんふれっと」なる物のようなことだな。」

 

「なるほど・・・さっすが師匠だね!でもそれってかなり時間がかかるんじゃ・・・」

 

「安心せい。既に解析にはとりかかっておる。あと一日半ほどたてば解析も終了するだろう。下手に動けばハクロウの言うとうりトラブルが起きてリムルからよけいにキツイお仕置きをくらうことになりかねん。森に入って大人しくするべきであろうな。」

 

ハクロウとしてはヴェルドラの思わぬ一言に驚いていた。

 

(なんと!あのヴェルドラ様が慎重に行動されようとは・・・)

 

 などと考えてしまったのは仕方ない事だろう。普段のヴェルドラからは考えられない様なことなのだから。

だが流石はハクロウ。

すぐに気持ちを入れ替えて

 

「ではワシは休める場所を探して参りますのでここで大人しく待っていてくださりますようお願いしますじゃ。」

 

と、いって走っていった。

 

 

 

 

 

 

そんな時、この三人を見ていた者もヴェルドラ達に向け動き出した。

 

 

 

 

 

それから暫くしてヴェルドラ達のところに

 

ザザッ ザザッ

 

と何かが寄ってくるよう様な音が聞こえてきた。

 

「なっ・・・なんの音よ。まっまあ、アタシは全然怖かないけどね!」

 

そんなことを言っているがその体は震えていた。

 

「安心せよ、ラミリスよ。貴様にはこの我「暴風竜」ヴェルドラがついておる。何も心配するでない。」

 

そしてヴェルドラがこのセリフを言い終わったときこの音の原因が姿を現した・・・

 

 

 

 

 


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