追記 リメイク版を投稿しました。是非ご閲覧ください。
金髪の少年が探しておった者達は人型カリュブディスのいた場所から約60m程離れた雪の上に飛ばされていた。
金髪少年が泣きながら
「うあああん!炭治郎達が目を開けないよー!!!」
と叫び、おぶってきたのだ。
ハクロウはその者達の体にさわりながら怪我の具合を確認する。
「安心せい。まだ何とか生きておる!雪がクッションとなり助かったのじゃろう。しかしあばら骨と腕の骨が折れて背骨にもひび割れが生じておるのう。ワシの連れを呼んでくるゆえ、お主は火をおこしてその者達を暖めておけ!」
そして金髪少年に指示しヴェルドラ様方のもとに向け走っていった。
ラミリス達はいつまでたっても帰ってこないハクロウに憤慨していた。
ヴェルドラ達からすれば、『自分で名乗り出ておいていつまで経っても仕事をこなさないやつ』と受け取られてるのだ。
「ハクロウのやつ、全然帰ってこないじゃないじゃん!いつまで休憩場所探してんのよ!」
「まったくだ。帰ってきたら一言言ってやらねばなるまい!」
とまさかヴェルドラの後始末をしてくれているとは夢にも思わず言いたい放題言っていた。ハクロウからすればとんでもないことである。
そんな時ようやくハクロウがヴェルドラ達のもとへ帰ってきた。
そして、
「遅かったわねハクロウ。アタシ達一時間位ずーーーとっ待ってたんだよ…」
「まったくだ。我らをここまで待たすとはいったい何事だ!」
と恨みのこもった声で怒鳴った。
確かにハクロウにもある程度の落ち度はあった。
しかしこれにハクロウはある部分を強調して応える。
「お待ち下され。ワシがここまで遅くなったのは、
実際は休憩場所を探している時間の方がはるかに多かったのだが・・・。
だがしかし、この言葉の威力は大きかった。
この言葉でヴェルドラとラミリスは口を噤んだのだから。
ハクロウにこれ以上文句を言えばそのまましっぺ返しをくらうとわかったのだ。
そしてハクロウは自身の用事を二人に告げる。
「それはそうとそやつの攻撃で二人の少年が重傷なのですじゃ!急ぎ治癒してやってほしいのです!」
ここまで悠長に話していたのだが、あの少年達の傷は、致命傷。ほおっておけば確実に短時間で死亡してしまう程の重傷なのだ。話している余裕など本来は全くないのである。
するとヴェルドラは先程のハクロウに見せたら態度と打って変わって、
「よっよかろうその
と手のひらをひっくり返した様に言って自分達を金髪の少年の近くの森に転移させた。
なぜ目の前ではなく近くの森かといえばいきなり現れてはどう考えてもおかしいとヴェルドラも思ったからだ。
そして行ったさきには火をおこし終わって泣いていた金髪の少年がいた。
その少年はハクロウを見るなり
「爺さん⁉早く炭治郎達を助けてやってくれよ!!!」
と涙をこぼしながら訴えた。
それにヴェルドラは
「よかろう。」
と言い空間から
すると一瞬二人の体は青く輝いて傷が全て完治したのだ。
ヴェルドラ達からしたら見慣れた光景だったが、その少年からしたらまさに、その光景は奇跡に等しい出来事であったのだろう。
その光景をみたあとにまた
コテン
と、気絶してしまった。
それをみたヴェルドラは思った。
あれ、これまた我やらかした?
と!