刀使ノ指令ダグオン   作:ダグライダー

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 こんばんございます。
 覗きの下りでプロットはある程度形になっていたのですが、その前後に悩み抜いた結果、結局長くなってしまいました。
 これでも第一項よりはへらしたんですがね……。
 そうこうしている内にOVA後編が来てしまったと言う。
 取り敢えずはコヒメちゃんが無事で済んで何より。
 でもOVAのサブタイトル見た感じ、機会と予算と評判次第で続きが来そうな終わりですよね?うん?もしかしたら普通にまた続きがOVA出るのかな?
 兎も角、弘名ちゃんはやはりあちら側でしたね。
 まぁ電話の時点で何となく察してましたが。
 


第七十八話 開幕、激闘の温泉バトル?  

 前回の"刀使ノ指令ダグオン"

 

 北斗さぁ~ん!うぅ……何処ですか…何なんですかぁ……。

 いきなり空が逆さまになったと思ったら知らない所に来ちゃうし……周りは変な生き物だらけだし……北斗さん助けて下さぁ~~~い!!

 

使い魔の森+裏京都with伊波栖羽

 


 

 ━━神奈川県鎌倉・刀剣類管理局本部

 

 「そうか……播、森下、渡邊、丸山の4人が」

 日夜荒魂出現の報を受ける本部の司令部発令所の本部長デスクで大きく息を衝く長船女学園学長にして、現本部長真庭紗南が蟀谷を指で解す。

 「申し訳ありません。私の判断ミスです」

 彼女へそう報告するのは木寅ミルヤ。その面持は苦渋に充ちている。

 「いや、異星人絡みの異変に然したる手段も無く調査を指示した私にも責任がある。お前ばかりが責められる事じゃない」

 苦悶に心を痛めるミルヤを労い諫める紗南、そこにミルヤの後ろに待機していた益子薫が口を挟む。

 「で、どーすんだ?これから」

 「どうもこうも……ダグオンか、それこそお前達の報告にあった集団にでも話を訊かなければ策も何もあったもんじゃ無い。またぞろ都合良く何か預かってないのか、薫?」

 椅子の背凭れに体重を預けながら己が目を掛ける刀使に対し、以前の折神紫の引渡しに用いられた様な伝言メモ等は無いかと訊ねる。

 「んな都合のイイモン持ってるワケないだろ」

 「ねねね…」

 薫が鬱陶しそうに返す、勿論紗南とて早々そんなものが手に入るとは思っていない。

 「まぁそうだろうな。全くどうしたものか。今の時期に貴重な人材がまた減ってしまった」

 デスクの書類をトントン叩きながら何度めかの溜め息を吐く。

 「例の神隠しですか?」

 「そうだ。ここ3日で美濃関の稲河、平城の岩倉、綾小路の鈴本と来て、先の報告にあった四名の他にウチの新多、鎌府の伊波が今日新たに神隠しにあった。それと同時期に恐らくはあの街があったであろう世界から来たと思われる人間も数人保護したと報告があるが……果たしてその人物達がこの件の事をどれ程理解しているかは不明だ」

 そう言いつつ送られて来た"あちらの世界の住人"の概要が記された書類束を手の甲で軽く叩く。

 「そりゃもしかしてあの連中と関係あるかもしれないって言いたいのか?」

 「調書を見る限り、少なくとも普通の人間では無い可能性が高い。例えば美濃関の羽島学長の方で保護した少女は明らかに外国の人間であるにも関わらず、一切の訛りも無くかなり流暢に日本語を話していたそうだ。にも関わらず、身分を示す証明書らしき物は持っていない。まぁ彼女が完全に日本で生まれ日本で育てば或いはと思うが……それにしたって見た目14、5歳の年頃の娘が学生証の1つも持ってないのはおかしい。それにな、フェニックスなんて姓、世界でもそうそうあるもんじゃないだろ?」

 「フェニックス……。確かに人名としては些か稀有ですね」

 紗南からの説明にミルヤもふむと考え込む。

 「フェニックスねぇ……不死身とでも言うつもりかっての」

 薫もどこか呆れ顔でフェニックスという言葉を口の中で転がす。

 「まぁ、とにかくご苦労。別命あるまで休んでくれ」

 「承知しました」

 「やっと……休めるのか」

 「ね…」

 紗南の言葉を受け退室していくミルヤと薫。特に薫にとっては喜ばしい事である、とは言っても待機なので、有事の際真っ先に駆り出される事実は変わらない。

 

 そして彼女達と入れ替わりに入室して来たのは龍悟。

 「…六角龍悟、出頭した……」

 「良く来てくれた。呼び出したのは他でもないお前に頼みたい事がある。現在行方不明の獅童真希の捜索、加えてダグオンの拠点を特定して貰いたい」

 紗南の告げた要件、真希の捜索には頷くも次にダグオンの拠点特定と聞かされ僅かに冷や汗を掻く龍悟。

 まさか己がソレだとは口が裂けても言えない、しかし(だんま)りと言う訳にもいかないのでこちらの件も承知したと頷くより他に無い。

 「五條学長から聞かされたお前の働き振りに期待しているぞ!」

 「……獅童の件は承知した、ダグオンについては最善は尽くす…」

 そう応えるだけで精一杯であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ━━静岡県・ダグベース

 

 龍悟がダグオンの拠点捜索の任を受けた事など露知らず、ダグベースに残った焔也達は其々異世界の客人と交流を深めていた。

 

 「大体こんなもんか」

 ダグベースの外、洞窟内でファイヤーストラトスから寝袋とテントを取り出しシュミレーションルームに運ぶ。

 「しかし…改めて見るとホントに何でもアリだな」

 洞窟内をじっくり見回し一誠が溢す。

 「俺からしたら、先輩達の方が何でもアリな気がするぜ?」

 肩に持ち運び出来るよう携帯状態になったテントを部屋の片隅に置き、取り出しながら焔也が返す。

 「君達がそう見えるように、僕達からして見れば其方の技術がそれだけとんでも無いと言うことさ」

 同じく木場祐斗が焔也の言葉に応え、寝袋を受け取る。

 「いやまぁ、俺も大分慣れたけど……ダグオン関係はこの世界の人間から見てもトンデモでトンチキだと思うぜ。とりあえず……ヴロ?バラ?ヴェレ?ああ!メンドくせー!ギャスパーだったよな!?」

 「は、はいぃ!?」

 「お前さんの要望を叶えるとなると、テントくらいしか無かったが構わねぇか?」

 ギャスパー・ヴラディの姓を巧く口に出来ない為、名前呼びしテントを組み立て始める焔也。

 呼ばれたギャスパー当人はコクコクと首がもげそうな勢いで頷く。

 「なんか悪いな、ギャー助の我が儘を聞いて貰った感じになって」

 「いや、俺も修学旅行とかならまだしも、よく分かんねー内に知らない所に跳ばされたらプライベート空間くらい欲しくなる気持ちは分かるんで、大丈夫ッス」

 一誠の感謝に頭を掻きつつ照れる焔也。しかし一誠はそんな彼の態度に些か坐りが悪いのか彼を手で制し嘆願する。

 「そんな畏まらなくて良いぜ、て言うかぶっちゃけ俺がむず痒い!もうちょい砕けて接してくれ!」

 「まぁ、兵藤先輩がそう言うなら」

 「その兵藤先輩ってのも止めてくれ。イッセーでいい!」

 「いや、先輩は先輩ッス!でも分かりました…じゃねぇや、分かった、一誠先輩!これなら大丈夫ッスね?」

 そのッスも止めて欲しいとは思ったが焔也自身からは親しみらしいモノを感じるので一誠はこれ以上あれこれ言うのを止めた。

 「じゃあ僕も祐斗で良いよ」

 「ウッス!祐斗先輩!」

 祐斗からも名前呼びを請われ応える焔也、そのまま視線をヴァーリ達に向ける。

 「俺は学生では無いからな、好きな様に呼べ」

 「同じく。まぁ出来ればアーサーと呼んで貰えると助かるよ」

 「曹操と呼んでくれ」

 「ヘラクレスで良いぜ」

 「…レオナルド」

 と次々に呼び名を告げられ焔也もそれに応じる。そして最後のレオナルドの所で、彼の少年に近付き目線を合わせると、

 「なぁレオナルド…何もこっちじゃなくてダグベースの部屋でも良いんだぜ?流石にアソコじゃ休まらないだろ?」

 結芽と歳が近しい少年をある程度広さがあるとは言え、簡素な造りのシュミレーションルームボックスに寝かせるのは躊躇われる。

 そう思い声を掛けたが少年はゆっくりと首を横に振る。

 見かねた曹操が焔也の肩に触れ、大丈夫だと告げる

 「なに、レオナルドも幼いとは言え我等と同じ世界の人間だ。まぁその気持ちは有り難く受け取らせて貰うよ、なぁレオナルド」

 「……」

 無言で頷く少年と曹操を見比べ、そういう事ならと少年の頭を優しく叩く。

 「じゃあ後はメシだな。生憎と料理は得意じゃねぇから弁当でも買い出しに行くか……戒将か申一郎辺りに作って貰うしか無いんだが…」

 そう呟きながらダグベースへ目を向ける焔也、果たして戒将は兎も角、申一郎は仕事をするだろうかと思うのであった。

 

 

 

 

 

 うって変わって、ダグベース内居住区画の申一郎と女性陣。

 彼は部屋を案内しながら隙あらばナンパを仕掛ける。

 「とまぁ、基本は一人部屋だが…一応二人部屋もあるし、IHもレンジも冷蔵庫もある、トイレも部屋に個室があるしシャワーもある。テレビは…言ってくれればアルファのヤローが用意するたまろうサ。ところで……もし良ければオレとデートしない?」

 取り敢えず容姿や自己紹介時の性格等からまずはジャンヌにアプローチを掛ける申一郎。

 彼女へ近付き肩に腕を回そうとする。

 「大体分かったわ。ありがと、でもアンタみたいなチャラいのに簡単に靡く程安い女じゃないの」

 パシッとその腕を払い除ける少女にあららと叩かれた手を振る申一郎。

 「ヒュ~♪(ま、そう簡単に落ちてくれるタイプじゃ無いわな。そういうのキライじゃないぜ、異世界のカワイコチャン)」

 「う~んチャラい」

 「悪い人間では無いみたいだけど……」

 「最低です…」

 「私達の知り合いにはあまり居ないタイプですわね」

 ネプテューヌが申一郎の口笛を吹く姿に率直な感想を述べればリアス、小猫、朱乃が次々に申一郎の人間性を何となく理解していく。

 「あんな性格でもヒーロー出来るのね……ゼノヴィア?」

 イリナも申一郎の軟派な性格に呆れながら、そう言えばこういう相手に対して苦言を呈する相方が静かな事に気付く。

 「ちょっと、どうしたのよ?さっきから黙りこくって」

 「ん?ああ…いや、先の……ツバクロだったか?あの男もこの部屋の何処かに居るのかと思ってな」

 どうやらゼノヴィアの興味は申一郎よりも戒将の方にあったらしい。

 「ン?戒将の話?まぁ居るゼ、この先の右側の奥から三番目の部屋に結芽っちも一緒に」

 女の子の声は聞き逃さないが信条の彼がゼノヴィアの言葉に反応する。

 「ねぇねぇ、さっきの自己紹介で気になってたけど…かいしょーくんとゆめちゃんて同じ苗字だよね?兄妹?」

 ネプテューヌがいい機会だからとばかりに質問する。

 「そーだぜ、あの二人兄妹。戒将のヤツはああ見えて結芽っちには過保護だ」

 「結構歳が離れているように見えたにゃん」

 「まぁ四歳差だしナ、結芽っちまだ12歳だったと思うし」

 美少女との会話が嬉しいのか他人の話題にも関わらず進んで会話を進める。

 「幼いとは思っていたけど…あんな女の子がどうして貴方達の仲間に?兄妹だからと言う理由だけでは無いでしょう?」

 「結芽っちは刀使ってのもあるが……ま、詳しい事は本人達に訊いてくれ、こればっかりはプライバシーの問題だオレが勝手にペラペラ喋るワケにイカねぇ」

 リアスの質問に対し自身の頭部を乱雑に掻きながら顔を背ける。

 (ふーん、チャラい割りに仲間の事はしっかり考えてんのね)

 (意外です)

 ジャンヌと小猫が申一郎の評価を上昇修正する。まぁ微々たるモノではあるが。

 「で、クァルタチャンはナンデまた戒将の事を?」

 「いやなに、剣士として刃を交えてみたくてな。勿論、妹の方にも興味がある」

 「アー…そう言う……。てか良く戒将のヤツが剣使えるって判ったな。アイツ、宇宙人との戦いじゃ殆どステゴロなのに」

 「半分は勘だが……もう半分は彼の動きだな、足元が剣士特有の間合いをしていた」

 「ヘェ、武闘派はみんなそうなんかね、オレには全然判らん」

 ゼノヴィアの口振りに申一郎はとぼけた顔を作る。しかし…

 「何を言ってる?君も何か修めているだろう?筋肉の付き具合から……空手、いやボクサーか?」

 「………両方」

 流石の申一郎もこれには絶句して口数が少なくなる。

 と、そんな騒がしい廊下の喧騒に戒将が部屋から出てくる。

 「随分と賑やかだな、部屋の案内は終わったのか?」

 「まぁボチボチはな、ソッチは?」

 「結芽が目を覚ましたのでな、食事の用意だ」

 「やっほ~申一郎おにーさん。おねーさん達もさっきぶり」

 燕兄妹が揃って顔を出す。結芽の能天気な挨拶に女性陣は苦笑する。

 「ご飯だね!ボクもご相伴に預かるよ!」

 そして何時から居たのかアルファがネプギアと共に現れていた。

 「さぁさぁ!折角の大所帯だし外でBBQしよう!準備よろしく二人とも!!」

 言うや否や両手を横一杯、平行に伸ばし走り去って行く。

 戒将と申一郎は何か言いたそうに顔を見合せ、溜め息を吐き食糧庫に向かって行った。

 

 

 

 それから暫く…外の男性陣と合流して序でにシータ達も交えて食事に興じる。

 

 肉を巡って争う馬鹿2人(焔也と申一郎)。 

 そして彼等の競争に付いていけず野菜を食べるしかないギャスパー。 

 そんな彼の肩を叩きつつちゃっかり自分の肉を確保しているジャンヌ。

 祐斗に対し勝負を持ち掛ける結芽。

 ゼノヴィアが戒将にしつこく絡み、イリナがそれを止め頭を下げながらゼノヴィアを引き剥がす。

 ゼータの何気無いフリに笑い飛ばすネプテューヌとそれを傍目にネプテューヌの隣に座ろうとするヴァーリを妨害する一誠。

 イプシロンが朱乃の臀部に手を伸ばそうとして小猫に妨害される。

 その様を見たヘラクレスと曹操がイプシロンの行動に呆れ、互いに認識する老人の姿に見解の相違がある事に首を傾げる。

 デルタ(恐らく酔ってる)はアーサーに絡んで滔々と語る。

 そしてそれをアワアワしながら見ているアーシア。

 

 

 

 

 

 そしてアルファ達は──

 「いやぁ~ギアちゃんのお陰で作業がやっと進んだよ。明日からも協力よろしくね♪」

 「はい!是非手伝わせて下さい!」

 「ギアっちはそれで良いの?」

 アルファの期待に満ちた言葉にネプギアが嬉々として応え、黒歌が呆れた顔をする。

 そしてそんなアルファのグループにシータが近付く。

 「アルファ、貴様に渡すものがある」

 「え~、何さ…今ゴキゲンなとこなのに!」

 「阿呆。良いから思考の許容領域を空けろ。我々の間では記憶媒体で渡すより直接思念交流した方が早い」

 「ブーブー!」

 ブーイングを挙げつつ言われた通り、思考に空きを作るアルファ。

 端から見ればトンチで有名な坊主の様なポーズである。

 「これ…良く手に入れられたね?!」

 「全てでは無いがな」

 「どうやったの?」

 「ニューとシグマからな。あの馬鹿共の性格は知っていよう?」

 「うん。ニューは楽しい事、面白い事好きだし遊んであげれば普通にくれる」

 「ああ、そしてシグマからは奴の管理世界がある空間で粘れば──」

 「面倒臭くなって追い払う為にくれる……」

 「さて、渡す物は渡し成すべき事を終えた今、私は自らの世界に帰る。何時まで虚身に任せておく訳にもいかない。イプシロンも連れて帰る。デルタはまだ必要だろうから残す、ゼータは……奴も暫く残るだろうな」

 そう言い残し神経質な顔の青年は姿を歪ませ消えた。

 

 「む?残念…時間か。儂、イプシロン。名残惜しいけどお仕事があるから帰る」

 そして老人もまた姿が陽炎の如く歪み消える。

 

 

 

 こうして食事を終えた彼等は次に申一郎が女性陣にとある提案をする。

 「実はココ、奥の方に温泉があるんだけどヨ。ダグベースのフロじゃ物足りないダロ?入って来たらドウだい?」

 その一言に、家主側の人間が言うのならと好意に従い、奥の温泉がある脱衣場に向かう。そして──

 「サァて、ココまでは計画通り……こっからが本番!オイ!焔也!後、兵藤!筋肉達磨(ヘラクレス)

 戒将が翼沙への差し入れと片付けに消えたタイミングで残る男衆に声を掛ける申一郎。

 「何だよ?」

 呼ばれた焔也達が申一郎の元に集まる。

 「オマエ達は理想郷(にょたい)を見たくはないか?」

 「にょたい?…にょたい…?」

 焔也、何を言われたのか理解が追い付かず思考が疑問符だらけになる。

 「おまっ?!そんな羨ましい事参加するに決まってんだろ?!(そんな犯罪紛いを許す訳無いだろ)」

 「ほほぅ、オモシロそうじゃねぇか」

 男、兵藤一誠。本音と建前が逆である。普段義姉の手前抑えられていた性欲が、異世界でのおバカなノリに刺激を受け解放されたのだろう。

 逆にヘラクレスはノリノリである。 

 「にょたい……ってお前それは覗きをするって事かよ?!あ!もしかしてグレモリー先輩達にやたら温泉を薦めてたのは!?」

 「応とも、あんな抜群のプロポーションを持ったオネエサマ方の生姿、この眼に収めない方がウソだろ?」

 焔也の肩を抱き寄せ、ニヤニヤと下心を口にする。

 「待て待て待て!それはいくら何でも犯罪過ぎるだろ?!覗きだぞ?!正義のヒーローがそれは……」

 「オイ、良く考えてみろよ?オマエもし柳瀬舞衣チャンだったか…?彼女が入ってたら覗くか?」

 「いや覗かねぇよ?!何言ってんのお前?!大体何で進んで嫌われる様な事をせにゃならねぇんだよ?!」

 「ほほう?なら安桜美炎チャンならどーだヨ?」

 「…………あいつのリアクション見たさに覗くかもしれない。あれ?下心が無ければ大丈夫なのか?」

 「ダロ?つまりオレがオンナノコ達の入浴を覗くのもソレと同じようなモンなんだ!!安桜チャンをからかうオマエの生き甲斐と同じ、そこに何の違いもありゃしネェンだ!」

 「お、おう…なるほど?」

 申一郎の理屈すら通っていないノリと勢いだけの喩え様に焔也(バカ)は何故だか納得をする。

 (しっかし…安桜チャンは良くて柳瀬チャンはダメなのか……コイツ、柳瀬チャンとどういう…いやまさかな、まぁ安桜チャンも十条チャンよりは有るしな、ウン。何がとは敢えて言わないが有るし在るからナ!)

 

 

 ━━刀剣類管理局・浴室

 

 「誰が無限の地平線だ!?大和平野だ!!」

 「ど、どうしたの姫和ちゃん?いきなり叫んで?!」

 湯船に浸かっていた可奈美が、身体を洗っていた姫和の突然の絶叫に目を白黒させていたのはまた別の話。

 

 

 

 

 

 再び、場所はダグベースの洞窟へと戻り…。

 「面白そうだねぇ~、ボクも一枚噛ませてよ!」

 申一郎達が顔を寄せ合い、相談する円陣。そこにアルファが顔を出し更に覗きをする方向に話が進む。

 流石に話がマズイ方向へシフトしたのを見かねたのか祐斗が止めに入ろうと彼等に近寄る。

 「君達、それは流石に止めておいた方が……」

 「あ!あれは何かな!?」

 あからさま過ぎる手で祐斗の視線を逸らすアルファ。

 常人ならばまず引っ掛からないだろうそれに、しかし祐斗は引っ掛かってしまう。

 「しまった!?」

 これには申一郎も流石に驚く。

 「ウソだろ?!」

 「あっはっは!ボクの能力をなめて貰っちゃ困るね!!」

 要はアルファは自身のなけなしの管理者たる能力を使って彼の気を逸らしたのだ。

 「くっくっく!これでゼータに仕返しが出来るよ!!」

 「お前…参加の動機がそれかよ……」

 アルファの動機に呆れる焔也。ともあれ千載一遇のチャンスに申一郎が吼える。

 「何でもイイ!今がチャンスだ!逝くぜヤロー共」

 恐らく誤字では無い。覗いた後の処遇を理解しての物言いである。

 「「「「おう!!」」」」

 しかし、彼等の行手を阻むのは何も祐斗ばかりでは無い。

 「いや、流石に止めるだろう…これは」

 即座に回り込む曹操!

 「常識的にも紳士的にも止めなくてはね」

 後ろから迫るアーサー!

 「ふん、赤龍帝ともあろう男が何をやっている?」

 上から光翼にて追撃するヴァーリ!

 ギャスパーはレオナルドを連れ関わらないよう避難している。

 

 「チィッ!ホントに厄介だな!?神器ってのは…!」

 「任せてよ。こんなこともあろうかと!!」

 申一郎が焦りを見せる中、アルファがフィンガースナップの動作をする。

 鳴り響く指の音と共に一瞬鳴動する洞窟内、次の瞬間には曹操が足下から飛び上がる。

 「何っ?!」

 そのままヴァーリに向かって飛んで行く曹操、このままヴァーリが躱せば曹操は洞窟の天井に激突、躱さなければヴァーリと衝突という結果になる。

 まぁ、実際には激突も彼の身体能力なら避けられるし、衝突とてヴァーリが受け止めてしまえば何事も無いのだが、どちらにせよ時間は稼げる。

 下手人一行はそのまま前を突き抜ける。

 「アーサー頼んだぞ!」

 ヴァーリが曹操の腕を掴みながら、一行を追うアーサーに声を掛ける。

 「止まらなければ痛い目を見る事になる」

 脅すように言葉を投げるアーサー。しかし、彼等は止まらない!

 「ワナはこれだけじゃ無いんだよね!」

 今度は何処からか取り出したグリップ付きのスイッチをポチッと押すアルファ。

 彼等とアーサーの間の地面が僅かに揺らめく。

 「?何を……?!これは!!」

 「フハハハ!名付けて人間ホイホイ!超強力な粘着性トリモチからは誰も逃れられないよ!」

 

 アーサー脱落(リタイア)

 

 アーサーが無力化された事により、態勢を建て直していたヴァーリと曹操、アーサーの後から追い掛けていた祐斗が焦りを見せる。

 「まずいっ!このままでは奴等の覗きが成功してしまう?!」

 「下手をすれば我々も連帯責任で女性陣から責められるぞ!!」

 「くっ……ここまでなのか…!」

 「部長、みんな……すみません、僕達は無力です…!」

 かなり悲壮な空気を出しているが、別に命懸けでも何でも無い覗きを止められるか否かと言う状況なだけである。

 

 「ヨシッ!このまま行くゼ」

 「姉ちゃんゴメン!でも俺だって偶にはハジケたいんだ!」

 「何だかんだウチの女共はレベル高いからな!価値は十分だ!!」

 「よく分かんねぇけど、俺達やったんだな!」

 「あはは!気が早いよ、まぁ、勝ったも同然だけどね♪」

 最早これまでかと思われた、その時。祐斗の後方から疾風が駆けるが如く、とある人物が走って来る。

 「木場祐斗!剣を出せ!出来る限り峰幅が広い物だ!」

 声の主は燕戒将。彼は木刀片手に凄まじい早さで祐斗へと向かって行く。

 「!?!わ、分かったよ、これくらいで良いかい?」

 咄嗟の事に一瞬思考が浮いたものの戒将の顔を見て彼の意図を察し、幅の広いロングソードの魔剣を造り出す。

 戒将は駆ける勢いを殺さず、己に向けられた剣の先端に恐れず進む。

 あわや剣に貫かれるかと思われたが、戒将は跳躍、剣の上に立つ。

 

 

「「「「「な、何ィっ!?」」」」」

 

 その行動に驚き叫ぶ覗き魔達。

 

 「やれ!木場ぁっ!!!」

 鋭く吼える戒将、と同時に祐斗は悪魔の身体能力で力一杯剣を横凪ぎに振るう。

 振り切られた瞬間、勢いを殺さず更に跳躍する戒将。

 「曹操!ルシファー!どちらでも構わん!()()!」

 跳躍する先は宙にて浮かぶヴァーリと曹操、彼等は戒将の貸せと言う言葉の意味に首を傾げたが、彼等もまた戒将の意図を理解する。

 「俺の背中は高く付くぞ?」

 「馬鹿共を止める。それが代価だ」

 「良いだろう!しくじるなよ」

 「無論だ!」

 光翼の生えた背中を踏み台に方向転換をし、覗き魔一行へ飛んで行く戒将。

 「く、来るぞ!?どうする!?!」

 「ワナ…ワナを発動させろ?!戒将のヤローを迎撃するんだよ!!」

 焔也と申一郎が狼狽える。

 「わ、分かってるよ!?ポチッと!!」

 その言葉と共に数百の矢が飛び交うが、戒将はそれを全て木刀で弾き飛ばす。

 「無駄だ、忘れたか?罠の監修には俺も立ち会っている」

 「はっ!?し、しまったぁぁあ!侵入者撃退用トラップの名目で戒将君にも手伝って貰ってたんだぁあっ!!」

 「オマッ…バカ野郎!よりによってアイツを立ち会わせたのか!?」

 焦り、アルファに野次を飛ばす申一郎。それも仕方無い事、温泉に至るまでの──実際にはダグベースに連なる道筋も含む──道程の罠、その全てに戒将が立ち会っていると言う事は設置された罠全てを把握していると言う事だ。

 そうこうしている内に安全圏へ着地した戒将はそのまま申一郎達へ鬼の形相で駆けて来る。

 「へっ、仕方ねぇな…お前ら!ここは俺に任せて先に行きな!」

 見かねたヘラクレスが立ち止まり、仲間に背を向ける。

 「へ、ヘラクレス!?何を……!」

 「俺がこん中じゃ一番、足が遅いからな…適材適所だ」

 「戒将は手強いぞ…筋肉達磨、大丈夫なのか?」

 「ヘラクレスだ、なぁに…筋肉は伊達じゃねぇ」

 「ヘラクレス君…」

 「ヘラクレス……」

 「筋肉……」

 「ヘラクレス…死ぬなよ」

 皆が敬礼し、一誠が最後にヘラクレスへ声を掛け先に進む。

 「さぁどこッからでもかかって来いやぁ!!」

 

 邪魔だ!

 

 一蹴!木刀による容赦の無い急所打ち!刺突により男の尊厳を情け容赦無く打たれギリシャ最大の英雄の名を持つ巨漢は泡を吹いて大地に倒れた。

 

 「「「「ヘラクレス~~~!!?」」」」

 

 ヘラクレス、脱落(リタイア)

 

 皆、奮闘虚しく散った同朋に涙を流しつつ、彼の為にも止まる事無く先へ進む。

 しかし…疾風の燕の異名を持つ戒将はその距離を容易く詰めて行く。

 

 「ちっ、こうなったら……申一郎!一誠先輩!アルファ!先に行ってくれ……奴は俺が止める!」

 「焔也…お前……」

 一誠が異世界で短い内に交友を深めた後輩の献身に、目尻に涙を浮かべ、噛み締める。

 「任せたよ焔也君!」

 「オマエの事は多分覚えておくぞ焔也!」

 逆に既知の2人はこれ幸いと平然と切り捨てる。

 「お、おい?!」

 「良いんだ先輩、あいつらだって目的を優先させただけ…さぁ、先輩も早く!」

 「絶対に成功させて来るからな!」

 立ち去る一誠。焔也は戒将の行手を塞ぐ様に立ちはだかる。

 「お前とは一度、真剣に勝負してみたかったんだ…まさかこんなカタチで叶うなんて──滅殺!ごふぅっ?!」

 焔也が語り始めるのも無視し戒将は木刀を一閃、真横に吹き飛ばされ焔也は沈黙する。

 

 鳳焔也、脱落(リタイア)

 

 「「「焔也ぁぁあ!?!」」」

 

 「こうなったらボクが…「悪即斬!」ぎゃん?!!」

 当然、アルファなど足止めにもならず、戒将の左手から繰り出されたアイアンクローにて地面に叩き付けられ脱落した。斬ってないとは言ってはいけない!

 

 アルファ、脱落(リタイア)

 

 「残ったオレ達だけでも…散っていったヤツらの分まで辿り着かなくちゃならねぇ!」

 死んではいない。

 「ああ!此処まで来たからには、例え姉ちゃんに叱られても、覗かなきゃ死んでいったあいつらに合わせる顔がねぇ!!」

 だから別に死んではいない。

 

 「その様な愚行、俺が赦すと思ったか?」

 

 「「?!い、いつの間に前に…!!」」

 

 彼等2人が同朋の犠牲に涙している内に、戒将は既に進行方向へ回り込んでいた。

 「大人しく縄に付け、然も無くば、痛い目を見る事になる」

 木刀を正眼に構え、戒将が最終通告を告げる。しかし、申一郎も一誠も犠牲になった仲間達の為にも大人しく捕まる訳にはいかない。

 「悪いが退けねェ、コイツぁオレの夢なんだよ……!普通じゃ絶対お目に掛かれないこのシチュエーション、みすみす逃すワケにゃいかねぇ!」

 「鎧塚に賛成する訳じゃないが……俺も死んでいった連中の心意気を無駄にしない為にも止めるつもりは無い!」

 何度も言うが死んではいない。

 「そうか……ならば俺からは何も言うまい。最終的に罰を下すのは()()()()

 2人の漢の意思に溜め息を吐き、木刀を下げる。

 そのまま目を閉じ進路を空ける

 「「へっ?」」

 まさかの行為に困惑する2人、何故道を譲ったのか?まさか彼も混ざりたかったのか?等と思っている内に答えは向こうからやって来た。

 「イッセー……これはどういう事かしら?」

 紅の髪を揺らす肌着の美女、リアス・グレモリー。

 「お姉ちゃん悲しいよ、一誠ってばいつからそんな不良になっちゃったのかな?」 

 パーカーを脱いだ薄着の紫髪の少女、ネプテューヌ。

 「先輩最低です…」

 猫耳と猫尻尾を怒りに荒ぶらせる白髪の美少女、塔城小猫。

 「覗き魔には制裁をしなくちゃね?」

 足許に大量の剣を生やす軽装鎧を脱いだ金髪の美少女、ジャンヌダルク。

 「厭らしい考えは祓わなくちゃね?」

 聖なる光を携えたピッチリスーツの栗色ツインテール美少女、紫藤イリナ。

 「煩悩殲滅。我…断罪を行使せん!」

 黒ずくめの服を脱ぎ、スタイルがより際立った格好になった美女デルタ。

 「ブ・チ・コ・ロ・シ確定ね?」

 背後に変な光球を浮かばせて何故だか声がCV小○水になっており、心なしか姿も何処かで見たような者へ変わっているゼータ。

 「おにーさん達、バイバイ」

 1人だけ楽しそうに別れの言葉を告げる結芽。

 温泉に入浴している筈の女性陣が目の前に居た。

 因みにゼノヴィアは覗かれる事には抵抗が無い為、不参加。同じく黒歌も不在。

 アーシアとネプギアは朱乃に連れられ別場所にて待機中である。

 「沙汰は下った様だな。後は君達に任せよう」

 結芽だけ彼女達から引き剥がす戒将、申一郎と一誠は公首台を前にした死刑囚の如く顔を青ざめる。

 

 後の事は語るべくも無いだろう。

 下手人達は般若と化した女傑達の手により反省の為お仕置きを受け、動機が動機なアルファはゼータとデルタから市中引回し宜しく山中をファイヤーラダーで引摺り回される事となる。

 


 

 次回予告(BGM:We are DAGWON)

 

 くそっ、酷い目にあったぜ……。

 

 俺……木刀で股間打たれたんだが…。

 

 後でアーシアに回復して……もらえないかもなぁ…。

 

 チクショウ!一世一代の夢が叶わなかった…!

 

 ?綾小路の女湯は覗かないのかい?

 

 ア?バカか、そんな事したらデートに誘えなくなるだろ?

 

 (リアスちゃん達は覗くのに?!)へ、へぇ……。

 

 俺達がバカやってる時、鎌倉や美濃関、入れ替わった街々でも色々な事が起きていた。

 

 次回、"刀使ノ指令ダグオン"

 其々の世界で。その頃の刀使達。

 

 何なんだこの嬢ちゃん達は…?!





 アリスギアアイギスとプロジェクト東京ドールズコラボでユイとアヤの星4が手に入ったぞーーー!
 でもヤマダが来ない!!ヤマダーーー!来てくれーー!
 天華百剣は……まぁ何時も通り、コラボキャラはガチャの方出ませんでした!!
 アイプロのみんな可愛いなぁ、
特に加蓮と社長はチャンスタイム時の紅潮した顔がね……凄くすごいです!(静夏ちゃん風)
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