毎回プロットが納得いかないと書き直してるので遅れています申し訳ございません。
その上、職場でバイトの学生がまた辞めちゃうから人手が足りなくて大変だのなんの……。
一応、ネタを書き込んでは消して書き直して書き込んでと言う作業自体はしているんです。
前回の"刀使ノ指令ダグオン"
やって来たぞ、刀剣類管理局~!
当然だけど女の子が多いなぁ…、しかもかわいい。
食堂はこっちだぜ!
なんか先輩、やけに張り切ってる気がする
焔也の案内の元、食堂へ向かった者達を除き、発令室に残ったネプテューヌ、リアスが朱音より告げられたのは異星人を倒す為の助力、その懇願であった。
「力を貸してって…つまり共闘するって事だよね?それくらいなら別に構わないけど…」
朱音の穏やかながらも力強い眼光を向けられたネプテューヌは戸惑いながらも力添えする事は当然問題無いと返す。
「ふむ…。随分あっさり返答してくれる、我々に裏があるとは思わないのか?」
紗南があんまりに簡単に決定した少女に対しどうにも心配になる。
「だって刀使の子達みんな悪い感じはしなかったし、ダグオンのみんなも刀使の子達を守ろうとしてるから」
「ダグオンは刀使を守ろうとしているのか?……人間全てではなく?」
ネプテューヌの言葉に紗南は更に質問を重ねる。
「え?うーん、人間を守るのは当然として、それでも刀使を率先して守ろうってかんじかなぁ」
「そうね、彼等は使命としての人類、延いては地球の守護を命題にしているけど…彼等個人が己に課したのは刀使の身を守る。そう見えたわね」
リアスがネプテューヌの主観から来る理由に補足する様に付け加える。
「やはり彼等は我々に近しい者達が力を得た存在なのですね」
「まぁ一目惚れのストーカーがあそこまでの事はしないか」
朱音、紗南共に何となく予想していた事に対する意見を口に出しながら何とも言い難い表情をする。
「遭遇した彼女達の所感では年齢はそう離れていないそうですが…」
「木寅や瀬戸内、柳瀬はその様に考えているようです。……さて、そこで貴君らに訊きたいんだが、ダグオンの正体を知っているのか?」
紗南がそこでネプテューヌ達に核心に迫る質問をする。
「え?!その正体は……えと…そのぉ……シ、シラナイ」
当人達から正体に関して秘密にして欲しいと厳命されている為、必死に目を剃らしながら知らないと言い張る。
「(知ってるな…これは)そうか……まぁこれに関しては貴君達から答えをもたらされるよりも自分達で到達すべき問題だろう」
紗南の言葉を聞いてあからさまにホッと息を浸くネプテューヌと必要以上に言及されなかった事に胸を撫で下ろしたリアス、そして朱音、紗南の後ろでそんな彼女達の反応を気が気でない様子で見ていた翼沙が額のヘアバンドを汗で濡らしていた。
「さて協力を貰えた訳だが、我々の組織についてはどこまで知っている?」
改めてこの世界の情報をどの程度知っているかを問う褐色の女傑。
「一通りは彼等の基地で彼等やテレビの情報などでおおよその事は」
そんな紗南の質疑にリアスが言葉を選びつつ答える。
「では刀使の歴史等の解説はいりませんね。数ヶ月前に起きた事に関しても聞かされているのですか?」
数ヶ月──タギツヒメが折神紫の身体で起こした世界の危機に発展しかねない事件について朱音が問う。
「うん。鎌倉特別廃棄なんちゃらでしょ?タギナントカヒメが折神紫って偉い人に取り憑いて世界征服的な事を企んで人間を全部排除しようとしてたって」
ネプテューヌの所々適当に覚えた専門用語を交えながらの解答に苦笑する朱音と軽い頭痛を感じる紗南。
「間違いじゃないが、ザックリし過ぎだろ……だが、連中がそこまで話しているなら此方も必要以上に気を配る懸念を考慮しなくても良いか」
自分を納得させる為に蟀谷を指で押しながら結論に至る。
「それで、共闘の事だけれど私達は具体的にどんな事を求められるのかしら?」
リアスが共同戦線にあたって何を要求されるのかを質す。
「多くは求めません。貴女方がダグオンと綿密な関係を持っているなら連絡をして欲しいのです。戦闘行動に関しては、貴女方を信じます」
「連絡?」
「あの連中、此方には常に一方的にコンタクトを取るからな。我々からアプローチをかけられんのだ、そこで貴君達には中継役を担って欲しい。代わりと言う訳では無いが此方である程度其方の要求を訊く」
「あ!なら住む場所が欲しいかな、色々あって基地に帰れないし」
その奇妙な要求に揃って首を傾げる首脳陣。
「帰れない、とは?連中の技術には転送とやらがあるんだろ?現に貴君らの仲間が送られて来ているじゃないか」
「うーん何て言えば良いのかなぁ、私達は向こうのシステムに登録されてないらしくて、機械を使って目的地に行く事は出来るけど、そこから帰る手段を貰ってなくて…えへへ」
「成る程、なら少なくともあのフードの刀使は帰還手段を与えられている訳か。情報提供感謝する」
己の中の疑問が1つ解消され礼を述べる紗南。
彼女からの質疑が終わったのを見計らい朱音が今度は口を開く。
「では此方側で貴女方の当面の拠点となる借宿を用意しておきます。それと、共闘に関しても問題が無いと言う事ですので此方から一つ貴女方に関係するだろう情報をお渡しします。こちらを…」
そうして朱音が机の上の書類を2人へ渡す、そこに書かれていた情報に2人は眼を見張るのであった。
━━管理局・食堂
所変わって、食堂に案内された一行は朱乃がライザーへ現在に至るまでの情報を説明する傍ら、他の者達は刀使達との交流と相成っていた。
「それじゃあダグオンの基地で一日過ごしたの?!良いなぁ!!」
美炎がアーシアから聞いた話に羨望の声を挙げる。
「ふむ…彼等の本拠地、私も少々興味があります」
「そうね、せめて大まかな場所の当たりは付けたいわね」
ミルヤと智恵も別の意味で食い付いている。
「その…残念ですけど…私達も何処にあるかまでは分からないんです」
「着いた瞬間、既に何処かの洞窟だったからな」
アーシア、ゼノヴィアが差障りの無い程度の情報を教えつつ詫びる。
「…おぉ…!美味しいですクッキー」
「うん。舞衣の作ったクッキーはいつも美味しい…」
白髪の2人が会話に雑ざらず揃ってクッキーに齧りついている。
「くっ……(誰も彼も大きい!何故だ??!食事?環境の違い?やはり異国の血が流れているから?いや異世界だからか?!いやしかしあそこで沙耶香と共にクッキーを食している者になら…!)」
姫和がよく分からない葛藤に打ち震えている。
「右を向いても左を向いても美少女だらけ~。さいっこうです!」
「オレらは無視か?由依このヤロウ」
「野郎じゃないですー。大体先輩も鼻の下伸ばしてるじゃないですか、他人様の事はとやかく言えませんよ」
「端から見りゃお前ら二人とも同類にしか見えねぇよ、あー荒魂ちゃんで遊びてぇなー」
(物騒な娘だ…)
新たに増えた見目麗しい美少女に顔をだらしなくさせる由依とそれにツッコミつつ同じ様な顔をしている申一郎、それをジト目で見ながら呟く呼吹に、彼女の発言にお前が言うなと言われるだろう事を思うヴァーリ。
「お兄さん剣士なんですか?!流派は?!良かったら私と一度手合わせしませんか!!」
「あはは……考えておくよ」
「可奈美ちゃんてば……」
(自分も剣士だが…今は黙っておくか)
祐斗が己を剣士と名乗った際に眼を輝かせて質問攻めにする可奈美、それを苦笑しながら押さえる舞衣。そして傍らで紅茶を飲むアーサー。
「ワオ、ビックでマッシヴですね!てっちーとどっちが強いかアームレスリングしてみまショウ!」
「おお?そりゃいいかもなぁ」
「てっちーとはワシの事かのぅ?メリケンのお嬢さんはどーにも苦手じゃ……兎も角、腕相撲だろうと勝負なら負けん!!」
エレンのノリに押されつつも乗り気なヘラクレスとたじたじになりながら、しかし勝負事の方には全力投球の撃鉄が腕相撲を始める。
「あのぅ……ボクに何か…?」
「あ、いえ……可愛らしい着こなしだなぁって…」
ギャスパーは己を控え目に見る清香に恐る恐る訊ねれば、清香も遠慮がちに本心を打ち明ける。
それを側で見守る龍悟は湯呑みで茶を啜りながらふと思う。
(……奴が男とは言わぬ方が、清香の為か…何にせよいずれ判る事……)
「ふむ…今の所、我々の正体、その核心に迫る質問は皆、上手く躱してくれているか」
「まぁ其方の事情を汲むと約束したからね」
「危ないのはあのライザー・フェニックスがポロッとこぼしちゃう事だけど……副部長が言いくるめてるし」
「ま、悪いようにはなんないんじゃない?」
戒将の懸念に曹操、イリナ、ジャンヌが他に聴こえぬ様に注意しながら答える。
「あれ?そう言えば、あの時居た子達の中でもう一人小さな子が居たはずにゃん」
黒歌が珍しく目端を利かせ、あの時の面子で薫が居ない事に気付く。
「薫はついさっき遠征から帰ってきたと連絡がありまシター。紗南センセーの所に寄ってから来ると思いマース」
「いや益子働き過ぎだろ?!あいつの御刀の鞘、刀匠科のメンツで任務終わった後拵えてるけど…何回駆り出されてんだよ!?」
焔也、思わず薫の遠征回数にツッコむ。
そして少し離れた所、朱乃より講釈を受けたライザーはと言うと──
「成る程…つまりは此処は俺達が知る他の神話勢力が居る世界の人間界ではなく、全く別の…悪魔も天使も堕天使も神器も存在しない世界で、レイヴェルを始めとしたここ最近の行方不明者もこの世界に飛ばされている可能性が十二分あると、そう言うのかリアスのクイーン」
「ええ、より詳しい事はこれから調べてみなければ分かりませんが、冥界全土を探し回るよりも高確率で間違いないかと…」
一応の納得を見せた不死の悪魔に朱乃はホッと一息浸く。
「ふん…それについては理解はした。確かに我々の世界ですら無い場所で土地勘も無いのにアテも無く探すのは愚の骨頂か。でだ、奴等は何だ?」
そして焔也や戒将達を軽く指差しながら訝しげに朱乃に訊ねる。
「あの子達は此処、刀剣類管理局で働く学生さんですよ?」
柔らかい笑みが一瞬固まる朱乃、取り敢えず差障り無い事実を述べる。
「いやしかしだな……」
納得し難いと眉を潜めるライザー、そこへ近付いてくるのは指された事に気付いた焔也と戒将、それに何とはなしに着いてくる美炎とこの食堂に集った異世界人集団の暫定舵取りをしている朱乃へ話を訊こうと同じく近付いてくるミルヤ、智恵であった。
「何やら我々の方を指していた様だが…」
「なんか困りごとか?」
2人の青年が近付きこれ幸いとライザーは疑問をぶつける事にする。
「貴様らあの時妙な姿になってソコの赤龍帝や女神……「わー!?!わー!!そ、そう言やぁ姉ちゃん達はマダカナー」」
「そう言えば遅いですわねー、ほほほほ…」
「そろそろ話し合いも終わった頃だろうしねー」
一誠、朱乃、祐斗で一斉にライザーの言葉の続きを遮る。その隙に小猫が龍悟から何時の間にか教えられた最小限の力加減で最大限の効力を発揮する恐ろしく速い手刀でライザーを気絶、美炎達は不審に思ったものの深く言及する事はしなかった。
((((セーフ))ですわね)です)
心中で安堵する4人に察した2人は静かに手を挙げ礼を述べる。
そんな彼等の元に話し合いを終えたネプテューヌ達が翼沙と軽く目が死んでる薫を伴ってやって来た。
「おー…ちょうどよく集まってんなー。お前らよく聞けー、クソBBAからの使令だ。明後日、ソコの異世界人御一行とダグオンと俺たちとで例の入れ替わりの街に居座ってる宇宙人に仕掛けるそうだ。くそぅ、ダグオンが関わって無ければ絶対バックレってやったのに」
紗南の策略によりサボるにサボれなくなった薫は苦虫を噛み潰した顔をしている。
「ダグオンと……それに彼女達ともですか?いえ…確かに自衛とは言い切れない程、強大な力を持っている事は理解出来ますが…。それにしてもダグオンとはどの様に連絡を取り合うのです?」
ミルヤが恒常的な連絡手段が無いのに如何にして勇者達と連携を取るのかと当然訊いてくる。
「そこはこのチビッ子に訊け、俺は知らん」
「チビッ子って…あなたに言われたくないなぁ~。それにネプ子さんは歳上だよ?」
薫からの雑な振りに応じつつ目上を敬う様にと胸を張る。
「あーはいはい。サーセンサーセン。で?どうやってあの連中にコンタクトするんだ?」
「うん、益子さんの言う通り私もめっちゃ気になる!」
美炎が薫の言葉に重ねる様に興味津々で謎の連絡手段を訊ねる。
「え?えーっと……それは…あーして、こうして、あれやこれで、かくかくシカジカ四角いタントだよ!」
「「「「「「「「「「まったく分からない…!」」」」」」」」」」
沙耶香を除いた少女達が頭に大量の疑問符を浮かべるばかり、沙耶香はそもそも聞いてすらいない。
「ま、まぁ兎に角私たちに任せてよ!作戦の事はダグオンに必ず伝えるから!」
吃りながらもネプテューヌはこの話題を無理矢理切って終わらせる。
少女達もまさかすぐ側で当人達が聞き耳を立てているとは思わないのであった。
━━駒王町山北町境・異星人対策本部テント
明くる日、作戦決行日。
警察の引いた関係者以外立ち入りを禁じられた警戒網の内側、街同士の境に備えられた監視を兼ねた大型のテントに少年少女達が集っていた。
「さて作戦決行当日となった訳ですが……」
「まだ来てねぇなダグオン」 「ねー」
実動隊の隊長、副隊長となったミルヤと薫がテント内の機器を見ながら溢す。
「ネプネプさん連絡してくれたんだよね?」
美炎が隣の紫髪の少女へ訊ねる。
「多分、もうそろそろ…来るハズ…と思うけど」
テントの外に立つ2人、すると上空に轟く轟音。
「何事です?!」
各々決行時間まで思い思い過ごしていた者達がその轟音に一斉に空を仰ぐ。
「うぇえっ?!新幹線が空を飛んでるぅぅううう?!!?」
「ダグオンのマシンだ!!」
「ターボライナー、アーマーライナー、ウイングライナーだな。後ろの方から来てんのはファイヤージャンボとシャドージェットか…壮観だな!」 「ねねー!」
驚くネプテューヌを尻目に美炎と薫は眼を輝かせている。
「兵藤ネプテューヌ、ダグオンの基地で過ごした経験があるのに何故驚いているのです?」
ミルヤはライナービークルが空を飛行している事に驚愕するネプテューヌへ疑問をぶつける。
「だって…私たちが見たのは飛行機とパトカーと救急車と消防車だけだったし」
実はベース内の格納庫には案内されていなかった事が判明する。因みに展望スペースも隔壁を降ろしシャットダウンしていたので展望窓から見えるライナービークルの存在は彼女達異世界人一行は知らなかったのである。
ファイヤージャンボからファイヤーストラトスが飛び出し、着地。
両側の扉からエンとゲキが降車し、シャドージェットがテント上空を通り過ぎた後、リュウが対策本部前に立っていた。
残るライナービークルはその細長さを生かし適宜着陸スペースを見付け、降下、残る3人が現れる。
「待たせたな!勇者ダグオン只今参上だぜ!!」
ファイヤーエンが気取った見栄を切る。
「ファイヤーエンだ!!久しぶりのホンモノだ!」
と美炎が最高潮のテンションで彼に近付く。エンも内心美炎の喜び様に困惑しながらもそれを尾首に出さず対応する。
「半信半疑ではありましたが本当に作戦開始前に来てくれるとは……」
「彼女達から君達が我々の助力を欲していると聞いて駆け付けた。今回は宜しく頼む」
ミルヤの声にターボカイが握手を求める。
(……あのファイヤーエンって…)
テントの中から入り口前で遠目にエンを見る舞衣は微かな違和感を憶える。
その視線に気付いたエンは美炎へ2、3何かを伝えるとさっさとファイヤーストラトスに乗って奥へと消えて行った。
(あ…せめてお話してみたかったんだけど……気の所為なのかな…)
どうしても頭にチラ付く放って置けない先輩の姿がダブる舞衣、しかし今は作戦に集中せねばならない。
余談ではあるが、後数メートル舞衣との距離が近ければエンの正体はバレていた。
そして同じ様にターボライナーのコックピットの中で不貞腐れる少女が1人。
「むぅ~、私も外に出たいのにー!」
燕結芽である。戒将はダグベースに置いていきたかったが、1人残していても転送装置で勝手に着いて来てしまう可能性が挙げられ、ならばとブローチを取り上げる案もあったがライアンとの連携を考えると結芽は必要と結論が出てしまった為、結局ターボライナーに同乗した次第である。
一応はパーカーと認識阻害の眼鏡を掛けてはいるが、何分作戦に参加する刀使達は皆、結芽を知っている者達であるし、何より可奈美がいる。
不用意に接触する訳にはいかない為コックピットの中から外を伺う。
「あ~あ、ファイヤーストラトスの方に隠れて乗ってれば良かったかなぁ…でもおじさんのドリル邪魔そうだし…早く敵倒しに行きたい」
そんな事をぶつくさ呟きながら兄の様子を見れば、指揮官を任されたミルヤにエンとゲキが早々に移動した理由をでっち上げて説明している様だった。
「むぅ…むぅぅぅ」
何となく、ただ何となく兄が自分を放って置いて別の女性と親しげ(結芽にはそう見える)に話しているのが気に食わない結芽はブローチの通信機能を使用して兄へ呼び掛ける。
「お兄ちゃん!早く行こうよ!!」
呼び掛ければ青い戦士が此方を仰ぎ見る。音声はカイにしか聴こえていないので彼は困った顔をしているのだろう。
『少し待て、今は作戦の仔細を詰めている。だから堪えなさい』
と、お叱りを受ける。理屈は理解出来るが感情が納得し難いのか頬を栗鼠の様に膨らませる。
その後、ミルヤから不審がられたカイは巧く誤魔化しながらダグオンとの連携が取れる様に通信端末が入ったジェラルミンケースを渡し、此方に戻って来る。
そして事前の協議で決めた割振りによりターボライナーには新たな同乗者の姿が──
「おお!これがカイショウのマシンか!」
「よろしくね結芽ちゃん」
「失礼するよ」
「結芽ち、よろしくにゃん♪」
ゼノヴィア、祐斗、曹操、黒歌が乗り込み客車(この作戦の為に急造した)の方へ去って行く。
同様にアーマーライナー、ウイングライナーにも数人が乗り込み作戦開始地点に移動を始める。
刀使達も対策本部に舞衣、清香、イリナ、アーサー、を残しビークルを追うように移動を開始する。
━━駒王町・住宅街
「うんんうん!見えている。聴こえている。匂っている。知っている。ふふん、我が芸術の邪魔はさせんよ……さぁ存分に働いてくれたまえ"怒れる"ラーシュメイラ」
クロッキー人形の肉体を持つ異星人が隣で眼を瞑っていた女性に声を掛ける。
胸と腰、腕と足に着けた防具以外全て肌を露出した稲妻模様のタトゥーが入った女性はその背に不釣り合いな刀を背負う。
「やっと戦か、待ち兼ねた…待ち兼ねたぞ。我が魂を奮わせるに足る敵が居る事を願うばかりよ…なぁ麒麟」
女性は刀──御刀【四霊・麒麟】に語りかける。
その歓喜の声とは逆にその表情は怒りに充ち溢れていた。
「のう、エンよ何故いきなり慌てた様に飛び出したんじゃ?もう少し居っても良かったではないか?………その方がワシも智恵さんと話せたのだが」
ゲキが助手席で運転するエンに訊ねる、エンはゲキの肩アーマーを鬱陶しそうにしながら重い口を開く。
「柳瀬が居たんだ……」
「柳瀬……ああ、美濃関のやたら一部の主張が激しい娘か!それが何の問題なんじゃ?」
「後少しあの場所に居たら俺の正体がバレてたかもしれねぇ…」
「そんなバカな……一応、声は加工されておるしそんな簡単に正体が暴かれるハズは…」
「柳瀬なら有り得る!だからバレる訳にはいかないんだよ、もしアイツにバレたら……多分、いやきっと、怒ってその後悲しい顔をする」
「だからバレる訳にはいかんと……もうすぐ例の壁の前に出るな…うん?」
そんな会話を交えながらゲキが正面に向き直ると目の前には矢鱈露出の激しい女性が立っている。
「なっ?!な、な、な、なぁ……ハレンチ女じゃぁぁぁああ!?!」
「何だアイツ…手にしてるのは御刀!?」
エンも異質な女性に注視し、彼女の手に持つ得物の独特な気配に御刀と当たりを付ける。
そして頭に過ったのはドレスの女、エンは直感的にアクセルを踏み込み加速する。
「オイオイオイ?!何故加速しとるんじゃ!!?」
「アイツは敵だ!あの御刀、この前のドレスの変態女と似た感じがする!」
「なぬ?!」
女性は迫り来るファイヤーストラトスに怯む所か嬉々として、そして鬼気として構える。
御刀麒麟に電光が迸る、光弾ける奔流を纏ったその刃を振りかぶり、女性は吼える。
「魂ィィィイイッ!」
咆哮と共に電光がファイヤーストラトスへ襲い来る。
「こなくそっ?!」
咄嗟にハンドルを切り壁面へ片輪走法で紙一重で躱す。
そのままスリップし止まるファイヤーストラトス。エンはリアウインドウから"敵"を睨む。
「どうするエン!?ワシらは作戦上、この先に行かなければならんぞ?!」
「って言われても…あちらさんがやる気じゃあな」
と扉を開け降車しようとした時、通信と共に紫影の機体が空を駆ける。
『…エン!止まるな、進め!奴は俺が引き受ける……!』
「「リュウ!!」」
シャドージェットから飛び降り、クナイで女性に斬り掛かる。
「ハッハッハッハッ!滾る…滾るぞぉぉおお!!」
女性は新たな乱入者に笑みを溢し迎撃する。刃と刃がぶつかり、凄まじい衝撃が轟く。
「…チィッ、厄介だな……」
「フハハハ!良いぞ、やはり戦いとは血肉沸き踊る!」
標的をリュウ1人に定めたのか女性は戦闘に夢中だ。
「エン!今の内に行くぞ!」
「っ!ああっ!リュウ、ヤられんなよ!!」
「……無論だ!」
シャドーリュウと女性を置いてファイヤーストラトスは先へ進む。
当初の計画に反しイレギュラーな開戦の狼煙を挙げ、ここに第一次駒王町奪還作戦が始まった。
続く
次回予告(BGM:We are DAGWON)
滾るぅ、滾るぞぉっ!!ハハハハハハ!!!
…クッ、単独では厳しいか…!?仕方ない、奴を例のポイントに誘導し皆と共に対応する他ない……。
戦闘狂かこの世界で相手にするには申し分無い相手だ。
俺もかよ?!ええい!こうなったら二天龍とダグオンの連携でやってやらぁ!?!
芸術!それは解放!芸術それは抑圧!芸術!それは密集!芸術!それは爆発である!!
野郎!好き勝手させっかよ!
おうよ!ワシらで倒す!
ネプ子さんも忘れて貰っちゃ困るよー!ってデカイの来たーーー?!
任せてもらおう!その代わり、あの異星人は貴公達に任せる!
ええ?!ってみんなの乗り物がロボットになったーー?!
次回、"刀使ノ指令ダグオン"
取り戻せ!駒王奪還オペレーション。
え?次回幕間が先なの?!
はい、次回予告の通り幕間です。
幕間でフェニックス兄妹の再会とか青砥館で住込みバイトしてる百均駄ルキリーとの邂逅を描写しようかと。
怒れるラーシュメイラのキャラクターの骨子の1つは皆さんも察しているでしょうが、バイクを乗り回す方の呂布です。他にも見た目のモチーフとかいますけど、性格はあのトールギスな呂布が入ってます。
新しい聖剣は狼煙かぁ、エレメンタル含めあっちのプロットも色々考えねば……。
ではまた次回