刀使ノ指令ダグオン   作:ダグライダー

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 こんばんは。
 仕事の多忙、体調不良の偏頭痛で遅れました。

 あー、十歳若返りたい。経験そのまま若返りたい。

 暫く頭を休めるので次の投稿も遅くなります。申し訳ございません。

 


幕間 再会と再会と暗躍と、破天荒な蚊帳の外

 

 ━━刀剣類管理局・食堂

 

 薫の案内の元合流し、明後日(みょうごにち)の作戦についての話し合いを行い終えた少年少女。

 

 「さて、どーせ結構日に詳しく詰める事になるんだ。俺らがここで細々話してもしょうがねぇ」 「ねー」

 

 薫がしたり顔で笑えばねねが同意する様に鳴く。

 

 「薫ー、カッコ付けてる所ナンですケド…紗南センセーから戻って来いと」

 エレンが管理局支給の携帯端末を手に持ち指しながら薫に告げる。

 「ざけんな!折角解放されたんだ、誰が戻らいでか!!」

 唾棄する様に怒鳴る薫、しかし勿論、マイクがそんな彼女の声を捉え紗南の元に聴こえている訳であり──

 

 「『ふざけているのはお前の方だ、薫ぅぅう?!』」

 

 電話のスピーカー、そして薫の真後ろから紗南の底冷えた声が木霊す。

 

 「げぇぇっ?!クソババァ!?」

 

 「だぁれが…ブラック外道クソBBAだ!」

 

 「そこまでは言ってねぇ!」 「ねー!」

 

 一悶着口論を交わし拳骨を頭部に喰らって引き摺られて行く薫。

 残された皆、特に異世界人一行はそれを唖然として眺めていた。

 

 「益子薫の言う事は兎も角、作戦までは1日程時間が丸々空いています。我々は任務がありますが、異世界の方々はどうされるのです?ダグオンの拠点に戻るので?」

 ミルヤが薫の代わりに話の舵を切る。

 「さっき偉い人達にも言ったんだけど戻りたくても戻れないんだよね」

 ネプテューヌがたははと笑いながら答える。その反応にミルヤは粟を食った様に眼を開く。

 「そうなのですか?意外ですね」

 そんな銀髪少女の反応を見てネプテューヌがこれまでの件を説明する。

 「──成る程。転送装置はそれに対応するデバイスが無ければ一方通行なのですね。そして、管理局が一時の拠点を用意すると…。となると…女性陣は未だしも男性陣の方が問題ですね」

 ミルヤの上げ列ねた艱難にならばと戒将が一声挙げる。

 

 「俺と、此処に居る面子でその問題は何とかしよう」

 

 「それは……有難い事ではありますが、宜しいのですか?貴方達も管理局宿舎で寝泊りしているのでは…?」

 

 「俺は宿舎ではなく本部近辺の物件を借りている。広さも2人程なら申し分無い…後は、鳳達次第ではある」

 戒将が語った事は全てが事実では無い。彼は普段、ダグベース住まいである。しかし、表向きは鎌倉市内…本部に最寄りの区域に賃貸契約の物件を借りている。

 

 「俺は宿舎だけど、一人泊めるくらいの余裕はまぁある」

 

 「僕はまぁ戒将の言う通り宿舎住まいなんですが……研究の都合上、別に物件を借りているのでまぁ…構いませんが」

 

 焔也と翼沙は同意を示す。

 

 「オレぁ…翼沙のヤツに世話んなってから(そう言う事になってたよな確か)家主が問題無いってんなら」

 

 「ワシは…うむ、構わんぞ」

 

 「……俺も問題は無い…」

 

 申一郎は表向き寮を出てからは翼沙の持つ部屋の1つに世話になっていると言う事になっている。

 撃鉄と龍悟はつつがなく了承する。が、果たした龍悟の住まう場所は本当に家と言えるのだろうか。

 

 「ふむ…との事ですが、彼等有志を好意を受けるかは貴殿方次第です。どうします?」

 ミルヤが一誠達の側に向き直っている後方で戒将が祐斗、曹操、ヴァーリへと視線を配らせる。意図を察しろと言う事だろう。

 

 「良いんじゃないかな?流石に全員分の場所を用意するのも此処の人達には手間かもしれないし。ギャスパーくんはちょっと分からないけど」

 

 「まぁ…我々は多少粗雑な場所でも問題無いよ」

 

 「寝所に拘る気は無い。が、強いて我儘を述べるならネプテューヌの元へ直ぐに駆け付けられるようにしたい」

 

 戒将の視線、その意図を汲み取った3人が即座に実行に移す。

 結果、一部を除き男性陣はダグオンの若者が伍箇伝生徒として利用している住居の世話になる。

 

 「おい、話が纏まったのならさっさとレイヴェルを迎えに行くぞ!」

 朱乃の笑顔の睨みにやや冷汗を滴つつも議題が集束した事で、リアスより伝えられた情報から早急に妹のレイヴェルの元へ駆け付けたいという思いを滲み出すライザー。

 どうやら待つと言う事は出来ない様だ。

 

 「申し訳無いのだけれど誰かライザーに同行して貰えるかしら?私も一緒に行くけれど、此方側の関係者が居た方が良いでしょう?」

 リアスの嘆願にならばと戒将と龍悟が挙手する。

 「手空きなのでな。同行しよう」

 「……場所は知っている、案内にでも使ってくれ…」

 その反応を見て清香がはたと疑問を浮かべる。

 「兄さん、どうして知ってるの?」

 「……色々とな。学長を通して本部長に頼まれている関係上……」

 これまた嘘とは言いづらい。龍悟が累の住居を知っているのは嘗て可奈美達が逃亡を繰り広げていた時に跡を着けていたからであり、しかし紗南から諸々頼まれ事をされているのも嘘では無い。

 「あの、部長……部長に燕さんや六角さんだけでは色々と大変かもしれません。私も一緒に行きます」

 すると小猫がライザーを横目で見つつ戒将達への同行を言い出した。

 「そうね。後はゼノヴィアもお願い出来る?」

 「構わない。此方としてもその二人に同行出来るのは有難いからね」

 リアスの指示に二つ返事で返すゼノヴィア。未だに手合わせを目論んでいる様である。

 

 「あ、後訊きたいんだけど。青砥館って知ってる?」

 ネプテューヌが思い出した様に刀使の皆へ質問する。

 「青砥館なら知ってるわ、わたしたちもお世話になった事があるから良ければ一緒に行きます」

 対して智恵が提案を含め答えて来たので、ならばと戒将が更に提示する。

 「道中までは共に行動すべきだな。途中我々は別れ恩田女史宅に向かう。それ以外が此処に残り、居住まいの準備と青砥館に向かうと言う形となる訳だ」

 

 「じゃ、それで行こう!」

 

 そして彼等は行動を開始した──

 

 

 

 

 ━━渋谷

 

 「てな訳で!やって来たよ渋谷ーーー!」

 

 「テンション高いッスねネプ先輩」

 

 駅前に降り立って叫ぶ小柄な少女に感心半分に言う焔也、彼等の他にも撃鉄、朱乃、智恵、美炎、アーシア、一誠、ヴァーリ、舞衣と続く。

 戒将、龍悟、リアス、ライザー、ゼノヴィア、小猫、清香、エレンとは駅で別れた。

 

 残りは管理局に残り仮住まいの下見をしている。

 

 「で、青砥館に先輩方の知り合いが居るってマジッスか?」

 目的地の方角を眺めながら小さな異世界の先輩に訊ねる。

 「うん。ヴァルキリーの人で真面目な人」

 「ヴァルキリーってぇと北欧の伝説に出てくる黙示録の聖戦に備えて英雄豪傑をヴァルハラへ導く見目麗しい乙女じゃな。デュラハンと同一視されとるのもそこそこ有名な話じゃ」

 

 「「「「………」」」」

 

 撃鉄の解説に焔也と美炎達刀使が唖然とする。

 

 「な、何じゃ…皆して黙りこんで?」

 

 「いや普通に意外で」 「何か見た目とのギャップが…」

 「撃鉄さんって思ったより物知りなのね」 「あはは…」

 

 ((気持ちは分かる))

 心の中で彼等に同意する兵藤姉弟。

 「智恵さんまで…、ワシは神職科も受けとるんじゃが、その過程で他の文化圏も多少頭に叩き込んでおってるんじゃ。刀使には木寅や古波蔵の様なハーフなりクォーターなりも多いからのう。何かしら憶えても損は無いと思ったんじゃ」

 「お前………本当に勉強出来たんだな!(同類かと思ってた)」

 「お主がワシをどう見ていたのかよーーーく分かった」

 撃鉄が焔也を半眼で咎める後ろで美炎が舞衣に耳打ちしている。

 「田中先輩、勉強出来るんだ……意外だよね」

 「流石に失礼だよ美炎ちゃん」

 「でも考えてみれば三年生からの編入だもの撃鉄さんが勉強出来るのは当然なのよね」

 智恵は智恵で納得していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ━━恩田累のマンション前

 

 一方、戒将達は駅で別たれてから道草もせず、即座に目的地へと到着していた。

 ソワソワと忙しなくライザーが落着き無く身揺すりする傍ら戒将がオートロックの玄関前でインターホンを押す。

 暫しの待機の後、自動ドアを潜り玄関ホールを通ってエレベーターの指定階を押す。

 「着いたか」

 数分エレベーターに揺られ、目的の階に到着。揃って降り恩田の表札が掲げられている部屋を目指す。

 

 「…ここだな…」

 「うむ」

 短いやり取り、そして龍悟が部屋のインターホンを押す。

 

『はいはーい。ちょっと待てね』

 

 スピーカー越しの返答の後、数秒、鍵が開けられる音と共に扉が開かれる。

「や!君達が本部から来た人?わざわざご苦労様」

 扉を開けて出て来たのはスーツに眼鏡の身嗜みはそれなりだがどこかだらしなさを感じる女性。

 

 「恩田累氏ですね。我々は…「レイヴェル!」」

 戒将が累に身分を明かす中、ライザーが我慢ならないとばかりに戒将を押し退け部屋に上がっていく。

 「わお、ビックリした~」

 「申し訳無い。彼は此処まで大分己を抑えていた様だ」

 「ごめんなさい。ライザーの代わりに謝罪するわ」

 戒将とリアスが累に頭を下げる。

 

 「レイヴェルゥゥゥウウ!!」

 「お兄様!?何をしているんですか!!」

 部屋の奥では愛妹に抱き着かんとしてビンタを喰らい怒鳴られていた。

 「お馬鹿…」

 累と2、3言葉を交えた後断りを入れ、部屋に上がったリアスが頭を軽く抑え呟く。

 「……羽島学長も居たとは…」

 「初めまして六角龍悟君、燕戒将君。美濃関学院学長羽島江麻です。紗南…真庭学長から話は聞いているわ」

 「ご丁寧に…綾小路警邏科、燕です。貴女の事は鳳から聞いています」

 「そう、鳳君と仲が良いのね」

 仲が良いどころか同じ秘密を持つ仲間とは口が裂けても言うまい。

 

 「それで、此方の少女が…?」

 「ええ。良かったわねレイヴェルさんお兄さんと会えて」

 戒将と会話をこなしてレイヴェルに声を掛ける。

 「ありがとうございますエマさん。ルイさんも」

 特徴的な金髪ツインテールの少女が世話を見てくれた女性2人に丁寧に感謝の意を伝える。

 

 「…グレモリー先輩、彼女は本当にあの男と血が繋がっているのか……?」

 「兄さん…流石に失礼だよ……(わたしもちょっと思ったのは内緒にしとこう)」

 六角兄妹がフェニックス兄妹に聴こえぬ様にリアスへ訊ねる。

 「まぁ…色々あるのよ」

 リアスは苦笑しながらそう絞めた。

 

 しかる後、フェニックス兄妹は戒将が住まう賃貸にて面倒を見られる事になる(と言うのは表向き、実際にはダグベースにて暫く過ごす事になるのだ)。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ━━青砥館

 

 片や焔也達は既に青砥館にて目的の人物と遭遇していた。

 

 「ッス!鳳焔也です!しゃっす!」

 

 「え、えぇと…ロスヴァイセです」

 

 焔也の挨拶に面を喰らうロスヴァイセ。因みに姿はジャージにエプロンである。

 「おうおう。鳳の坊主は相変わらずだな」

 そんなやり取りに笑うのは店主青砥陽司。

 「何だかすみません騒がしくて…」

 智恵が久し振りの陽司に申し訳無さそうにする。

 「いやいや、あの坊主はあれだから良いんだよ。お嬢さん達は知らんだろうが、あいつはこっち勤めになって以降は暇を見付けては稀に手伝いに来てくれてなぁ。陽菜が居ない時は助かったもんさ。まぁ今はロスヴァイセちゃんが居るけどな!」

 ガハハと笑う陽司に皆苦笑する。

 

 「ふーむ、あれが戦乙女か…当然じゃが、別嬪じゃ。まぁワシは智恵さん一筋ですがね!」

 撃鉄が自分は浮気しませんアピールを智恵に熱烈に向ける。

 「あ、ありがとう…ございます?」

 

 (ちぃ姉も大変だなぁ)

 (でもちょっと憧れるかな、あんな風に一途に想われるの)

 美炎と舞衣がこそこそと話し合う。美炎が智恵に同情していると舞衣が少しだけ、親友を頭に思い浮かべた後、次に身近な男性として誰かさんをチラ見しながらそんな事を口走ったので美炎は思わず叫ぶ。

 

 「いやいやい、先輩だけは止めとこう!バカだし、デリカシー無いし、えぇっと…バカだし!」

 他に思い付かなかったのか2度目のバカだしを口にする美炎。

 「おい聴こえてんぞ!大体馬鹿はお前だろ?」

 「はぁー?!私は先輩みたいに授業サボったりしませんー!」

 「サボらなくても勉強出来ないだろうが!」

 「うぐっ!?せ、先輩のあんぽんたん!おたんこなす!」

 仕舞いには焔也と子供の様な喧嘩を繰り広げ始めた。

 

 「仲良いなぁ、あの二人。坊主と嬢ちゃん、兄妹かってくらい仲良しじゃないの」

 陽司が笑う。ネプテューヌ達もそれは確かにと心中にて同意する。

 「なんか喧嘩なんだけど嫌悪な感じしないよねぇ」

 「本人達って言うか、あの美炎ちゃんだっけ?が焔也の奴に一方的に弄られてる感じだなぁ」

 「それだけ仲良しなんですね」

 ネプテューヌ、一誠、アーシアと微笑ましそうに感想を口にする。

 実際、目の前の言い争いは焔也の目端がニヤついている。

 

 ((((凄い嬉しそう…))))

 

 

 そうして焔也、美炎の喧嘩を尻目にロスヴァイセと合流した彼、彼女達は少しの間、青砥館を手伝った後、戒将からの連絡で本部で合流を果たすのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ━━本部宿舎前

 

 「ではこれが通信、転送を可能にする端末です。取り敢えずアルファがネプギアさんと妙なテンションだったので些か恐怖を感じましたが……頼み込んだら用意してくれました。数は少ないので代表者を決めて渡して下さい」

 合流前、刀使達の目を盗み曹操、イリナ、祐斗に隙を見てスターシンボル型のピンバッジ、ネクタイピン、ブレスレット、ペンダント、そして結芽が使っているブローチ型の物を渡す。

 

 「解った。まずネプテューヌには一つ確実に渡しておこう。後は適当に話し合って決めるさ」

 「そうね、それが妥当かも」

 「連絡や移動は彼女達にバレない様に気を付けないとだね」

 「お願いします。作戦に関してはその時に」

 

 

 こうして互いに明後日の作戦を控え各々が各々の準備をして備えるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ━━ダグベース

 

 「ふふふ…ギアちゃんのお陰で進捗大分良いよ♪」

 

 「光栄です!私もこんなに素晴らしいモノを作れて楽しすぎてワクワクします」

 

 ダグベースのメカニカルラボラトリーで深夜のテンション2人が不気味に笑っていたのであった。

 

 

 





 頭痛くても文章は湧いてくるんですよね~、お陰様でまた読切りを頭の体操がてら書こうかなとか思ったり。

 ではまた次回
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