刀使ノ指令ダグオン   作:ダグライダー

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 おはようございます。寝ます。起きたら2度目のガルパン三章観賞に行ってきます。

 はい!最近全く筆が進まなかったのでいっそのこと一度ボーッとしてみようかと思い、暫く筆を置いていました。ごめんなさい!

 ダイナゼノン面白いよぉ、1話目はキャラクターの心の闇を写してからの突然の怪獣との戦闘。
 2話目の操縦訓練と分離コンビネーションとか面白いよぉ。

 ゾンビランドサガリベンジ、面白かったです。前作も観てたので。モバコラボの方も幸子カワイイ、まぁ相変わらず無課金なので上位は諦めてますが。

 早く86見たいよぉ。





第八十六話 取り戻せ!駒王奪還オペレーション。

 

 前回の"刀使ノ指令ダグオン"

 

 "喜び"のアドヴェリア「幼女サイコー!」

 

 "哀しみ"のブリューリテ「哀しい。同輩がこんなのとは哀しい」

 

 "怒れる"ラーシュメイラ「滾る!滾るぞぉぉおお!」

 

 妖精「あとはたのしいこをえらぶだけだね♪」

 


 

 ━━ダグベース・メインオーダールーム

 

 刀使、ダグオン、異世界人の三勢力による協力作戦結構前日、ダグベース内にてダグオンの若者達とオカルト研究部代表者数名による会議が行われていた。

 

 「──といった割当てで事に取り掛かる事になる。宜しいか?」

 会議の舵を執るのはダグオンの参謀格燕戒将。

 彼が見渡す半円卓状の机の前には残りのダグオンメンバーとオカ研代表、ネプテューヌ、リアス、朱乃、ヴァーリ、アーサー、曹操といった面々。

 彼、彼女等は数度の質疑応答を繰返し、作戦の全体像を決める。

 「構わないわ。あちらに残してきたみんなには私達の方で説明しておくから」

 戒将の異論の是非にリアスが返す。この世界で余所者である彼女達はこの世界の勝手を知らない、であれば多少人数分けを都合して貰うくらいしか余地がない。

 なので、事、異星人関係に関しては余計な口は挟まず、作戦当日、行動で示すより無い。

 それを承知しているからこそ他の者達は黙って頷く。

 

 「では了承も取れた所で、明日に備え早々に休息を取るように。解散」

 その一言で皆が席を発ち、思い思いにオーダールームを散り散りに出る。

 

 

 「終わった~。カイショーくんがおっかないから静かにしてたけど…やっぱり黙りっぱなしは肩こるよ~」

 ネプテューヌが伸びをしながら腕を上げて溢す。

 「それは…済みません。直前に申一郎達が悪ふざけし過ぎたのが原因なので…」

 「うん、焔也くんとシンイチローくんのたんこぶ凄いよね…漫画みたいだったよ」

 隣を歩く翼沙が苦笑しながら彼女の呟きに応じる。

 

 「さて、もうすぐギアさんがアルファと共に作業している部屋に到着します。一応、ゼータさんがマメに様子見や食事の面倒を見ているようですが」

 

 「やー、なんか色々お世話になってます」

 

 目的地への道すがら世間話に興じる2人、そうして目当ての人物が居る研究・技術区画へと辿り着く。

 

 「やっほー!ネプギア!遊びに来たよー…ぉ?」

 ネプテューヌが元気良く扉を開け放つが末尾の言葉が尻すぼみの疑問符になる。

 何故ならば彼女の視線の先、用途が良く解らない機械の、恐らくはキーボードらしきモノを斯くも物凄い勢いで叩き続ける修羅が居た。

 

 「ネプギア?ネプギアー?おーい」

 「ごめんなさい集中したいので静かにして下さい」

 「え…あ、はい」

 後ろ側から回り込むように覗き込み、手を翳して反応を確かめれば即座に返って来る非情な返事。

 上がり切ったテンションが蝋燭が吹き消される様に萎む。

 「ごめんねねぷねぷ。今けっこう忙しいからまた後日ね。全く、この身体になってから作業効率が遅くて困る。ギアちゃんが居てやっと26%なんだから」

 ネプテューヌから見て9時の方向に座るアルファが画面を見比べながら返事をする。

 彼も言葉の割りに必死に手を動かす。

 

 「どうやらまだ時期尚早でしたか」

 

 「ネプギアが…ネプギアがぁ……」

 

 項垂れ肢体倒置するネプテューヌの肩をポンと軽く叩きながら翼沙が呆れるやら苦笑するやらの顔でそう溢す傍らネプテューヌは妹が自分に素っ気無く対応したショックの言葉を垂れ流すばかりであった。

 

 

 そして日は巡る──

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ━━駒王町・住宅街

 

 「ハッハッハッハッハッハッ!!奮えるぞ!滾るぞ!戦場に!我が魂が!」

 まるで水着にも見える程肌露出が高い鎧を纏い、黒髪のサイドテールに前髪を1房金メッシュに染める稲妻のパターンタトゥを入れた女性が吼える。

 

 「…っ!(見た目の割りに攻撃が重い!)…厄介だな……」

 迎え撃つはシャドーリュウ。腕のシャドークナイで女の御刀を受けながら間合いを開けようとバックステップを取る。

 

 「ふん!悪くない、寧ろ良い。貴様…中々に強いな、喰らい甲斐がある。名を訊いておいてやろう!」

 眉間に凄まじい皺を寄せた女が何時でも飛び掛かれる体勢を保ちながらリュウに名を訊ねる。

 

 「………シャドーリュウ。こちらが名乗ったのだ、貴様も名乗ったらどうだ…?」

 

 「クハッ!中々に図太い!!良いだろう冥土の土産に刻むと良い!我は"怒れる"ラーシュメイラ!さぁ…存分に死合うぞ!」

 

 四霊刀麒麟を器用に振り回しながらラーシュメイラがリュウへ強襲する。

 作戦の手前、あまり足止めをされる訳にもいかない。しかし、敵を仲間の元へ連れて行く訳にもいかない。

 ラーシュメイラはそんなリュウの胸中など、知ったことかとばかりに猛進する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ━━ウイングライナー客車

 

 シャドーリュウが敵との激戦を繰り広げている頃、空を行くライナービークルにエンからの通信が入る。

 

 『おいっ!敵が出た!それもけっこうヤバそうな奴だ!!』

 

 スピーカーから焦りが滲み出る程の大声が響く。

 その慌て様は客席にも轟いていた。

 

 「落ち着いて下さい。エン、貴方の現在地と敵の様子、どういった特徴を持っているのかを出来る限り明瞭に説明して下さい」

 『ヨクの言う通り落ち着けエン。妨害が入る事も想定していただろう。ゲキも共に居るな?』

 『おう、おるぞ。ついでに敵さんはリュウが相手をしておる。でじゃ、エンが慌てとる理由なんじゃが……敵は御刀を持っとった…あん時のドレス女と同じ様にな』

 ヨクが言い聞かせる様にエンに端的に説明を求め、同じく通信を聴いていたカイがエンに訊ねるよりも同乗しているゲキに問うた方が早いと判断し話を振る。

 そしてゲキから返ってきた言葉はメンバー達にとっても衝撃的なモノ。

 

 『御刀ァ!?』『ドレス女…あの変態の仲間か…』

 

 通信越しのシンの声が裏返る。恐らく驚いて座席からずり落ちたのだろ?

 そしてカイはドレスの女と聞いて、浜松で遭遇した"喜び"のアドヴェリアを思い出し辟易する。『奴の仲間ならば碌な相手では無い』と。

 

 『うむ見た感じ痴女の様な見た目だが、性格は戦闘狂…狂犬の様なオナゴであった』

 『問題は奴の持ってた御刀だ!あのドレス女の時と同じで見たことが一切無い。それにあの女は醸し出す雰囲気がヤバい』

 喧嘩慣れした人間特有の勘から出る言葉に他のメンバーも考え込む。

 『ワシも同意見じゃ、リュウがいくら強くとも一人で相手取るには厳しい。やはりワシらも援護に戻るべきじゃなかろうか?』

 ゲキもまたエン同様の勘を持つ事からリュウの援護をすべきと答える。

 『いや駄目だ。作戦の遂行を考えれば我々が抜けるのは悪手』

 『ならドーすんだよ?リュウが合流しなきゃドノ道火力足りねぇダロ?』

 「僕達が無理でも彼等ならばどうでしょうか?」

 ゲキの意見を却下しシンに噛み付かれるカイにヨクが意見を述べる。

 『そうかお前もそれを思い付くか。だが、当人達はどうなのだ?』

 ヨクの意図を即座に解するカイ。だが自分達の都合ばかり押し通す訳にもいかないと同乗する者達の意思を問う。

 「其方はどうなんです?」

 『どうにも…今の我々の会話でやる気になったらしい』

 『オレのトコもだな。カワイコチャン達が色々言ってラァ』

 2人の言葉を聞き、自身もコントロールをオートモードに変更し客席へ様子を伺うヨク。

 扉を開けた先には既に座席から立ち上がるネプテューヌ、一誠、ヴァーリ、そして控え目ながらも強い意思を秘めた瞳で此方を見詰めるギャスパーの姿。

 

 「どうやら此方も同じようです。彼等の意思も確認出来ましたし、一つここは僕の作戦で行かせてくれませんか?」

 

 『良いだろう』『ま、オマエなら大丈夫か』

 『よっしゃ任せた!』『存分にその眼鏡を光らせい!』

 

 4人から全面的に任せると言う同意が取れたヨクは同乗者達に向き直る。

 

 「皆さんも宜しいですね?」

 

 「オッケーだよ!速いとこりゅーごくんを助けに行こうよ!」

 「口数は少ないけど、何だかんだ良いヤツだしな!」

 「俺としても彼の様な強者を失うのは惜しい」

 「ぼぼ、僕も龍悟くんとは仲良くしてもらったですし、清香ちゃんが悲しむのは避けないと」

 六角兄妹に世話になったらしいギャスパーがテンパりながらも明確に言葉を口にした事で、全員の意思が統一されている事を改めて理解する。

 「分かりました。では今から一度リュウの居るポイントへウイングライナーを向かわせます。ですのでその間に作戦を説明しておきますね。作戦は──」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ━━駒王町・市街地

 

 「ほらほら!どうしたぁ!?避けてばかりではつまらんぞぉお!!」

 怒れる女傑が刀を振るう。彼女が御刀を振るう度、稲妻が走り空気が震える。

 

 「ちぃっ…!?……あの御刀…厄介だな」

 6人の中で最も装甲が薄いダグテクターを持つシャドーリュウ。無論、それでも現代技術では到底破壊など出来ぬし、並みの異星人相手であっても傷1つ付くこともないが…相手はその並みを凌駕し、尚且つ自然界で最も強大かつ一般にも多く利用される電気の力を持った御刀を得物として扱うのだ。

 正面から馬鹿正直にぶつかれば油断が無くともただでは済まない。

 

 中距離から手裏剣で牽制しつつ分身を駆使して、一撃離脱の戦法を繰り返しているが、何分相手も戦い慣れているのか致命打には至らない。

 このまま膠着状態が続くのは作戦を鑑みてもよろしく無い。

 (……致し方ない。分の悪い賭けは避けたかったが…)

 リュウがそう考えていた時、上空から一筋の影が彼の上に覆い掛かる。

 

 「…何っ?!」 「ん?無粋な…いやしかし強者が増えたと捉えるべきか?」

 驚くリュウと戦いに水が差されたと思い、しかし次の瞬間に新たな強敵との邂逅に興奮を覚えるラーシュメイラ。

 

 「…ウイングライナー、何故ここに……?」

 作戦はどうしたと続けようとして、空から落下してくる2つの影を前に言葉を呑み込む。

 

 「やぁ、助太刀に来た」

 「変態の仲間なんざさっさとぶっ倒してやろうぜ………って、うぉっ!?デカッ!!おっぱいデカッ!?」

 白と赤の鎧がリュウの前に降り立ち、彼に助力の言葉を述べ、しかし一誠がラーシュメイラの姿形を見て台無しにする。

 

 「もぉー!イッセーーー!ちゃんとしなさーい!」

 

 ウイングライナーの扉から下の義弟に向けネプテューヌのお叱りが跳ぶ。

 

 「ふん?白い方は中々楽しめそうだが…赤い方は早々に終わりそうだな」

 赤いフルプレートメイルの甲冑から醸し出る残念さに些か興が削がれるラーシュメイラ、暫く彼等のやり取りを眺め、そうして面倒になったか一息浸くと眼を瞑り、気を集中させる。

 

 「ちょうど良い。貴様らの底を測ってやろう?来い!我が"怒り"に導かれし獣共っ!!」

 

 荒ぶる稲光りを纏った麒麟を大地に突き立てると電光が地を走り、程なくして荒魂達が引寄せられた様に現れる。

 

 「…何…?」

 

 「驚いたか?どうにも我が怒りはこの星の荒魂とやらには良い刺激になるようでな、こうして麒麟を介して呼び寄せる事が出来るのだ。更にはこういう事も出来る!」

 そう言って地面から麒麟を引抜き、荒魂達目掛け掲げると彼女のオーラが麒麟を介して荒魂達に流れて行く。

 そして変化は起きた。

 荒魂達はその身体を一回り大きくし、黒い稲妻を身に纏い、極度の興奮状態となる。

 

 「どうだ?中々に愉快だろう。我が怒りとこのケダモノ共は相性が良すぎる様でな?僅かでも注げば狂化する」

 

 浮遊型、蛙型、蠍型、と言った様々な荒魂が口から涎のようにノロを噴き出し唸る。

 彼等にもし瞳があれば、その眼孔は血走っていたのではなかろうか。

 

 「さて、お手並み拝見と行こうか赤いのに白いの、簡単には潰れてくれるなよ?」

 

 その言葉と共にラーシュメイラは狂化した荒魂を伴って3人へ襲い掛かった。

 

 

 

 

 「翼沙くんヤバい!ヤバいよあれ!?」

 上空から一連の出来事を見ていたネプテューヌが

ヨクの名を連呼する。

 「理解しています。しかし作戦は変えません。あの三人を信じましょう。僕らは本来の目的を果たさねば」

 「うぅ……わかった!一誠もヴァーリも強いもんね!それにりゅーごくんも何か凄い子だし、きっと大丈夫、イケるイケる!」

 ヨクの返答に自身の両頬を叩き、気合いを入れ直すネプテューヌ。

 扉から離れ、座席へ戻る。それを見届けたヨクが扉を閉め、先に行った仲間達の元へ合流を急ぐ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ━━駒王町・住宅地

 

 「ふ~んふふ~ん♪ふー…ん?やれやれ…足止めを頼んだのに出来ないいじゃないか、あの雌獅子め…。まぁ狂戦士染みた奴ではあったし、ハナから期待はしてないけど、もうちょっと減らしておいて欲しいものだねぇ、んふふ」

 不可視の壁の前で顔だけは人間と同様に精巧なクロッキー人形が鼻唄を口ずさみながらそんな事を呟く。

 彼はその首を180度回転させ空へと視線を向けると彼方より此方を目掛けやってくる3輌の飛行する新幹線。

 そして大地へ視線を下ろせばサイレンを鳴り響かせる1台のパトカー。

 更に数十km程後方から刀使の少女達と、千客万来である。

 

 「うんふふ、異世界の連中は何処かね?まぁ良いか。どんな策を弄したところでこのキャンバスは破壊出来ない。しかし近くで鬱陶しくされるのも癪だねぇ、ここはザゴス、荒魂ザゴスとザゴス円盤に任せようか」

 等とアーテシャン星人が考えた言葉をベラベラ垂れ流していると壁に到着した3輌のライナービークルとアーテシャン星人の前に停車したファイヤーストラトスの扉が開く。

 ライナービークルからは各々に乗り込んだオカ研+愉快な一行達が臨戦態勢で街のアスファルトへと着地する。

 ファイヤーストラトスからはゲキが降車し、ファイティングポーズを取る。

 

 「ぬんふ、そうかそうか、ダグオン共に運んで貰った訳か!うふふんふぬふ。ご苦労な事だな」

 男の声で納得し、少女の声で驚嘆し、老婆の声で嘲笑し、少年の声で皮肉を謗るアーテシャン星人。

 そんな星人に女神パープルハートと化したネプテューヌが剣を掲げ宣言する。

 

 「いい加減私達の街を返して貰うわ。覚悟は出来ていて?」

 その言葉に続く様に立ち並ぶ英雄の血を、魂を、記憶を引き継いだ者達。

 更にアーテシャン星人を挟むように立つ悪魔の騎士2人。

 ネプテューヌ達のやや後方、バックアップに意気込む僧侶2人。その2人を守れる様に位置取る猫魈の姉妹。

 そしてリアス、朱乃は幼いレオナルドの様子に注意しながら指示とフォローが取れる位置に立つ。

 

 「うんうん、ふふふん。多勢に無勢だな?ギャラリーなら大歓迎だが…芸術を解さない輩ではなぁ。こふふ」

 降り立った面子を眺めた後、頭部を二度360度回転させると指の無い筈の手からフィンガースナップを轟かせる。

 

 「何を…!?」

 

 パープルハートが星人の意図を読めずにいると周囲の民家の石壁がまるで隠し扉の畳替えしの如く回転しザゴス星人の兵士ザゴスソルジャー、そのソルジャーに荒魂を投与した荒魂ザゴス、更にアーテシャン星人の周囲に荒魂シード星人、最後に空から光線と共に現れるザゴス星人の侵略用強襲円盤が数百と出現する。

 

 『チッ!そりゃ一筋ナワで行くとか思ってなかったけどヨォ!!』

 シンがアーマーライナーのバックウェポンで迎撃しながら悪態を吐く。

 

 『円盤は我々が相手取る!君達はエン、ゲキと共に地上の星人を!』

 光線を躱しながらターボライナーを円盤郡へ突撃させて行く。

 

 『あと暫くもすれば刀使の皆さんも合流するはずです。その時は荒魂ザゴスは彼女達に任せ皆さんは星人の方に!』

 ウイングライナーのクリスタルミサイルで円盤を幾つか撃墜したヨクが大まかな方針を伝え、残りの円盤の迎撃に向かう。

 

 「分かったわ!」

 

 「よっしゃ、行くぜネプ先輩達!」

 

 パープルハートとエンの呵成の声に地上に蔓延る星人達へと向かって行く。

 

 

 

 

 

 「蟻みたいな宇宙人だね。生態も似ているのかなっ!」

 木場祐斗が神器によって造り出した魔剣の二刀流でザゴス星人達を容易く斬り裂き、騎士の駒の特性からなる速度で敵陣を翻弄する。

 

 「どうかな、何にせよ思っていたより歯応えが無いのが少々残念だ。所詮は下っ端と言う事だろうか?」

 同じく騎士の駒の特性を持ちながら祐斗とは真逆の豪快な剣捌きでザゴス星人を蹴散らすゼノヴィア、それはまるで小さな台風だ。

 

 「はっはっはぁっ!これなら荒魂とか言うヤツの方がまだ手強かったぜ!!」

 ヘラクレスが巨体を奮わせながら其々の手にザゴスの頭部を掴み振り回す。

 

 「そりゃ荒魂に有効なのは刀使の御刀か、私らが使う聖剣系神器だもの。あんたからしたら手強いでしょうよ」

 ジャンヌダルクが神器で生み出した聖剣で荒魂ザゴスを中心に斬り刻んでいく。

 

 「では荒魂混じりは木場とお前に任せようか」

 余裕の笑みを浮かべた曹操が群がるザゴス星人達を手慣れた槍捌きでいなし、貫き、払い、穿つ。

 

 「ひゃぁぁぁああっ?!やっぱり怖いですぅ!!?」

 祐斗や曹操達の隙間を縫って迫り来るザゴス星人や自分の近くに現れたザゴス星人の虫の様な威容に怯え、複数の蝙蝠となって逃げるギャスパー。とは言えザゴス星人にとってそれは予想外の出来事であり、充分に攪乱に貢献している。

 

 「ギャーくん、こっち」

 それをカバーするのは小猫。ルークの性質により華奢な身体からは想像も付かない剛腕でギャスパーによって乱されたザゴス星人を吹き飛ばす。

 

 「皆さん!怪我は私が治します、頑張って下さい!」

 アーシアが黒歌の護衛やリアスの援護を受けながら声を張る。

 今の所回復の必要性は無いが、後方支援があると言うのは有難い事だ。

 

 「うふふ、空も彼等ばかりに任せてはいられませんわ」

 魔力を練り上げ堕天使の光を織り混ぜた雷光を自身の上空に漂う円盤目掛け落とす。

 

 「思ったより頑丈なようね…」

 朱乃の4度の雷光と自身の滅びの特大魔力球によりやっと2機の円盤を撃墜した事を確認するリアスが、円盤の強度に唇を噛む。

 

 「私達はとにかく地上の異星人に集中するのよ!」

 ブレードでザゴスを両断し、プロセッサユニットの翼で3次元機動をこなすパープルハートがアーテシャン星人目掛け切り込む。

 

 「ふふん?異世界の人間…いや人間ではない者もいるが強いな。ひふふ。さて、上のダグオンは兎も角、赤いのはザゴスソルジャー共が足止めしてるが……おや?黒いのは何処だ?」

 「よそ見は厳禁よ!」

 戦場を見渡すアーテシャン星人がゲキの姿を見失い探していると上方からパープルハートが斬り付ける。

 「んんふ!?痛いじゃないか、痛くはないがね」

 肩からバッサリ袈裟斬りされたアーテシャン星人がパープルハートに批難する。

 「どっちなの!」

 異星人の支離滅裂な発言に斬撃と共にツッコミを入れるパープルハート。

 そんなパープルハートに追い詰められたアーテシャン星人の足下が揺れる。

 

 ドリルゥゥゥクラァァァアッシュッ!!

 

 アスファルトを砕き巨大なドリルがアーテシャン星人を足下から貫きドリルの回転によりバラバラに砕け散る。

 そして砕けた際に散った頭部をパープルハートが容赦無く斬り臥せる。

 

 「やったの!?」

 

 「手応えアリじゃ!」

 

 パープルハートとゲキがアーテシャン星人を倒した事を確信する。しかしザゴス星人やシード星人、荒魂ザゴスの勢いは衰えず、壁は一向に消えない。

 

 「っ?!どうして…!」

 

 パープルハートが困惑の声を洩らし狼狽える。

 

 

 

 「「「…っぐぁぁっ?!!」」」

 

 

 其処へ赤と白、そして紫の影が幾つかの民家の屋根を破壊し吹っ飛んで来る。

 

 「ふはは!戦の臭いがするぞ!強者が集まっているな!滾る、実に滾るぞ!さぁ!我が魂を満たせ!!」

 影の正体は赤龍帝の鎧を纏った一誠、白龍皇の鎧に身を包んだヴァーリ、そしてシャドーリュウ。

 

 彼等3人を吹き飛ばした人物、"怒れる"ラーシュメイラは3人と戦っていた時と違い肌に刻まれたタトゥーが発光し、額から一角のツノが生えている。

 

 「大丈夫、一誠!ヴァーリ!」

 

 「無事かリュウ?!」

 

 吹っ飛んで来た3人をパープルハートとエンが抱き起こす。

 

 「貴女の仲間は既に倒したわ!まだ戦う気!?」

 二天龍に肩を貸しながらパープルハートはラーシュメイラに継戦の意義を問う。が、ラーシュメイラは訝しげに眉を潜め、苛立ち気に溜め息を吐くとつまらなそうに口を開く。

 「はぁ…倒した?終わり?違うな、私にとって終わりとはどちらかが命絶えるまで。それに貴様らはアーテシャン星人を倒してなどいないぞ」

 

 ──!!?

 

 異星人達を除いたその場の全員が驚きに染まる。

 それと同時に空から新たに何かが降ってくる。それは先程倒した筈のクロッキー人形、地面に激突する瞬間に手足を広げ器用に着地したそれは木人の頭に即座に先程と同様の彫刻の様に端整な顔が貼り付き、声を発する。

 

 「しふふ、あれで終わり?冗談はよしたまえ、芸術はこれからだよ?あふふ」

 

 復活したアーテシャン星人、合流したラーシュメイラの気配に引寄せられ荒魂の数が増す。

 

 「増援…いえ、荒魂ばかりなら彼等の気のようなモノに引寄せられた!?」

 リアスが増えた荒魂を観察し仮説を立てる。

 

 「さぁ続きを始めよう!」

 アーテシャン星人が再び指揮する様に腕を振るうと壁の内側が動き出す。

 「させっかっ!」

 それを見たエンが走り出すがラーシュメイラが電光石火の動きで肉薄し蹴り跳ばす。

 

 「不味いな、手が足りない」

 曹操が戦場の混沌に焦れる。だが、そんな声を聞き届けた訳では無いだろうが、彼等の側にも新たな戦力が参上する。

 

 

 「ウチュウジンだろうがっ、荒魂ちゃんならアタシの獲物だぁぁあああ!!」

 

 

 屋根を駆け2振りの小太刀を振り回す刀使、七之里呼吹が荒魂と荒魂ザゴスを即座に刻み落とす。

 

 「美少女のピンチに即参上!全美少女の味方山城由依、ここに見参!おひょ~♪戦う美少女も絵になりますねー!」

 身の丈並の太刀を振り下ろしながら山城由依が真剣な空気を台無しにするような登場をする。

 

 「由依ちゃんってばブレないわね」

 「それが彼女の美点でもあります。普段ははた迷惑極まりませんが」

 遅れて瀬戸内智恵、木寅ミルヤが安桜美炎、衛藤可奈美、十条姫和、古波蔵エレン、益子薫を引き連れ現れる。

 「あれ…?沙耶香ちゃんが居ません」

 1人姿が見えない沙耶香の安否を案じる小猫が溢した瞬間、アーテシャン星人の首が落ちる。

 

 「獲った」

 

 短く告げるその少女こそは糸見沙耶香。彼女は呼吹と同時に戦場に到着し、星人の首を落としたのだ。

 しかし──

 

 「むふ、であるから、無駄だよ人間」

 

 3度降下するクロッキー人形が再び告げる。

 

 「もしや…彼奴には本体が別に居るのではないか?」

 ゲキが3度も復活するアーテシャン星人を見て、可能性を推挙する。

 

 「それが解ったところでどうしようもあるまい!」

 ラーシュメイラが愉快そうに苛立ちながらゲキに麒麟を振り下ろす。

 「ぬぅ?!」

 腕の装甲で麒麟を受けるゲキ、装甲の強度が6人中最硬を誇るゲキが刃こそ受け止めるも女傑の力に押され込まれる。

 

 「さて空も鬱陶しくなって来た。何時までも遊んでいるなよザゴス共!!」

 空を飛び円盤を次々撃ち落としてゆくライナービークルを睥睨しながらアーテシャン星人がザゴス星人に檄を跳ばす。すると数を減らし機動性を増した円盤の幾つかが紅く染まり変形する。

 

 

 楕円の円盤から樹の様な節が生え下方に付いていた小さな楕円や中くらいの楕円が手足や腰になる。

 最後に上部のブリッジらしき楕円が節を首の様にさせ人型となる。

 

 「なっ!?宇宙人側も変型だと?!」 「ねねー?!」

 

 宇宙海賊と超速三兄弟を除いた初めての悪役っぽい円盤の人型変型にある種の衝撃を受ける薫。ねねも律儀に驚く。

 

 「くそっ!ただでさえ数がいるのにデカブツまで出てくるとか…そんなのアリかよ!!?」

 大地を轟かすザゴス円盤ロボに思わず一誠も抗議の声を挙げる。

 

 「……兵藤、ルシファー。あの女を任せていいか?」

 リュウが2人の龍王に後を託す。

 

 「?」 「何を…?」

 彼の発言に首を傾げる赤と白。構わずリュウは己の愛機を呼ぶ。

 

 「…来い、シャドージェット!」

 

 リュウの声に応じ紫影の機体が現れる。

 「…はっ!」

 跳躍しジェットに乗り込むリュウ。エンもファイヤーストラトスに乗り込む。

 

 「ゲキ!頼むぜ!」

 

 「おうよ!存分に暴れろい!」

 エンに応じるゲキ、刀使達もダグオンが何をしようとしているのか理解する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「結芽、認識阻害の眼鏡を決して外すなよ?」

 「だいじょーぶだよ、おねーさん達にバレない様にちゃんと気を付けるから」

 兄の心配も聞き流しながらブローチを操作し手足に灰色の装甲を展開しマントをローブの様に被り眼鏡を装着する結芽、そのままドアのロックを解除し、戦場へと落下する。

 

 「来て、おじさん!

 

 落下しながら最早馴染みとなった相棒を呼ぶ。

 

 『おじさんでは無いと言っているだろう!』

 

 呼掛けて数秒、即座に黄金の獅子剣が飛来し彼女の手に収まる大きさとなり結芽は八幡力を発揮、難なく地上へ着地する。

 

 「おー、色はダサいけど着地した感じのフタンがない!やるじゃんバンド眼鏡のおにーさん」

 刀使達の手前名前を出さないよう気を付ける結芽が試作のVRS装備の機能を確かめながら感嘆の声を洩らす。

 

 「じゃ、赤いおにーさんと白いおにーさんが遊んでるあの宇宙人、私が貰っちゃお♪」

 『油断するなよ、アレは真っ当な剣士では無いぞ』

 「あはっ♪」

 ライアンの言葉に笑みを溢しながら結芽はラーシュメイラへと斬り込む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「よっしゃ行くぜみんな!」

 「「「「応っ!」」」」

 5人の戦士がマシンと共に駆ける。彼等が次に口にする言葉が戦場を一変させる。

 

 

 

 

 

「「「「「融合合体!」」」」」

 

 

 

 

 

 5機のビークルの天辺に5人の戦士が仁王立つ。

 ファイヤーストラトスが、ターボライナーが、アーマーライナーが、ウイングライナーが、シャドージェットが、変型を、開始しマシンから鋼の巨人へとその姿を変えてゆく。

 エンが陽炎となり巨人に融ける。カイ、シン、ヨク、リュウが巨人の顔面に立ち、消え行く。

 5体の巨人の瞳に光が走る。

 

 『ダグファイヤァァアアア!!』

 

 『ダグタァァァボォッ!!』

 

 『ダグッアァァマァァァァアッ!!』

 

 『ダグウィィィイングッ!!』

 

 『……ダグシャドォォォッ!』

 

 自らの名を高らかに叫び、大地を踏み締める5体の巨人。色取り取りの彼等を見た薫が興奮の限界に達する。

 

 「正義のヒーローロボ5体揃い踏み……ブラック職場に就いて幾数年、これを見ただけでも生きていた甲斐がある」

 感涙に立ち竦む薫、エレンが慌ててフォローにはいる。

 「薫~?感動するのは良いデスが、手は動かして下サイ!」

 相方のその言葉に分かってると返しながら祢々切丸を豪快に振り回す。

 

 「え?…え?」

 「ロボットォォォォォォ?!」

 「何かあるとは思っていたが……あんな隠し球があったとはな」

 「生ダグオンロボ、感激です」

 「小猫ちゃん知ってたの?!」

 突如変型し巨人となったダグオン達にパープルハートが思わず眼を点にし、一誠がギャグ漫画調のリアクションを、ヴァーリが思わず笑って反応を示し、小猫が沙耶香の部屋に世話になった際、ネットで調べたダグオンの情報から得たモノを生で目撃した事に起伏こそ少ないが感動している。

 そしてそんな彼女の反応にギャスパーが思わず驚きツッコむのであった。

 

 「ただのマシンじゃないとは思ってたけど…」

 「まさかロボとは…。世界は広いな」

 「所で、ゲキさんはロボットにならないんですの?」

 祐斗とゼノヴィアが戦闘を続行しながら鋼の巨人に感想を述べ、朱乃が近くのゲキに何故1人だけそのままなのかを問う。

 「簡単な話じゃ。ワシのビークルがまだ出来とらんのじゃぁぁぁぁぁぁあ!!」

 彼女の問いに一度溜めを作り、群がるザゴスの中に埋もれた瞬間、叫ぶと同時にザゴスを蹴散らす。

 

 「「「「「「「「「「あぁ……」」」」」」」」」」

 色々察した面子が居たたまれない気持ちになる。

 

 

 

 

 

 

 「はひゃっ♪小娘、中々楽しめるな!」

 一方、ラーシュメイラは結芽相手に壊れた笑いを溢しながら剣を交える。

 「おねーさんもね。今まで戦った宇宙人の中じゃ一番強いかも」

 黄金の剣と黄雷の刀がぶつかる度、火花が散る。

 

 

 「………あの子、なんだろ?」

 「可奈美ボサッとするな!」

 そしてそれを見掛けた可奈美が違和感にふと立ち止まれば姫和が発破を掛けて後にしろと割り込む。

 「ごめん姫和ちゃん!そうだね終わった後で訊けばいっか!」

 違和感は感じるが姫和の言う事も最もだと判断し、荒魂の討伐に戻る。

 

 

 

 

 

 

 『おらっ!』

 

 『はっ!』

 

 『ダラッシャァアッ!』

 

 『はぁぁあ!』

 

 『……斬捨て、御免…!』

 

 5体の巨人が戦闘形態となったザゴス円盤を次々に蹴散らして行く。

 刀使達も粗方荒魂を片付け、アーテシャン星人達に注力し始める。

 

 「うーむ、やはりただの荒魂やただのザゴス星人では奴等の相手は不足か。ふふふ…ん?」

 面白おかしく戦局を俯瞰しながらキャンパスを操作するアーテシャン星人。しかし彼は突如として上を向き眼を細める。

 「何を考えている?必要以上の増援は頼んでいないぞ?まぁ手を貸してくれると言うなら大歓迎だがね。うんんうん……だがね嫌いな相手に借りを作るのはごめん被る!」

 

 「何を言っているの……?」

 

 「ふん。あの小僧、やはり痺れを切らしたか。しかし無粋が過ぎるな、己は安全な場所から遊戯感覚で人形で戦うのみとは。同じ人形でもまだ奴の方がマシと言うものだ」

 パープルハートが訝しむ傍ら結芽と更には祐斗やゼノヴィア、曹操、ヴァーリ、一誠相手に片手間で応戦し始めるラーシュメイラが反吐を吐くように呟く。

 

 

 

 『何だ?』

 ダグファイヤーが地上の変化に自身も空を見上げると、大気圏を抜け駒王町目掛け降り立つ5つのナニか。

 それらはダグファイヤー達の前に着地すると声を発する。

 

 「ヴΙαΤΟΨαβΨ…んん!」

 「久し振りだね下等生物ども!」

 「三度目のコンテニューだ、今度こそ」

 「このゲームは僕が勝つ!だから」

 「大人しくやられてスコアになれ!」

 

 恐竜の化石の様な鎧の巨人が、絡繰人形の様な巨人が、風船を繋ぎ合わせた巨影が、糸を束ねた木偶が、鉛の球体から手足を生やした怪物が全く同じ声でその場に居る者達に告げる。

 

 『奴は…もしや以前も現れた甲冑の異星人か!?』

 ダグターボが即座に正体に思い到る。

 

 『前よか随分流暢に喋んじゃネェか、しかも五匹とはな…今回はマジってコトか』

 5体同時に現れた敵にダグアーマーが息を呑む。

 

 『壁の事もあります、手早く仕留めなければ』

 ダグウイングが作戦を成功させる為にもと皆に言い伝える。

 

 『……同感だ。何やら不穏な空気が場を支配しつつある……』

 ダグシャドーは攻勢から一変、不気味なナニかを感じ、カゲムラサキを逆手に構える。

 

 「ゲーム…スター「芸術の邪魔をするんじゃあ無い!ベテルぅぅぅぅうう!」はぁっ?!」

 傀儡宇宙人の介入に機嫌を損ねたアーテシャン星人が誰かの名を叫ぶ。

 すると空が円状にくり貫かれ、くり貫かれた側は回転し始め、やがて複数の穴が現れその場に居る全てを吸い込み始める。

 

 

 『うぉっ?!』

 始めに踏ん張っていたダグファイヤーが宙に浮く。

 「わわっ??!」

 「うえっ!?」

 同時に可奈美と美炎が吸引に負け吸い込まれてしまいそうになる。

 「くっ…踏ん張りが利かない!?」

 「どぉぁあ!?!」

 「ぐぉおお!!?」

 プロセッサユニットの翼によるブレーキングも敵わず引っ張られていくパープルハート、既に穴に吸い込まれてゆく一誠とヴァーリ。

 

 『っぁ!ダメだ!もたねぇ!!』

 遂に吸引力に負けたダグファイヤーが先に吸い込まれた者達を追うように吸い込まれてしまう。

 他の穴にもそれぞれが飲まれてゆく。

 

 ダグターボが結芽を手に抱えながら吸い込まれ、朱乃、祐斗、曹操、由依、智恵が吸い込まれる。

 

 ダグウイングが空中制動も虚しくエレン、薫、ねねと共に吸い込まれ、リアス、アーシア、ギャスパーが同じ穴に吸い込まれてしまう。

 

 ダグシャドーが逃れる術を探すも姫和と沙耶香が吸い込まれる所を見掛け助けようと穴に飛び込む。そして小猫、ジャンヌ、ヘラクレス、ゼノヴィアも各々踏ん張っていたものの、ダグシャドー達の穴に吸い込まれてしまった。

 

 最後に最も重量を持ったダグアーマーがミルヤや呼吹等を庇いながら耐えていたが、残った者達共々吸い込まれる。

 

 「ぬぅ?!皆吸い込まれてしまった!!?」

 唯一、ドリルナックルで大地にがっちりと固定し難を逃れたゲキが壁と己以外居なくなった場所から穴が塞がる瞬間を眺めながら嘆く。

 そして穴が塞がった事を見計らい、新たなアーテシャン星人の人形が落ちるのを目撃、作戦の失敗を悟る。

 

 「くっ、口惜しいが今は退くより無い。まずは皆の安否を確認せねば」

 新たなアーテシャン星人を倒しても、本体が分からぬ以上いたちごっこと断じ撤退を選択するゲキ、黒い戦士は一先ず作戦本部へと悔いながら去って行くのだった。

 

 

 続く

 


 

 次回予告(BGM:We are DAGWON)

 

 皆何処に消えてしまったんじゃ!?

 

 作戦失敗だなんて…そんな…!

 

 皆さん無事でしょうか…?

 

 うむ?通信?ブラジルから?ぬぬ?更にはフランス、ドイツ、ニュージーランド、エジプトじゃと!?

 

 飛ばされた人たちはそこに居るんですか!?

 

 何?ワシは残ったメンバーを率いて京都に向かえとな?ええい良く解らんが分かった!

 

 次回、"刀使ノ指令ダグオン"

 別たれた戦士達!新たなる一手。

 

 ぁあ~、新たなる幼女の気配がするぅ~!

 





 次回は個別に戦闘してからの壁攻略のヒント的なモノが出る感じです。

 あー、今月の給料だけじゃ機種変に足りない。来月まで耐えなければ。
 その前にまず引継ぎの準備しなきゃ……面倒だなぁ、いっそもっと簡単に出来ないかなぁ、アプリの云々読むの面倒臭いんだよなぁ…。

 ではまた次回


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