先に言っておくと、今回宇宙人と高津のオバチャン達しか出番ありません。
あああああっ?!!タクトオーパスディスティニー最終回録画出来てなかったぁぁああああああっ?!!
不覚、実に不覚。何故?疲れが貯まってたから?風呂で一時間半寝たから?!
やり直したいいいぃぃぃい!!
第九十五話 波瀾ノ前兆
前回の"刀使ノ指令ダグオン"
えっ?!嘘ぉ!!?可奈美ちゃんのお兄さんこの世界だと雷火って名前なの?!
こうしちゃいられない!!撃鉄くんには悪いけどNo.Ⅶの調整も進めなきゃ!!
━━エデン監獄・中央円卓広場
「ギャアァァァアア?!!」
絶叫が広場に轟く。
嘗て傀儡宇宙人と呼ばれた少年が己が創りし人形越しに座していた椅子に人の形をしたシミが着く。
「弱い、話にならない。骨が無さすぎて腹立たしい」
「哀しい…この程度の実力で監獄主へ至ろう等と…。いっそ欠番にしてはどうだろうか」
「まぁ前任者はまだ生きているので欠番も何も無いと思うのですけれど」
「哀しい…」
「腹立たしい!」
声を発した、露出の多い鎧に身を包んだタトゥーを刻んだ女傑──罪窩の四騎士、四霊刀麒麟の【怒雷】"怒れる"ラーシュメイラ。
並ぶは深紅のドレス纏う淑女、四霊刀鳳凰の【喜炎】"喜び"のアドヴェリア、牛骨を被った、四霊刀霊亀の【哀氷】"哀しみ"のブリューリテ、四霊刀応龍と"楽"【楽風】を除いた四霊刀を所有する女異星人が揃い踏みだ。
皆、格好に差異はあれども容姿端麗、人型宇宙人の中でも優れた美しさを持った者達でもある。
「ごくろうさま~」
「…!!我が愛!なんと勿体無き御言葉でございましょうか!!!!」
「我が至宝、これでは不在の東監獄主の後任どころか四霊刀最後の一振を扱える者が現れるかも怪しい」
「我が光、哀しき事ですがこれ以上の選別は無為かと…。我々自らの手で減らしては何れ来る日に割ける兵力が心許なくなってしまいます」
「うーん、あらだまざごすとあらだまじーどじゃだめなの?」
「あれらは統率し率いるモノとして見れば申し分ありませんが、小兵です。対して今我々が相対する者達……哀しいかな同じ有象無象ではございますが、地球人類の相手をさせる分には申し分無い程度の実力を持つ者も混ざっております」
「フン、そうは言うがな"哀しみ"の、そもそもあの盟主殿に大軍を率いて地球を攻める気など無いだろう」
「確かに。あの盟主……ワルガイア星人と来たら悪名高きワルガイアだと言うのに、随分と悠長ではありますわね。囚人個々人に好き勝手に任せ過ぎている」
「"喜び"…その罵詈は我らが光にも当て嵌まってしまう。我らの光を哀しませるつもりか?哀しい…」
3人の美姫が往々に口を交えては愚痴を吐く。
その間にも怯まず襲い掛かって来る監獄主を狙う囚人や四霊刀最後の1振りを手にせんと果敢に挑む女囚達を軽々と葬って行く。
雷に焼かれて死ぬ。炎に呑まれて死ぬ。氷に包まれて死ぬ。
貫かれて死ぬ。断たれて死ぬ。潰されて死ぬ。
同胞が矢継ぎ早に死に逝く様に、生き残り退き腰となった囚人数人から非難の声が挙がる。
「お、おかしいだろう!?オカタナとやらはまだしも、監獄主選別に罪窩の四騎士が出張る!!?そこは監獄主の誰かだろう!!」
「そうだ!そうだ!監獄主と戦わせろ!」
「具体的にはそこの弱そうな商人野郎と殺らせろ!!」
三下そのものの科白だが、元よりこの監獄に収監されている囚人は特別棟の者達と一部の囚人を除けば大半が卑怯卑劣は上等。そもそも法の道理を解さぬ人種──凶悪犯ばかりを収監する、それがサルガッソ型監獄の目的なのだから当然と言えば当然である。
当然、現監獄主の中で一番戦闘力が低そうなマッニーを狙うのもそう言った事情からだ。
「わぁ♪まっにーだいにんきだね!」
花の様な笑顔で妖精が卓上で静観していた人なのか蟲なのか、獣なのか機械なのか、判別し難い身体を持つ件の星人へ話題を振る。
「勘弁してえや。何でワイがわざわざ戦わなアカンねん、地球に落とされて不在になって空席同然になった東監獄の主の後釜を決める戦いやろ?
もう決まったワイには関係あらへんやん?つーか、どいつもコイツも何で力勝負ばっかやねん、ワイとかセンセーみたいな頭使うちゅう方法やてあるやろ」
蟲の頭部にも見える部位から覗く口元だけが人間となっている部位を開いて出るは鬱屈した様な愚痴。
そんな彼の愚痴に答えたのはエデンの全ての囚人を取り仕切る盟主、アドヴェリアからワルガイア星人と称された鬼人の異星人。
「それが一番分かり易い手段なのだから仕方あるまい?不服を述べるなら君も直接的な力を彼等に示すより他に無いだろう?」
「はぁ勘弁してえや。何で自分から顧客化減らさなアカンねん…。ワイの本領はそれこそ何処ぞの詐欺師よろしく口八丁手八丁で相手丸めこむん商談なんやけど………あー、ハイハイ解った、解りましたわ。実力行使したりますわ」
監獄主含め集まった全ての囚人の視線から嫌々ながらも重い腰を上げるマッニー。円卓の中心…現在簡易の決闘場と化した更地にすごすごと歩み寄って行く。
「ワイの貴重な時間を使うんや、手早く済まそやないか。正直に答えや?ワイの席が欲しいヤツだけかかってこいや」
マッニーがそう告げた途端、決闘に参加していた囚人全員が呵成の声を挙げ飛び掛かる。
「ヒヤッハーーーー!!」 「死に晒せぇぇえええ!!」
「金がなんぼのもんじゃーい!」 「オレサマが南のニューリーダーだ!」 「東も南も俺のもんだぁぁあ!」
世紀末も斯くや、様々な怒声が入り雑じり1人を相手に無数の暴力が迫り来る。
「ひーふーみー…あー、アカン、結構損失多いなぁ。しゃーない、減った分は地球で補填っすっか。
"プライストレイダー・
敵を数えてその数に馬鹿らしくなったマッニー、頭を掻いて左手の指に挟んだ紙幣の束が、告げられた名詞と共に燃えて消える。
同時にマッニーを包む様に重なる囚人達、その様はまるで団子。
「フン、馬鹿らしい…商人と言えど、奴は監獄主となった男ぞ?有象無象如き敵では無いわ」
一連の様子をみた煉獄魔人メレトが捨てる様に呟く。
結果は直ぐにでも明らかとなった。沈黙していた団子が弾け、中から現れたのは常に輝く白金の全身鎧に身を包むマッニー。
弾け飛ばされた囚人は皆、一様に殴られ、刺され、撃たれ、斬られた傷により死んでいる。
「フーム、ムテキノヨロイカ……スベテノコウゲキヲハンシャスル、ウチュウデフタツシカナイボウグ」
「生産性度外視で造られた為に商品としては利益が見込めぬ不良在庫か」
「せや、しかも一度着ると全然動けへんクソ鎧や。誇る所なんざ無敵の名の通りの防御力、耐久力の高さと大抵の攻撃は反射する…くらいしか見所があらへん。で、他にまだ殺る気のヤツらは居るんか?」
道化師、鬼人の評に鎧の中からくぐもった声で返すマッニー、そのまま他に挑戦者が居ないかと限られた視界で睥睨する。
「いないみたい」
「ダロウネ、ノコッタモノタチハ、オノレノジツリョクヲワキマエタモノカ、カタガキヤタチバニキョウミヤカンシンガナイモノバカリダロウシネ」
「なら結局ぅ、東は保留って事かしらぁ?」
「その様だ。では集まってくれた諸君、選別に協力してくれた美しき乙女達には感謝を。我等エデンの管理体勢は今暫くこのままとする」
鬼人の言葉を受け、観戦に徹していた囚人達が散って行く。
後に残るは監獄主と四騎士の3人だけとなった。
「では当初の予定通り、マッニー…君には地球に降りてフュンフに合流、例の件を進める手助けを頼もう」
「オッケーや、ま、本職の詐欺師にワイが加われば口八丁の倍率ドンで…タギツヒメやっけ?ヒトのカタチしおるヤツ?ともかくタギツヒメとの同盟とやらも成功間違いなしや!ついでに地球に落ちたガキンチョも引っ張っとくさかい」
「ジッシツ、カンゴクヌシガフタリチキュウニイルワケダ」
「あの小僧が素直に言う事を聞くか解らんがな」
「それならそれで彼の好きにさせれば良い。しかしどうあれ既に幾度も失敗した身だ、きっと言う事を聞いてくれると私は思うよ」
「あらあら、意地悪ねぇ。でもその通りではあるわぁ、妾としてもあの子の今のメンタルなら嫌々でも協力せざるおえないもの」
監獄主達が独断専行の果て地球へ落とされた東の監獄主、傀儡宇宙人の異名を持つ少年──デジノス星人のヒュプティを話題に挙げる。
「何にせよ、動くのならば早い方が良いだろう。何時までもダグオン側があの兄弟のステルスを対策していないとは…限らないからね」
「せやな。ほんならとっとと行くとするわ、ついでに…シスターザゴスもいくつかもろとくで」
盟主ワルガイア星人の言葉に応じ、席を立ち、己の監獄へと足を向ける死の商人。
そして地球での戦いは静かに新たなる局面へと舵を切ったのである。
━━綾小路武芸学舎
京都に門を構える伍箇伝刀使育成学校の1つ綾小路武芸学舎の土地には近付く者の限られた場所が幾つか存在する。
それはただ単に生徒達には関係が無い程度の物から機密や管理上極一部の人間や専門的な人間しか利用しない施設であるからだ。
勿論それは他の育成校である美濃関、平城、鎌府、長船とて例外では無い。
大なり小なりの違いこそあれ縁無き場所や物には近付かないものだ。
実際例えば、鎌府は校内にある学生が使用する研究施設の他、外部に
では綾小路に存在する鬼門とは何処や?と言う問いに対する答えの1つがこの場所である。
古い時代の景観を残す白砂の広い中庭にあって、恐らくは本来神職に利用していたであろう小ぢんまりとした池に浮かぶ小山の上にこれまた小さな社がある。
小さい…と言っても社の中─拝殿─は十数人は余裕で活動出来るスペースであり、最奥の祭祀台には御簾が降りており、何者かのシルエットだけが伺える。
そして拝殿の角、祭祀台から見て左側に頭を垂れ控えるは嘗ての鎌府女学館学長高津雪那、折神紫親衛隊第三席皐月夜見。
鎌倉特別危険廃棄物漏出問題と呼ばれる事件の折、行方知れずとなった2人である。
さて、平伏する雪那であったがその内心は腸が煮えくり返っていた。
その理由は祭祀台の前にて不遜に佇む桃色の髪をした少女にあった。
「──と、言うワケでわたし達はあなた方に力を貸してあげようと思い至ったのです」
夜見程では無いが表情が読みづらい鉄面皮を貼り付け淡々と語る少女──トラモル星人フュンフが御簾の先に鎮座するであろう人物に対しエデンの総意を伝える。
「ほう…"貸す"と、そう申したのか?異界より来たりし外なる者よ」
「イエス、なのです。早々悪い話ではない、です。あなたは自らが完全となる為に分かたれた半身と大量のノロが必要。しかしその存在の都合上、今現在派手に動けない、違いますか?です」
「そうだな、吾としてはこそこそと鼠の様に動かざる負えない状況は不愉快ではある。しかし貴様の言う通り表立って動けば要らぬ連中からの横槍が入る」
「現刀剣類管理局特別祭祀機動隊の刀使、そしてダグオンの連中ですね?です」
フュンフが刀剣類管理局と口にした際に平伏したままの雪那の眉根が僅に上がる。
「刀使共は然したる脅威にはならんが…そうさな、ダグオン……あれは邪魔だ。今の吾が相対しようものなら無事では済むまい」
「でしょうね、です。しかし…刀使が脅威にならない?本当に?確かあなたはその身姿となる前にとある刀使に手酷くやられたと聞き及んでいるのです」
フュンフが嘲笑を混ぜ事前に調査した情報を開示する。そしてその態度に遂に我慢の限界が来た雪那が勢い良く身体を起こして怒りの剣幕にて捲し立てる。
「きっ…様ぁあ!黙って聞いていれば何処の馬の骨とも知らぬ痴れ者がっ!姫に対し何たる無礼!!何様のつもりかっ!!!」
今にも立ち上がり掴み掛からんとする勢いの雪那、しかしフュンフが殺気を込めて睨むとか弱い人間の身でしかない彼女は即座に身を竦め悲鳴を溢す。
「ひっ…?!」
「もしかして…わたしが人間と変わらない見た目で子供に見えるから弱そうとか思ってます、です?だとしたら思い違いも甚だしいです。
わたし、エデンの中では弱いですけど…未開の惑星の下等な文明の蛮族にやられる程じゃ無いですよ、です」
空を見上げるような角度のまま首を雪那の方へ見返るフュンフ。
雪那を見詰める瞳は虚無の如く冷たい。
「高津学長、お下がりを……!」
腰を抜かしてへたり込む雪那を庇う様に前に出て御刀に手を添える夜見、何時でも抜けるとフュンフに示しているが、当の彼女はとてもつまらないモノを見る様な顔をしている。
「わたし、確かに強い方では無いと言いましたが、そんな身の丈に合わない力で無理繰りしてる小娘が相手になるとでも?です」
「承知の上です……しかし、私程度でも刺し違えるくらいは出来るかと」
冷笑に対し冷淡で返す。
そのまま睨み合う事小一時間、その静寂を破ったのは外から新たに掛けられた声であった。
「はぁ~、アッカン、あかんてフュンちゃん。命大事やで?そっちのお嬢ちゃんもそない物騒なモンは引っ込めて話し合おうやないかい」
声の主は小脇にズタ袋を抱えた長身痩躯の青年、糸目に眼鏡を輝かせ胡散臭い関西弁を発しながらまるで、実家に帰って来るかの様な気安さで拝殿へズカズカと上がり込む。
「…貴様は?」
「んふふ、御初にお目にかかります。ワイは其処の馬の骨と同じエデン監獄から来ました。エデン監獄を取り仕切る監獄主の一人、南監獄主のマッニー言います…あ、因みにゼニーンド星出身ですわ」
御簾の奥から問い掛けられる誰何に信用ならない笑みで名乗るマッニー。
彼の登場によって拝殿に充満していた鬼気迫る空気が霧散する。
フュンフは夜見から視線を外し溜め息を吐き、夜見は雪那を支え起こしながら再び角へと戻る。
「ほう…またしても異星の徒か。して、貴様も吾に協力せよと申すのか?」
「ま、ウチの大将はそのつもりやろうけど、ワイ的には商売させて貰いに来たちゅうんが正しいやんなぁ」
「
「せやなぁ、情報、兵隊、武器、その他必要とあらば余程とっぴなモンでもない限りは大概のモンをお勉強させて…と、選り取り見取りでっせ?」
「吾が其を必要とするとでも?」
「せやかて、ダグオン相手に普通の荒魂は相手にならへんし、其所で腰抜かしとる姐ちゃんが考えてる兵隊は刀使やろ?ま、連中は正義のヒーローらしいし?躊躇いはするやろうけど、いざ戦いとなったら歯が立たんと思いますんやけど?」
御簾の奥から放たれる声に飄々と返すマッニー。その際口にした雪那の計画を知っているとばかりの言い様に、当の雪那が開いた口が塞がらぬ様な顔反応のまま二の句も告げずに固まっている。
「然り。ならばその商い受けるとして貴様が望み、吾が払う報奨は何か?」
「そら勿論、同盟締結。まぁ別にコッチから特にアレコレ言う気はあらへんよ?あんたらがウチらの兵隊や武器を好きに使う代わりにちょいとばかしダグオンの気いを引いてくれたり、この国でキナ臭い土地があったら教えてくれたらええ。
コッチもそれに応じた情報やったりを返すさかい。せやろ?フュンちゃん」
「(…ぬぅ、口先でわたしより上を行かれました、です。これが記憶のみで生まれて間もないわたしと、百錬千間の死の商人との各の違いなのです?)…はい」
「えらい間があったな。ええけども」
無表情で拗ねるフュンフにカラカラと苦笑しながらズタ袋を雑に下ろすマッニー。
「ところで…その蠢いてる袋の中身はなんです?」
「これ?これはなコッチ来る時ついでに拾ったもんや」
フュンフからの疑問にズタ袋の口紐を解いて中身を引っ張り出す。
「っは!!?クソ!?何だよお前!!いきなり海賊どものアジトに来たと思ったらボクを拐いやがって!ドコだよココは!?!」
「ハハッ、元気やなぁ坊っちゃん。けどな?ジブン立場分かっとるんか?」
解放されて即座にマッニーに文句を吐くヒュプティにドスを効かせて凄む糸目の商人。
普段人形越しに見るだけだった同輩が己を見下ろし悪意を直にぶつけて来る様に、ゲームの延長線上でしか他者と触れて来なかった少年は思わず泣きそうになる。
「お前がこんな目におうとるのは自業自得や、殺されてないだけマシと思えや。お前が怒らせたんはあの極悪非道のワルガイアやぞ?
むしろそんで生きてられる時点で感謝こそすれ文句言うんはちゃうやろ?そこに更にワイが名誉挽回のチャンスくれてやろつってんのや。
粋がってないで素直に礼を言うんが普通やないか?ぁ゛あ゛?!」
「ヒグッ……で、でもボクはこんな未開の下等種と一緒なんて…」
「でもも案山子もねぇ言うとるやろがっ!」
頭髪を掴み乱雑にヒュプティを床に叩き付けるマッニー。
耐久性で言えばフュンフ以下のヒュプティの顔面が赤く腫れ、鼻血が床板を汚す。
「おっと、アカンなちょい熱くなりすぎた。ゴメンな大荒魂ちゃん、キミほぽっといてコッチの話ばっか進めて」
「クク…いや、端から観劇する分には面白い茶番であった。佳かろう、貴様達が腹の内で何を企んでいるかは知らぬが、此方としても使える駒は多い方が都合が良い」
ヒュプティを痛め付けた激情の顔から一転、怪しい笑みに変わったマッニーを見て御簾の奥に座す人物──大荒魂は上機嫌に異星人からの提案を呑む。
「ひ、姫っ!!?」
「二言は無い。此れは既に決した事だ…。其とも汝は吾の決定に異を唱えるのか?」
「その様な事は!?けっして!決して御座いません!何卒お許しを!!」
「であるなば、客人に部屋を用意してやれ。彼奴らは吾の同志となる者ぞ?」
「は、はっ!早急に!!」
(あーあ、可哀想なお嬢ちゃんやなぁ。まぁ見てる分にはオモロイけど)
(ふむ…この中で実質一番立場が低いのは彼女です?なら尚更分かりかねるです。あの刀使、どうしてあんな下女に付き従っているのです?)
(クソっ!クソォッ!!憶えてろ!どいつもこいつもいつか見返してやる!ボクを馬鹿にしたことを後悔させてやる!)
大荒魂と雪那のやり取りを尻目に、異星人達は三者三様の思いを胸中に懐きながら拝殿を後にした。
「ぼ、ボクはここで失礼する!これ以上地球種が大量に居る所に居たくないからなっ!!」
言葉の端々を吃らせながら自身が座れる程巨大な円盤状の空中ドローンに乗り、ステルスを発揮しながら何処とも知れぬ場所に消えて行くヒュプティ。
それを見送った2人…、内少女の方が軽く息を吐いて糸目の青年に礼を述べる。
「ふぅ…感謝します、です。どうにもわたしは前任程巧妙に話を転がせられないようで……」
「ええんやで、キミの本懐は様々な姿に変身しての騙し討ちを主にした詐欺や。落ち込む事は何もあらへん。
キミの変身擬態は貴重やさかい、ジェム星人にも真似出来へん…いや、キミの姿だけならジェムちゃんも擬態出来るやろけど、キミの姿のまま他の生物にはなれへんからなぁ、アッハッハッハッハ!」
「なるほど。です…。所でその姿は?あなたは純粋なヒューマノイド型ではなかったハズですが…です」
「そこはセンセの腕前でちょいちょいとな?化けの皮ってヤツや。ジェゲンガ星人もその辺は役に立ったわ」
嘗てダグオンに破れた雌雄同体の同胞を回祿しながら人の姿の囚人達は与えられた部屋と向かうのであった。
━━エデン監獄・機関部中枢
「さいごのひとりどうしよう?」
「哀しい、どうあってもこの監獄の中に適した者は存在しなかった」
「正直な事を述べて宜しいですかしら?これ以上増やす必要あります?」
「クッハッハッハッ!貴様己の欲に忠実過ぎるだろ。だがまぁ我が至宝の望みを無碍にも出来まい、逆に考えよ?この監獄に居らぬのならば外から招けば良いとな」
自らが根城とする場所にて妖精と四騎士の3人が空席の1人について話し合う。
主たる妖精の言葉にブリューリテは嘆き、アドヴェリアは別に最後の1人を任命する事に必要性を感じていない、そんな2人なので必然ラーシュメイラがまとめ役に徹する事となるのだ。
その彼女が語った外から招くと言う言葉に妖精は眼を輝かせて興奮を叫ぶ。
「そっかぁ!!そのてがあったね!かいぞくのみんなもそれでよびこんだんだもんね!」
「はい。ただ……問題はこの世界の宇宙に我らに匹敵する実力者が居るのか、居たとして誘いに乗るのかと言った事が付きまとう事となりましょう」
「うーん、そこはべつにいいかな。たしょうよわくても、ぼくがちからをわけてあげるし」
「「「!!?なんですって?!」」」
ラーシュメイラの危惧に対し妖精がなんとなしに発した言葉、それを聞いた3人に衝撃が走る。
「なんと羨まし憎らしい!我が愛から直に御力を賜るなど…!」
「殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい殺したい」
「腹立たしいが理に適ってはいる…腹立たしいが」
ハンカチを噛み千切らん勢いで咥えるアドヴェリア。
最早殺したい以外発言していないブリューリテ。
"怒れる"の異名の通り苛立ちを感じつつも唯一冷静に話を咀嚼しているのはラーシュメイラのみである。
「みんなもさんせいみたいであんしんしたよ♪じゃあさっそくよんでみるね!」
言うが早いや、妖精は指揮者の如く小さな手を振る。
それに呼応しエデンから一条の光が発ち昇り、銀河系の外へと消えて行った。
新たなる戦いの予感は直ぐ其所まで波瀾と共に地球へと迫っているのであった。
続く
次回予告(BGM:静かなる瞳)
最近結芽さんはすっかりあの立方体に夢中ですね、超AI【キッド】でしたか?
ゼータが帰って余計、アノ箱と話す機会が増えたらしいゼ?そこんとこアニキとしてどうヨ?
あの娘に友人が増える分には俺から何か言う事は無い。まぁ出来れば人間が望ましかったがな。
とは言え、超AIともなれば、市販の玩具で一時期流行ったペットロボットとは桁違いだ、AIの性能向上の為にも無碍には出来ん。
その結果ライアンがちょくちょく不機嫌になっとるのは気の所為かのう?
そんな日常を切り裂き、現れる新たなる敵!
おいおいファイヤーダグオンで対処するレベルの敵が二体だとぉおっ?!俺、龍悟みたく分身なんて、出来ねぇぞ?!
そんな時こそ!戒将くん達が頑張るんだよっ!!今だ!三つの心を一つにするんだぁぁあ!!
ノリノリだなオイ?!
中々難しい事をさらりと言ってくれます…!
ダがやるしか他に有るまい!!
次回、"刀使ノ指令ダグオン"
三位一体!?新たなる合体!!
これが二体目の合体勇者だっ!
カッコいい!!
はい。遂にエデンの盟主、鬼の異星人の種族が判明しました!!
ワルガイアですよ!ワルガイア!!あの三兄弟と同じワルガイア星人です。
そうすると名前の法則も察しの良い方には判ってしまうかもしれませんね。
くっ……せめてもの慰めはラピライのURが大体最推しの娘達ばかり来てくれた事くらいでしょうか。
エミリア、ガーネット、ナデシコ、ラヴィ、アシュレイ。
後、ユエ、ティアラ、リネット、ラトゥーラ、ミルフィーユ、ツバキ、あるふぁ、アンジェリカが来ると嬉しいですね!因みにカエデもUR出たので戦力てして重宝してます。
魔女はみんな好きですが…やはりお山の大きさには勝てなかったよ師匠…。
タクトもなぁ、カルメンとワルキューレ、くるみ割り人形、木星、後は月光が琴線に刺さるんですよねぇ。
ではまた次回お会いしましょう!!
ニキチッチ欲しい!