何となく幕間を書いてみました。
囚人達の話です。今回も新たにネームド囚人登場です。
因みに鬼の囚人、甲冑の囚人、道化師の囚人、妖精も名前は考えてあります。
ただ、彼等の名前は波瀾編からなので胎動編はではそれぞれの特徴呼びが続きます。
ギガンタースがダグオン達によって打倒された頃、監獄エデンでは未だ会合が続いていた。
「サテ今頃奴ハドウナッテイルカナ?」
「ギモンナノダガ、エンブンヲフクンダミズガジャクテンナラバヤツハスデニホカノワクセイシンリャクデシンデイルノデハナイカ?」
ギガンタースの結末を予測する鬼に道化師が疑問を投げ掛ける。
「遺伝子ニ刻マレタ本能ガ直感的ニ避ケテイタノダロウ、何ヨリ奴ガ蹂躙シタ水ノ惑星ハ地球ノ様ナ塩分ヲ含ンダ星ハ無カッタノモ大キイ」
「じゃあこんかいはどうして?」
「長年ニ渡ル監禁生活、自分ガ後回シニサレル状況、己ガ格下ト思ッテイル者ニ出シ抜カレタ事実、ソレラニ溜マッテイタフラストレーションガ爆発シタノダロウ」
「笑止!見事なまでに自業自得よな!」
新たに巨人を嘲笑するのは老人の声。
「オヤ?随分ト遅イ参列ダナ、最初ニ地球ニ跳躍シテ以来カ?」
鬼が声に皮肉気に返す、すると暗闇から新たに現れたのは燃え盛る蒼い炎、ヒトガタに見えなくもないそれは鬼の言葉にもカカと笑い飛ばす。
「元より儂らは何をしようが自由だろうて?現に儂が来るまでこの会合に参加していたのは特別官房を治めるお主と西の道化、南の単細胞、東の臆病者、そして我らがエデンの御印だけであったろうに」
「アア、ダガソレモコレマデダ。君モコレカラハ参加シテクレルノダロウ?」
「ふん、まあ五月蝿い奴が消えたからな。此より儂も参列しようではないか!……して、何時までその喋り方を続けるつもりじゃ?お主」
「ククッ……矢張バレていたか、まぁ、別段隠していたつもりは無かったがね」
「訂正!急務!」
蒼い炎の指摘に流暢な共通語で話す鬼、そこへ先程臆病者呼ばわりされたのが気に食わないのか甲冑が蒼い炎を批難する。
「…だそうだ」
「カカッ!臆病者は事実であろうに、何を憤る若造?」
「無礼!侮辱!否、否!臆病者…否!」
「これは異なことを、お主もしや「そこまでにしてやってくれ」…む?」
「あまり他者の素性を暴くものでは無いよ、メレト」
「……良かろう。それよりお主、次の南の統括者は如何にする?」
鬼より窘められる甲冑と蒼炎、メレトと呼ばれた蒼炎は思う事がありながらも不在となった南の監獄棟の統括する者をどうする気かと訊ねる。
「ソウダナ、ワタシモキニナル」
「不要!解散!迎合!増援!」
「え~?!もったいないよー!あのころしあむけっこうすきだったからのこそう?」
その話題に道化師が同意を示し、しかし甲冑は残った監獄の統括者達の下に着けるべきと反論し、妖精は娯楽の為、残す事を望む。
「何、万が一の為の代理さ」
「ソレハ、ドチラノイミデ?」
「好きなように解釈すると良い」
「………」
「ヤレヤレ…」
「ふふ、もうこたえなんてわかりきってるくせにひどいひとだなー♪」
「カッカッカッ!」
「さしあたっては、地下牢獄の彼女も呼んで議題を推し進めるべきかな」
新たな異形を交え、エデンはより一層脈動するのであった────
エデンの囚人を執り纏める鬼、その彼はもう1つ特別官房と呼ばれたエデン囚人の中でも各監獄統括者と同様に凶悪な囚人を収監している牢獄の統括者でもあったのだ。
そして西を治める道化師、東を治める甲冑、北を治めるメレト、南を治めていたギガンタース、地下を治める別の囚人、そして妖精…。
嘗ては七人、そして既に六人へと数を減らした統括者達はしかし、仲間意識などあるわけでは無し互いに暇潰しの玩具程度の認識と言っても過言では無い。
ダグオン達はこの凶悪な異星人達と果たしてこれからどう戦って行くのだろうか……。
以上幕間でした。
ところで度々前書き、後書きでも話題に出してますが、このサイトで天華百剣知っていたりプレイしてる人ってどのくらいなのかなと思ったり、まぁシンデレラ百剣のコンセプト的には知らなければこれを気に知ってほしいかなと書いたので……はい、これはとじダグですね関係無かったですね申し訳ないです。