今回も長くなったなぁ。
遂に舞草に6人全員揃いました。ネタバレ
さて今度は速く書けると良いなぁ。
"前回の刀使ノ指令ダグオン"
何時も言われるがまま生きてきた、試合に負けたところで何とも無かった。
初めて任務に失敗した。
魂の籠らない剣じゃ何も斬れないと言われた。でも、その後、手を取ってまた試合しようって言われた。
少し胸の奥が熱くなった。
あの人はクッキーをくれた。私を倒した人のトモダチだそうだ。
私が私でなくなる……それは嫌だ。分からないけど…嫌だ。
あの人は私を探してくれた、どうして?
あの人は私を守ろうとする、どうして?
痛くて苦しくて…でも嫌じゃない、この熱い感じを私は──
自分を守ろうとする背中を見つめる。
力の差は圧倒的なのに、ただ自分よりお姉ちゃんだからという理由だけで必死になって守ってくれる。
しかし無情にも写シの左腕を斬り飛ばされ、窮地に陥る舞衣。沙耶香は痛みで熱くなる胸を押さえながら妙法村正を強く握り締め立ち上がる。
刀を振るう手に力を込める。その小さな身体からは想像もつかないくらいの大きな声で叫ぶ。
「これを!失くしたくない!!」
この心地好い痛みをくれた人を守る。
そう決意した確固たる目が相対するもう一人の"天才"を
見据える。
刹那の鍔競り合い。突撃する沙耶香の勢いに吹き飛ばされる結芽。
「ははは……はははは!」
吹き飛ばされた先で一部が砕けた石灯籠の石柱に背を預け、声をあげて笑う。
飛ばされたダメージなど関係ないと言わんばかりにすぐさま立ち上がる結芽、そのまま笑いながら沙耶香へと仕掛ける。
「いいよいいよ沙耶香ちゃん!」
にっかり青江の刃を妙法村正で受けた沙耶香を御刀ごと上空へ打ち上げる。打ち上げた沙耶香を追う様に跳ぶ結芽、そのまま沙耶香を見下ろす形で御刀を縦一文字に振り下ろす。
石畳に叩き付けられる沙耶香、写シは消え、抵抗する間も無く、結芽に上から押さえ込まれる。
首筋に刃を突き立てられ息を呑む沙耶香、しかし追い詰めた側の結芽は途端につまらなそうな顔となり溢す。
「ちょっと本気出しただけなのに…思ったほどじゃない」
沙耶香を見下ろす結芽の顔に浮かぶのは失望。
さてどうしようかと退屈そうな顔で思案しはじめる結芽、その時新たな闖入者が現れる──
人目を避け走るターボカイ、集音、暗視等のセンサー機能を最大にして道なき道を疾ける。
思い起こすのはダグベースにてアルファより告げられ、渡されたモノ。これがあれば万が一の時が起きた時、結芽を救う事が出来るモノだと言う。故にカイは急ぐ。
その時、視界に走る影。
「何だ!?」
「キィィャヤァアアア!!」
影の正体は全身が赤く肘に鋭い刃の様な角を持ち、本来顔がある場所はのっぺらぼうという異形であった。
「っ…!?ぐおぉぉお!」
影に激突し地に転がるカイ、影が面白そうに声を挙げる。
「ふふ、あの娘共で遊ぼうと思ったら思わぬ輩が出てきたわ。こう言うのをこの星では、タナカラボタモチと言うのかしら?」
赤い異形の胸から女の声がする。カイが顔を向けると異形の右胸、本来乳房がある場所にまるで腫瘍の様に女の顔がある。
位置関係からか、女の顔は此方を見下す様に視線を向けている。
「貴…様は……!?」
「わたしはジェゲンガ星人。そう言えば理解出来る?」
右胸の女の顔が蠱惑の笑みを浮かべる。
「ジェゲンガ星人……?馬鹿な、それは以前倒した、いや、同種の別個体か?!」
以前、御前試合の際に現れた青い個体を思い出すカイ。色違いの彼女を見て同族かと思い至る。
「ふふ、さぁ、どうかしら?」
しかしカイの疑問に取り合わず、笑みを浮かべ間合いを計るジェゲンガ星人フィメル。
何故彼女が現れたのか?それは数分前に遡る事となる。
「ふぅん。やはり人間と言うのは未成熟な生物ね」
コンビニでのやり取りを向かいの建物の屋根から見物するジェゲンガ星人の二人、フィメルはつまらなそうに言葉を紡ぐ。
「なぁに、それもまた一興だよわたし。あの小娘独りきりなら私達が遊ぼうかとも思ったが……あれはあれで中々面白そうだ」
フィメルを嗜めるようにメイルが嫌らしく嗤う。
すると状況が動く。
「ふむ?どうやら白い小娘と黒い小娘が逃げるようだ」
「あっちの小娘は何も動かないけれど、どうしたのかしら?」
「聞こえてきた話から察するに、逃げる猶予を与えたようだね」
逃げた舞衣達とその場から動かない結芽を見続けながら会話するメイルとフィメル。すると結芽が動き始める。
「どうやらゲームが始まったようだ。結末がどんなモノになるか…見届けてみないかい?」
「そうねぇ…ま、気に食わなきゃ、私達で遊びましょうか。ね、ワタシ」
「そうとも、所詮、この星の原生生物が何をしようが我々には届くべくもない」
そうして彼女達から気付かれない距離で後を付けるジェゲンガ星人、しかし、フィメルがあることに気付く。
「あら?……ふぅぅうん?ねぇワタシ、ちょっと待って」
「どうしたわたし?ふむ?成る程成る程、これは面白そうだ。しかし、小娘共はどうする?あれはあれで見ものだと思うが…」
結芽を探し跳び回るターボカイに気付いたのか、舞衣と沙耶香を追いかけ神社へと消えた結芽の姿を観測し続けるメイル。
「ねぇワタシ、確かこの間はアノ連中に4人掛かりでやられたのよね?」
「ああ、ワタシはわたしと違い、個別個体となった時の能力で耐久性は低いからね」
「なら提案なのだけど、ワタシの敵討ちも含めてアレはわたしが相手するわ。ワタシは小娘共を追って、顛末を見届けると良いわ。それがもしつまらないものなら──」
「ワタシが私達好みに遊べば良い…と」
方針は決まった、ジェゲンガ星人は即座に動く。
そうしてフィメルは擬態を解き、カイへと奇襲を掛ける。
メイルは結芽達を追う。
「くっ!こんな時に……!?」
「あらぁ、随分焦ってるみたいね?もしかしてさっきの小娘の中に知ってる顔でもいるのかしら?」
「っ…!?何だと!?今何と言った貴様っ!!」
フィメルの煽る様な物言いにカイがハッとする。
「うふ。この間はワタシが世話になったみたいだけど、今回は簡単にはいかないわよ?貴方1人で勝てるかしら?」
「舐めるな!貴様が以前の異星人の同類ならば俺独りでも戦える!」
蒼と赤の影が激突する。カイが右足で突き蹴りを放つ、が、それを左手で受け止めるフィメル。
「なっ?!」
「うふふ。わたしは身体能力がワタシより高いのよ。同じ風に見てたら痛い目見る事になるわ。こんな風にっ!!」
カイの足を掴んだまま振り回し地面に叩き付けるフィメル、アスファルトの地面に大きな亀裂が走る。
「ぐあぁっ!!」
予想外のダメージに声を挙げるカイ、背中から叩き付けられた彼は痛みに喘ぐ身体でフィメルを見る。
「もう終わり?思ったより大したこと無いわね」
「まだまだぁ!」
声を挙げ飛び起きるカイ、今度は低く構えフィメルの身体に向かって深く切り込む。
「(顔無しの部位に意味が有るかは判らんが……)せぇえいっ!」
本来であれば顎にあたる部分に衝掌を当てるカイ、僅かに反れるジェゲンガ星人フィメルの上半身、そこに追撃を加えるカイ。
「ホイィィィイルッキィィックッ!」
足首のホイールが回転し威力を増した回し蹴りをフィメルに加える。
これには流石に吹っ飛ぶフィメル、吹き飛んだフィメルを逃がすまいと追うカイ。
「ふふふっ!そうでなくっちゃあ!!」
そうして仕切り直しの様に互いに間合いを開き、ジリジリと移動しながら時折激突を繰り返しては夜の闇を突き進む。
気が付けば結芽達がいる神社へと近付いていく。
「あら?ふふ、態々別れるまでも無かったか。どうもありがとう。ここまで連れてきてくれて」
「何…?……ッ!(此処は!?奥で見える剣戟は結芽達か?!連れてきてくれて…だと?…それにヤツは『別れる』と言ったか?別れる。何に?誰と?…ダメだ材料が足りないっ!)」
フィメルの発言に狼狽え、彼女の言葉から目的を推察しようとするカイ、しかし、判断材料が足りず、思考が纏まらない。
「あら余所見?余裕ね!!」
その隙を見逃す程、犯罪者は甘くは無い。カイの一瞬の躊躇に間合いを一気に詰めるフィメル、そのまま異形の拳を突き出す。
「…しまっ?!」
意識を眼前に迫り来る拳に切り替え自身の腕をクロスし咄嗟に防ぐ。
「っぉおおっ!」
咄嗟に防御した事で吹き飛ばされる事は免れたカイ、踏ん張って耐えた事により地面が足の形に抉れる。
「へぇ…。思ったより耐えるのね。此方としてはさっさと貴方を倒して、ワタシと合流してから小娘共で遊ぶ気なんだけど…」
予想外に粘るカイを見て思わず溢した一言、だがその一言が目の前の戦士に火をつけた。
「……と言った…!」
「?何?聞こえないわよ?」
「今、何と言った!…そう訊いたっ!!」
怒りに震え、怒気を孕む蒼き戦士。彼の身体から出る気迫がオーラの様に見える。
「っ…!?な、何だというの?!奴の生命力がいきなり昂まった!?」
その気迫に思わず後退るフィメル、彼女は自らの身体が震えている事に気付かない。
「タァァアアボォッ!ホイィィィイルゥゥウッ!」
その叫びに応じ顕れるターボホイール。しかしカイはそれに乗らず、召喚されたホイールはカイの意思を汲み取り縦になりカイの前で回転しながら停空する。
「セェエイッ!!」
怒りのカイは瞬間加速を利用し眼前のターボホイールに蹴りを叩き込む。
音速を越える速度で迫るターボホイールがフィメルに突き刺さり木々を薙ぎ倒し吹き飛んで行く。
「ぎゃ?!ごっ?!ばあだっ!?」
言葉にならない悲鳴を残し、社のある方まで吹っ飛んでいった。
「何をしている結芽!」
再び場面は戻り、結芽が沙耶香を下敷きにして処遇を決めかねている所だ。
そんな結芽の思考に割り込む声の主は鎌府学長、高津雪那。
雪那は数名の鎌府の刀使を引き連れ結芽に命令する。
「下がりなさい!お前如き欠陥品が出る幕ではないのよ!!」
その言葉に従い、鎌府の刀使達が結芽達の周りを円を描く様に包囲し何時でも抜刀出来る様に構える。
「…はぁ」
それを見た結芽は一気にやる気を失くし、沙耶香から退くと写シを解除する。
「はいはい、わかりましたー」
沙耶香を抱き抱える舞衣を尻目に、そのまま雪那の元まで歩いて行く、自分を囲んでいる刀使達等眼に映らないかの様な気軽な足取りだ。
「なんてね…」
雪那の眼前に来た瞬間、迅移を発動。鎌府の刀使達を斬り、元の場所に戻る。
倒れ伏す鎌府の刀使達、雪那はそれに戦慄する。
「結芽!貴様何を…」
「あーあ、無駄な時間使っちゃったー」
雪那の言葉に取り合わず、そのまま通り過ぎる結芽、終始余裕であった彼女、しかし彼女はほんの僅かに痛む胸を抑えていた。
「ぎゃ?!ごっ?!ばあだっ!?」
そこに吹き飛んで来るジェゲンガ星人フィメル。その場にいる意識のある者達の視線が向けられる。
しかし結芽だけは彼女が飛んできた方向を向いていた。
「な、何だと言うの?!」
雪那が未知の出来事に狼狽える。
「ぎゅぇ……ごぉっ?!……お、オノレェ…下等生物がぁぁあっ?!」
フィメルは近くに舞衣や雪那、結芽達が居るにも関わらず林の方を睨む。
歩み寄ってくるのは蒼き勇者ターボカイ、闇夜に光るマスク、そのオレンジ色のバイザーが揺れる様は幽鬼のようだ。
「あれは…」
舞衣がカイの特徴的な見た目から以前遭遇したシャドーリュウを思い出す。
「…あの…時…の…」
「…だぁれ?」
沙耶香は回復仕切れない疲労した意識でカイを見てリュウとヨクに姿を重ねる。
結芽からしてみれば初めて見るダグオンという存在。しかしカイの怒気を感じ取ってか、やや警戒気味だ。
「ヤツは…報告にあったアンノウン……何故ここに…?!」
雪那は訳も解らず狼狽えたままだ。
「オノレェダグオン!よくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくもよくも!」
激昂するフィメル、だがその時彼女の脳裏にメイルからの声が掛かり、熱くなった思考を冷やす。
(わたし、聴こえているか?少々予定が変わった。暇潰しは無しだ。此処を離れる)
(ワタシ?どういうことかしら?わたしが戦っている間小娘共で遊ぶのではなかったの?)
(……そのつもりだったが、アレが現れた。ジェム星人の分体だ)
(何ですって?!…一体、何時……まさか?!)
(そうだ。あの時、あの筋肉達磨が地球に現れた時、ヤツも共に来ていた様だ。其方は大丈夫か?動けるようなら退くぞ)
「…くっふ!運が良かったなダグオン!計画変更だ!わたしは退かせて貰う!だが、次は無いと思え!!」
捨て台詞を残し跳び去ったフィメル。それを黙って見送るカイ、フィメルの姿が見えなくなったのを確認したカイはそのまま舞衣達の……結芽の方に向かって行く。
「……」
「なぁに…?」
自分の前で立ち止まったカイに訝しげな視線を向ける結芽、カイは答えず暫く結芽を見続けた後、結芽の横を通り過ぎ、去っていった。
「……帰ろ」
カイの存在に最後まで訝しげだった結芽、彼が去り周りも未だ狼狽える中、彼女もまた神社を後にする。
残ったのは沙耶香を抱き抱える舞衣と立ち竦む雪那、倒れ伏した鎌府の刀使達。
「ありがとう…」
「ん…」
舞衣は疲労した沙耶香を抱き寄せ礼を述べる。沙耶香も短く答える。
それを見た雪那が意識を彼女達へ戻す、そして思い出したかの様に沙耶香に告げる。
「沙耶香!我儘はおしまいよ。さぁ、鎌府に戻りなさい!」
沙耶香が舞衣の助けを借りて立ち上がり雪那の元へ歩み寄ってくる。それを雪那は当然だと言わんばかりに見据え言葉を続ける。
「そうよ沙耶香。お前は親衛隊共のような欠陥品とは違う完璧な刀使…」
しかし沙耶香は俯き、雪那に否を突き付けた。
「私は…あなたが望む刀使にはなれない……ううん…なりたくないです」
「え……何を…言っているの?」
沙耶香の発した言葉に頭が理解を拒む雪那、態々、口に出して聞き返してしまう。
「空っぽのままで良いと思ってた。でも…私をいっぱいにするこの熱…失くしたくない!」
雪那を見据える沙耶香の顔は強い意思に溢れ満ちた顔。だが雪那はそれを受け入れられない。
「何を…お前は妙法村正の継承者。私の代わりに…いえ…私として紫様にお仕えする存在!紫様のためだけの道具なのよ!?」
狼狽え焦る雪那の口から零れるのはどこまでも身勝手な理屈。雪那にとって糸見沙耶香とは嘗ての己が為せなかった事を成就させる為だけの代替品、その言葉に沙耶香は静かに下を向く、手を繋ぐ舞衣の指に力がこもり、それを感じ取る沙耶香、再び雪那へ向き直り、彼女に決定的な言葉を告げる。
「…今までお世話になりました」
そしてそのまま雪那を置き去りに舞衣と2人、その場を後にする沙耶香。
後に残るは茫然自失の雪那と未だ倒れ伏す鎌府の刀使達だけ…。
「待ちなさい…待って…沙耶香…沙耶香…」
雪那は受け入れられない現実を前に虚空へ語り掛ける雪那、彼女の
朝陽昇る鎌倉の砂浜。その砂浜を臨む道路の歩道、そのフェンスに膝を預ける2人。
「沙耶香ちゃんのしたいこといっぱい、ううん、全部やろ」
舞衣は沙耶香に微笑み語り掛ける。
「私も可奈美ちゃんも一緒だから。ね?」
「食べたい…」
「ん?何?」
「また…クッキー…食べたい」
「うん、喜んで!」
沙耶香の方に身を寄せる舞衣、その様子は仲睦まじい姉妹のようだ。
其処へ黒塗りのリムジンが現れる。運転席から降りてきたのはスーツの男性。
「舞衣お嬢様。お迎えに上がりました」
「柴田さん…どうしてここに?」
現れた男性は舞衣の実家、柳瀬家に仕える執事の柴田。
舞衣が何故居るのかと訊ねると、後部のドアが開き新たに現れたのは美濃関学長、羽島江麻。
「私が御足労願ったからよ」
「羽島学長?!…あの…私…」
江麻の登場に思わず動揺し言葉に詰まる舞衣、しかし江麻は全て承知の上という顔で頷き告げる。
「事情はおおよそ把握しています。2人とも今はこの地を離れなさい」
そう言って、後部席に乗り込む様促す江麻。
そのまま去って行く柳瀬家のリムジンを江麻は見送る、そしてポケットから電話を取り出しとある人物に連絡をする。
「無茶する子の後始末ばかり得意になったのは誰のせいかしらね……もしもし紗南?」
連絡先の相手は長船学長真庭紗南、江麻は短く要件を伝える。
「ええ、匿ってくれるだけで良いの。そこから先は自分で決める事よ」
車の中で安心したように二人寄り添い眠る舞衣と沙耶香。
そんな子供達を想いながら江麻は電話の向こうの紗南に宣言する。
「私?私は腹を括ったわ」
その顔は正しく未来を次の世代に託し、導く大人の顔であった。
━━岡山県某所
夕暮れの山里、その入口付近でリムジンが停車する。
目的地に着いたのだろう舞衣と沙耶香が降り立つ。
「舞衣ちゃ~ん!」
そこへ可奈美が勢いよく走って舞衣に抱き着く。
「可奈美ちゃん!」
「えっとね!舞衣ちゃん私えとえと…とにかく舞衣ちゃんに話したいこといっぱいあるんだ~!」
幾日か振りに再会した舞衣に何事かを言おうとして言葉にならない喜びを見せる可奈美、舞衣はそんな彼女を保護者の様な視線で見つめる。
「あ!沙耶香ちゃん!聞いてた通りだ!ほんとに沙耶香ちゃんも来てくれた~!」
側にいる沙耶香に気付き手を握りブンブンと振り回しはしゃぐ可奈美。沙耶香はされるがままだ。
「ウェルカ~ム!舞草は二人を歓迎しますネー」
そこへ現れるエレン、薫、そして姫和。
そして舞衣の胸に飛び込むねね。が、直前で薫に尻尾を掴まれ阻止される。
「少しは自重しろエロ魂」
長船組のやり取りに苦笑する舞衣、そこに姫和が近付き舞衣もそれに気付く。
「あ…十条さん」
互いに視線で苦労を偲ぶ舞衣と姫和、そこへ出迎えの軽自動車を運転するフリードマンが現れ運転席から手を振る。そして助手席から降り立つ妙齢の、しかし若々しさを感じる穏やかな女性。
「ようこそ舞草へ。若き刀使達」
透き通る水の様な声がうら若き刀使達へ語り掛ける。
「折神朱音と申します」
女性の口から飛び出した名前は何と折神という名、折神朱音…折神紫の妹であり、フリードマンと共に舞草を立ち上げた反折神家勢力の旗印その人である。
続く
次回予告(BGM:輝け!ダグオン)
あ、えと、どうも衛藤雷火です。可奈美の兄やってます。美濃関神職科です。
無事に可奈美達に合流出来た舞衣ちゃんと沙耶香?ちゃん。
舞草の里でそんな可奈美達を迎い入れたのは折神朱音様だった。そして彼女の口から語られる20年前の大災厄の真相。
一方、ダグオン達もダグベースにて管理者から20年前の事を聞かされていた。
次回"刀使ノ指令ダグオン"
告白!大災厄の真相!
次回も"トライダグオン"!カァムヒァッ!
さて次回過去の大災厄回想話を挟み、舞草での日常は少々カットしてスルガ、そしてジェゲンガ星人との本格的戦い。ライアン登場といった具合の話の展開ですかね。
ではまた次回。