こんばんはダグライダーです。
今回長々とした前振りは無しです。
また執筆に戻るので、それでは
前回の"刀使ノ指令ダグオン"
怒られた……。
≫儂イプシロン。ハハッ!ザマァ!
むきぃー!!
>プークスクス!( *´艸`)ウケるぅ~!!
なんだい!なんだい!二人してボクを笑って!酷いや!!
》あらすじしていないが止めずとも良いのか?
──私は何も見ていない、何も聞こえない…。
━━東京・赤羽市近辺、人気の無い何処か
そこに広がる光景はオゾマシイモノ。
幾重幾人の死体が転がり夥しい血が流れている。
中心に居るのは2人の影と1つの謎の液状の塊。
「ぐぅぅぅう!おのれぇ!ダグオンめぇ、次に会いまみえた時こそ『私』の真の力を…」
唸り声を挙げ、死体から皮や肉を剥ぎ取り己の傷口に充てるジェゲンガ星人フィメル。
「肉体的耐久性に秀でたわたしでも奴等に負けた、それも奴等の内の一人にだと……」
フィメルの敗北が信じられないのかメイルは戦慄する。そんな2人の様子を興味無さげに眺める液状の塊──俗に言うスライムが声を発した。
「キズはイえましたか?」
その声はまるで印刷機から出る紙の様に無機質な音、生き物の声と言うよりは、電子音に近い。
「完全とは言えないけれど…大分マシになったわ。」
「それはチョウジョウ、これでやっとホンダイにハイれます」
「本題?それが貴様が私達に接触した理由か、態々あの木偶の坊の船にくっ付いてまでご苦労な事だな」
メイルが馬鹿にしたようにスライムを見下しながら言う。それに対してスライムは気にも止めない。
それも当然だろう、このスライムはとある宇宙人の分身、本体は未だエデンにあるのだから。
「ワタシジシンがチキュウにオりるワケではありませんので、それよりもジュウヨウなのはアナタタチにアタえるシゴトです」
本体からの声を伝える為、分体は電子音染みた声を発し続ける。
「仕事だと?一体何だと言うのだ」
「気乗りしないわ、わたしは一刻も早くこの傷の借りをかえしたいのだから」
メイルがスライムの言う仕事とやらに疑問を挟むが、フィメルはターボカイにやられた傷がまだ痛むのかそちらにご執心だ。
「ごシンパイなく、こちらのヨソウがタダしければあのレンチュウもアラワれますので」
「ふぅん…そこまで言うなら聞こうじゃない?」
スライムの言った言葉に不審を懐きながらも耳を傾けるジェゲンガ星人、するとスライムの声が一瞬ノイズが走ったかと思うと、全く別人のモノへと変わる。
「やぁ、ジェゲンガ星人。元気かな?」
その声が聴こえた瞬間、ジェゲンガ星人の背筋に怖気が走る。
「な、何故貴さ……いえ、貴方様が?」
メイルが慌てて畏まる、フィメルもそれに倣うように姿勢を正す。
声の主はエデン監獄の盟主たる存在、鬼の異形を象る異星人。
内心常々馬鹿にしていたり、下克上を狙ってはいるものの、今の自分達では足元にすら及ばない相手。
「そんなに畏まらなくて良い。我々に上下関係はあって無いような物だ」
鬼の言葉にジェゲンガ星人はそんな訳あるかと返したくなる思いを必死に押し殺す。
エデンに於いて監獄主達以外で彼に対等な口を利けるのはエデンの操舵を担っているガレプテン星人か妖精の付人をしている異星人、そして特別棟最奥の囚人くらいなものだ。
円卓での会議の際なら未だしも、個々人で会話を交わすとなれば、鬼相手に粗相すればただでは済まない。
「……それで、仕事と言うのはどの様な?」
恐る恐ると言った形で訊ねるメイルに鬼は楽しそうに言う。
「その星に荒魂という存在が居るだろう?その中でアカバネトウなるモノを内包した個体を幾つか此方に送って欲しい。ジェム星人の分体が居るんだ難しい仕事ではないだろう?」
鬼が求めたモノ、それは赤羽刀そしてそれを内包するであろう荒魂であった。
「何故その様なモノを?」
「聞くところに由れば、アラダマなる生物は特殊な金属から出た絞り滓に不純物が混ざって生まれたとか言うそうじゃないか?そしてアカバネトウはその金属が錆びたもの……彼女が興味を示してね。それに、個人的にも興味がある」
成る程、鬼の言う事も一理ある。と、ジェゲンガ星人は思う。
辺境とは思えぬ程、類を見ない生態、撃退、討伐の手段も既に自分達異星人やダグオンは兎も角、この星では"御刀"なる武器でしか倒せない、ジェゲンガ星人としても前々から興味はあった、それにこれ以上ヤツとは話したくは無い、荒魂数匹送ればこれと言った処罰が無いのだから乗らない手はない。
「その仕事承りましょう」
「くれぐれも頼むよ」
その言葉を最後にジェム星人の分体にノイズが走り、再びジェム星人からの声に切り替わった。
「ではメッセージをツタえましたのでワタシはホンライのニンムにモドります。ホカクしたアラダマはブンレツしたワタシにイれるように。………サイゴに1つ、くれぐれもアソぶコトにムチュウにならぬヨウに」
そう言い残してジェム星人の分体は、更に己の体を分裂させ、ジェゲンガ星人の元に残すと、意識の憑依している分体は下水道へと消えっていった。
「ふん!言われずとも任された以上、仕事はこなすとも」
メイルがジェム星人が去ったのを見計らって悪態を溢す。
「でもどうするのワタシ?赤羽刀とやらが入った荒魂なんて早々簡単には見付からないわよ?」
フィメルがメイルにどう探すのかと問う、するとメイルはニヤリと笑う。
「心配は無用だよわたし。私達が判らなくとも、奴等なら知っているさ」
そう言って彼が指を指す。その方向へフィメルが視線を向ければ赤羽市のとある場所に向かう調査隊一行の姿があった。
凶悪な異星人に目を付けられたとも知らず、南无薬師景光の手掛かり、延いては赤羽刀をばら蒔いている人物の手掛かりを求め、東京は赤羽下りまで来た調査隊の面々。
道中、何度か荒魂が出現し足止めを食らった事もあり、途中、適当に宿を採り一晩を明かす。
だが赤羽市に入って以降はそういったことも無い。そうして改めて目的となる、赤羽刀に関する手掛かりの情報を持つ者との合流場所へと向かっているのだった。
「瀬戸内智恵さん、感謝します。長船からの情報がなければ、我々は次の行先も決まらないまま、無為に、何時までも伊豆で足踏みをするしかありませんでした」
道中にて木寅ミルヤが隣を歩く瀬戸内智恵に礼を述べる。
「堅苦しいわねミルヤさん、仲間でしょ?せめて私わたしたちの中だけでも、情報の共有はしないとね。」
そんなミルヤに智恵は苦笑しながら事実としての己の意見を述べる。
とは言え智恵としても不安が無い訳では無い。長船の情報部よりもたらされた情報、的外れと言う事は無いだろうが目的地が目的地な為、疑念はある。
「でもちぃ姉ぇ…。ココって普通に駅前は発達してるし、すぐ向こうは高層マンションもいっぱいあるし……こんなところに赤羽刀を撒いている誰か?なんてさ、そんな重要な手掛かりを知っている人が本当に居るのかな?」
美炎ですら都内に手掛かりがあることに疑問を抱いている始末である。
「あ!帰りに駅ナカでケーキ買っていい?」
とは言え、直ぐに別の事に関心が逸れるのが彼女らしいところだが。
「…美炎ちゃん、観光じゃないのよ?………でもそうよね、こう、あまりに静かだと…情報を持ってきた身としても、少しばかり不安になるわね」
美炎を窘めながら智恵が辺りを見回しながら不安を溢す。
目的地に近付くにつれ、やけに人の気が少なく……否、全く見られなくなっているのだ。
「いえ、不安に思う必要は無いと思います」
そんな智恵を励ます様にミルヤが赤羽市、その来歴について説明を始める。
東京都は北区、赤羽。戦後、日本が米軍占領下にあった頃、米陸軍の兵器補給廠が存在した場所。
国外に持ち出そうとし、横浜沖に没するまで赤羽刀はこの地で保管をされていた、正に赤羽刀の由来と呼べる場所なのである。
「つまり、此処は赤羽刀の故郷なのですから、むしろなんの関係もないほうが不自然でしょう」
そう言ってミルヤは締め括ると智恵も納得したのか、今度は別の事を気にし始める。
「そうね……そう考えると、今、わたしたちがいる遊歩道も敵のいる一本道。そう思えてくるわね」
「それも強ち間違いではないかと、ここは件の兵器補給廠への弾薬運搬用の鉄路が走っていたそうですから」
智恵がなんとなしに口にした言葉にミルヤが補足する様に解説を口にする。
「あっそうか!だから遊歩道に線路っぽいタイルが埋ってるんだ!」
「本当ですね!全然気がつきませんでした」
「ふぅん…。だからって別にこの先に行けば荒魂をブッ倒せるって訳でもないんだろ?」
「そりゃまぁ…情報を知ってるって人に会いに行くだけだしね」
呼吹としては赤羽に入って以降、音沙汰が無い荒魂と戦えない為か、拗ねている様に見える。
しかし、そんな話に引寄せられたのか遊歩道脇から物音がしたと思えば、突如現れた小型の荒魂。
──ギィィイッ!──
数匹か数十匹か…いきなり現れた荒魂に一行は驚愕を露にする。
「なんだよ!ちゃんと
しかしそんな中でも呼吹は通常運転、荒魂の出現に歓喜し止める間も無く突っ込んでいく。
其所へ更に呼応する様に増えていく荒魂。
「(ここに来てまた荒魂が……どういう事でしょうか…いや…でもこの数は………まさか!?)調査隊、聞け!これからも会いにいく人物が赤羽刀を所持しているとすれば、それを狙った荒魂に襲われている可能性がある!そうでなくとも立ち止まっていては我々も危険だ!先を急ぎ、一刻も速く件の人物に接触、保護する!」
その指示を皮切りに各人、呼吹に続くようにして戦闘へと突入する。
だがそれを嘲笑うかの如く荒魂はその数を増やしていく。
ミルヤと智恵が想定していた範疇よりも多い荒魂の数、真面に相手をしていては日が暮れるどころか、情報提供者と接触すら出来ない。
そんな中でもミルヤはこの雑多な状況に乱れず、呼吸を整え、思考をする。
感覚を研ぎ澄ませ、木寅ミルヤは冷静に己が出来る事を見据える。迷いを抱えたままの瀬戸内智恵が成すべき役割を考える。七之里呼吹の突発的な行動を作戦に組み込む。六角清香の限界を考慮して陣形を建てる。安桜美炎の息遣いから効率を導く。
先ず憂慮すべきは荒魂と見るや、本能に従い動く呼吸。であれば逆に彼女を中心に隊列を組み直す。
次に智恵、彼女が抱える苦悩は知らないが、ミルヤ自身、彼女の存在に助けられている。彼女が居なければこの部隊は早々に瓦解していた筈だ、少なくとも戦闘そのものには支障はない。
更に清香。彼女自身の実力事態は伊豆でも目にした為、申し分無い。懸念としては御刀のリーチと彼女の戦闘行動に対する恐怖心、だが身を守らせる事に徹していれば放置していても問題は無い。
最後に美炎。実はミルヤとしては彼女が一番の厄介の種だ、綾小路でいくつか部隊を率いた経験のあるミルヤをもってしても彼女の実力だけは図りかねる。
達人の域に達する腕を見せたかと思えば、素人かと思える程、気持ちが空回りする様な動きになる。
そのムラッ気はとても集中力の持続性だけが問題とは思えない。それさえ読みきる事が出来れば対処の仕様が幾らでもあると言うのに…。
とそこまで考えてミルヤはふと、今回の調査隊結成に疑問を持つ。
部隊としては余りにクセが強い尖った面子、伍箇伝各学長の思惑もあるのだろうが、それで何故南无薬師景光を探す事になったのか、綾小路学長相楽結月は何を考えて、こんな司令を下したのか、思考が脱線しかける。
だが今は戦闘中、余計な思考は邪魔でしか無い。
自分はただ与えられた任務を真っ当すればいい。
ミルヤはその意識を戦闘へと戻した。
瀬戸内智恵は御刀を振りながらも苦悩する。
自身が本当はこの先に何があるのか知っているから。長船に属すると同時に舞草にも属しているから。
反折神紫勢力として行動し、調査隊を利用し皆を騙してこの場所まで誘導した事に迷い悩む。
美炎は知らない、自身が最初から舞草として美濃関に顔を出した事、最初から羽島江麻と顔見知りであった事、鎌倉での時も初めから調査隊に組み込まれる事になっていた事も、青砥館の2人も、エレンと薫も、自身と同じ舞草の構成員であるという事を…。
秘密から嘘をつき、嘘が嘘を呼び、嘘を重ね、今、自分は此処にいる。
だがそんな嘘だらけの中にも1つだけ真実があるとすれば、自分のせいで誰かをもう傷付けないという事。
巻き込んでしまった美炎を守るという事。
それが彼女自身の嘘偽り無い本心だから──
「──だから絶対に…!」
己の決意を思わず口に溢してしまう。
「ちぃ姉?どうしたの急に?大丈夫?」
見かねた美炎から声が掛かる。顔を向ければ心配そうな美炎と清香、智恵は安心させるように笑顔を作る。
「ううん、何でもないの。…こほん。美炎ちゃんはお姉さんを信じてれば良いのです」
不審に思われない様、努めて何時も通りに振る舞おうとする智恵、しかし美炎はそんな智恵をおかしな事を言うかのように笑う。
「何それ?変なちぃ姉。そんなの信じてるに決まってんじゃん!私だけじゃないよ、清香もミルヤさんも…きっと呼吹さんだって、ちぃ姉の事お姉さんだと思ってるよ!みんなちぃ姉の信じてる!」
そう口にする美炎の顔は一辺の曇りも無く朗らかなモノだ。
「……みんな…?」
その答えに思わずキョトンとしてしまう智恵、更に清香が美炎に同意して智恵に信頼を向ける。
「はい!智恵さんはみんなのお姉さんですから」
「あ……そ、そうね、ありがとう二人とも。さぁ…先を急ぎましょう!」
二人の言葉を聞き、後ろめたい気持ちがあったが、それでもその信頼を向けられた瞬間、智恵の中の心の重石が少し…ほんの少しだけ軽くなった気がした。
「来てる!生きてる!沸いてくる!…出てくる荒魂もどんどん強くなってきやがる!!ヤバイ!どんどん面白くなって来やがった!!」
七之里呼吹は蠢く荒魂達の中で1人密かに、そして段々と激しく興奮を顕に乱舞する。
「喰らえ!倒れろ!ブッ潰れろ!!裂けろ!!はは…!ははっ!良いぜ荒魂ちゃん達!!片っ端からブッ刺してやるっ!超!アイシテルぜっっっ!!」
歓喜し、叫び、震え、躍り、切り刻みながら呼吹は興奮に火照った顔付きで荒魂に向かって行く。
学園の研究施設で言われるがまま御刀を振り荒魂を狩るよりも、ここで……調査隊と言う場所で勝手気まま、自由気ままに暴れられる事がウレシイ。
ここに送り出してくれた事だけは雪那に感謝する呼吹、狂喜乱舞のまま次に目についた荒魂に飛び込んでいく、美炎の心配も何のその、今、呼吹の頭の中には荒魂しかいない。
こんな彼女をミルヤと智恵は年長者として、彼女の『質』を理解した上でフォローに回る。
呼吹は知らない、自分の後ろを追いかける仲間がどれ程頼りになるのか、どれ程彼女を想っているのか…。
迫り来る荒魂の群れを切り抜けながら息も荒く六角清香はこの状況に嘆く。
赤羽刀の事を知る人物に会いに来ただけなのに、自分たちはどうして戦っているんだろうと。
荒魂の大群を抜けた先、件の人物が待つであろうその場所はどこからどう見ても何年も放置されて廃れた廃墟同然の建物。
そもそも自分たちが向かっていたのは米軍の補給廠であった所ではないのか?
しかし実際に目にしたのは『鎌府女学院 第五生理研究所』という名の閉鎖された施設。
ミルヤも疑問に思い、鎌府の内情を呼吹に訊ねるが、当の呼吹も鎌府はこういった施設をあちこちに所有している為、閉鎖された施設など知る由もない。
研究所が出来るのも消えるのも、雪那の声一つ。それ故、研究員達は必死に成果を出して彼女に気に入られようとする。
鎌府の人間にとって高津雪那とはそう言う人間なのだ。
そして気づけばまたも大量の荒魂に囲まれて、しかも倒した先から増えていく。
「きりがない!?って、いつの間にか囲まれている?!」
美炎が荒魂の大群に包囲されて叫ぶ、逆に呼吹は自分の玩具が大量に現れウキウキ気分で向かって行く。
「へへっ!いいじゃねぇか!好きなだけ荒魂ちゃんをブッ潰せるんだぜ!なぁ!」
呼吹は別にしても美炎も智恵もミルヤも、迷わず戦うことを選ぶ。
「え…?みなさん、まだ戦うんですか!?…………もう、怖いのはイヤなのに…」
調査隊は進む、ミルヤが先に示した通り、待ち受ける人物を保護する為、荒魂の群れを斬りながら前へ進む。
廃墟に近付くにつれ更に多くなる荒魂、清香は恐怖に必死に耐えながら皆に追い付こうと必死で走る。
「はぁ……はぁ………みなさん待って…」
追い付いた先で廃墟となった研究所の入口付近に立つ美炎から声を掛けられる。
「清香大丈夫?これからみんなであの建物に入るってさ、これ以上余分な戦闘になる前に…だって」
「あ…あの…ご、ごめんなさい。怖くて…脚が…」
涙を目尻に溜めながら今にも崩れ落ちそうな清香、果たして建物に入れば安全かと一縷の希望を抱こうとすれば呼吹が呆れたように期待を砕く言葉を吐く。
「ばっかじゃねぇの?もしかしたら建物中には、うじゃうじゃ荒魂がいるかもしれないんだぜ。…ああもう、くっそ楽しみだっての!!」
清香の恐怖も何のその、呼吹にとっては中に居るであろう荒魂の存在に胸を膨らませる。
「そんなの……、それが嫌なのに……」
清香は本当に嫌で嫌で顔を俯かせる。
──もう戦いたくなんてないのに……。
───怖いのも、痛いのも、もう嫌なのに……。
────どうして、みんな平気なんですか……。
一人涙を堪えながら言葉を紡ぐ清香、しかし、そんな清香を美炎は肯定する。
「うん、怖いよね…正直」
「え……?」
「平気なんかじゃないよ。痛いのはイヤだし、ケガするのも、死ぬのも怖い、…清香の言う通りだと思う」
その言葉に嘘は無い。清香が思っている以上に彼女だって恐怖を感じている。
「でも、みなさんは…」
「それで良いと思うよ?怖くても、嫌でもさ。でも今は一緒に行こうよ──」
──仲間なんだから
「…仲間……」
その言葉が清香の胸にストンと落ちて広がる。
「そうです、六角清香。あなたが伊豆で私達を救ってくれたから…。あなたが時間を稼いでくれたから、相楽学長に連絡が出来たのです」
ミルヤが調査隊を纏める隊長として…1人の個人として清香に感謝を口にする。
「私はあなたをチームの一員だと、今はそう思っています」
そこへ智恵がミルヤの言葉に続ける様に、自分の思いを伝える。
「ミルヤさんの言う通りね。それに、一緒に居なければ、わたしたちで守る事も出来ないわ」
「ほらね清香。みんなそう言ってるじゃん!」
最後に美炎が改めて清香に伝える、みんな同じ思いだと。
「あ……うん!ありがとう安桜さん、怖いけど、逃げ出したいけど、わたしも行きます」
仲間の思いを受け取り清香の恐怖心は和らぐ、みんなが居れば怖くても頑張れる。だから進もう。
また一つ、心を近付けた調査隊は走る。その先に、きっと望むモノがあると信じて。
続く
次回予告(BGM:輝け!ダグオン)
やぁやぁ、辰浪桃さんだ、宜しく頼むよ。
さて、妹が少しは前向きになったって、龍悟の奴が知ったら何て言うかね?
んで…赤羽刀の手掛かりを知る相手とご対面となる調査隊の連中。けど、なーんかおかしい事になってるみたいだねぇ。
次回"刀使ノ指令ダグオン"
続・赤羽刀の真相!その名はスルガ
さぁて、あたしはバイトに精を出しますか…!
明日は仕事…まぁ、明後日休みだし、何とかなるかなぁ。