刀使ノ指令ダグオン   作:ダグライダー

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 取り敢えず書きました。
 個人的には今回の幕間はギャグ回的なつもりだったんですが…果たして……。
 序でにパイロット版の方にも新しく1つ上げようかなぁとか思ったり


幕間 帰ってきたアルファ…死す。

 後に鎌倉特別危険廃棄物漏出問題と呼ばれる夜から1日経って次の日。

 ダグベースに奴が帰って来ていた。

 《ふっふっふ~、帰って来たよ!我が家ならぬ我が世界!》

 我が世界等とほざいているが、そもそも管理者は基本監視が仕事で時折起きるイレギュラーに対応するのが業務なので、この男……男?は仕事を全然していない事になる。

 《さぁ、みんなぁ!ただいまだよぉー!!……およ?》

 どういう理屈かは不明だがダグベースのある洞窟からいきなりメインオーダールームに移動したアルファ。

 肉体が無いからこその技である。

 そしてそんな彼?がオーダールームで見た光景は珍しく出現しているブレイブ星人、ダグオンの若者達、そして……実体化した管理者ゼータと同じく実体化している管理者デルタ。

 《あぅるぅれぇぇぇええええ?!え?ゼータ?なんで?デルタも??なんでぇぇええ?!!》

 「お帰りぃ…アルアル~」

 《あ、ヤバい。ゼータがアダ名でボクを呼ぶとかマジヤバい…》

 管理者間の役職上、アルファはトップになるのだが、上下関係は当の昔に存在しない。

 それだけアルファが好き勝手やっていた証拠であるのだ。これでエデン監獄を引き込んだベータよりもマシと言われるのだから世も末である。

 「あたしがどーして此処にいるのか……ワ・カ・ル・ヨ・ネ?」

 《あ、え、その……》

 「わかるよね?

 《ひゃい……》

 やはりどんな世界でも男性は気の強い女性の下に敷かれるのだろうか…。

 「デルタぁ、お願い~♪」

 ゼータが隣に立つ黒衣のフードを被った女性に声を掛ける。

 「我らが長たるアルファよ、己が招いた罪を裁く時は来た!」

 (((…厨二病か!)))(((大袈裟な…)))

 各々に反応が別れたダグオンの若者達であった。

 やたら行々しい言い回しで何処かから取り出したのかフリントロック式の拳銃をくるくると回転させながらアルファが居るだろう方向に向け引鉄を引く。

 《や…ヤバっ?!》

 放たれた弾丸は宙に溶けるように消え失せ、暫くした後に空間が歪むと、其所には1人の少年…いや少女?どちらとも見える子供が其所に立っていた。

 「あ…あぁ…ああああっ!!?」

実体化した己を見て叫び項垂れるアルファ。ゼータはそれを見て更に笑顔を深める。

 「為すべき役割は果たした。この身は次なる断罪の時まで数多の世界の行方を見届け揺蕩う放浪者へ再び舞い戻るとしよう」

 そして用は済んだと言わん口調でデルタが掻き消える。

 

 

 「あの姉ちゃんマジか……」

焔也が何ともいたたまれない顔でデルタが消えた空間を眺める。

 「どうにも言い回しが一々大僥だったな」

戒将が素直に感じた事を洩らす。

 「見た目はかなりの美女なんだったんだがナァ…」

申一郎ですら歯切れが悪い。

 「彼女が使っていた銃と弾丸は実に興味深いです!」

翼沙は別の事に夢中だ。

 「……程度の差はあれ、やはり管理者とやらは……おか…個性的な連中だな……」

 一瞬おかしい奴等と言いかけて言い直す龍悟。

 「むぅ、ワシには黒いフードのオナゴに見えたがお主らはどうだ?」

 自分が見えていたデルタの姿が他のメンバーにどう見えたのか気になり訊ねる撃鉄。

 因みにであるが答えは全員、"同じ姿に見えていた"である。

 これはデルタが、今、其所で項垂れているアルファ含めゼータとイプシロンから冗談混じりで提案された姿を真に受けて実体化するようになったのが原因だ。

 

 閑話休題

 

 

 兎も角、事の下手人アルファは先程から項垂れたままふるふると震える。

 「なんで?……なんでよりによってみんなの前で実体化させるのさぁ?!」

 怒鳴るアルファ。その姿はイマイチ迫力が無い。

 「えー?割りと残当だと思うけど~?だって、曲がりなりにも自分が中心に管理する世界をほっぽってどっかに消えるのはヒトとしてどうよ?」

 絵面的にはギャルが子供に真面目に説教している形がシュールとも取れなくはない。

 「…うっ?!それは悪いと思ってるけど……でも仕事を全くしていなかった訳じゃ無いよ!!?新しい世界(雲隠れした先)を見付けたし、そこも割りとカオスになりそうだから監視の為にもある程度その世界を知らなくちゃならなかった訳で……」

 「結果、この子らほっぽって遊んでたんだよね~?」

 とゼータに言われ途端に眼を游がせ黙りこんだアルファ。全くもって図星であった。

 「あんたが居なくなったから撃鉄ちんは一向に正式なダグオンになれないし、ライアンだったかは結局仲間に出来なかったらしいし、この子ら大変だったんだし!」

 「それは……本当に悪いと思ってるけど、ほら結芽ちゃん助かったんだよね?それにボクだってただ遊んでた訳じゃ無いよ!?ライアンが暴走したりして万が一仲間にならなかった場合も考えて予定より早く無限砲を完成させようと頑張ったし、シータになるべく迷惑かけないよう自分で素材を集めたし!頑張ったんだよ!!」

 かなり言い訳がましく捲し立てるアルファ、ゼータは笑顔に青筋と血管を浮かべながら言う。

 「正座」

 「はい…」

 「シーちゃんにはあたしも迷惑掛けちゃってるからあんたの事そんな言えないけど、あんたはせめてもう少しこの子らには迷惑をかけないようにするし!!」

 「はい……」

 「あんたは暫くその姿でいること!そんでもうちょい謙虚にこの子に接すること!」

 「はい……申し訳ありませんでした…」

すっかり萎縮したアルファ、その姿は親に叱られる子供その物である。

 「とりあえず、罰としてあたしからのゴーモンとこの子らに対しての謝罪ね」

 「えっ?!拷問とか聞いてな……なんでもないです」

 突如出た拷問という言葉に反論しようとしてゼータの顔を見て即座に頭を下げるアルファ。

 そしてダグオンの若者達に向き直り脂汗とも冷や汗とも取れる汗まみれの蒼白な顔で謝罪をする。

 「この度はわたくしの不手際で貴殿方に多大な迷惑を被り、誠に申し訳ございませんでしたぁっ!!」

 そうして思いっきり頭を床に擦り付けるアルファ、最早威厳等無い……いや、割りと最初から無かったが……。

 

 

 流石にこれにはダグオン達もちょっと可哀想になったのか、謝罪を受け入れて頭を上げさせたのであった。

 

 

 まぁゼータからの拷問は取り止めにはならなかったのであるが。

 以降、一週間。ゼータによる拷問が続き、目を醒ました結芽にまでそれを毎日目撃され続けアルファの心はボロボロに磨り減ったのであった。

 

 





 因みにデルタの姿は某赤髪の冒険家が主役のゲーム最新ナンバリングに出てきたとあるキャラクターがモデルだったりします。
 後序でにゼータは各々、焔也にはデレ◯スの美◯っぽい感じに、戒将にはFG◯のな◯こさんっぽい姿に、申一郎には◯ャル子ちゃんぽく、翼沙にはスト◯ラの浅◯に、龍悟にはカグ◯の◯季に、撃鉄にはシ◯二マスの愛◯ちゃんぽく見えています。
 アルファですか?デルタに固定式の弾丸を撃たれたので現在は頭文字繋りでアスト◯フォっぽい姿です。

 飽くまでもぽいです。←(重要)

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