Fate/Grand Order 亜種特異点OOO:欲望解放領域 オーズ   作:banjo-da

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仮面ライダーオーズ!

「いけますって!ちょっとのお金と、明日のパンツとリンゴカードさえあれば。」

─────ガチャの魔力!

「止めろ…俺は爆死するつもりは無い!呼符で一人引けた…可愛いイラストを愛でられればそれで充分だ!」

「志という点では、オーズを見習って下さい…。」

「宝具5宝具5宝具5宝具5……!」

─────ダメだコイツら!

「映司…お前、またバカな無茶したらしいな。」

「ちょっとだけね。……所で、お金貸してくれない?」

──────早く何とかしないと!

次回『イベントガチャと爆死と直後の予期せぬマーリン復刻』!(続かない)


聖杯戦争とグリードと新たな謎

『そう言えば。』

 

先程から場所を移し、グリードや聖杯の手掛かりを求め町を行く一行。

そんな彼等へ不意に、思い出したかの様に通信が入る。

 

『映司君。実は君のバイタルデータをこちらで解析していたんだが…何だろうね、これは。人間とも、サーヴァントとも取れない奇妙な解析結果だった。オーズの力というのはあれかい?使い続けると、使用者の肉体まで変質させるものなのかな?』

 

興味深げに映司へ問い掛けるダヴィンチちゃん。

立香は驚くが、他のサーヴァント達は薄々感じていたらしく特に動揺した様子は無い。

問われた映司本人は、うーんと腕を組み首を傾げる。

 

「いや、変身中はともかく…普段はそんな事無い筈ですよ。そんな話聞いた事無いし、俺も使ってて違和感とか無かったし。」

 

そこまで言うと、映司は思い出したかの様に「ああ、でも…」と言葉を続ける。

 

「その心当たりなら一つ有ります。」

 

『ほう?何かな?』

 

「……ここへ来て隠し事も良くないだろうし、言っちゃうけど…俺の中にも、コアメダルが宿ってるんですよ。」

 

苦笑しながら言う映司に、唖然とする一同。先程の内容を考えれば当然の反応だろう。

況して、その後の「コアメダルの力はセルメダルよりずっと大きい」という映司の解説後というオマケ付きだ。

 

「てことは、映司さんもグリードって事…!?ヤミー作ってメダル増やしたりするの!?」

 

「マスターちゃん、やっぱコイツ危険よ。今()っちゃいましょう。」

 

「ちょ、ちょ、ちょっと待って!!最後まで聞いて!」

 

あからさまに物騒な単語が出た事に慌てる映司。

さっと後退りながら、両手を挙げて降参のポーズを取る。

 

「確かに、俺の中にコアメダルはあるけど…大丈夫だから!それに、グリード達に対抗する為にはこれを手放す訳にはいかないんだ。」

 

『と、言うと?オーズの力だけでは不充分という事かい?』

 

「半分違うけど半分正解…かな?」

 

「何よ、まどろっこしいわね。マスターちゃん、やっぱコイツ焼いちゃいましょう。」

 

「ちょ、だから話を聞いて!立香君、オルタちゃんって何時もこんな感じなの!?」

 

「えーっと…割と。でも今はコーヒーゼリー苦くて食べられなかったから、何時もよりご機嫌斜めな可能性も…。」

 

「余計な事言ってんじゃないわよ!!!ていうかアンタもしれっとオルタちゃん言うな!二人纏めて燃やすわよ!?」

 

うっかり口を滑らせた立香と、キレるオルタ。本当に燃やされかねないと、映司と立香は二人してオルタから距離を取る。

 

『そ、それで…火野さん。先程の言葉の真意は一体…?』

 

「え?あ、えっとね…グリードを倒す事自体は、オーズの力が有れば充分。だけど、グリードを完全に倒し切る為には…俺の持つ『紫のメダル』が必要なんだ。」

 

映司曰く。

グリードを倒すだけなら撃破してコアメダルを奪えば良い。グリードはコアメダル九枚…つまり、グリードが生まれた時と同じ状態が完全体であり、そこからメダルが減る度に弱体化していく。

故に彼等は、自分のコアメダルを九枚集める事を最優先とし。また、足りない力を補うべくセルメダルを集めるのだ。

 

だが、通常オーズにやれる事はそこまでだ。メダルを奪う事は出来ても、コアメダルを破壊する事はオーズにもグリード自身にも不可能である。

そして、グリードは最悪意識の宿ったコア一枚あれば存在出来る。例え他の八枚を失っても、最後の一枚が残れば消滅する事は無い。

 

「それが、倒せるけど倒し切れない…って意味。実際、俺の知ってるグリードの中には、メダル一枚で生き延びた奴とか、メダル不足で腕だけの状態になってる奴も居た。」

 

「それ怖いんですけどー!?メダル一枚はともかく…腕だけが残ってるってホラーじゃない!?」

 

「アハハ、だよね!俺も最初ビックリしたなぁ…腕が飛んで、オマケに喋るんだもん。」

 

『いやはや、とんだ恐怖映像ですねぇ~。

────でも、イリヤさんのそそる表情が見れたのでルビーちゃん的にはOKです!』

 

『まあ、腕もですが…そもそもメダルが動いたり話したりするのは如何なものかと。』

 

「いやルビー達は人の事言えないからね!?」

 

突然出てきてはしゃぐ魔法少女の杖(カレイドステッキ)に、涙目になりながらも律儀に突っ込むイリヤ。

そんな彼女等を微笑ましげに見詰める映司の表情は、何処か懐かしそうなものだった。

─────と、話が逸れ掛けコホンと咳払いする彼。

 

「まあ、アン…腕グリードは置いといて。通常オーズやグリード同士の仲間割れじゃ完全には倒し切れない。だけど、俺の中のメダルならそれが出来るんだ。」

 

『ほーう。つまり、君の持つメダルはコアメダルを破壊出来る(・・・・・)と解釈して構わないかな?それは、さっき言ってた五つの属性のどれに当たるのかな?』

 

「どれでも無いです。紫のコアメダルはグリード達が生まれた後に作られたメダルで、宿ってるのは恐竜の力。」

 

『最初に作られた物より後に?ふーむ…グリードへの対抗策として作られた物だろうか…。興味をそそられるなぁ…。』

 

「すいません、俺はそこまでは…。」

 

『そっかー、残念…いやいや、何れ本腰を入れてその国を調べてみるのもアリかもしれない。ここまで興味を惹かれる事柄、私が知らないままで居て良いものか?────いや、良くない!』

 

「どっちだって良いわよ!!」

 

何やら一人やる気を出し始めたダヴィンチちゃんにオルタが突っ込む。

 

「要するに、アンタの持つメダルならグリードとか言う連中を倒せるから見逃せ…って事でしょ。それならそれで構いません─────無論、敵と判断したら容赦無く燃やすのでそのつもりで。」

 

「おお…オルタちゃんがすっかり味方ポジションの台詞を…。オルレアンの時からすっかり変わったなぁ…。」

 

『まあ、過去の自分を棚上げしてるとも言えますけどねー。』

 

「アンタ等ホントにいっぺん燃やすわよ!?」

 

感慨深そうに言う立香と面白可笑しく言うルビーを睨み付けるオルタ。

まあ、立香の場合は無自覚だが…ルビーは完全に愉快犯で間違い無い。

 

「ただ、それは良いとして…この町で起きてる聖杯戦争と、そのグリード共と何の関係が有るワケ?」

 

クールダウンする様に、頭を抱えながらも深呼吸するオルタ。どこか疲れた様にも見えるが…先程からキレ続けていれば、それも致し方無い。

 

「ああ、そうだったね。改めて説明すると…。」

 

彼の話では、異変が起こり始めたのはここ数日の話。

 

元々グリード達は皆、オーズや彼の仲間達の力で全て撃破されていた。

─────だが、突如として彼等が復活。聖杯戦争の勃発した時期と、グリード復活は同時期だという。

 

「もっとも、ここで起きてるのは真っ当な聖杯戦争何かじゃない。サーヴァントのクラスも滅茶苦茶、マスターも存在しない。」

 

「マスターが居ない…ってのはおかしいけど、クラスが滅茶苦茶って?」

 

『藤丸君は特異点の聖杯を回収する為、多くのサーヴァントと出会ってきたからねぇ…実感が薄いかもしれない。』

 

『通常、聖杯戦争と呼ばれる儀式は、七人のマスターと七騎のクラスに分かれたサーヴァント達が互いに争うものです。

そのクラスは…剣士(セイバー)弓兵(アーチャー)槍兵(ランサー)騎兵(ライダー)魔術師(キャスター)暗殺者(アサシン)狂戦士(バーサーカー)。この七騎となります。冬木の特異点に召喚された、とキャスターさんが語っていたのと同じクラスですね。』

 

『マシュの属するシールダーや、ジャンヌ・オルタのアヴェンジャーなんかは、通常呼ばれるラインナップ外というワケさ。

ついでに言うと、聖杯戦争で一つのクラスは原則一人。まあ、同じクラスのサーヴァントが複数呼ばれる聖杯戦争も幾つか確認はされているが…ま、これ等は全部イレギュラーさ。』

 

「成程……。」

 

頭に疑問符を浮かべる立香へ、通信でダヴィンチちゃんとマシュから補足説明が入る。映司の伝えたかった点もその通りらしく、彼を見ればうんうんと頷いている。

 

「そういう事。だけどこの町に現れたサーヴァント達は、その法則を無視していた。

────でもって、一番普通じゃなかった点。それは……。」

 

映司が説明を続けようとした矢先。

彼が何かに気付くのと、カルデアの計器が適性反応を捕捉するのはほぼ同時だった。

 

『何かが高速で接近してくる!全員、気を付けて!』

 

「この感じ……ヤミーじゃない!」

 

一気に警戒を引き上げる彼等の前に巻き起こる

─────突風。

 

「随分お喋りじゃないか、オーズ。───それで?普通じゃない点…ボクにも教えてくれないかな?」

 

 

風が収まると同時に。

彼等の背後から聞こえてきた声に、咄嗟に振り返る一同。

 

そこに居たのは、赤い髪の美少年。線の細いその体躯に、然し見る者全てを引き寄せる威厳とカリスマ性を纏っていた。

見覚えの有る少年の姿に、立香は困惑しながら問い掛ける。

 

「アレキサンダー…?」

 

然し、穏やかに微笑みながら首を横に振る少年。

だが、否定の意を示され不思議と納得する立香達。目の前の少年は姿こそ幼き日の征服王そのものだが…その微笑みも所作も、何かが違う。

 

こちらと向き合っている様で─────まるで眼中に無い(・・・・・・・・・・)様な。そんな冷たい印象を受ける。

 

「アレキサンダー…ああ、この体の事かな?生憎、これはボクが貰ったよ。」

 

「貰った…?」

 

「そ。ボクはカザリ…黄色、猫系メダルのグリードだよ。──────さあ、オーズ。何が普通じゃないのか教えてあげなよ?」

 

何の躊躇いも無く明かされたその正体に、映司以外の全員に緊張が走る。

アレキサンダーと似て非なるこの少年は、グリードと言った。ヤミーを生み出し、メダルを集める欲望の権化たる怪物…その危険性は、先程映司から散々聞かされていて理解している。

不可解なのは、そのアレキサンダーと瓜二つの姿。そして彼は、「体を貰った」と言った。

 

何故だろうか…自分はこれと似た状況を何処かで…。

 

立香を襲う強烈な違和感…いや、既視感と言った方が近いだろうか?

そしてその感覚の正体、原因は直ぐに明かされる事となる。

 

「お前に言われなくても、伝えるつもりだったさ。

────立香君。この聖杯戦争の最も異常な点…それは、グリード達だ。」

 

「え?」

 

「どんな手を使ったのかは知らないけど。グリード達は、サーヴァント達の霊基を奪い取った(・・・・・・・・)。」

 

「それって…つまり!」

 

「俺はそのアレキサンダーって人、会った事無いけどさ。君がそう言うのなら、この霊基はアレキサンダーって人のだ。」

 

「けど今は…ボクの物さ。つまりこの聖杯戦争は、サーヴァント同士の殺し合いであると同時に…ボク達グリードの戦争でもある。────ま、賭けてる物はどっちにしろ聖杯だから、態々区別する必要も本当は無いけどね。」

 

立香は、漸く自身を襲った感覚の正体を理解した。

彼は似たようなケースを知っている。

 

嘗て第七特異点にて戦った、天の鎖(エルキドゥ)の姿を借りた存在。

 

あの時と同じ…目の前の敵は、アレキサンダーという器に収まった別人、という事だ。

 

『なぁる程ねぇ。それじゃつまり、この地にもう真っ当なサーヴァントは一人も居ない…そういう事かい?』

 

「んー?何だこの声…ああ、魔術師とか言う連中かな?誰だか知らないけど、そういう事さ。

オーズに負けてコアを失ったボクらは、理由は分からないけど復活した。そして時を同じくして召喚されたサーヴァント達…ボク達は奴等に取り憑き、その霊基を奪ったんだ。」

 

『妙な話だね。君達の力が何れ程の物かは知らないが、そう易々とサーヴァントの霊基を奪えるとも思えない。』

 

何て事無い、といった様子でつまらなそうに語るカザリ。そんな彼へ、何処か不服そうな声音でダヴィンチちゃんは更に問い掛ける。

だが、カザリは呆れた様に鼻を鳴らした。

 

「そんなのボクが知るワケ無いだろう?ま、易々と…ってワケでも無かったけどさ。」

 

全員が警戒する敵達の前で、然し寛いだかの様な態度を全く崩さないカザリ。それはこのグリードの性質の問題か、或いは肉体であるアレキサンダーの影響か。

退屈そうに道の端へとしゃがむと、欠伸交じりに話始める。

 

「それはそうと、ボクに構ってるより先に倒すべき相手…居るんじゃないの?メズールとかさ。」

 

「メズール?」

 

「水棲生物、水の力を持ったグリードだよ。─────けどカザリ。お前に言われる必要も無ければ、こうしてここに居るお前を後回しにする理由にもならない。」

 

「はぁ…やれやれ、落ち着きなよオーズ。それなら、ボクの知る情報をあげるからさ?そこの魔術師君に、この場でボクを倒すべきか…他の奴等を優先すべきか決めて貰えば良い。」

 

まるで猫の様に伸びをするカザリと、先程までと打って変わって険しい表情の映司。

先程までの穏やかな映司しか知らない立香は、一気に雰囲気の変わった彼に思わず息を飲む。だが、それを向けられている当のカザリ本人は、まるで他人事の様に意に介していない。

 

「さて、魔術師君。メズールは…なんだったっけ。母、母って煩い女侍のサーヴァントを取り込んでたね。彼女の欲望と、メズールの欲望は相性が良かったらしい。」

 

「頼光さんだ…。」

 

立香の脳裏に浮かぶ一人の女性。

バーサーカー、『源頼光』。

『大江山の酒呑童子』『京の大蜘蛛』『浅草寺の牛鬼』等…多くの怪異を討ち果たしてきた平安時代最強の『神秘殺し』にして。嘗ての配下である坂田金時を始め、我が子も同然とみなした相手には無償の愛を注ぐ母性愛の権化の様な女性。

だが、根本的な部分でその価値観にはズレが有り。時にその愛は狂気すら感じさせる。

 

彼女も、立香は共に戦った事がある英霊だ。

 

「そうそう、そんな感じの名前。愛を欲して母親の真似事をするメズールと、子とみなした相手を狂った様に愛するあのバーサーカーは相性が良かった。

……いや─────良過ぎたんだよ。」

 

「良過ぎた?」

 

そうとも、と芝居掛かった仕草で肩を竦めるカザリ。

 

「ボクみたいに完全に支配下に置く事も出来ず。

バーサーカーが完全に主導権を握る事も出来ず。

一つになった彼女達は、どっち着かずの状態になった。」

 

『つまり。今そのメズールというグリードと、源頼光は人格が一つに統合された状態…という事かい?』

 

「正解!けどそれだけじゃない。

バーサーカーの狂気が一層メズールの欲望を加速させ。メズールの渇きが、バーサーカーを一層狂気へと駆り立てる…最早自分じゃどうしようもない程に欲望丸出し、そこに狂化のオマケ付きってワケさ。」

 

絶句する立香やサーヴァント達、只管警戒心を剥き出しにし続ける映司。

そんな彼等に、カザリは立香達のよく知る(アレキサンダーの)顔に、本人なら絶対に見せぬであろう凶悪な笑みを浮かべて問い掛ける。

 

「彼女はもう正気じゃない…このままだったら、手当たり次第にヤミーを作って人を襲うよ?だからさ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

組まないかい?ボクとね。」

 

それは、悪魔の誘いだった。




「……カザリ。お前と組んで、頼光ピックアップ狙いに行くって事か」

「前書きの悪巫山戯と本編交ぜるの止めてくれないかな?」


俺の中にコアメダル有るけど大丈夫だから!
(暴走しないとは言ってない。)
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