やはり俺のボーダーでの短編集は間違っていない。   作:ハーマィア

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というわけで今回は小南です。

小南を描きたい気分だったのぢゃ。


切りどころが出来なくて長くなっちゃいましたごめんなさい。


買い溜めも終わったし外に出る事も無くなったので投稿ペースを早められたらいいなと思ってます。


嘘吐きは恋のはじまり

 人は、根本的に嘘と隣り合って生きている。

 

 夢を語るにも窮地を凌ぐにも、多少の無理がなければ人を引き込めない。

 

 無論、大袈裟が過ぎれば法螺吹きとして信用を失うことはままある。

 

 これは、とある少女が犯してしまった、取り返しのつかない過ち——無料通話アプリでのとあるやりとり。

 

 

 

 ——こーなみ。八幡くんと喧嘩したんだって?

 

 ——……うるさい。

 

 ——またそんなふうに突っぱねて。今度は何が原因なのさ?

 

 ——あたしは悪くない。八幡が悪い。デートに行ったのにあたしの好きなところばかり行ってた。八幡の行きたいところに行きたかったのに。

 

 ——……それ悪いの?

 

 ——悪い。ここ最近任務で忙しかったから家でゆっくりしようって言ったのに、あたしが行きたかったお店に連れてきたりして。

 

 ——はあ。

 

 ——それに、デート中に文句言ってきたのよ。

 

 ——なんか言われたの?

 

 ——あたしが今付けてる髪飾りが、似合ってないって言おうとしたのに似合い過ぎてるって。

 

 ——……嫌だったの?

 

 ——ホントにいや。似合うなら似合うって言ってくれれば良いのに。捻くれてる。嬉しかったけど。

 

 ——なるほど。

 

 ——何がなるほど?

 

 ——喧嘩といっても痴話喧嘩、夫婦喧嘩みたいなものだとわかって安心したよ。相変わらずだねこなみ達は。

 

 ——は? そんなんじゃないから。

 

 ——いやいやどう見てもどう聞いても痴話喧嘩だよ。相手のことが好きすぎて喧嘩するって何なの?

 

 ——痴話喧嘩というのはヤラシイ関係の男女がする喧嘩の事だから。うさみの言う事は間違ってる。

 

 ——は?

 

 ——何よ、は? って。

 

 ——確認、しようか。

 

 ——何を?

 

 ——今日のお昼、二人はデートしたんだよね。

 

 ——ええ。

 

 ——朝は何かやり取りした?

 

 ——特に何もないわ。二人とも普通に起きて、予定を確認したりシャワーを浴びたり後片付けをしたりしただけよ。

 

 ——待って。普通に待って。

 

 ——何よ

 

 ——予定ってデートの予定だよね?

 

 ——うん

 

 ——片付けって、寝て起きてからの片付け?

 

 ——ええ

 

 ——昨日の夜、二人は一緒の部屋で寝泊まりした?

 

 ——そうね。

 

 ——……。

 

 ——うさみ?

 

 ——あんたら昨日の夜から今朝まで何ヤってた?

 

 ——……。

 

 ——おい

 

 ——勘のいいうさみは嫌いだよ。

 

 ——タダのノロケじゃねーか!

 

 

 

 

 

 

 五分後。ロイン、ボーダー女子グループにて。

 

 

 

うさみ『事件発生! 八幡くんとこなみが!』

 

ヒカリ『うん?』

 

みかみか『どうしたの?』

 

綾辻『別れたの?』

 

うさみ『お互いが好き過ぎて喧嘩しちゃってた! 心配したわたしがバカだったよ!?』

 

おさの『なぁんだってぇ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うぐぐぐ……」

 

 夜。ベッドの上で唸る少女が一人いた。

 

 少女——小南桐絵は今、激しい自責と後悔の念に襲われていた。

 

 その主な理由は桐絵がついた嘘だ。

 

 つい、で見栄を張り、まさか自分とただのクラスメイトが何かあるような思わせぶりで、大口を叩いてしまった。

 

 キッカケは些細なものだ。同性の友人と話していれば、恋話のひとつやふたつ、出てこないはずはない。

 

 問題は、桐絵がそこで大きな見栄を張ってしまったこと。

 

『恋人同士は同棲している』『同じ部屋の同じベッドで寝ている』『デートの時は時間をずらして家を出て』『待ち合わせ場所で合流する』——などなどなど、空想と妄想が入り混じった現実味が何一つ足りていない大嘘を連発した挙句、ただの同じ支部所属なだけであるはずの同級生との間にもう直ぐ子供が産まれそうなくらいの関係であるという嘘を吐いてしまった。最近は任務が忙しくてまともに話してすらいないのに。

 

「……ひゅあああ」

 

 奇怪な声を上げる。無意味なことだと知りつつも、我慢できなかったのだ。

 

 顔を枕の下に隠し、バタバタと足で掛け布団を交互に叩く。

 

 やってしまったやってしまったやってしまったやってしまった。

 

 取り返しがつかない取り戻しも出来ない取り違えてしまった。

 

「あああああ。もう、明日からどうすればいいの……!?」

 

 デマは既に確実なウワサとなって広がっていることだろう。それに、この発端は数ヶ月も前の事。宇佐美一人を対処したところで、どうにもならないのはわかりきったことなのだし。

 

「……そうだ、嘘を真実で上書きすればいいんだ」

 

 オーバーヒート気味の頭でしばらく考えた後に出た答えが、それだった。

 

〝比企谷八幡と小南桐絵はお互いの仕事が忙しいことを理由に別れた〟というのが、妥当な訳として成り立つだろうか。

 

「ううん。別れた、じゃ言い訳として厳し過ぎる。別れる、という予定も変だし……あ、そうだ。任務だ」

 

 口で呟きながら、ケータイを開く。簡易的スケジュールが書き込めるカレンダーアプリの中には、任務とタグ付けされた日がいくつもあった。

 

「この中からもう少し増やせば……忙しい理由になる。それに、アイツにも会わないようにしなくちゃ……」

 

 元々は単なる見栄が始まりの、女子高生二人による惚気話(嘘)だ。根拠など何もないし、もし噂話などが立ったとしても、すぐに消えてなくなるに違いない。

 

 だから桐絵は、明日の支度をした後に、シャワーを浴びてもう寝ようか——とすら考えていた。

 

 玄関のチャイムが鳴るまでは。

 

「……? はーい」

 

 桐絵は今玉狛支部にいる。今日も午前中は任務をしていたし、明日も朝から任務である為、わざわざ家に帰る手間を嫌った結果だ。

 

 ただ、誰かしらが何か荷物を頼んでいた可能性もあるしこの支部には桐絵しかいないので(支部長は会議のため不在だ)、桐絵は部屋を出た。

 

「……?」

 

 部屋を出る時に何故か開閉音が重なって聞こえた気がしたが、桐絵は気にせずに階段を降りてそのまま一階の玄関へと向かう。

 

 それよりも、訪ねてきたのが配達員以外だったら、桐絵はどうするべきか。

 

 時刻は夜6時。訪問を非難される程の深夜ではないが、家によっては夕食中であったりと団欒の時間なので、まぁ訪問などは控えるべき時間帯だろう。

 

 そして、非常事態以外に気紛れでわざわざ訪ねてくるような人間は知り合いにはいないので、桐絵の「もしも」は脳裏を掠めるだけに留まった。

 

 ……実は、このチャイム自体が何よりのエマージェンシーコールだった事に、本人は気づいていなかった。

 

 キィ、と扉が開く音が支部内に響き渡る。その音を聞いて桐絵はジーンズのバックポケットから彼女の武器であるトリガーを引き抜いた。

 

「…………」

 

 まさか、強盗? そんな考えが、桐絵の心中を巡る。

 

 もしもの場合に備えて、トリガーを手にしたまま玄関に顔を出す——と。

 

「……居たのか、小南」

 

「あろうぇっ!?」

 

 その侵入者の姿を確認して、桐絵は素っ頓狂な悲鳴を響かせた。

 

 あり得ない人物がここに居たからだ。

 

「な、なんで!? どうしてあんたがここにいるのよ!?」

 

 狼狽する桐絵の声は、今までにないほど震えていた。

 

 なぜなら。

 

「何がどうなって俺とお前が少子化対策に取り組んでいる事になってるのか説明しろよハニー(この野郎)?」

 

 後退る桐絵に視線をロックオンし、腕を組み、見下げ果てた瞳で睨むのは、桐絵の嘘吐きに勝手に巻き込んでおきながらその事が絶対にバレてはいけない筈の因縁の(?)同級生、比企谷八幡だったからだ。

 

「……べっ、べつに、あんたには関係ないわ」

 

「俺は既に関係者なんだよ。……というわけで、当事者からの説明を求めたいんですが」

 

「……大体そんな話どこから聞いたのよ。悪戯にしてもタチが悪いわね」

 

「数ヶ月前に宇佐美から聞きました」

 

「……しょっ、証拠は一体どこにあるのかしら。実在するものの証明は簡単だけれど、存在しない証拠の証明は悪魔の証明と言われるほどに難しく厄介で……」

 

 腕を組み顔を逸らしつつ自身ありげに話す桐絵だが、懐からおもむろに取り出したレコーダー……のようなもののスイッチを押すのを見た途端、彼女の顔は色を落とした。

 

「『ええそうよ。比企谷とあたし、付き合ってるの。それはもうラブラブよ。イチャイチャなのよ』……これも数ヶ月前に入手したものだ。まさか使う時が来るとは思わなかったが、何か弁明は?」

 

 桐絵の声が機械によって流れた後、桐絵を観る八幡の視線は鋭いもの。

 

 既に確信を得ているらしき八幡の言葉に、往生際の悪い桐絵の反応は——

 

「何故その会話が録音されてるのよ……!」

 

 ——至極、理解し易いものであった。

 

 罪を認めているような桐絵の態度に、八幡はため息をつく。

 

「偶然にも証拠を押さえた同士の協力で手に入れたものでな」

 

「う・さ・み〜〜!」

 

 今程、あのメガネを砕きたいと思ったことはない。そう思う桐絵だが、すべては彼女の自業自得だ。仕方がなかった。

 

 観念、するしかないだろう。

 

「……嘘をついてごめんなさい。迷惑をかけるつもりなんて無かったのに、結局迷惑かけちゃってごめんなさい……」

 

 己が罪を認め、罰を受け入れる以外に八幡が許してくれるとは思えない。それに、彼の性格からして本当に付き合うだなんて事になる筈はない。嫌われることはあったとしてもだ。

 

 先程まであれ程とぼけていたのに、随分と潔い態度だ。だが、八幡はそれを思いつつも問題にはしなかった。

 

「……まぁ、見栄も嘘もほどほどにな。後で(・・)、別れたって事にしておく」

 

 むしろ、これ以上関わりたくない、ここに居たくない——と言わんばかりに、身を翻しながら桐絵の謝罪を受け流した。『許す』とも『許さない』とも口にしていない。

 

「……ごめんなさい。ありがとう」

 

 ただ、言葉の裏にある『怒ってはいない』という八幡の意思を読み取り、桐絵は頭を下げた。

 

 おそらくこの関係が終わった後、八幡は玉狛支部から居なくなる。単に帰るという意味ではなく、所属を変えるという意味でだ。

 

 無論本部勤務になってもランク戦に行けば顔を合わせるだろうし、八幡は変わらずにぶっきらぼうな態度で接してくるに違いない。

 

 そしてそれは、桐絵が引きずる罪悪感を膨らませる原因になる。

 

 ……結局、悔いを残したくないだとか後味が悪いとかの、桐絵の心のしこりでしかないのだから、それについて文句を言える理由はない。

 

 だからこれは桐絵が背負うべき業。犯してしまった罪の代償だ。

 

 ————ある意味、想像する人殺しよりも気分が重かった。

 

「それじゃあこれで、あたしと比企谷の関係は終わり、ね」

 

 良くも悪くもここで止まれてよかったと桐絵は思った。ここで止まることが出来たから大きな噂話にもならずに済んだし、ここまで進んでしまったからこそ、ヒトの人生を壊すという悪い経験が出来た。しかも、自分と八幡の二人。

 

『前に付き合っている人がいた』というステータスが八幡の今後にどう影響するのかわからない。恋人はたくさんいた方がコミュニケーションが得意になって気軽に付き合えるという意識もあるし、それ自体を下衆と捉える風潮もある。

 

 だが、付き合う前に恋人がいてもいなくても桐絵の干渉によって八幡の人生が変わってしまったのは紛れもない事実だ。

 

 今後は出来るだけ八幡に干渉しないようにしよう——と桐絵が思い込むと。

 

「それ……なんだがな」

 

「?」

 

 途中で言い淀む八幡に桐絵が首を傾げていると、八幡が出ようとしていた玉狛の扉が開いた。

 

「あーっ! ヒッキーとこなみん発見! こっちだよゆきのん!」

 

 現れたのは桃色の髪を纏めて団子状に結った髪型が特徴的な少女、由比ヶ浜結衣。

 

 あと、桐絵と比較して少しばかり(・・・・・)胸が厚いところか。

 

 神が人にもたらした生まれながらの格差により、桐絵にとって友か敵かと問われればギリギリで敵と答えてしまいそうな立ち位置にいるこの美少女は、玉狛に1人で来ているわけではなかった。

 

「由比ヶ浜さん、建物は見えているのだからそんなに急かさないで頂戴……って、本当に居たのね」

 

 由比ヶ浜の背後から顔を出す、彼女とはまた違ったタイプの美少女。由比ヶ浜が〝動〟であればこちらは〝静〟か。濡れ烏の黒髪を腰元まで伸ばした、大和撫子——というよりは静御前の三文字が似合いそうな、人に冷たい風貌の美少女だった。

 

「??」

 

 2人とも、桐絵と八幡の知り合いだ。

 

 ただ、少なくとも桐絵には2人が今日玉狛を訪ねてくる理由がわからなかった。

 

 しかし由比ヶ浜はヒッキー……八幡を探していたようだし、何か知っているかもしれない。そう考えた桐絵は、ほぼ真正面にいる八幡の顔を見上げる。

 

「ねぇ比企谷、あんた——」

 

「……悪いが雪ノ下と由比ヶ浜。俺はこの後小南と過ごすから、参加できないと一色に伝えてくれ」

 

「……?」

 

 桐絵には意味のわからないことを、八幡は口にした。

 

 別れると口にしていたのに、どういうことか。

 

「あら、それは聞けないお願いだわ。元々予定されていた事だし、あなたも承諾していたじゃない。大丈夫、刺される相手が違うだけで誰を選んでも同じ事よ?」

 

「だが俺には小南がいる。他と付き合うつもりは無い」

 

 ……まさか。

 

 ちらり、と八幡の横顔に視線を向ける。

 

 ふい、と八幡はさり気無く桐絵の視線から目を逸らした。

 

 それを受けて、桐絵は思った。

 

 ——コイツ。

 

 まさか、あたしが見栄を張るためだけに比企谷を利用していたように、比企谷も自分を守る為にあたしを利用していた、ということなのか。

 

「…………」

 

 だが仕方ない。先に利用したのは桐絵で、八幡にその事を利用されるのも道理だ。

 

 この件について(後で話を聞くとして)桐絵は黙っておく事にした。

 

 ただ、桐絵には次に雪ノ下が口にした言葉の意味こそが理解出来なかった。

 

「知ってるわ。それを知ってるからこその〝比企谷バトルロワイヤル〟なのでしょう?」

 

「ちょ、ちょっと待ちなさいよ2人とも。なに? どういうことなの?」

 

 理解ができず、説明を求めて桐絵はこの状況に割って入った。

 

「どういう事も何も、比企谷くんに恋をする女子が多過ぎるから1人に絞ろうというお見合い型婚活企画よ。発案者で皆を出し抜こうとしていた一色さんは先週辺りから『諸事情で』千葉には居ないのだけれど」

 

「……何を言ってるの? 私そんなの聞いてないけど」

 

「対象外の人は省くに決まってるじゃない。あなたは比企谷くんに恋をしていないのだし」

 

「いや……それは……」

 

 再び八幡の目を見る。……どうやら、関係は続けておいた方が良いらしい。

 

「そういえば、貴女と比企谷くんが付き合っているだなんて噂を耳にしたのだけど、勿論ウソよね?」

 

「だから……」

 

 苦い顔を見せる八幡。向けられた好意を無下にする事は出来ないが、どうやら彼にも譲れないものはあるらしい。そんな彼の表情を見て、桐絵は口を開いた。

 

「本当よ。だってあたし、八幡のこと好きだもの」

 

 はっきりとした覚悟の上に、とびきりの爆弾を載せて。

 

「えっ……!?」

 

「…………」

 

 驚きの表情を見せる由比ヶ浜に、口を閉ざして目を細める雪ノ下。口ぶりから察するに彼女達は参加者ではなく運営として立ち回っているようだが、そんな彼女達ですら「隙あらば」なのだろう。

 

 だが、今は曲がりなりにも桐絵が八幡の『彼女』だ。彼女を差し置いてそんなことができるほど、桐絵の知り合いは腐ってはいない。

 

 視線を交わしたのは一瞬。「そう」と短く息を吐くと、雪ノ下は由比ヶ浜を連れて玉狛を後にした。……『誤解を与えない為にも2人が付き合っている事を広めておく』と言い残して。

 

 これで、良くも悪くもウワサの信憑性が高まったことだろう。

 

「……すまん、今度はこっちの事情に巻き込んで」

 

「別にいいわよ、最初はあたしがやったんだし」

 

 しかし、八幡が桐絵に向ける顔は無感情ながらもどこか安心したような、穏やかな表情だった。

 

 こういう普段はあまり出さない顔が、彼女らを落としているのだろうか。

 

 たまになら、見つめるのも悪くないかもしれない。

 

 ただ、じっと見つめ合うのも性分では無い気がして、桐絵は八幡に話題を振った。

 

「……そういえば、どうして最初黙ってたの? 宇佐美から聞いたってことは、随分前からあたしの嘘は知ってたみたいだけど」

 

「ああ、それは……いや、何でもない」

 

 言いかけて、八幡は口を閉ざした。何だろうか。

 

「ふーん。そう」

 

 気にはなったものの、詮索するべきでは無いだろう。それより、時間が時間だ。今日は八幡と桐絵の2人きりだし、何か手料理でも作ってあげようか。

 

 そう考えてキッチンへと引き返す桐絵の耳に、それは聞こえてきた。

 

 

 

「…………何でもないヤツの彼氏役をするくらいなら、すぐに辞めてる」

 

 

 

「…………!!??!??!!?」

 

 小さく呟かれた八幡の独り言。だが桐絵の耳にはしっかりと届いていて、その言葉は桐絵の顔を赤く染め上げた。

 

「……ぁう、うあうあぁ……!」

 

 動揺がバレないように足早にキッチンに向かい、しゃがみ込んで両手で頬をつねる。熱くて火傷しそうなのに、火照りはむしろ増した気がした。

 

 どうやら、この関係性は暫く続く事になりそうだ。

 

 恋する乙女のように赤くなりながら、桐絵はそう思った。

 





次はまさかのミラの予定。
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