僕のヒーローアカデミア~蒼を継ぐ者~   作:常磐戦兎

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BLAZBLUEもヒロアカも今絶賛見返し中です…
キャラの口調がブレる時がありますがそこはこっそり教えてくださると助かります(´・ω・`)


─ 入学前のトレーニング ─

 木椰子区のヒーロー事務所、加具土命(カグツチ)の地下。普段は所属ヒーロー達のトレーニングルームとして使われる空間では事務所の看板でもあるプロヒーローの一人、死神の異名を持つラグナ=ザ=ブラッドエッジとその妹であるシエルの特訓が繰り広げられていた。

 ラグナの"個性"は右手に擬態している魔導書を起動させる事によりその力をより増す発動型の"個性"。名をブラッドカイン。攻撃や防御時に闇が相手を襲い、敵の体力を奪いつつ自分は回復していくという(ヴィラン)にとっては喉から手が出る程欲しい"個性"だ。

 対するシエルはというと、ブラッドカインを発動したラグナの攻撃を受け流して躱し、尋常ではない体制からの蹴りや投げ技を放っていた。それも"無個性"の筈、なのにだ。

 

「おら、息が上がってきてるぞシエル! お前、基礎トレサボってたな?」

 

「サボってない…って! というか寧ろ増やしたよ、ノエル姉さんに頼んで、ねっ!」

 

 ラグナの右腕が闇に包まれ、異形と化す。シエルはそこから繰り出される一撃を華麗に躱し、一撃を叩き込んですぐさま距離を取った。

 だが、それは簡単に防がれていた。それを見たシエルは壁を蹴って一気に距離を詰める。その動きに既視感を覚えたラグナはシエルに問いをぶつけた。

 

「んのっ…いつの間にこんなの出来るようになったんだよ、シエル!」

 

「兄さんや姉さんの動きをただ見てる、って訳じゃないんだよ。私だって成長するんだから…!」

 

「ったくよぉ、俺の妹が一番の強敵かも、な!」

 

 シエルの姉であるノエル=ヴァーミリオンは自分の"個性"と体格を活かした遠近両用の戦法をとる。シエルはそこからヒントを得て自らの戦法として昇華させていたのだ。

 組手という名の特訓を始めて小一時間経った後、休憩という事でノエルが二人に飲み物を持ってきていた。ラグナは個性の力も相まって息が上がってはいなかったが、シエルは肩で息をするくらい疲れていた為に少し横になっていた。

 

「お疲れ様、兄さん。シエルはどう?」

 

「流石、俺達兄弟の妹ってとこだな。日を追う事に動きが洗練されてやがる。こりゃあ、うかうかしてたら追い抜かれるかもな…なんて、まだまだ負ける訳ねぇけどよ」

 

「ふふっ、シエルが私に自主練のメニューを増やしてって言ってきた時は内心心配してたんだけど…心配しなくても良かったって事ね」

 

「そういうこった。さて、仕事だからそろそろ行くわ。シエルの事、頼んだぞ。ノエル」

 

「勿論。気をつけてね、兄さん」

 

 右手をひらひらさせ、特徴的な形状をした白い大剣を腰に提げたラグナは加具土命の地下を後にする。残されたノエルは寝息を立てているシエルを部屋へと運び、ベッドへ寝かせた。金と白が入り交じった髪を撫でながら、ノエルは過去の自分とシエルを重ねる。

 

「……」

 

 何かを言おうとしたが、軽く首を振って後で話そうと心で呟いたノエルはシエルを残してとある準備に取り掛かった。その準備はまだノエルにしか分からない。

 だが、この時はシエルはおろかノエルやラグナにも分からない内にある変化がシエルにあった。通常、無個性として生まれた子供には無個性のまま、一生を終える事になる。無個性から急に個性が出る、といった事は基本的に無い。だがしかし、例外というのはいつどこで発生するのかは誰にも分からないものなのだ。

 

 翌日。兄によるトレーニングの疲れでぐっすりと眠っていたシエルは目覚ましが鳴る前に飛び起き、身支度を整えていた時に自分にある変化がある事に気づいた。

 碧眼だった自分の眼の片方、右眼が紅く染まっていたのだ。それは、ラグナと同じ眼になったという事。それだけならなんらおかしくはないだろう。然し、シエルに限ってはそれだけで済む問題では無かった。

 いつもの制服に慌てて着替え、転げ落ちるかのように階段を降りていったシエルはノエルに顔を合わせる。妹のいつもと違う様子に戸惑いを見せたノエルは、シエルの右眼を見て直ぐに理解する。

 

「シエル、その眼…まさか、とは思うけど」

 

「…うん。多分だから確証は無いけど、兄さんの力に似てる。でも、気づいたのは起きてからだし、本当に使えるか分からないのもあるし、ヒーロー免許が無いと個性の無断使用は罰則になるんだよね?」

 

「その通り。でも、まずは兄さんに報告しなきゃね」

 

「そうだけど、まだ帰って来てないんだ…?」

 

「兄さん、今度の仕事は少し遠出になる、って言ってたから。遅くても夜には帰ってくると思うよ」

 

「分かった。じゃあ、行ってきます」

 

「気をつけてね、シエル」

 

 姉に見送られながら、シエルは学校へと向かっていった。その背中を小さくなるまで見た後、ノエルは携帯を取り出して誰かに連絡を取る。それが済んだ後、自らも仕事に向かっていった。

 

 一方のシエルはと言うと、右眼を見られないように眼帯をして登校していた。いつもの自分とは違う為なのかは不明だが、シエルは女の子であり、オシャレに気を遣う年頃だ。見た目を気にするのは当然だろう。

 当然ながら眼帯をしたシエルを見たクラスメイトからは心配され、担任であるカグラ=ムツキからも何があったのか、と心配された。それに対してシエルは大丈夫、とだけ言うだけに留めておく。変に口を滑らせてはろくなことにならない事はよく知っていた為だ。

 

 然し、シエルの運命の歯車は既に回り始めている。この先はシエル自身が切り開いていく事だろう。




……オールマイト、どのタイミングで出そう…()
次辺りに出そうかな…?

それは兎も角、見てくださりありがとうございます。
では又次回、お会い出来たら嬉しいです。
(感想諸々、お気軽に書いてくださいね)
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