「比企谷先輩、DVD準備出来ましたよ」
「さんきゅ。コーヒーに砂糖とミルクは?」
「じゃあ、ひとつづつお願いします」
「はいよ。再生してていいぞ。本編始まるまでには行くから」
「わかりました」
どうしてこうなった…。どうして俺ん家で藤沢とDVD観賞会になったんだ…。
数日前…。小町が生徒会に興味があるって生徒会室に連れていったのが間違いだったのか…。
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「う~す」
「こんにちは~」
「こんにちは、比企谷先輩と…」
「藤沢だけか…。まぁ、いいか。こいつは…」
「初めまして、妹の比企谷小町です。愚兄がいつもお世話になっています」
「俺のセリフとった上に愚兄ってヒドクないですか」
「生徒会・書記の藤沢沙和子です。比企谷先輩にはお世話になりっぱなしで…」
「ほほう…。アナタが藤沢さんでしたか…。なるほど…」
「おい小町。あんまりジロジロ見るなよ、失礼だろ」
「いやいや、お兄ちゃん。ジロジロ見る価値がある可愛いひとだよ」
「そ、そんな…可愛いだなんて…」
「その恥じらう感じもいい!ね、お兄ちゃん?」
「え?いや、あの…、そ、そう…だな…」
「ふ~ん…。なるほどね」
「あっ!そ、そういえば、この前貸したラノベどうだった?」
「あ、はい。すごく面白かったです」
「あれアニメ化されてるぞ」
「それは観てみたいです」
「それなら、ウチにDVDがあるから、今度貸…」
「ウチに観に来てください」
「小町ちゃん、何を言ってるのかな?」
「はぁぁぁぁぁぁ、これだからゴミぃちゃんは…」
「いい、お兄ちゃん。お兄ちゃんがアニメのDVDを持ち歩くのは構わないけど、藤沢さんが持ってたら、藤沢さんまでオタクだと思われるでしょ。お兄ちゃんはいいとして…」
「俺はいいのかよ…」
「それで、どうですか?藤沢さん」
「わ、私は…伺ってもいいんですが…」
「あ~、藤沢が嫌じゃなければ来るか?」
「では、お邪魔させていただきます」
「それでは藤沢さん。小町と連絡先を交換しましょう」
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それで、藤沢が我が家に来ているのだが…。
小町は急用と言って出掛けてしまったし…。
「ほい、コーヒー」
「ありがとうございます。あのこれ、お茶請けに…」
ん?キレイにラッピングされた袋。
「あの、クッキーです。お嫌いですか?」
なに、その上目遣い!可愛い!
「いや、す、好きだぞ」
「良かった…」
「ほ、ほら、始まるぞ」
「はい」
DVDを観はじめてしばらく経つが、なんか近くないですか、藤沢さん?段々近づいて来てる気がするんですが?這いよってきてませんか?這いよれ沙和子ちゃん。何それ、超可愛いんですけど。
あ、手が触れた。小指で触ってくるとか可愛い過ぎる。手を握ったら嫌がられるかな?手汗大丈夫かな?
え?藤沢が…手を握ってきた…。
すげぇ見つめられてる…。キレイな瞳だなぁ…。なんで目を閉じるんですか?こ、これはもしかして…。
お父さんお母さん、八幡は大人の階段を登ります…。
「ただいま~」
登れませんでした。