書記ちゃんの恋   作:おたふみ

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書記ちゃんの恋・完結編?

覚悟は決まった!

フレーフレー私!!

 

「皆さんは、比企谷先輩の恋路を邪魔したいんですか?」

 

「「「!!!」」」

 

やっぱりなぁ…。

 

「そんなに、比企谷先輩のことが好きなんですか?」

 

「わ、私はこの男か脅迫とかで女の子を連れ回してるのではないかと…」

 

「比企谷先輩が今までそんなことしてたんですか?」

 

「し、してないわ…」

 

雪ノ下先輩、意外と脆い。

 

「だって、女の子可哀想じゃん。ヒッキーだよ、キモイじゃん」

 

「比企谷先輩がキモイ?失礼じゃないですか。同じ部活の仲間じゃないんですか」

 

「うう、そうだけど…」

 

うん、由比ヶ浜先輩。語彙力つけましょう。進学大丈夫かな?

 

「先輩は私からの誘いを断ったんだよ」

 

「会長よりその娘の方が好きなら、そっちを優先させて普通ですよ」

 

「先輩には、責任取ってもらう約束が…」

 

会長、比企谷先輩は充分に責任果たしてますよ。

 

「比企谷先輩」

 

「お、おう」

 

「明日、その彼女を連れてきてください」

 

「いや、しかしだな…」

 

比企谷先輩、私は覚悟を決めましたよ。

 

「私も会長が言う『眼鏡イケメン』の彼氏を連れてきます」

 

みんなキョトンとしてる。今がチャンス!!

 

「と、言うわけで、明日の打ち合わせをしたいので、比企谷先輩連れて行きますね。では、また明日!」

 

「お、おい藤沢…」

 

比企谷先輩の手をひいて、このまま脱出!

 

 

ここまで来れば…。

 

「藤沢、どうしたんだよ」

 

「比企谷先輩!!」

 

あ、抱きついちゃった。

 

「ごめんなさい。比企谷先輩があんなことされてるのが嫌で…」

 

「藤沢、泣いてるのか?」

 

あれ?涙が…。

 

「大好きな人があんなことされてるのが我慢出来なくて…。私…私…」

 

もう止まれない…。

 

「比企谷先輩、大好きです」

 

「!!!」

 

キス…しちゃった…。

 

「藤沢、今なにを…」

 

「私、もう我慢出来ません。もう一回言います。比企谷先輩、私と付き合ってください」

 

い、言っちゃった。

 

「あ~、その、なんだ。俺も藤沢と居て楽しかった…。だから、その…、こちらこそ、お願いします」

 

え?嘘!比企谷先輩、顔が真っ赤だ。

 

「お、おい、藤沢。なんでまた泣いてるんだよ」

 

あれ?

 

「違うんです。嬉しくて…」

 

「そ、そっか」

 

「はい。これからもよろしくお願いします、八幡さん」

 

「はい?」

 

「付き合うんですから、名前で呼びたくて」

 

「お、おう…。照れるな」

 

「だから、八幡さんも名前で呼んでください」

 

「よろしくな。さ、沙和子」

 

「はい、八幡さん」

 

やった!比企谷先輩…、八幡さんとお付き合い出来る♪

 

「んで、どうしたもんかなぁ」

 

浮かれてて大事なこと忘れてた。

 

「それなら私に考えがあります」

 

「どうすんだ?」

 

「明日、家に迎えに行きますので待っててください」

 

「?まあ、わかった」

 

「今日はもう帰りましょう」

 

追いかけて来ないとは思いますが、念のため。

 

 

~~~~~~~~~~~~

【翌朝】

 

「~♪」

 

「ご機嫌なところ申し訳ないが、藤沢…」

 

「沙和子…」

 

「へ?」

 

「沙和子って呼んでくれなきゃ返事しません」

 

「なぁ、沙和子」

 

「はい、なんですか八幡さん♪」

 

「腕を組んで登校とか恥ずかしいんですけど…」

 

「私は気にしてませんよ」

 

「あと眼鏡必要?髪型もセットされたし…」

 

「はい、私の彼氏は眼鏡イケメンですから」

 

「うぐっ!それにふじ…沙和子もコンタクトで髪型違うし…」

 

「似合ってますか?」

 

「あ、うん、すげぇ可愛いです」

 

「じゃあ、問題ないです♪」

 

今朝、比企谷家にお邪魔して、八幡さんの髪型をセットして、この前買った眼鏡をかけてもらってる。

 

私も出かけた時と同じでコンタクトで髪型も変えている。小町ちゃん、驚いてたな。…写真を何枚か撮られたけど。

 

今は八幡さんの腕をとって登校中。

凄く見られてるけど、私の彼氏だからね。

 

「沙和子、おはよう。朝から見せつけてくれますな」

 

「おはよう、モブ美。色々あってね」

 

「比企谷先輩、沙和子こと大事にしてあげてくださいね」

 

「お、おう」

 

「じゃあ、私先に行くね」

 

「じゃあ、教室で」

 

モブ美には感謝だな。

 

校門を入ったところで平塚先生に止められた。

 

「貴様ら、私の前で腕を組んで登校とはいい度胸…、比企谷と藤沢か?」

 

「うっす」

 

「おはようございます、平塚先生」

 

「君たちは…」

 

「はい、付き合ってます。ね、八幡さん」

「お、おう」

 

「な…、そうか…。ハメを外さないようにな…」

 

平塚先生が肩をおとしながら去っていった。『結婚したい』って呟いてたけど…。平塚先生、頑張って!八幡さんはあげないけど。

 

昇降口に着くと、生徒会長と奉仕部のお二人がお出迎えです。予想はしてましたけど。

 

「おはようございます」

 

「お、おはよう…」

 

「比企谷君、これはどういうことなのかしら?」

 

「そうだよ、ヒッキー!」

 

「先輩!」

 

「こ、これはだな…あの…その…」

 

八幡さん、シドロモドロじゃないですか。さすがのクオリティ…。

ここは、彼女である私の出番!

 

「この前の休みに、八幡さんと一緒に居たのは私で、私と一緒に居た眼鏡イケメンは八幡さんです」

 

「え?『八幡さん』って…。比企谷君と藤沢さんは…」

 

「まあ、そうだな。世間一般でいうところの恋人だな」

 

「ね、八幡さん♪」

 

「う…そ…、ヒッキーが…」

 

「書記ちゃん、嘘だよね」

 

「ひ、比企谷君…」

 

「詳しい話は放課後だ。ほら、授業始まるぞ」

 

放心状態の三人を余所に靴を履き替える。

あっ、そうだ。

 

「八幡さん、昼休みは教室で待っててくださいね」

 

「?。わかった」

 

教室に着いたら大騒ぎ。『あのイケメンは誰?』とか『彼氏、格好いい』とか。

モブ美、ニヤニヤしないで。

 

昼休み。八幡さんの教室へ。

あっ、あそこだ。

 

「八幡さん♪」

 

「おう」

 

「お弁当作ってきたので、食べに行きましょう」

 

「お、おう、わかった」

 

由比ヶ浜先輩が遠くを見てる。

金髪の人と眼鏡の人が声かけてるけど、反応がない…。ただの屍のようだ。

 

八幡さんとお昼を食べて、昼休みを戸塚さんを眺めながら過ごした。

 

放課後。

さあ、もうひと頑張りだ。

 

奉仕部の扉を開けると、もう先輩方と生徒会長は居た。だけど、八幡さんが居ない。

 

「あれ?八幡さんは?」

 

「ヒッキーは平塚先生に呼び出されてたよ」

 

「それより!書記ちゃん!どういうこと!」

 

「藤沢さん、説明してもらえるかしら?」

 

「説明もなにも、私が告白して八幡さんが受けてくれて、付き合ってる。それだけです」

 

「でも、彼はそういった告白は騙されてると思ったりして簡単に受けないはずよ」

 

「はい。ですから、友達になって、一緒に出掛けたり、お昼を一緒に食べたりして仲良くなりました。元々、趣味が近いのも有利でしたかね」

 

「で、でも、ヒッキーは…」

 

「それで、この前の休みから昨日の騒動です。改めて、昨日告白したら、受けてくれたんです」

 

「そ、そんな…先輩は…」

 

「悪い、遅くなった」

 

あ、八幡さん来た♪

 

「いやぁ、平塚先生が根掘り葉掘り聞いてきて…。どうしたんだ?」

 

「今日は終わりにしましょう」

 

「下校時間までにはまだあるだろ」

 

「今日は気分が乗らないわ。由比ヶ浜さん、一色さんもいいわね」

 

「私も帰りたい…かな」

 

「私もです…」

 

「わかった」

 

たぶん、ショックなんだろうな…。でも、これはハッキリさせないといけないこと。私は八幡さんにちゃんと告白した。そして受け入れてもらった。だから…。

 

「ふじ…沙和子?」

 

「は、はい!」

 

「みんな帰ったぞ」

 

「…はい」

 

「あ~、俺が言うのもなんだが…」

 

「はい」

 

「俺は沙和子を選んだ。沙和子が気に病むな」

 

「八幡さんこそ」

 

「よし!帰るか」

 

「帰りは手を繋いで帰りましょう♪」

 

あの三人が八幡さんのことが好きなのはわかっていた。

これは逃げれないことだった…。逃げてはいけないことだった。

でも、辛いなぁ…。目の当たりにしちゃうと。

 

「沙和子?どうした?」

 

「八幡さん、胸をお借りしてもいいですか?」

 

「おう」

 

八幡さん、暖かいな。

 

「泣いてるのか?」

 

「はい…。八幡さんの彼女になるってことは、あの三人から奪うことです。それは、わかってました。でも…、辛い…です」

 

「それもわかる。でもな、それでもだ。俺は沙和子を選んだ。アイツらだって、いつの日かわかってくれるさ」

 

「はい…」

 

また八幡さんの前で泣いてしまった。

 

「沙和子は優しいな」

 

「そんなことないです」

 

「恋敵の為に泣けるなんて」

 

「そんなこと言われたら、また涙が…」

 

「今は泣いとけ」

 

「はい」

 

いっぱい泣いてしまった。

 

翌日も八幡さんと登校。

今日は普通に戻しました。

多少、まだ喧騒は残りましたが、授業を終えて放課後…。

 

「八幡さん、奉仕部行くんですか?」

 

「どうなるかわからんが、行ってみる」

 

「わ、私も…」

 

「沙和子は待っててくれ」

 

「でも…」

 

あっ、頭を撫でられてる…。

 

「心配すんな。これで壊れる関係だとは思ってない」

 

…幸せ。八幡さん、撫でるの上手すぎ。

 

「じゃあ、行ってくる」

 

「私は図書室で待ってます」

 

「何かあったら、連絡する」

 

八幡さんを見送り図書室へ。心配だなぁ…。

 

ん?メール?

『助けてくれ』

すぐに行かなきゃ!!

 

「八幡さん!!」

 

「た、助けて…」

 

何、この距離感…。

 

「頼むから、離れてくれ」

 

「嫌よ」

 

「だってヒッキーとくっつきたいんだモン」

 

「どちらか席を譲ってくださいよ」

 

八幡さんの両脇に先輩方、後ろに生徒会長…。ハーレム?

 

じゃなくて!

 

「皆さん、八幡さんから離れてください!」

 

「た、助かった…」

 

「どうして、こうなってんですか?」

 

「ここに来たら、三人に告白されてだ…」

 

「断られたわ。でも、所詮は高校生の恋愛。いつ心変わりしてもいいようにアピールよ」

 

雪ノ下先輩、付き合い始めたばかりなのに、そんなこと言わないでください。

 

「姫菜がNTR?も需要あるから、頑張れって」

 

たぶん、あの赤眼鏡の先輩ですね、入れ知恵したのは。

 

「先輩には、責任取ってもらわないと」

 

もう十二分に責任果たしてますよね。

「とにかく!八幡さんは渡しません!八幡さんもデレデレしないでください!」

 

「おう」

 

「八幡さんが取られないように、私もここに居ます」

 

「藤沢、そこまでしなくても…」

 

「ちゃんと『沙和子』って呼んでください」

 

「私のことも『雪乃』と呼びなさい」

 

「ヒッキー!私も!」

 

「先輩!」

 

「ダメです!!」

 

あ~!『お前ら全員めんどくさい』って言いたい!

 

「八幡さん、行きますよ」

 

「行くって…」

 

「戦略的撤退です!」

 

八幡さんの手を握り廊下へ走り出す。

 

八幡さんに会うまでは、地味で本を読むことしか楽しみがなかった私が、こんなに賑やかな毎日を過ごすなんて。恋愛ってすごいな。

 

「八幡さん」

 

「なんだ?」

 

「私、今とっても楽しいです」

 

「この状況でそれを言える沙和子ってすげぇな」

 

「私、八幡さんのこと好きになって良かったです」

 

「お、おう」

 

「八幡さん、大好きです」

 

 

 

 

 

 

 

 




――――――――――――――――


一応、完結です。

アフターストーリーが思いついたら書きます。

お付き合い、ありがとうございました。
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