書記ちゃんの恋   作:おたふみ

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書記ちゃん VS 葉山隼人・後編

「藤沢さん、どうしてそう思うのかしら?」

 

「これも海老名先輩が言っていたんですけど、グループの一人に相談したけどダメだったって」

 

「どうなの?葉山君」

 

「…」

 

「また黙りなのね」

 

「優美子に相談してた様子はないし、大岡君と大和君に話すとも思えないし…」

 

「そうなんですか?葉山先輩」

 

「お、俺には出来なかった…」

 

こ、この人は…。八幡さんが何も言わないのをいいことに…。

 

「お、おい、沙和子…」

 

気がついたら、立ち上がっていた。

 

「葉山先輩、八幡さんが『嘘告白』をしたのが噂になってるのは知ってますよね?」

 

「あ、ああ」

 

「貴方たちのグループの為にそうなっているんですよ。何とも思わないんですか!」

 

「よせ、沙和子!」

 

「で、でも…」

 

うう…、言い足りない。

 

「なぁ、葉山。お前はどうしたいんだ?」

 

「俺はみんな仲良く…」

 

「また俺が犠牲になればいいのか?」

 

「そ、そんなことは…」

 

「俺に個人的に相談してきた時点でダウトだ」

 

「だったらどうすれば…」

 

「知るかよ。お前が考えろ」

 

「そんな無責任な」

 

「責任転嫁してるお前が言うな」

 

「葉山先輩は八幡さんを陥れたいんですか?」

 

「そんなつもりは…」

 

「実際、そうなってるじゃないですか!」

 

「沙和子、落ち着け」

 

「…はい」

 

「葉山、自浄出来ないグループなら、それまでだ。諦めるんだな」

 

「そんな…」

 

あれ?雪ノ下先輩と由比ヶ浜先輩の周りに怒りのオーラが見える…。

 

「無責任は貴方よ、葉山君」

 

雪ノ下先輩が…。それでは、暗黒面に堕ちてしまいます。

 

「どっちにもいい顔しようとするから、こうなるのよ。所詮、貴方は昔から変わっていなかったのよ」

 

「隼人君、なんでそう言ってくれなかったの!言ってくれたら、もっと別の方法も考えられたかもしれないんだよ!」

 

由比ヶ浜先輩まで…。

 

 

「そのへんにしといてやれ」

 

 

「まだよ」

 

え?雪ノ下先輩?

 

「葉山君、貴方が…貴方が…こんな依頼しなければ!」

 

「お、おい、雪ノ下」

 

雪ノ下先輩が葉山先輩の胸ぐらを掴んだ!ヤバイ!ヤバイ!

 

「私は比企谷君と付き合えたかもしれないのよ!!どうしてくれるのよ!」

 

雪ノ下先輩が壊れた!

 

「そうだよ隼人君!!」

 

由比ヶ浜先輩も参戦!

 

葉山先輩がぐわんぐわん揺すられてる!

 

「沙和子!一色!二人を止めてくれ!」

 

「は、はい!」

 

 

~~~~~~~~~~

 

「ごめんなさい、取り乱してしまって」

 

「ごめんね」

 

「まったくだよ」

 

やっと、落ち着いてくれました。

 

「葉山先輩」

 

「なんだい?」

 

「人を好きになる気持ちは止められるものじゃありません。中途半端に介入するとこうなります。海老名先輩と戸部先輩とちゃんと話をしてください」

 

「隼人君、あと優美子にも相談しようよ」

 

「あぁ、そうするよ」

 

「こんなんでいいか?海老名さん」

 

え?海老名さんなんて…。

 

扉が開いた…。海老名先輩!

 

「はろはろ~。さすが比企谷君」

 

「ボッチの観察力を侮るなよ。…ん?『比企谷君』?」

 

「まぁまぁ、気にしないの」

 

「戸部も居るんだろ?」

 

「ちい~す」

 

「私はね、比企谷君をはじめ、みんなに謝ろうと思ってね」

 

「海老名さんは気にしなくていいわ。悪いのはこの葉虫くんよ」

 

は、葉虫…。

 

「あはは。私達はもう大丈夫よ。ね、ヒッキー」

 

「まあな」

 

「ヒキタニく~ん、雪ノ下さん、結衣ちゃん、ごめんな」

 

「『ヒキガヤ』です!」

 

「すいません」

 

「こっちこそ、すまなかったな。戸部も気にするな」

 

「それと、比企谷君の彼女怖いな」コソコソ

 

「俺もそう思う」コソコソ

 

「コソコソ話さない!」

 

「はい!」

「はい!」

 

「それと、もう1つあるんだよ」

 

戸部先輩が海老名先輩に向き直った。

 

「海老名さん、好きです。付き合ってください」

 

えっ!ここで戸部先輩が!

 

「ごめんなさい。私、好きな人がいるから」

 

「そっか~」

 

「でも、戸部っちとは友達でいたいな」

 

「おう!今はそれでいいべ。いつか振り向かせてやんよ」

 

戸部先輩、海老名先輩、ちゃんと言えてよかった。

 

海老名先輩が私に目配せを…。

はっ!今なの!

 

「比企谷八幡君」

 

「へ?俺?」

 

「好きです。付き合ってください」

 

みんなキョトンとしてる。それはそうですよね。

 

「あ、いや、海老名さんが俺のことを好きになる理由がわからん」

 

「前にも言ったけど、比企谷君となら上手く付き合えそう。それに、あんなことされたら、嫌でも気になるよ」

 

「まぁそのなんだ。気持ちは嬉しいが、俺には付き合ってるひとがいるから…。その…、すまない」

 

「うん、わかってたよ。ね、藤沢ちゃん」

 

「はい。絶対にNTRはさせませんよ」

 

「だとよ葉山。あとはお前だけだ」

 

「お、俺は…」

 

八幡さんがドアに向かって歩きだした。

 

「三浦、こいつらの話を聞いてやってくれ」

 

ドアを開けると八幡さん達と同じクラスの金髪の人が…。

 

「あ、あーしは…」

 

俯いて、今にも泣きそう。

 

「雪ノ下、すまんが部室をこいつらに貸してやってくれないか?」

 

「仕方ないわね。一色さんもいいわね?」

 

「はい、了解です」

 

「由比ヶ浜、頼むぞ」

 

「任せて」

 

「海老名先輩…」

 

「大丈夫よ、藤沢ちゃん」

 

この後、どんな話になるかはわからないけど、由比ヶ浜先輩と海老名先輩を見る限り大丈夫そうだ。

 

それにしても…。

 

「八幡さん、色々抱え込み過ぎです」

 

「うぐっ!すまん」

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