書記ちゃんの恋   作:おたふみ

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書記ちゃんの回想

初めて比企谷先輩を見かけたのは、文化祭実行委員会だった。

生徒会に興味があった私は実行委員ではなく生徒会側の手伝いとして参加した。

相模さんって人が委員長になったんだけど、イマイチな感じが否めなかった。

 

数日後、外部の人(雪ノ下先輩のお姉さん?)が来て、相模先輩と話をしたら、『クラスにも参加して楽しむ』ってことになったら、文実の参加者が激減した。そんな中でも比企谷先輩は真面目に仕事をしていた。

 

スローガン決めの会議の時、比企谷先輩は面白いスローガンを提案した。

 

『人~よく見たら片方楽してる文化祭』

 

雪ノ下先輩が顔を隠して笑っていた。私も心の中で、その通りだと思った。ことなかれで進む会議の中で、あんなことが言える比企谷先輩が凄いと思った。そう思うようになったら、目で比企谷先輩を追うようになっていた。

文実では雪ノ下先輩や遊びに来た由比ヶ浜先輩、そして女子人気No.1の葉山先輩と話をしている。私も比企谷先輩と話をしてみたいと思っていた。

 

文化祭は無事に始まり、順調に進んでいた。最後のステージまでは…。

私は生徒会の手伝いで舞台袖に居た。文実の人達が焦りはじめている。どうやら委員長が行方不明らしい。葉山先輩や雪ノ下先輩が時間を稼ぎ、比企谷先輩が探しに行った。

 

しかし、委員長を連れて戻ったのは葉山先輩だった…。しかも委員長は泣いていてボロボロだった。

 

話によると、比企谷先輩が委員長に暴言を言って泣かせたらしい。泣かされたのは可哀想だとは思うけど、泣かされる原因を作ったのは委員長自身だ。

文化祭のあと、一方的に比企谷先輩が悪いことになっていた。しかも『ヒキタニ』って…。間違えてるし。

 

校内で比企谷先輩を見かけるのはなかなか無い。見かけると雪ノ下先輩や由比ヶ浜先輩と話をしている。あの二人の先輩が普通に話をしているということは、委員長を泣かせたのは、何か理由があってのことだろう。文実でのスローガン決めやエンディングセレモニーのドタバタを知っている私はそう思った。

そう思いはじめたら、校内で比企谷先輩を見かけると嬉しくなるようになった。

 

 

体育祭での比企谷先輩は面白かった。棒倒しに参加していた比企谷先輩は、ゆっくり敵陣へ歩いていった。

ハチマキの上から包帯巻いて敵に紛れるとか、発想が凄いと感じた。

 

そして、生徒会役員選挙…。

私は前々から城廻先輩に役員をやりたいと話していた。さすがに一年生で会長に立候補する訳もないので、書記に立候補することにした。そんな中、一年生で会長に立候補した人が居た。一色いろはさん…。1-Cの女子で男子から人気がある娘だ。女子からは…、不人気だ。

一色さんは知らないうちに立候補させられていて生徒会長をやる気はなかった。城廻先輩が一色さんの対処に追われ大変そうだったのを覚えている。

 

しばらくすると、一色さんが生徒会長をやることになったのだ。正直、驚いた。でも、比企谷先輩が動いていたことを知ると、何故だか納得が出来た。

 

新生徒会が活動を始めた頃、一色さんから、比企谷先輩の話を聞いた…。二人っきりで図書館で作業したりしたとか言ってた。その時は一色さんが羨ましくて、胸がチクチクした。

 

一色生徒会長は、比企谷先輩に生徒会の仕事を手伝わせる為に生徒会室によく連れてきた。比企谷先輩と顔をあわせるとドキドキした。今でもドキドキするけど…。

 

この前、思いきって告白した。結果は、友達止まり。でも大きな前進だ。時々、一緒に帰ったり、買い物にも行った。生徒会室に二人っきりの時は隣にくっついて座る。我ながら大胆だと思うけど、真っ赤になって恥ずかしそうにしているのが、失礼ながら可愛く思えてしまう。

 

今日も生徒会の手伝いに来てくれる予定だ。今日はがんばって手を握ってみようかな。

 

 

 

 

 

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