墨影二郎丸は影柱(仮)に就任しました   作:トライオ

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戦闘技術

遂にこの日が来てしまった。

 

「久しいな、二郎丸。」

 

「はい、お久しぶりです。悲鳴嶼さん。」

 

何故二郎丸が悲鳴嶼の元を訪れているのか、理由は一つ

 

「早速で悪いが、見せてもらうぞ、そなたの生み出した戦闘技術を。」

 

「…はい。」

 

そう、約三ヶ月前に任された戦闘技術の開発、知恵熱を出して白目を向く事もあったが、それを今日披露するのだ。

 

「では、先ず一つ目。」

 

二郎丸は先ず蜜璃に教えていた戦闘技術を披露した。因みに名前はまだ無い。

 

「成る程、これなら採用出来るな。」

 

「本当ですか!」

 

どうやら好評の様だった。そして、弓の様に腕をしならせる所から、『弓形動作(ゆみなりどうさ)』と命名された。

だが、問題はここからだった。

 

二つ目

 

二郎丸の目の前にあるのは太い鉄柱、そしてそれに向き合い自身の日輪刀である二本の脇差しを構える、そして鉄柱目掛けて刀を振るう。一刀目が鉄柱に命中するが、当然受け止められる。だが、二刀目が一刀目の峰を叩いた瞬間、鉄柱がまるで豆腐のように簡単に切断された。

 

「…なんと、俄には信じられん。」

 

悲鳴嶼も切断された鉄柱を手に取り非常に驚いていた。

 

この戦闘技術の原理事態は単純明快、一撃目で物体の抵抗力を殺し、瞬時に二撃目を打ち込むことで完全に破壊する、様は二撃必殺の技だ。

二撃目を打つ瞬間を図るのが非常に難しいのだが、使いこなせるようになれば、通常時に鬼の頸を斬る力よりも、少ない力で斬ることが可能となる。

そして、二撃目を打つ瞬間を僅かに擦らせば、斬るのではなく爆ぜる事も可能なのだ。よって、この戦闘技術を二郎丸は『爆斬(はぜぎり)』と名付けていた。

この戦闘技術は二郎丸の中でもかなりの自信作だったが、

 

「ふむ、これは二刀流であることが前提となっているな。」

 

「あ」

 

そう、二郎丸は肝心な所を忘れていたのだ。隊士の扱う刀は基本的に一刀のみ、二刀流で戦う隊士は非常に少なかった。

 

「だが、素晴らしい技術だ、是非使わせてもらおう。」

 

「え」

 

結局、この戦闘技術は悲鳴嶼を強化するだけで没になってしまった。

 

三つ目

 

呼吸の速度と密度を上げ、血流を速くし、代謝と運動能力を向上する、これだけは全集中の呼吸の劣化だが、この戦闘技術の利点は全集中の呼吸と併用する事が可能であることだ。

 

「だが、これは肺への負担がかなり大きいようだな。」

 

「そうなんですよねぇ…、」

 

そう、それがこの戦闘技術欠点、それが痛いが全集中の呼吸と併用して扱えるという点で、改良の余地があるという事でこの戦闘技術は一旦保留となった。

 

その後も三つほど戦闘技術を披露したのだが、どれも没となった為割愛する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新しい戦闘技術の披露が終わった後、二人は縁側でまったりとしていた。

すると悲鳴嶼がある事を話し始めた。

「そういえば、そなたに言っておきたい事があったのだ。」

 

「はい?なんですか。」

 

「連結動作なのだが、あの戦闘技術は体の負担を軽減する事ができるぞ。」

 

「え!?」

 

その事に二郎丸は非常に驚いた。

連結動作は筋肉の連動によって攻撃速度と威力を上げる戦闘技術だ。寧ろ負担は大きくなる筈だ。

 

「確かに、そなたの扱い方では負担が大きくなる筈だ。だが、使い方を変えれば負担を減らせる。」

 

「ん~?あ!」

 

二郎丸は一瞬悩んだかだ、直ぐに姫島が言いたい事を理解した。

 

「成る程、腕を振るう速度はそのままにして、連結動作を扱えば、衝撃を分散させて結果的にそれぞれの部位の負担を軽減する事が出来ると言う訳ですね?」

 

「うむ、その通りだ。」

 

二郎丸は感心すると同時に何処か悔しいと思った。

 

「しかし、先程の説明でよく理解出来たな。」

 

「あ~それは、」

 

悲鳴嶼は説明が得意ではなく、本人もそれを理解している。普通であれば、あの説明でここまで理解する事は非常に難しいのだろうが、蜜璃と接する内に理解力が格段に上がっていたのだ。──蜜璃も説明が非常に下手である

そしてそれにより、もう一つ得ることが出来たものがあった。

 

それは『反復動作』の習得である。

 

以前、二郎丸は連結動作を悲鳴嶼に教えた時に、悲鳴嶼から反復動作を教えて貰っていたのだが、悲鳴嶼の説明ではその原理を理解出来なかった。が、蜜璃の説明をある程度理解出来るようになった時、 悲鳴嶼の言っていた反復動作の原理を理解し、習得するに至ったのだ。

「そうか、よくやったな二郎丸。」

 

悲鳴嶼は非常に感心していた。何せ反復動作を習得出来たのは自分を除き二郎丸が初めてだったからだ。

 

「であれば、尚更都合が良いな。」

 

「え?」

そして悲鳴嶼は考え込む様にしてそう呟いた。

 

「二郎丸、実はひとつ頼みたい事があるのだが。」

 

「はい?」

 

不意に名前を呼ばれ、二郎丸は何かと疑問に思った。そして、何を頼まれるのかと、身構えていると

 

「暫くの間、柱としての任務を解いてほしい。」

 

「…え??」

 

二郎丸は絶句した。




※『爆斬』は、刀で行う二重の極みだと思って下さい。

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  • 隊士訓練で二郎丸が不在時の炎と恋の話
  • スケベ隊服について
  • 炎蛇影の合同任務
  • どうせなら全部書いて
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