インフィニット・ストラトス~死神と呼ばれるIS~リメイク   作:神喰いの王

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ジーザス。本当は昨日のうちに投稿するはずだったのに、宴会と二次会とカラオケオールの三連打で今日投稿する羽目になってしまいました。俺、猛省。










イグニッション・ハーツやってみたけど、攻略法も何も見ずに進んだらかんちゃんendになった・・・。たっちゃんかシャルを目指していたはずなのに・・・。


死神とタッグマッチトーナメント

学年別トーナメントまであと2週間という日、デュオはシャルルと共に一夏・箒組みの特訓につきあっていた。

 

「さって、これから本格的に訓練を始めようと思うんだが・・・」

 

「だが、なんだよ?」

 

自身のISを身に纏い腕を組みながら難しそうな顔をするデュオに一夏は首を傾げる。

 

「いやよ。確認するけど箒って打鉄で出んの?それともラファール?」

 

「?打鉄だが・・・それがどうしたというのだ?」

 

箒の言う通り現在も打鉄を使用している。確かに剣道の実力者な箒なら量産機のなかで格闘機よりの打鉄が一番相性がいいだろう。しかし・・・

 

「バランスがなぁ・・・」

 

「いや、だからどういう事だよ?」

 

「一夏、つまりデュオが言いたいのは二人の機体のバランスのことだよ」

 

未だ悩むデュオに再度問いかける一夏にシャルルが疑問に答えた。

 

「機体のバランス?」

 

「うん。一夏の白式は高機動の格闘機。篠ノ之さんの得意分野は近接戦、特にブレードを使った格闘戦でしょ?」

 

「ああ。そうだ」

 

「で、ここで二人に問題なんだけど・・・もし相手のペアが遠距離型、オルコットさんの様なISを使用してきた時、二人ならどう立ち回る?」

 

「え?そりゃあ、セシリアの時のように動き回って狙いをつけさせないようにしながら近づいて切る・・・」

 

「相手は狙撃型と制圧射撃を得意とするの波状攻撃でも?」

 

「うっ・・・」

 

「もしや・・・・」

 

箒が何か気づいた様に顔を上げる。

 

「何か、気づいたのか箒?」

 

「あ、ああ。私達は遠距離に対応する能力が欠けている。そういう事を言いたいのだろう?」

 

「うん。その通り」

 

シャルルの言う通り。遠距離武装を一切積んでいない白式に遠距離の心得のない箒。近接オンリーのこのタッグの弱点など一目瞭然である。

 

「なる程な、すごいなぁ箒」

 

「なっ・・・・ふ、フンッ!こ、この位、気づいて当然だ」

 

笑顔で褒める一夏に箒は顔を真っ赤にしながらそっぽを向いた。

明らかに照れている・・・・素直になればいいものを・・・・。

 

「更にはボーデヴィッヒのAICは近接型にとって反則レベルに効果を発揮する。はっきり言えばお前たちにとっては最悪の相性って言ってもいい」

 

近づいてきたらAICで捕まえてレールカノンを撃って終わりだからなと繋げるデュオに一夏と箒は表情を暗くする。

 

「そこでだ。まずは箒、お前には暫くシャルと一緒に射撃訓練を受けてもらう」

 

「わ、私がか!?」

 

「当然だろ。白式は遠距離武装どころかヒートナイフすら詰め込めないんだぞ?だから、後付武装を詰め込めるお前が一夏を援護しなくちゃならねぇ」

 

「む、むぅ・・・」

 

デュオの言い分は正論の為、箒は唸るしかない。

 

「取り敢えず、対ボーデヴィッヒの簡単な作戦概要はこうだ。まず箒がボーデヴィッヒを足止めし、その間に一夏がボーデヴィッヒのペアを速攻で倒す。恐らく奴は自分から進んでペアを組もうとしないはずだから必ず相手は抽選になる。今の一夏なら一般生徒くらい瞬殺出来るだろう。そして、それが終わったら箒はひたすら一夏の援護。ボーデヴィッヒがAICを発動した瞬間に牽制射撃だ。AICの特徴は一度発動すると動きが止まることだ。ただし、それ以外の事は普通にできるから狙うのは奴の足、または足元だ。そうすれば軍隊で鍛えた奴の事だ、反射的にAICを解除するだろう。あとは一夏、お前が如何にボーデヴィッヒに食らいつけるかだ」

 

おおぉっと普段のおちゃらけた態度ではなく真剣な表情で作戦の概要を説明するデュオに一夏と箒だけでなくシャルすら感嘆の声を上げた。

 

「すげぇよデュオ!その作戦ならいけるかもしれないぜ!」

 

「うむ。見事な作戦だ」

 

「僕も幼馴染として鼻が高いよ、デュオ!」

 

「ただし!この作戦には三つ問題がある」

 

問題?と首をかしげる三人にデュオはああと頷き、

 

「まず一つはたった2週間でどれだけ箒が射撃技術を身につけられるか」

 

「う・・・」

 

「大丈夫だよ、篠ノ之さん。僕が一生懸命教えるから」

 

「す、すまない、デュノア」

 

デュオの指摘に箒は弱気になるがシャルルの励ましに少し持ち直した。

 

「もう一つは一夏。お前とボーデヴィッヒの実力差だ」

 

「俺と、アイツの・・・・」

 

「ああ。この作戦は箒の援護を受けながらお前がボーデヴィッヒに勝つという事が大前提だ。ハッキリ言って実力はアイツの方が上だな。そんな相手にどうやって食らいつくかはこの2週間のお前の努力次第だ。出来るな?」

 

「おう!当たり前だぜ!」

 

「あれ?デュオ、もうひとつの問題点は?」

 

気合を入れて返事をする一夏の横でシャルルは小首を傾げながら疑問を口にする。

 

「ああ。最後の三つ目、というよりこれは根本的な問題なんだが・・・・トーナメントなんで何時当たるかわからないんだよ」

 

「あ~・・・なるほど」

 

困ったように苦笑しながら言うデュオにシャルルは確かにと苦笑する。

 

「ま、もし最初に俺たちがボーデヴィッヒと当たったり、途中でお前らが俺たちと当たっても文句は言うなよ?」

 

「おう、当たり前だ!・・・・で、俺は何すればいんだ?」

 

「ん、お前は俺と格闘戦の訓練だ」

 

「なに?でも、お前とボーデヴィッヒじゃあ間合いが全然違うではないか」

 

箒の言う通りデュオのビームサイズとラウラのプラズマ手刀では間合いも手数も違いすぎる。

 

「フッフッフッ・・・心配無用。それについてはコレさ」

 

そう言ってデュオが取り出したのは左手に装備されているバスターシールドであった。

意味が分からず首を傾げる一夏と箒にデュオはやれやれといった具合に左手を横に振るった。

 

バシュッ・・・・。

 

するとバスターシールドの先端が展開しビーム刃が飛び出してきた。

 

「コイツは普段は防御兼遠距離武器だが、非常時にはこうやってビーム刃だけ展開してビーム手刀って具合になるんだよ」

 

これなら訓練になるだろ?と尋ねるデュオに一夏はああと頷いた。

 

「言っとくが訓練はこれだけじゃねぇぞ?ワイヤーブレード対策もしなきゃいけないし、コンビネーションも鍛えなきゃいけないだ。死ぬ気で付いてこいよ」

 

「ああ!」

 

「わかった!」

 

気合の入ったいい返事をする二人にデュオは笑みを浮かべて隣のシャルルを見る。シャルルも同様に笑みを浮かべて四人は訓練を開始した。

 

 

 

 

 

 

そして迎える学年別トーナメント、当日。

かったるい開会式を終わると、デュオ達男子組(一人本当は女子がいるが)は広い更衣室で待機していた。

 

「お、来たな箒。ほら、さっさと入れよ」

 

「う、うむ・・・」

 

デュオに招かれ箒は若干肩肘を貼りながら男子更衣室に入ってきた。

 

「お、箒。来たのか、こっちに来いよ」

 

「あ、ああ・・・」

 

一夏に手招きされ箒は一夏の横に腰掛けた。

その時の彼女の顔が熟したトマトのごとく赤く、それでいて一夏との距離が微妙に近かったが、デュオとシャルルは仏心で指摘しないでいた(デュオに至ってはその方が面白そうだったからという理由だったからだが、それはどうでもいい話である)。

 

ピピピッ・・・。

 

(?・・・カトルからか、なになに・・・『今回の学年別トーナメントは見に行くことができませんが、それでもデュオの勝利を願っています。追伸、例の件は滞りなく進んでいます大会が終わる頃にはすべてが終わっているでしょ』っか、泣かせるじゃねぇかよ親友・・・)

 

カトルからのメールを見たデュオは人知れず笑みを浮かべた。

 

「デュオ、誰から?」

 

「カトルからだ。試合頑張ってだとさ」

 

「ふ~ん・・・。なら頑張んなくちゃね」

 

「おう!派手にやろうぜ」

 

デュオとシャルルは笑い合いながらコツリと互いに拳を合わせた。

 

「おっ!対戦相手が決まったみたいだぞ」

 

一夏の声にデュオ達はモニターへと視線を移した。

モニター画面は観客戦記の様子からトーナメントの対戦表に変わっていた。

因みに試合順は一夏達がAブロック一回戦一戦目、デュオ達がBブロック一回戦四戦目である。

そして表示された対戦相手の名は・・・・

 

「「――――-え?」」

 

「・・・あ」

 

「おいおい、マジかよ」

 

出てきた名前に一夏と箒、それにシャルルはぽかんとした声を上げ、デュオは呆れた声を上げた。

一夏達の最初の相手はラウラであったのだから。

 

 

 

 

 

「しっかし、まさか初戦からボーデヴィッヒ達が相手とは・・・運がいいのやら悪いのやら」

 

一夏たちを見送ったデュオはベンチに腰掛けモニター画面を見ながらそう漏らした。

 

「でも、一夏達にとっては良かったんじゃないかな?一夏も勢いが肝心だって言ってたし」

 

「かもな。勢いってのは戦いにおいて重要なモンの一つだ。まあ、後はその勢いに乗って何処までアイツ等が食らいつけるかだが・・・・」

 

「デュオは二人が負けるって思ってるの?」

 

「一体一の勝負なら負けは確実だが、今回はタッグマッチ。それも恐らくボーデヴィッヒの奴は俺の読み通り確実にパートナーの事を邪魔者にしか思ってないだろうな」

 

事実、モニター越しでもわかるように明らかにラウラと他クラスの女子はあまりいい雰囲気とは言えない。

 

「後はどれだけ早く二対一の状況に持ち込めるかだな」

 

「やっぱり幼馴染っていうだけあってこの2週間で二人の連携はだいぶ良くなってきたもんね」

 

「まあ、昔二人は一緒の道場で剣の修行をしてきたっていてたからなその時の名残で相手の呼吸がわかるんだろな」

 

まあ、それでも性格的な相性が問題で結構苦労したけどなっと肩をすくめるデュオにシャルルは苦笑するしかなかった。

そして、今試合が始まろうとしていた。

 

「さあ、お二人さん。態々2週間、訓練に付き合ってやったんだから負けたら承知しないぜ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

教師だけが許される観察室で千冬と真耶は一夏達の試合を見ていた。

 

「ふあ~、すごいですね。二週間ちょっとの訓練であそこまで連携が取れるなんて」

 

真耶の言う通りモニターの向こうでは現在、一夏と箒がラウラを二対一の状況で追い込んでいた。

試合開始早々、一夏がラウラを無視しパートナーの女子を零落白夜を発動した雪片で秒殺した。

ラウラも一夏が最初は自分に突っ込んでくると思っていたために意表をつかれ、その隙を箒がアサルトライフルで狙い打った。

 

「それにまさか篠ノ之さんが銃を使うなんて・・・てっきり近接ブレードでの接近戦をするものと思ってました」

 

「恐らくはマックスウェルの入れ知恵だろうな」

 

この二週間、デュオとシャルルが一夏達の特訓に付き合っていたことを知っていた千冬はこの作戦を思いついた者に心当たりがあった。

 

「マックスウェルくんが、ですか?」

 

「ええ。織斑と篠ノ之のタッグは圧倒的に遠距離の能力が不足しています。ワンオフに容量の大部分を取られている白式では遠距離武装は詰めない。故に訓練機であり、後付武装の余裕が有る篠ノ之がバックアップに専念する。といった具合でしょうね」

 

ズバリデュオの考えを言い当てた千冬に真耶は簡単の声を上げた。

 

「それにあいつらはここ二週間、対ボーデヴィッヒの訓練しか積んでいなかったようです。故にここまで善戦しているのでしょう」

 

確かに善戦している。が、

 

「それでもそんな二人相手に一歩も引いていないボーデヴィッヒさんも強いですね」

 

「ふん・・・」

 

ラウラの話題が出た瞬間、千冬は心底つまらなそうな声を漏らす。

 

「変わらないな。強さを力と同一と考えている。だがそれでは――――-」

 

一夏には勝てないだろう。その言葉を飲み込み千冬はただ、厳しい目で試合を観戦していた。

モニターでは一夏が零落白夜を発動し、勝負に出たのだ。

 

 

 

 

 

 

「零落白夜を発動したか、ちょっと早いがこれ以上長引くんなら仕方ねぇな」

 

更衣室のモニターで試合を観戦していたデュオは苦々しくそう呟いた。

エネルギー消費の早い零落白夜は最初の片割れのパートナーと試合を決める時以外は使うなと言ってある。

 

「そうだね。ボーデヴィッヒさん段々と篠ノ之さんの援護射撃に対応してきたし、それと同時に一夏も押され始めてきたしね」

 

「ああ。これ以上長引くと負ける確率が跳ね上がるからな」

 

所詮二週間の付け焼刃の射撃ではすぐにボロが出る。オマケに箒は射撃の適性があまり高くないので、射撃の心得があるものなら彼女の単調な射撃パターンを読んで回避できる。

現にラウラも箒の射撃パターンを読んで回避し始めている。

 

「さあ、正念場だぜ一夏。男を見せな」

 

 

 

 

 

 

 

「うおおおっ!!」

 

アリーナ中央で一夏は零落白夜を発動し、ラウラに斬りかかっていた。

 

「・・・フン、確かに貴様のワンオフは強力だが、あたらなければどうという事はない!」

 

ラウラは一夏の斬撃の軌道を読み躱しているが、

 

「私を忘れてもらっては困る!」

 

「チィッ!雑魚が!!」

 

箒のアサルトライフルの弾雨がラウラの足元に降り注ぎ、ラウラは忌々しそうに箒を睨む。が、それが致命的な隙を生んだ。

 

「うおおおっ!」

 

瞬時加速による奇襲で一気にラウラに近づき下から掬い上げるように雪片を振り上げた。

 

「ガッ!?」

 

AICの間合いの内に入られたラウラは咄嗟に左腕でガードするも渾身の一夏の一撃にラウラは勢いを殺せず打ち上げられてしまった。

 

「グッ・・・・ま、まだだ!」

 

さっきの一撃でエネルギーが尽きたのか零落白夜のエネルギー刃が音と共に消えていた。それを確認したラウラはPICの姿勢制御をフル稼働して大型リボルバーカノンを一夏に向けた。

だが、ここで一つ彼女はある間違いを犯した。

それは・・・

 

「言ったはずだぞ――――-」

 

「っ!?」

 

いつの間に接近を許したのか、ラウラの頭上で箒が近接ブレードを上段に振りかぶっていた。

 

「私を忘れるな、と!!」

 

「グアッ!?」

 

ドガァンっ!!

 

ラウラがAICを発動するよりも早く振り下ろした箒の斬撃がラウラを捉え、彼女はアリーナの壁へと叩きつけられた。

 

「これで決める!!」

 

追撃を加えるため近接ブレードを構えた箒がラウラに向かった瞬間、それは起きた。

 

 

 

「あああああっーーーーー!!!」

 

 

 

 

 

箒の一撃でラウラがアリーナの壁に叩きつけられ追撃しようとした瞬間、ラウラの身を引き裂くような絶叫と同時にシュヴァルツェア・レーゲンから激しい電流が迸り、彼女のISが変形した。

シュヴァルツェア・レーゲンは黒い泥の様に液状化しラウラを飲み込むと、ある形に姿を変えた。

 

「あれは、VTシステムだと!?」

 

「VTシステム!?」

 

ガタリと試合を観戦していたデュオは驚愕に目を見開きベンチを蹴飛ばす勢いで立ち上がり、声を荒らげた。

いきなり立ち上がったデュオに驚くシャルルであったが彼の言い放った単語に彼女も驚愕を露わにした。

 

「チィッ!!」

 

「あ、待ってデュオ!」

 

デュオは苛立たし気に舌打ちすると更衣室を出て行き、シャルルも慌てて彼の後を追った。

モニター画面では怒りに身を任せた一夏がラウラに突っ込んでいった直後であった。

 

 

 

 

 

「馬鹿者!何をしている一夏!」

 

「離せ!アイツ、ふざけやがって!ぶっ飛ばしてやる!」

 

いきなり突撃しだした一夏を間一髪の所で箒が引き止め暴れる一夏を押さえつける。

しかし、一夏の怒りはそれで止まるはずもなく、むしろ目の前のISを見続けていると余計に怒りが沸いてきていた。

それもその筈、あれは彼にとって世界に唯一人の姉、織斑千冬のモノを模造したものだ。それだけは許されない彼にとって千冬を汚すものは何者であっても許されない。それもあんな訳のわからないISによって、だ。

再度、突撃しようとした一夏を箒が張り手で静止し、少しは冷静さを取り戻すがほとんど焼け石に水であった。

だが、エネルギーが殆ど空の為にどうしようもなく、それに暫くすれば教師の鎮圧部隊が送り込まれる。

だから箒は言った。お前が無理に危ない場所に行く必要はない、と。

だが一夏は反論した。

 

それでも俺が“やらなきゃいけないんだ”と。

 

真っ直ぐにそう宣言した。

 

「ハッハッ!そう言う所は姉御譲りだな一夏ぁ!」

 

「っ!?その声は――――-」

 

突然、二人にプライベートチャンネルが入りその声の主を探そうと辺りを見回すと、目の前の黒いISの頭上の空間が歪みだした。そして・・・

 

「オラァッ!!」

 

「!?」

 

ガキィィンッ!!

 

ハイパージャマーを使って頭上を取ったデュオはビームサイズを振り下ろすも、黒いISは雪片でいなし返す刀っでデュオに斬りかかった。

 

「おっと!」

 

紙一重で躱したデュオは一夏と箒の前まで後退する。

 

「二人共、大丈夫!」

 

同時にシャルルがラウラのパートナーの子を連れて一夏達の隣に降りてきた。

 

「デュオ!シャルルも!来てくれたのか!・・・でもどうやって?」

 

「そりゃあ――――-」

 

「えっと、色々あるんだよ?」

 

一夏の問いにデュオとシャルルは揃って顔を背けた。

この二人、アリーナに入る際にアリーナの一部のシステムをクラックし、アリーナゲートをシャルルの専用機『ラファール・リヴァイブ・カスタムⅡ』の切り札『69口径パイルバンカー灰色の鱗殻(グレー・スケール)』でゲートをぶち破って無理やり突破したのだ。

普通に問題行動である。

そんな事を露知らず一夏と箒は首をかしげる。

 

「んな事より、一夏。コイツは俺が相手するからお前らは避難を「断る!」って、なにぃ!?」

 

デュオが言い終わるよりも一夏は拒否の声を上げ、デュオは慌てて振り返った。

 

「お、おまっ!?自分の今の状態を理解してんのか?そんなすっからかんの状態で何ができんだよ!?」

 

「うるせぇ!それでも俺がやらなくちゃいけねぇんだよ!」

 

ギャーギャーと言い争う二人を見かねたシャルルと箒は慌てて二人の間に入った。

 

「ふ、二人共!今は言い争っている場合じゃないよ!!」

 

「そうだぞ!それにもう直ぐ鎮圧のための教師部隊がくる!だから早く――――-」

 

「あ、それはないわ」

 

「「は?」」

 

「ここに来る前にアリーナの設定にちょ~と細工したから暫くは俺ら以外入ってこれないぜ~」

 

「な、なにぃ~~!?」

 

あっさりと問題発言を言うデュオに普段ではありえない声を上げてしまう箒。軽くキャラ崩壊である。

 

「な、なんてことをしたんだお前は!デュノア!お前、一緒に来たのだろう!?ならなぜ止めなかった!!」

 

「ご、ごめん・・・。止める間もなくいつの間にかやっちゃってて・・・」

 

「あ・・・す、すまん。気が動転していた・・・」

 

「う、ううん。僕もデュオを止められなかったし、しょうがないよ」

 

箒の剣幕に萎縮し縮こまるシャルル。そんなシャルルに我に帰った箒は気まずそうに謝った。

 

「~~~~ったく、ホント変な所で姉御と似てやがんなこのバカ。・・・・仕方ねぇな。シャル、頼むわ」

 

そんな箒達を尻目にデュオは一夏の目を見てこれ以上の説得は無理と悟りため息をついて、シャルルにあることをお願いした。

 

「・・・いいの?」

 

「どうせコイツは言ったって引き下がんねぇよ。それに後ろから飛び出されるよりこっちで制御したほうがやりやすいだろ?」

 

「・・・もう。仕方ないかぁ~・・・」

 

シャルルは気乗りしない様子だがデュオの言うことも正しいのでシャルルは溜息を吐きながら一夏に近づいた。

 

「一夏、僕のリヴァイブにはコア・バイパスからエネルギーを移す事が出来るんだ」

 

「本当か!?だったら頼む!早速やってくれ!」

 

「けど!」

 

びしっとシャルルが指を指して言う。その言葉は強く、有無を言わせない迫力があった。

 

「約束して、デュオの指示通りにする事と、絶対に負けないこと」

 

「おう!任せろ!!」

 

「じゃあ負けたら明日から一夏は女子の制服着て毎日俺達に昼飯を奢るってことでどうだ?」

 

「ちょっ!?」

 

「あ、いいね!そうしよう」

 

「ぐっ・・・いいぜ!なにせ負けないからな!」

 

強気に啖呵をきった一夏にデュオとシャルルは同時に笑う。

そして、コア・バイパスからのエネルギー供給が完了し、シャルルのラファールが解除される。

それと同時に一夏の白式が再度、彼の身に纏う。

元々、少しのエネルギーも使っていなかったリヴァイブのエネルギーをすべて白式に渡したため、白式のエネルギーは満タン状態。

 

「それじゃあ、行くぜ一夏」

 

「おう!」

 

デュオの横に並んだ一夏は一歩前へ進む。

 

「いいか一夏。余計なことは考えるな、その一撃に全身全霊、全てをかけろ。そんなお前に白式は応えてくれる」

 

「ああ」

 

デュオの言う通りに目を閉じて全神経を集中する一夏。

そして、白式、それに応えるように雪片が変化し始める。刀身が細く鋭いものへと収束し日本刀の様なエネルギー刃へと変化していった。

 

(『ハイパージャマー』発動!)

 

デュオは一夏の状態を確認するとタナトスのワンオフアビリティー『ハイパージャマー』を発動し、黒いISの周囲にジャミングをかけ行動の自由を奪った。

 

「今だ、ぶちかませぇ!」

 

「はぁっ!!」

 

ジャミングをかけられ完全に棒立ちになった黒いIS目掛けて一夏は裂帛の気合とともに雪片を振り下ろした。

黒いISが真っ二つに割れ、割れ目からラウラが崩れ落ちるのを一夏が抱きとめる。

 

「・・・・まぁ、ぶっ飛ばすのは勘弁してやるよ」

 

ラウラを抱きとめた一夏は一人そう呟いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回はシャルちゃんが女を見せます!!
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