煌めいた彩りは新しい春を運ぶ   作:♡チェケ♡

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いよいよ楓とご対面!自分の憧れと会うことにガチガチな彩!
楓の口から語られるのは……
そして、最後…



※一応まだシリアス
オリジナル満載


彩りは煌めきを変えるー前編ー

「黒峰さんですね。お部屋の方は大丈夫ですか?」

「はい。大丈夫です」

煌成くんが受付で話している時、私はソファで考え事をしていた。

 

私、これから楓さんと会うんだ……!

ずっと夢見ていた人と会えるなんて、すごい奇跡だ。煌成くんに感謝しなくては。

 

「丸山、行くぞ」

「う、うんっ!」

話してみたいことだらけだけど、緊張してきたぁ……

 

ー病室ー

「入るぞ」

そう言い扉を開けると、聞きなれた声がとんできた。

「おっ、今日は新人ちゃんも一緒なんだね。私の願いを聞いてくれて嬉しいよ煌成」

そう言いベッドから上半身を起こす楓。線の細い体つきに小さい顔。整った体に目立つ、目の横のキズまでも変わらない。

「変わりなさそうで良かったよ。この前話した丸山彩だ。仲良くしてくれ」

「おっけーおっけー。よろしくね?彩ちゃん」

「はっ、はひぃ……」

見ると、丸山はガッチガチに緊張してるのがわかる。……最近はモデルの仕事でも緊張してけど、流石にこれは緊張するか。

 

とりあえず会話繋げよう、そう思っていたらケータイが鳴った。

「ん、事務所からだ。悪いが少し外す。軽く話しといてくれ」

そう言い残し俺は病院の出口へと向かった。

 

 

うっ、嘘でしょぉぉ!?

こ、煌成くん、私を残して1人で行っちゃうなんて…薄情者っ!!

な、なにを話せばいいんだろう…う、頭がこんがらがってきた……

 

私がオドオドしてると、突然楓さんが笑い始めた。

 

「あっはっはっはっは!彩ちゃん、聞いてたとおり緊張しやすいんだね!聞いたよ。私の事目標にしてくれてたんでしょ?」

「えっ?あ、はい!ずっと…目標にしてます」

とても明るい人だ。あの頃(アイドル)と変わらない。でも、もう楓さんの足は……

思い出してしまい、思わず下を向く。

なんて失礼なことを考えるんだ、私は……

「…煌成から、聞いたんでしょ?私の足のこととか、煌成に何があったかとか。全部」

「えっ?あ、はい。聞きました…」

すると楓さんは、急にお腹を抱えて笑い始めた。

「いや〜!ビックリしたよね〜!煌成追っかけてたら石につまずいてズッコケたらそこに車がドーン!だもん!あっはっはっはっは!!」

「……え?」

「しかも思わず煌成!!って叫んじゃったし!叫びたいのは煌成のほうだよね!!あっはっはっは!」

…唐突すぎて何が起きてるかがわからない。なんか煌成くんから聞いた話と少しズレてる感じがすごい。

気になってしまい、思わず質問する。

「あ、あの…。楓さんって、煌成くんを庇って車に轢かれたんじゃ…?」

「…えっ?」

「えっ?」

互いに顔を見合わせてキョトンとする。何を言ってるかわからないといった表情だ。

 

「いやー、私煌成が走り出して急に追っかけてたらその日のお昼ご飯飛び出そうでさー!ヤバってなってたら石に足引っ掛けちゃって。そのまま煌成にぶつかった瞬間横から車がドーン!だよ?」

「…えっ?」

「えっ?」

もう互いに顔を見合わせてキョトンとする。

えっ?という順番が変わっただけだ。

 

 

「ちょ、ちょっと整理させてください」

そう言い私はこめかみを抑える。えっと、まず煌成くんの話だと車に轢かれそうな煌成くんを庇って楓さんが車に当たってしまった。でも楓さんの話だと楓さんが転んで煌成くんにぶつかった所に車が来た。…あまり変わらなくない?

 

「えっと……」

今考えたことをそのまま話す。すると、楓さんは少し暗そうな顔をした。

「うん。あってるよ。ただ私の言い方が悪かったね。いや、煌成もかな」

「どういうことですか?」

「そもそも、いくら混乱してたとしても煌成が車に気づかないと思う?」

「……思わないです」

「でしょ?煌成はしっかり歩道だったし、あのままだったら煌成は普通に走り続けていた。あのままだったら、ね」

「そ、それって…」

「彩ちゃんもわかっちゃった?そ。私が転ばなかったら、あれはただ車が突っ込んだだけで終わってた」

そう言い息を吐く楓さんの顔には、暗い影がかかっていた。

このお見舞いの話をする前の、事務所の時の煌成くんのような表情だ。

「でも煌成は認めない」

そのキッパリとした声は、煌成くんのことを誰よりも理解してるというのがこっちに伝わってきた。

「煌成はいつも自分で責任を背負う。自分以外の皆が傷つかなければいいと思ってる。誰かのために努力して、誰かのために嘘をついて。誰かのために自分を殺してる」

そう語る楓さんの表情は、私に記憶に焼き付けろと言うかのような真剣な表情だった。こんな顔もできるんだ。

すると、急にフッと微笑んだ。

「だから、彩ちゃんは煌成と対等でいて欲しいな」

「えっ?」

「頼っていいよ。むしろどんどん頼って。でも、もし煌成が疲れていたら、そばにいてあげて欲しい。煌成はそれだけでも嬉しいと思うから。……だめ?」

ズッキュュューーーーン!!!!

あ、思わず仰け反りそうになった。こ、声だけなのに…顔は微笑みから変わらず、可愛い声だけでこの威力……グフッ

「いや〜!私もまだまだ現役だね〜!っていうか、彩ちゃん!もっと楽しい話題にしようよ!暗いってー!」

「えっ!?い、いやでもこの話題にしたのは楓さんで…」

「ガチャガチャ言わなーい!ほら、なんかないの!?あ!彩ちゃん好きな人いないの!?」

「そ、その話題だけは〜!」

 

 

一方その頃

 

「はい。あ、その件はもう書類にしてあると思います。ありました?はい。わかりました。ありがとうございます。はい。失礼します」

……想像以上に長引いたな。…にしても、丸山のやついい仕事貰えたな。クリスマス号でまた表紙か。気合い入れないと……

「……あ、丸山置きっぱなしじゃん」

しまった。丸山と楓を2人っきりにしてたの忘れてた。まあ大丈夫だと思うけど急いで戻るか。

 

 

コーヒーを片手に部屋に入ろうとすると、中から声が漏れてきた。

「え〜!早く教えてよ〜!好きな人なんてなかなか出来ないんだからー!青春だよ!?青春!」

何やってんだこいつら。まあ仲良くなってそうなのはいいんだが。

 

ってかアイドル候補なのに恋愛とは、丸山のやつちょっと浮かれてんのか…?

まあ高校生だもんな。多少仕方ないところはあるし……

 

そう言い中に入ろうとした煌成がそのまま扉を開けることは、叶わなかった。

 

「え〜!?彩ちゃん、煌成のこと好きなの〜!!?」

「ちょ、ちょっと!?楓さん!?こ、声!声でかいですって〜!!」

 

 

 

ドアノブを握ったまま固まった煌成が中に入れたのは、それから40分後のことだった。

 

 

 

後編、デート回へ続く




お待たせしました。どうも、インフルエンザB型です!というわけでインフルでした。熱はあまり上がらなかったんですが、手の痙攣が…
今回で煌成くんの暗い過去は終わり!こっからはイチャイチャしまくります!いよいよ意識ができてしまった煌成!彼は冷静でいられるのか!?次回はやっと観光です。

ちなみに、この小説でのシリアスな話はあと一つだけ!

もしかしたら、今日中に後編が出るかも…

彩と煌成の未来のお話

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