煌めいた彩りは新しい春を運ぶ   作:♡チェケ♡

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もう夏も終わる頃。彩は煌成に呼び出される。そこにいる煌成はなんだか暗い表情で…



※オリジナル設定注意
視点変更あり


煌めく気持ち。俺達の想い。

『夜分に申し訳ない。今日の告白について明日話したいことがある。明日、駅前のカフェに来てくれ。 黒峰 』

 

煌成くんに告白したその日の夜、煌成くんからメールがきた。改めて告白したという事実を思い出し顔が赤くなる。煌成くんの顔も見ずに家に入っちゃったからどんな顔してたのかわからない。

告白して清々した気持ちが少しだけある中、私はすごく怖がっている。

…後悔もしている。告白したことを。

 

「フラれたら…どうしよ…」

これからの活動の時に平常心でいられるかもわからない。モデルもアイドルも。そもそもアイドルは恋愛禁止だから煌成くんからしたら断るだろうし……

どんな時でも私達の()()を選んでくれる人だ。今回も正しい道を選ぶよね。そして、(アイドル)にとって正しい道は……

 

彩はそのまま寝落ちしてしまった。その枕元は少し湿っていた。

 

 

 

ー翌日ー

 

朝早めに起きて、メイクをする。思い出せば出かける時に初めてメイクしたのは煌成くんと出かける時だったかな。あの時は嬉しくてドキドキしてたけど…

 

今は、震えてる。怖いんだ。

自分で告白したくせに、と自分を叱咤(しった)するも、震えは止まらない。煌成くんと選んだ服に身を包み、家を出る。たとえどんな結果になろうと、私は受け止めなくちゃいけない。

 

 

 

ーカフェー

 

「丸山ー、こっちこっち」

店の中に入ると煌成くんに声をかけられる。もう来てたんだ。

席に座ると、気まずそうに煌成くんがコーヒーを飲む。私も下を向くと煌成くんが呟いた。

 

「…いきなりなんだけどさ。昨日のことについて、話がある」

「…はい」

すると煌成くんはソワソワした様子でこっちを見る。

「どうしたの?煌成くん」

煌成くんは少し顔を赤らめて

「……ここじゃ話しづらい。外に出よう」

そう言い立ち上がった。私も立ち上がり店を出る。そして歩き出した煌成くんの斜め後ろでついていった。

 

 

…めちゃくちゃ、動揺している。俺は。

丸山と2人で歩きながら頭を悩ます。今まではこんな感情になったことがないからだろう。頭が上手く働かない。

丸山と話すと心拍数が上がるのがわかる。顔が熱くなってきてなんだか変な気持ちになる。なんなんだこれ。

昨日丸山にされた告白。それからずっとこんな調子だ。こんなんじゃ冷静に話すことなんてできない。息を吸い込んで深呼吸する。丸山に不安に思わせてはいけない。平静を保て。

 

ちらっと丸山の方を見ると、この世の終わりのような顔をしていた。

えええ!?なんで?俺なんかしたか!?

平静なんて保ててない。丸山がなぜそんな顔をしてるのかもわからない。それと、なんかすごいモヤモヤする。そんな顔しないで欲しい、そう心から思っている。

……こんな感情、初めてだ。

 

無言で歩いていると、目的地についた。花咲川からそこそこ近めの公園で人があまり寄り付かない。なんでかは知らん。

そこのベンチに座り、いよいよ本題にはいる。

 

「…昨日、俺にしてくれたのは告白と受け取っていいんだよな?」

一応確かめるために聞くと、顔を真っ赤にしてコクコクと丸山が頷く。

「昨日、俺はとある人に相談したんだ。丸山に言われたことを」

ビックリしたような顔でこっちを見る丸山。誰に言ったかは後で言うとしよう。

「そしたらな、お前は相手のことをどう思ってるんだ?って聞かれてな。少し考えたんだ。俺にとって、丸山彩とはどんな存在かを」

覚悟を決め、俺は丸山を見る。

「俺にとって、お前は……」

 

 

 

 

 

 

「俺にとって、お前は……」

煌成くんの言葉に、私は目を瞑る。嫌だ、聞きたくない。そう思ったのだ。否定されてしまう。私は煌成くんにとってただの後輩なのだから。

 

「大事な、大事な奴だ」

「えっ?」

大事な…大事な奴って言われた?咄嗟の状況に頭が上手く働かない。

「どんくさくて、不器用で、ダンスも歌もまだまだで、すぐとちるし緊張を自分でなんとかすることもままならないようなどうしようもないやつだ」

 

み、耳が痛い。何一つ否定できないのが少し面白い。

 

「でも誰よりも一生懸命で、努力家で、いい笑顔で笑う。そんなアイドルだ」

 

……!

 

言葉が出ない。煌成くんが私のことをどう思ってくれているのかがひしひしと伝わってくる。

思わず涙が出そうになりぐっと堪える。

 

「でもお前は、アイドルだ。モデルでもアイドル志望でもない。パステルパレットのボーカルだ。俺が言いたいことはわかるか?」

「アイドルは…恋愛禁止」

掠れながらの私の言葉に煌成くんは頷く。わかってるよ、煌成くん。大丈夫。私は…諦め…れる……から…?

とめどなく溢れる涙で前が見えなくなる。嫌だ、ワガママなのはわかってる。

 

でも、好きになったんだ。

 

恋をしたんだ。

 

初めて。君に。

 

「嫌だ…っ!あぎらめだくないっ!!」

 

言葉にならない声が、喉から飛び出した。なんて声だ。アイドルなんて言えない。叫んだ勢いでそのまま煌成くんを抱きしめる。私は……煌成くんのことが…

 

「だから、言わせてもらう」

 

そう言った煌成くんはぐいっと私を持ち上げた。そのまま私は見下ろすような姿勢になり、煌成くんに見上げられる。

 

「俺は、お前のいい所もダメなところもひっくるめて全部が好きなんだ」

「えっ?」

真顔で上を見上げる煌成くんの顔は、覚悟を決めたような顔をしていた。

 

 

「だから…周りに隠しながらで良い。俺と付き合おう」

 

 

カァーっと顔を赤くし横をむく煌成くん。私を持ち上げている腕がピクピクと震え出す。

煌成くんが…私と…付き合おうって……。

煌成くんの腕をバッと振り払い、そのまま煌成くんに抱きつく。

 

 

 

「はい!!!」

 

 

 

その後私と煌成くんは2人でこれからについて話し合った。いくつかルールを作って周りにバレないように付き合うためだ。

 

学校やレッスンの時はこれまでと同じように過ごし、確実に2人っきりになった時のみ煌成くんにくっついていいとか、束縛はせずに自分の時間を大切にするとか、2人で出かける時は変装するとか。

 

障害の多い恋だけど、それを選んだのは私。でも私は煌成くんとならどんなことだってできると思ってるんだ。

 

家で思い出しながらニヤニヤしていると、煌成くんからメールがきた。

 

それを見て、更にニヤニヤが加速する。

 

 

 

『彩、今度の文化祭一緒に回ろう』

 

 

私にとって、新しい青春(はる)が始まる。




読んで頂きありがとうございます。ようやく投稿することができました。遅くなってすみません。
やっとこの話を書くことが出来て私もホッとしております。次回はこのまま文化祭へと突入します。このシリーズも残すところ6か7くらいとなりました。これからも応援よろしくお願いします。

ただいまアンケートの取り方をかえました。目次に入って頂き1話を読むと1番下にポピパのアンケートとなっております。2話はアフグロ。3話はパスパレ。4話はロゼリア。5話はハロハピとなってますので、是非ともアンケートに協力してください。

投稿ごとに投票の1番上の人からの話の初めの部分のみをTwitterに投稿します。頑張りますのでぜひ見てください。@DkojiUrcFxNgSL6で調べればでると思います。

それでは次回の投稿で会いましょう

彩と煌成の未来のお話

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