煌めいた彩りは新しい春を運ぶ   作:♡チェケ♡

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6月10日。煌成の元に一通のメールが届く。
それは、丸山彩にとって1つ目の挑戦。
絶対に成功させるー!気合十分。彩の挑戦が始まる。


※安定のオリジナル設定
丸山視点多めです。良ければ、どっちの視点を多くして欲しい!などという意見があればコメントで教えて下さると嬉しいです。


「夢」へと進む、新たな1歩

朝、家から学校に向かおうとすると事務所からメールが届いた。

メール?事務所からなんて珍しいな……。

そう思い内容を見ると、そこには驚きの内容が書かれていた。

「丸山……!!」

俺はいてもたってもいられず、学校に向かって駆け出した。

 

 

ー花咲川学園1ーB教室前廊下ー

「ふんふふんふふーん」

朝からアイスを食べるという禁忌を犯したお陰で機嫌がよい私は、鼻歌を歌いながら教室へと歩いていた。

すると、教室の前で震えている花音ちゃんがいた。

「ふぇぇぇ……」

「かっ花音ちゃん!?どうかしたの!?」

急いで駆け寄ると、花音ちゃんは教室の中を指さし、その中に()()いることを教えてくれた。

何?不審者?とにかく確かめてみないことには……。

覚悟を決め、教室を覗くとそこにいたのは…。

「おお!丸山!やっと来たか!」

今まで見たことがないようなハイテンションで教壇の前に立っていた、煌成くんだった。

「えっ、えっえっ、ええええ!?なんで煌成くん!?」

「丸山!ちょっとこい!」

……ハイテンション煌成くんは、聞く耳も持ってくれず、そのまま教室から連れ出された。

こんなテンションの煌成くん、見たことない…。

煌成くんと言えば、冷静で、周囲に気を使える優しい人だってひとつ上の先輩が言ってたのに…。

「フフ、フフフ……」

なんかニヤニヤしながら笑っている。

こんなの…こんなの煌成くんじゃなーい!

 

 

ー体育館裏ー

教室から拉致され、着いたのは体育館裏だった。

ふと、クラスの女の子が言ってたことを思い出す。

…確かうちの体育館裏って告白スポットじゃ……?

ってええ!?まさかそういうこと!?心の準備が…。

「さてと…丸山、大事な話があるんだ」

き、きたああああ!!この真剣な顔!絶対きた!……どうしようかな。

「丸山……」

「…はい」

…覚悟を決め、私は煌成くんと向かい合った。

「お前に、モデルの話が来た」

「私は…って、え?」

…いま、煌成くんなんて言ってた?

「いいか、お前が、モデルとして雑誌に載るんだ。これは大いなる1歩だぞ!」

「……」

…し、仕事の話かーーーーい!!!

 

 

 

ー1ーB教室3限目ー

モデル…私、雑誌に載るんだ……!

煌成くんに言われた話を聞いて、私はずっと顔がニヤけるのを止める

のに必死だった。

いや別にちょっと期待なんてしてませんし?なんとも思ってないですし?

でも可愛い服を着て雑誌に載るなんて、ずっと夢だった……!

事務所に入ってからの初仕事……必ず成功させなきゃ…!

必ず…!成功……!

……あれ?失敗したら…、もしかしてクビ!?

「イタタタ…。急にお腹が……」

き、緊張してきちゃった…!

 

…その頃煌成は、丸山の緊張など考えず、ひたすらニヤニヤしていたらしい……。

 

 

 

ー1ーB教室お昼休みー

チャイムがなり、お弁当を用意していると花音ちゃんが心配そうな顔して話しかけてきた。

「彩ちゃん、ずっとお腹痛そうな顔してたけど大丈夫?保健室行く?」

う、思いっきりバレてたか…。

「全然大丈夫!ちょっと色々あって緊張してただけだから…」

「うん。それならいいけど…。何か不安なこととかあったら、いつでも相談してね」

うう……花音ちゃん優しい…。

ほんとに花音ちゃんはいい子だ……見てるだけで癒される…。

私が事務所に受かったことを教えた人は少ない。やっぱりアイドルになった時にみんなに私から伝えて有名になるのではなく、突然知ってビックリして欲しい。そう思ったからである。

でも花音ちゃんには嬉しくて思わず言ってしまった…。

だからこそ、クビになったとか言っちゃったら、毎日心配してきそうだ……。

そんなことは、あっちゃだめだよ!

 

そう決意を強く固め、私はお弁当の唐揚げにかぶりついた。

 

 

 

ー2週間後 撮影スタジオー

モデルのことを丸山に伝えてから、2週間がたち、何回も重ねたレッスンにより丸山も大分いいポージングを保てるようになった。

今回のお題は、大人びた女子大生。

正直丸山とはかけ離れている気がするが、意外とハマっている。

大人びた服のおかげで、なんだか落ち着いた雰囲気が出ているのだろう。丸山も緊張しながらも頑張っている。

そして、今日が本番なわけだが……。

「おせえな、丸山…」

丸山が、トイレから帰ってこない……。

どうせ緊張しているのだろう。それは仕方の無いことだ。

幸いスタッフも、撮影自体はいつでもいいと言ってくれているので問題は無いが、さすがに遅い。もう20分近く経つ。

かと言って女子トイレに入るわけにもいかない。待つしかないのか。

特にやることも無くふらふらしていると、近くにいたスタッフが声をかけてきた。

「丸山さん、なかなか出てこないですね」

「そうですね。ご迷惑をおかけして、本当にすみません」

…丸山、後で説教だな。

そんなこと考えていると、スタッフから驚きの言葉が出てきた。

「まあ丸山ちゃんは、期待の星ですからね。いくらでも待てますよ!」

「き、期待の星?」

「ええ。みんな言ってますよ。期待の星だって」

…そうか。期待されてんだな、あいつも。

フッと微笑んで、スタッフにお礼をする。

「ありがとうございます。あいつはきっとこれから有名になると俺も信じています。良ければ、応援してやってください」

…俺に出来ることは、少ない。だけど、俺だってあいつを応援してやりたい。

絶対に、()()()みたいなことにはさせない。

そんなこと思いながらスタッフと話していると、やっと丸山が出てきた。

「お、お待たせしてすみましぇん!お願いしましゅ!」

……カミッカミだなあ、おい。

 

 

ー撮影開始直前ー

…うう、緊張する……。

トイレで「私は大丈夫」って何回も言ったし手のひらに人って書いて何回も飲み込んだけど、緊張する…。

でも…、私は……。

撮影スタンバイ前に煌成くんに言われたことが、私に勇気をくれた。

「いいか。お前が緊張しやすいのは知ってる。だけど、お前は大丈夫だ。お前は今日まで、物凄く練習を頑張った。これまでよりも、ずっと頑張った。だから、大丈夫だ。努力は、裏切らない」

そう言って頭の上に乗せられた手は、暖かかった。

私を、信じてくれている人がいる。

私は……大丈夫!

「それでは、始めまーす!」

 

 

「……オッケーでーす!お疲れ様でしたー!」

お…終わった……。

次の瞬間、どっと疲れが身体に襲いかかり、私はその場に座り込んだ。

「き…緊張したあ……!」

でも、震えもしなかったし、ほとんど全部1発OKだった。

なにより、楽しかった。

これが、私の新しい一歩……!

達成感に胸をいっぱいにしていると、煌成くんが歩いてきた。

「丸山、最高だったよ」

煌成くんはそう一言いい、私の頭に手を乗せてくれた。

 

 

…やはりその手は、暖かかった。

私は、踏み出せたんだ。




前より投稿の間隔が空いたのは、この物語の全体をまとめていました。そんなめちゃくちゃ長い……ってほどにはならないと思います。
それまでに私も彩のように1歩ずつ成長していきたいものですね……。
次は、定期テストのお話になる予定です。この世界線の彩の成績が楽しみですね……。

もしよろしければ、評価や感想。お気に入り登録などをしていただけると嬉しいです!
また、Twitterでチェケという名前で投稿の報告などを始めたので、良ければフォローお願いします。近々、Twitterで絵の投稿も考えております……。
これからも頑張りますので、応援よろしくお願いします。

彩と煌成の未来のお話

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