ハイスクールD×D ~太陽のカラスと龍と赤龍帝~ 作:ソースケ_研究中
テレビの灯りだけで、薄暗い部屋では、俺と兵藤の前に漆黒の羽が舞い、暗黒より暗き六対、十二枚の翼を背から広げている堕天使の総督”アザゼル”が長の風格を含んだ笑みを浮かべている。彼はこう言ったのだ。今回の事件、つまりあのロン毛堕天使が企てていた事を知って居て此処まで来ていたらしい。だが、組織の長である自分自身が出るわけにいかなかったので、自分の元に居る白龍皇を送ったそうだ。
そしてアザゼルは
「アイツにしちゃあ、素直に頼みを聞いてくれた方だ。まぁそれにしても”アイツ等”が動いていたとは、此方も把握し切れていなかったと言う事かねぇ。」
「―――――――――アイツ等?」
それを聞いて兵藤が首を傾げ、アザゼルが俺の方を見て
「んん?太陽龍王。まだ話していなかったのか?」
「――――――――――霊烏路。」
「はぁ、兵藤。ロン毛堕天使が黒い力で禁手化《バランスブレイク》したのは覚えているな?」
「ロン毛?あ、おう。」
「アレは普通はありえない事だと言う事はちゃんと認識しているな?」
「まぁな。アイツが神器《セイクリッド・ギア》を持っていないのは見ていて分かっていたし、もったいぶるなよ。アレは一体何なんだ?」
俺が頭をかき、めんどくさそうな顔をしながら俺はイグニスに聞いた話を要点だけ掻い摘んで教えると
「―――――――――――まぁ、テレビアニメで出て来そうな世界の敵って奴だ。」
「マジかよ・・・。」
「それで総督殿は何処まで知ってるんだ?」
「今さっき話していた事くらいは知ってたぜ。」
「兵藤――――――。」
「なんだよ?」
「今さっき話した事は、俺が改めて皆に話す。それまで黙っていてくれないか。頼む。」
そう言うといつもの軽い感じとは違う俺に、兵藤の顔も真剣になり、頷く、話している最中に思ったんだが、俺がボロボロで駆けつけた時に何でこんなになっているか話さないから、今日の姫さんや皆が機嫌を損ねて意地悪とかして来たんじゃないだろうかと思う。刀舞とラグナ達は完全に悪ノリだろうが・・・・。あの戦闘の後に何も言わなかったという事は俺が話してくれるまで待っていると言う事、本当に気を使わせてしまっているな。殆どスケールがでか過ぎて半信半疑といった感じの兵藤にアザゼルが
「―――――――――――幾度となく現れてきた厄災の王。コカビエルを禁手化《バランスブレイク》させたのは黒き獣の力だろ?それを封印して来た太陽龍王と月狼女王、赤龍帝、お前さんも関係ある事だぜ?」
「――――――――?」
「俺の神器《セイクリッド・ギア》のドラゴン。イグニスが言っていた何度目かの封印の時に、前赤龍帝と白龍皇に協定を持ちかけた事があったが、それでも封印するのがやっとだった。」
力の象徴である龍の力を借りてもやっとだと言う事は、あのロン毛の禁手化《バランスブレイク》”ジガンスパーダ”と戦って実感しているだろうな。幾ら馬鹿げた力で倒そうとしても、それを食って自分の力に変えるのが、アレの一番の恐ろしい所だが、それだけならまだ対処のしようがあるのだが・・・・。少なからずそう言った能力を発現させてきているなら、あの程度で先々代者達が苦戦するはずもないだろうしな。
そしてアザゼルが
「―――前回にも精神的に取り込んで、パワーアップってのはあったんだがな。コカビエルの例は初めてだ。後、お前さんの神器と共通したモノがあるとアルビオンが言っていたんだが?」
「あ、それは思った。アレってなんか霊烏路の禁手化《バランスブレイク》と同じでメカメカしい様な感じだった。」
「そりゃそうだ。アレは俺のアルトアイゼンと同じ技術で作られた物だからな。」
それを聞いて、アザゼルは好奇心のが混じった目で、兵藤は驚いた様な目で此方を見て来る。
そして俺は疑問に答える様に
「――――――――俺の実家の里にまで乗り込んできてと言うか、なんと言うか、墓参りの時に不意打ちで襲撃された時に技術を食われたじゃない、盗まれたんだ。ついでに仕事場も一緒にずどんっぱ。」
「ああ、それでお前、あの時ボロボロで出てきたのか・・・・。」
「アレはそん時に敵と殺り合って出来た怪我だ。」
そう言ってなんか変な反応がするので辺りを見回している俺に腕を組んで好奇心バリバリと言った少年の目をしたアザゼルが
「俺としちゃあ、その”技術”ってのに興味があるんだけどな。――――――――――俺が調べた感じだと太陽龍王は昔から武器を取り込ませ、戦う。赤龍帝とか決まった形が無いんだ。それなのに黒き獣同様お前さんの神器《セイクリッド・ギア》にもその技術を応用した物が使われている。それも昔と違って力を受けた者が禁手化する程の上質な物って事だ。」
「・・・・・それで俺か、神器《セイクリッドギア》が見たいだけならそんな話を持ちかける必要はないからな。」
「話が早くて助かるぜ。まぁ知っている通り神器《セイクリッドギア》を集めているが、実際俺にも作れるんじゃないかと思っていろいろやってんだわ。正直、赤龍帝と同じく守護者の神器ってのには興味あったんだぜ。」
なるほど、だからこの部屋からやたらと似たような反応はあるのか、と言うかその中に何でかゴミ箱にも小さい反応が複数あるんだがこの総督さん大丈夫か?そんで俺にその技術を教えてくれ的な事も遠回しに言って来てやがる。俺的にもこの申し出は色々とメリットはあるが・・・・。そして俺は
「―――――――――――神器制作に協力しろって事か?」
「まぁ、技術提供してくれりゃ、それでもいいだがな。」
そう言ってくる彼に、またあの異変を起こしたような事になってしまうのでないだろうかと思いこみ、俺が黙りこむのを見て兵藤が心配そうに俺を見て
「霊烏路。大丈夫か?」
「ああ、問題無い。おっぱい好きで女好きのお前が男の俺を心配するなんて珍しいな。」
「て、てめぇ人が――――――――。」
「悪い悪い、冗談だ。」
コイツ、何時もなら姫さんや女を追っかけている感じなのに木場の時と良い、なんとも仲間思いな事だな。仲間だと思ってくれている分嬉しくはあるけどな。だが、コレはチャンスかもしれない。そう思った俺は
「それでどうすんだ?協力してくれんならそれはそれで助かるんだが、別に断ってくれていいだぜ。そうなったら俺は俺で長い人生地道にやっていくだけだからさ。」
「―――――協力する。」
「―――――おっ?」
アゼリアの事を聞いていたが、それでも堕天使と言う存在から彼が受けた心の傷は相当な物。それと同じ存在所か、その長であるアザゼルの申し出を受けた事に兵藤は目を見開いて俺を見て、思わず声が出してしまいそうになる前に俺は
「―――――ただし条件がある。あの力の考案者は俺だ。アンタが欲しそうな物もある。だから手伝う代わりに・・・。」
「―――――――――――れいぃっ!?え?」
「―――― おお、お前さんがねぇ・・・。欲しいなら等価交換てっ事か、良いぜ。出来る限りはお前の要望に答えよう。」
素っ頓狂な声を上げる兵藤を置いて、どんどん話は進んで行く、そんな兵藤が言う事が違うだろと言わんばかりにコッチを見て
「――――――――おまっ!?!!」
「そう睨むな。今さっき話した通り、アレ等とやり合うのに何かしら欲しい所だったんだ。それに今回の取引には状況によってはアーシア嬢とお前がキャハハウフフしたくても事出来なくなる可能性があるぞ。」
「―――――――――はっ!?!」
そんな事を言うと何かにやけたような顔をし始める。此処辺りで馬鹿でも気付きそうなのは相手にも同じような力が備わる事を言わない辺り、コイツは本当に馬鹿なのかもしれない。呆れて奴を見ている俺に総督さんが
「暫く観察してみたが、今代の赤龍帝ってのはこう言うのなんだな。それでお前さんは何を此方に要求するんだ?」
「条件は・・・。そちらで確認していると思うが、堕天使から俺達、傭兵組を含めた悪魔への戦闘行為を完全に止めさせる事と此方への実験運用も兼ねて制作した一部の神器と制作に必要なある程度の資材の提供だ。」
「んん?案外、安上がりで済みそうだな。共同開発の神器とその資材の提供は了承した。後、其方への戦闘行為の禁止もだ。」
「分かった。後は悪魔側は、まぁどうにかするとして、教会側トップに掛け合いたいのだが、そちらで呼びかけは出来るか?心配するな。交渉はこちらでする。」
「堕天使の総督に言う事じゃねぇと思うんだが・・・。あ、そういや今回の事で近いうちに堕天使、天使、悪魔のトップで首脳会談が行われる事が決まった。ゲストを交えてな。」
首脳会談?ロン毛が幹部クラス、そんな奴が悪魔側、教会側に手出しした以上、妥当な判断だろうな。にしても悪魔領内に堕天使の総督が居るってのも問題だと思うんですが?まぁコッチとしては条件を呑んでくれるならどうでもやり様があるが、今回の会議で小競り合いの止めて和平でも何でも結んでくれればいいだがな。
そしてアザゼルが続けるように
「―――――――後、お前さんも来いよ。守護者として立ちあって貰う様に要請は出してあるはずだが・・・。まぁ此処で聞いても同じ事だろ。」
「了解した。―――――――――では手始めに資材の提供。コイツを貰って行くが良いか?」
「―――別に良い、へ?」
そう言って俺が言った所に目を疑った。部屋の隅にあるゴミ箱にまで足を運んで中をあさり始めたのだ。
ここら辺から反応があるのか?
『いや、そのゴミ箱の後ろだ。』
まったく、先に言ってくれ。俺はイグニスがそう言っているので、あさったゴミをゴミ箱に戻して、ゴミ箱を退けると何か見つけたのか手に取り、次はソファの下、テレビの後ろのスキマ、箪笥の下を順に回って行く俺に眉を顰めながらアザゼルが
「おい、何やってんだ?」
「だから言っただろ?資材を回収してんだよ。」
そう言って俺が手に持っている物を見せる。掌には四つの宝玉、赤と青が二つずつ、合計四個の皹の入った宝玉を見せる。
それを見てアザゼルは
「おいおい、そんなんでいいのか?そいつは俺が神器《セイクリッドギア》のそれらしい噂を聞いて集めたもんだが、うんともすんとも言わないガラクタだぞ?」
「そりゃこのままじゃ使えないだろうな。まぁそれをこれから使えるようにするんだ。コイツに封じられている者はなかなか上物だ。―――――――――――上手くやれば化けるぞ。」
「――――――――っ!?そいつは面白そうだな。今日からやるのか?」
「研究者が、面白い物があるのに明日、明後日やるか?」
俺が不敵な笑みを浮かべながら総督殿に語りかけると彼も面白いと言わんばかりに同じ様な笑みを見せる。
そして彼は
「はっはっはっはっはっはっはっ!!!おもしれぇな!!久しぶりに燃えて来たぜ!!」
「――――――――うわっ、なんだぁっ!?!」
「兵藤。お前何時まで妄想に浸ってんだよ?話は終わったぞ?」
「――――――――え?」
そんな間抜けな顔で驚いている馬鹿を首脳会議と交渉の成立、それで得られた物の報告、此処で神器制作を今日から始める。それと皆にこの事は黙っていてくれと、そして先に戻って伝えてくれと頼むと、やらたらぶーぶーと彼はうるさいく言って来る。
そして俺が真剣そうな眼差しで彼を見ながら
「納得できないかもしれないが、今の所、力は幾らあってもたらねぇんだ。分かってくれ。」
「どうしても必要なのか?」
「切れるカードが少な過ぎる。このままじゃ、何時また朱乃嬢の様な事があっても上手く立ち回れない。もう仲間があんな事になるのは見たくないだろ?」
「・・・・。」
そう言うと彼は渋々了承してその場を後にした。後に残った俺達は幻想卿への通信用の携帯を使ってまだ起きてるであろうにとっちゃんに連絡を取り、神器の制作をすると技術者の血が騒ぐと、かなり乗り気なようだ。そして俺達は新たなる挑戦に挑む。
そして翌日、総督さんが営業妨害していた事で姫さんが怒こっていたが、俺の事は話してはいない様だ。兵藤が信じてくれているという事が分かって正直うれしい所だ。
そして業務の終わるギリギリ帰ってきた時に少し良い夜勤のバイトがあったので、内申書いらないって言うのでついでに面接に行っていたと言うと、兵藤、刀舞以外に呆れた様な目で皆に見られた。言い忘れていたが、今日来ているのはラグナ達を含めた何時ものメンツが来ている。彼女は別の町のお嬢様学校に通っているので白のカッターシャツに藍色のブレザーにロングスカートだ。学生でトップ企業グループの長って何処の漫画だよとツッコミたいが、そうなのだからしょうがない。
そして俺は何時も通り、ソファに寝転がっている状態から体を起して
「――――――――― 皆に話したい事がある。」
そう言うとなんだろうと思い、皆の視線が集まり、ダルそうなしている何時もと違う雰囲気に皆の聞きたいと意思を代表して姫さんが聞く
「―――――――急に改まってどうしたの?」
「いや、何、皆もいい加減聞きたいだろうと思ってな。前回の黒い力の事やあの禁手化の事も・・・・。」
「――――――――っ!?・・・・色々渋っているようだから聞かないで此方で調べていたんだけれど・・・・。」
とは言っても何処の文献にも詳しい事を書いていないから調べきれていないという事か?皆も待って居た感じだし、俺達、俺やアゼリア、ラグナ、達がどう言った存在なのかも・・・。
そして俺は皆に話し始める。聞いた事を掻い摘んで、青の王とそこ生まれた蒼の魔導書、守護騎士の力から生まれた始まりにして最古の龍に狼、黒き獣の誕生秘話とその力に付いて、所持者の俺達も聞いた時はどうなのかと思ったが、改めて聞かされた皆も半信半疑と言った感じだが、実際に戦ったので本当の事だろう思うしかない。実際仲間にも実害が出ている以上はなおさらだ。それを聞いて姫さん達も黙ってしまう。
そして俺は
「はぁ、俺的に言うと、この戦いは俺達を狙ってきたと考えている。あのロン毛堕天使達の計画に便乗してきてだ。もしかしたら今度は犠牲者が出る可能性もある。だが、その上で皆に頼みたい事がある。―――――――――俺達に力を貸して貰いたい。」
周りに視線を配りながら俺は続ける。
「―――――――――――拒否してくれてもかまわない。はっきり言ってお前等は状況的に巻き込まれただけだ。その時は、此処から去る。皆からすぐに離れない。一様関わった以上、そちらにも何かして来る可能性があるからな。少なからず姫さん達に対抗できる様な力を渡してからになるだろうが・・・・。」
俺が深刻そうな顔しているのを姫さんが
「一人の長としてならば、この申し出を受けるべきではないのでしょうね。でも私は貴方に言ったでしょう?―――――――――”貴方は私達の仲間だから、それに元来グレモリーはそう言った繋がりを大切にする家系なのよ”ってね。」
「―――――――姫さん。」
次にアーシア嬢が
「一人で途方にくれた私は貴方に家族として温もりやいろいろな物を貰いました。まだ一人前ではありませんが私にもお手伝いさせてください。」
「――――――アーシア嬢。」
「てめぇは何考えてるかわかんねぇし、ムカつく事が多々あるが、それ以上に助けて貰ったりもしている。つけが堪り過ぎてるから俺も力貸すぜ。」
「――――――兵藤。」
「私も理由を付けるなら、悪夢と闇に呑まれて皆さんを道ずれにする所だった私を止めてくださりました。さらにあのまま消滅して終わる私までも救ってくださった貴方が私を頼ってくれるなら願ったりかなったりですわ。それに約束は守って貰いますよ。」
「―――――― 朱乃嬢。ああ、分かっているよ。」
「僕も君が様子が可笑しいのを一番に気付いて刀舞さんを付けてくれた。最初は僕の目的の邪魔していたと思っていたんだけど、冷静になって考えれば、ずっと僕が目的を果たす前に犬死にしない様に気に掛けてくれたんだね。君なら勝手にやった事だと言うだろうけど、でも今度はその温情に僕が報いる番だね。」
「―――――― 木場。」
「・・・先輩には神器《セイクリッド・ギア》を貰い。武器とその指導して貰って力も貰いました。もっとこの力を磨いて私は貴方の力になりたいです。」
「―――――― 小猫の嬢ちゃん。」
「私からは余り言う事は無い。つい最近知り合ったばかりだからな。だが、君には我々の危うさへの忠告に、間接的だが君の指導受けた彼女に少なからず助けて貰った恩がある。私も指導に加えてくれるのであれば協力もやぶさかじゃない。」
「―――――― ゼノヴィア嬢。」
次々と俺に対して了承の意を込めた言葉を送って来る。結果的に見れば俺が巻き込んだ様な物なのにそれでも俺の要請に答えてくれる皆に感謝の念すら覚える俺は立ち上がって腰を折るように深々とその場で頭下げて・・・。
「皆、わりぃ、そんでありがとう。――――――――俺も全力でやる。よろしく頼む。」
そう言うと皆が笑い出す。
「ふふっ、何それ・・・何時も通り似合わないわね。」
「本当に似合わなねぇ」
「似合わないですわ。」
「・・・・・似合いません。」
「似合わないよ。」
「何時ものユウさんです。」
「・・・・君は何時もこんな扱いなのか?」
まったく、一生懸命考えればコレだ。ぶつくさしんみり考えないで何時も通りにやれってか?はぁ、何処行っても俺の扱いってこんなんなのか?・・・・ったく。
そして頭をかきながらいつもの口癖を俺は言う。
「・・・・・ったく、相も変わらず俺の扱い悪いなぁ、おい。」
そんな俺を見て無表情のエス以外の皆は、笑っていた。
そして翌日、実際学園は休日なのだが、何故か今日はプール掃除に借り出されている。昨日は夜遅くまで神器《セイクリッドギア》の制作で寝みぃって言うのに前回のロン毛の堕天使の一件で貸しがあるので今回はオカルト研究部でやる事になっているらしい。俺達はただの傭兵だってぇのに何で俺までと言ったら、”契約には業務を手伝うという内容も入っていた筈よ”と返された。とりあえず道連れにラグナ、エス、刀舞とさらに朝に丁度訪ねてきたアゼリアと門番しながら唸っていたらレミリアのお嬢様に行って来いとサクヤンにコッチに放り出された紅・美鈴ことメイちゃん。何の事で唸っていたかは教えてくれなかった。とりあえず皆には手伝いに来てくれた俺の知り合いという事で紹介する
「まぁ紹介するけどコッチは妖怪関係で昔馴染みの―――――――。」
「――――紅・美鈴と言います。何時も悠がお世話になっています。」
「てめぇ俺の母ちゃんか?ウチは姉ぇちゃん居るだけでまにあってんだけど?」
「うるさいです。今日は貴方の所に行った所でいきなり此処に連れて来られたんですよ。それになんですか女の子ばっかりと同棲して、破廉恥極まりない!」
「あの家に住んでいる男は俺だけじゃねぇよ!!ラグナだって住んでるだろう!!つかマジで俺の母ちゃんかアンタは!!」
「聞きましたよ。彼にはエスさんと言う彼女が居るじゃないですか。それを引いたら小猫ちゃんに朱乃ちゃんに刀舞さんだけじゃありませんか・・・。後、誰が母ちゃんですか!!」
そんなやり取りを見ていた朱乃嬢があらあらうふふと笑っているが、神様センサーが何か危険な物を感じている。小猫の嬢ちゃんとアゼリア嬢、刀舞は面白くなさそうな顔をしている。それ以外は
「こ、今度はちゅ、中国美人!!何でお前ばっかりそんな知り合いが多いんだよ!!」
とか兵藤が言っており、アゼリア嬢とアーシア嬢以外は俺の知り合いが何故女ばかりなのかと首を傾げてる。しょうがねぇじゃん。そう言った関係が多く集まる場所が実家なんだから・・・。、まぁでもプール掃除が終わったら俺達が一番早くプール開きできるってのは嬉くはあるんだけどな。初めてきた時は腕の包帯を見られても分からない様に偽装してどうにか入ったは良いが、平泳ぎしか知らなかったから恥かいた嫌な思い出しかねぇ。今日こそはクロールとバタフライとか泳げるようにしとかないと、今度も笑い物決定だ。
そして俺達は更衣室で着替える為に服を脱いでいると、完全に下心見え見えの笑い声を上げている兵藤に既に制服の上の方の前を開けた状態で木場が
「イッセー君。」
「――――――あ?」
「僕は誓うよ。たとえ何者かが君を狙っていたとしても僕は君を守るから・・・。」
「―――――――――な、なんだよ急に!?!!」
「こう言う事ってなかなか言いづらいでしょ?」
そう言っている俺達は眼中に無ぇってから?海パンに片足突っ込みながら離れた場所で片足で立った状態で二人を見ている俺とラグナは、俺は体操服、ラグナは栗金時と習字で書いた様な文字が入っているTシャツと短パンを履いて
「「悪いな。お邪魔だったようだ。まぁよろしくやれや。」」
「ちょっ、テメェら!!それはどう言うつもりだ!!ああ!!願いだからちょっとまって!!俺達を二人きりしないで!!」
と言って先に出てしまう俺達の背中に空しく兵藤の叫び声が響き渡った。そうして暫くしてから俺達二人は飛び込み台の上に座りながら燦然と輝く太陽の日光を受けながら皆の出て来るのを待っていると先に男子更衣室から飛び出てくる兵藤が見えて、
「て、てめぇら!!マジで俺を置いて行き来やがって!!血も涙もねぇのか!!」
「「いやぁ、木場がお前さんに大事な話がある様だから空気読んでだな。(いやぁ、騎士《ナイト》のあんちゃんがお前さんに大事な話がある様だから空気読んでだなぁ)」」
「普段はそんなこと考えてなさそうなのに、こんな時だけ気ぃ利かせたことすんじゃねぇよ!!お節介どころかなんか危ない雰囲気になっただろうが!!―――――――――――――――――あぐっ!?」
突然、兵藤が妙な声を上げ、痛がるように左腕を押さえて始めたのに俺達は驚く。以前に吸い出してからまだ術式は継続しているはずなのに何でだと思っていると、白龍皇の時の様にいきなり、両腕に太陽龍王の剛角《ソーラー・ステーク》が展開されて
《あのアザゼルの所為だろうな。話を聞くと奴クラスの者と何度も合っているのだろ?小僧の腕は気を抜いてその形を保っているのならば、なおさらだ。力は力を呼ぶのはこの世の道理だ。》
だからと言って見ているわけにもいかず、緊急用に持っていてた吸引用の術式符を手の甲のモニターを翡翠に輝かさせて、収納空間から出す。そして俺は
「ああ、まったく世話が焼けるな。ほら手を出せ。」
「―――――――え?」
「前に使った吸い出しの術式符だ。備えあれば憂いなしってね。丁度持ち合わせがあったんだ。」
「あ、ああ、わりぃ・・・・。」
そう言って兵藤は赤く変色し、腕の形状が歪になり初めている左腕に前と同じ様に貼りつけて起動させると、前と同じ様に赤く光る幾何学な模様が腕に浮き出て、すぐに消えると元の腕に戻っていた。兵藤は腕の感覚を確認しながら手を開いたり閉じたりしてから
「ホント、助かった。サンキューな。」
「―――――――――はいはい。早く手に持っている服を着ろ。皆が来るぞ?」
「お、おう。」
そうして何事も無かったかのように兵藤と一緒に皆を出迎える。姫さん達は体操服にブルマ、アゼリア嬢とメイちゃんに俺が使っているジャージの防水バージョンと体操服を上を貸して、刀舞は前に運動用で買った大きめの赤のシャツに黒の短パン、エスは羅愚南と習字で書かれた文字Tシャツに短パン。
そして俺達は清掃作業を始める為に去年から変えてない水を排水溝を解放して汚い水を排出して、ちょっと間まで苔だらけの表面をモップで擦っていたが・・・・。
「ふははははははははっ!!!!!ホッケー界でリンクのスピードスターと言われたこの俺から奪えるかな?」
「なめるな!!」
「いきますわよ!!ユウ」
水で摩擦抵抗が無くなり、滑るようにラグナとアゼリアの間を風の様に駆け抜ける俺、
「なんだと・・・・!?」
「そんな・・・・!?」
決めるは反対コースのエスの守るゴールへモップを振り被り、たわしを撃ちこもうとした瞬間、首辺りに何か出て来て
「・・・・・何、やってんですかぁっ!!!!!!!!!」
「―――――――――――――――――ぶべらっしゃっ?!?!?!?!?!?」
いきなり出てきたメイちゃんに滑って止まれない俺の首にラリアットかまされて、凄い物音を立てて思いっきり後頭部を堅いプールの底に皹を入れながら叩きつけられる。暫くして頭から血を流しながら起き上がって
「何しやがるんだぁっ!?!ギャグで体が頑丈じゃなかったら汚らしい変死体になってたぞぉっ!!!?」
「何を意味の分からない事を言っているんですか!!皆頑張ってやっているのにプールの半分占領してなんでホッケーしているですか、貴方は!!!!」
「こらアレだよ。遊びを兼ねて掃除が出来るとか考えたらホッケーじゃねと思って・・・・。」
「アホですか!!今さっきみたいにコケるか誰かにぶつかって大怪我する前に止めなさい!!」
「いや!!もうすでにアンタの所為で血まみれなんですが!!」
「だったらもうしませんね。これ以上血まみれになりたくないでしょう?皆さんも何でこのあんぽんたんと一緒に遊んでいるんですか!!」
そう言って一緒に遊んでいた。飛び入りイグニスと俺、刀舞チームとアゼリア嬢、ラグナ、エスチームに視線を向けるメイちゃん。アレ?彼女って委員長的なポジションだったっけ?どっちかって言うと居眠りとかしているダメドジっ子的な立ち位置だったのに何処らへんでキャラを修正にかかったのだ?コイツ、何処でこのような物を身に付けた!?
そして俺がそんな事を思っているとダハーカに入っているイグニスから順に
『ああ、こう言ったゲームは初めてだったからな。我も少しやってみたくて・・・。』
「私もなんかおもろそうやなと思ってしまってなぁ・・・。」
「いやぁ、私は彼に挑発されたのもあったのですが、環境上の問題でこう言った遊びは初めてだったので、つい・・・。」
「段々とめんどくさくなってきてたからなぁ、息抜きがてら良いかなと・・・。」
「ラグナがする事に私が参加しないわけ無いじゃないですか。」
めんどくさがり二名、好奇心なのが三名、わけが分からないのが一名で構成されたこの人員、本当に大丈夫なのだろうかお思わされるが、少なからず此処までやって来たのだから実力があるんだろうが殆ど放蕩者の集まりじゃないだろうか?とか思うっているだろうな。まぁ実際、纏まりの無いメンツなのは・・・・。それを傍から見ていた姫さん達は
「前に見た感じとは全然違うな?別人か?」
「アレを見ると元に戻ったという実感がわいてくるね。」
「・・・・なんと言いますか、何時もの悠先輩に戻ってますね。先日の雰囲気を少しでも残してくれれば・・・。」
「彼女をお目付役に雇えばもうちょっとマシになるかしら?」
「メイリンさんはお仕事があるのでそれは無理かと・・・。」
「そうなのかアーシア。」
「そうなのですか・・・。うふふっ。」
とか向こうでなんか言っているが、最後がやばかった様な?というか、幾ら半妖で神様で龍だと言っても流石にコレは痛いんですが!!コレも人間入っていますし!!とそんなこと思いながらメイちゃんに怒られて、ホッケーでの磨き残しを皆で掃除して行く。
そして今さっき、皹の入った所を修復してようやく終わり、朱乃嬢が水を入れ始める頃には皆さん水着に着替えており、俺と兵藤、ラグナは似たような海パンで俺は緑、兵藤は深緑、ラグナは黒めの赤の色をしている。木場は黒のブーメランというのか?そんな海パンだ。自慢のスタイルを強調する様な大胆な姫さんは白ビキニに、朱乃嬢は赤と青のビキニ、可愛らしいアーシア嬢と小猫の嬢ちゃんはスクール水着だ。俺達は視線を外すとスタイルの良いメイちゃんは白と緑を基調としたセパレート、アゼリア嬢は豊満な体の線が出やすい青と白の競泳水着だ。さらに視線を外すと
「「ぶふぉ!?!?!?!?!!」」
ひ、ひも!!?刀舞さん!!その灰色の紐みたいのってもしかしてスリングショット とか言う奴ですかい!?!!!さらにエスの方もヤベェよ!!小さくも豊満ボディを覆う白のマイクロビキニとか大事なとこが見えちゃうでしょうが!!?お前ら何考えてんだ!!
そんな事を思っていると横で歓声を上げている馬鹿まで居るし、さっさと泳ぎの練習をしないとなぁ・・・・。
「あ、あの、悠。どうですか?私の水着。」
「・・・・へ?メイちゃん」
プールの中に入る前に腕を掴まれて捕獲された。救援を呼ぶ為にラグナの方を見ると
「ば、馬鹿!!そんな恰好でひっつくんじゃねぇ!!!!!??!!!?!」
「良いじゃないですか?こう言うのはたまにしか無いんですよ?」
何時もながらの無表情でラグナに抱きついているエスさん。表情に居合わず大胆だねぇ、あ、プールに落ちた。溺れている。前にこんなん見た事あったな。人魚だか、水女か名前忘れたけど?彼女が右半身に抱きついている所為で上手く泳げないのだろう。水の中に段々と引きずる込まれる様に沈んでいる彼を見ていると再び、腕を引っ張られて
「き、聞いているんですか?」
「あ、悪い。――――――――あぁ、なんだ。似合ってんじゃね。」
「むっ、ちゃんと見ているんですか」
恥じらいを含んだ不機嫌そうな声と共に掴んだ腕を引っ張られて、体を彼女に向かい合う様にされた俺の視界に彼女の顔が移る。背丈が俺が少し高いだけであんまり差が無いので視界いっぱいに映って水着なんて見えないというか俺の体になにかや、やわこい物が当たっているんですが!?!!!彼女の豊満な胸に当たっていて、俺の体温に気づいてすぐに互いに一歩下がる。
「わ、悪い!?」
「あ、いえ、私は引っ張んたんですから!?」
そして離れた俺が彼女に視線を向けると恥ずかしそうに朱乃嬢やアゼリア嬢と負けず取らず大きな胸を片腕で隠そうとしているが、いやらしくその形を歪めており、もう片方の腕で引っ込んでいるお腹辺りを隠している。
そして暫くして俺達に近寄ってくるアゼリア嬢が
「私のはどうでしょうか?なかなか似合っていると自負しているのですが?」
「―――――――あ?つかお前はマジで泳ぎに来てんだな。」
と腰のあたりに手を当てて自信満々に言っている競泳水着をいた青銀髪のお嬢様。この方もフィットしていのもあるのだろうが、この中で一番自己主張の激しい胸をお持ちな上で、スラッとしたくびれに張りのある小尻。ホントにすっごいスタイルだな。ウチのお嬢は、まぁ幼児体型だか少女体型だかの中間ぐらいのもんだからなぁ、姉貴クラスの奴が・・・・・。
そんなこと思っていると俺の後ろから前から感じた物と同じ柔らかい感触と人肌の温もりが
「―――――っ!?!今度は何っ!?!?!」
「楽しそうにお話ですか?私も混ぜてください。悠君」
視線を後ろに向けると背中にもたれかかるように同じ様なアゼリア嬢と殆ど変りない胸を押し付けて、甘い声を俺にかける朱乃嬢。俺はすぐにその場を離れると警戒するように身構える。
そんな姿を見て
「あらあら、そんなに飛び退かなくてもよろしいではありませんか。わたしでも少し傷付きますわ。」
「いや、それはすまん。少しビックリしただけだ。他意はない。」
「そりゃ、いきなり後ろ取られたら誰だってビックリするやろ?まったく油断も隙もあらへんな。」
と言いながら此方に歩いてくる周りと引けを取らない程のバランスの取れたスタイルを隠してんだか、そうなんだか、分からない紐みたいなスリングショットという水着を着た刀舞が、めんどくさそうな顔をしながら、キセルを片手で遊ばせながら此方に来る。
「まったく、ただ水練するんやったら、こんなん着んでもええやろ。なんか窮屈やな。」
「テメェの場合はそれだけでもダメだから!!殆どすっぽんぽんだろう!!それぇ!!」
「うっさい奴やなぁ。そんなん見慣れているやろ?」
ニコニコして、知っている朱乃嬢と言った刀舞以外に衝撃が走った。確かにコイツはたまに家の中を服を着ないで歩く癖があるが、そんな状態で俺の部屋で寝ている事が多々ある。その所為で何回ビックリさせられたか・・・・。
そして恐る恐る俺に聞こうとする前に近くまで来ていた小猫の嬢ちゃんの所に素早く行って
「お嬢ちゃん!?相変わらず可愛いね!!上手く泳げないお兄さんと一緒に泳ぎの練習に付き合ってくれないかな!?!!!」
「・・・・な、なんですか?気持ち悪いですよ。」
「はっはっはっはっはっはっはっは!!!!!!今ではそんな罵倒すら、俺は心地良さすら覚えるよ。」
そう言って彼女の軽い体を両脇に腕を通して天高く持ち上げ、くるくる回る。すごく苦しいが彼は彼女達の追求から逃げたのだ。
そして急に止まって、白い目を向けている小猫の嬢ちゃんに眉を顰めて俺は
「それにしても小猫の嬢ちゃん?あんなに良く食べるのにすっげぇ軽いな。少しは重――――――ぶふぉっ!?!?!?!!?」
「・・・・最低です。」
高い高いされている小猫の嬢ちゃんの脚が俺の顔面に直撃、そのままお嬢ちゃんを離してプールに背中からダイブする。
そして難なく着地した彼女は、まるで屑を見るような眼で浮かぶ俺をプールサイドから見ていた。結局のところ何か危ない殺気から逃げて来たのに自分で火種を作って撃沈した俺はやっぱり馬鹿かもしれない・・・。
その後各自で泳ぎ始めて俺はある程度持ってきていた教科書をビニール袋に入れて見ながら泳ぎの練習をした後にプールサイドまで上がって、腰を掛けて足を水に付けて涼んでいた。俺の右腕が少なからず熱を発する所為で余り浸かっているとプールの水が温かくなってしまう。プールの時に右腕に何かしらしないと授業の時に面倒な事になるなと思いながら太陽に煌めく水面を見ていると疲れも手伝ってか段々と眠くなってきた。そういや最近まともに寝てないし、少し寝るくらい良いかな・・・。
そして俺はゆっくりと横に身体を倒して睡魔に誘われる様に目を閉じた。
暗い暗い闇の中で声が聞こえる。
闇に声と共に燃えるような赤い光が輝く
「お前は俺達を、ただただ忘れ去られて終わる俺達を必要だと言う。」
次に燃えるような青い光が輝く
「お前は、消えゆく者達を必要だと言う。」
次に煌めく様な青い輝きが、
「二天龍と同じ神器としての依り代を与え、汝は我らにあの黒き力に抗う為の力を求める。」
次に煌めく様な赤い輝きが
「守護者よ。再び私達に日の目を見せて貰えるのであれば、力を貸そう。」
四つに光が同時に輝き、
堅き赤銀の鱗に覆われ、肘に刀の様な反りのある刃が付いて、首の長い翼のある西洋の龍。
堅き青銀の鱗に覆われ、腕に籠手の様に大剣の様な刃が付いて、首の長い翼のある西洋の龍、
頭部、鼻先に巨大で鋭利な槍状の角を持つ、翼と腕が一体化しており、口から取り込んで圧縮した空気を噴き出して高速で飛ぶ為の推進機の様な巨大な主翼と背に副翼。細長い尻尾の先に短剣の様な刀身がある蒼穹の様に青い龍、
尻尾の先が巨大な剣の様な形状をしているのが特徴的。背に口から取り込んで圧縮した空気を噴き出して高速で飛ぶ為の推進機の様な巨大な主翼と背に副翼。西洋の翼のある夕焼けの様に赤い龍。
そう語りかけて来る龍達の姿以外にも影に隠れて分からないが、まだ複数、人型や動物の姿をした者達もいる。全部確認する前に段々とぼやけて行き、少しの肌寒さから眠りから目覚める。
変な夢を見たと目を擦っていると視線が少し傾いた太陽の光に揺らめいているプールの水面が移る。でも何故横倒しの姿勢なのか分からない上、頭に柔らかい感触がある。だが、前にメイちゃんの膝枕をして貰った時とは大分細い感じ・・・?と思っていると俺の近くから声が掛かる。
「・・・イッセー先輩の様にいやらしい事を考えないでください。」
「その声は、小猫の嬢ちゃんか?つかなんで俺、小猫の嬢ちゃんに膝枕して貰ってんだ?」
たしか、目を瞑る前は座っていた様な気がするんだが?と思っていると小猫の嬢ちゃんが
「・・・・プールサイドで座って寝ていたので危ないと思っただけです。そろそろ膝が痛いんで除けてくれると助かるのですが。」
「あ、ああ、悪い。なんか気にしてくれたみたいだな、あんがと。」
「・・・・別に良いです。」
なんか余り変わらない表情が少し照れている様にも見えるが、気の所為か?小猫の嬢ちゃんが座った状態で少し身を引いたので俺は体を起して、周りを見てみるがアレからあまり時間が経っていない様だ。だが、皆がプールサイドからプールの倉庫に屯っているのを見て俺が
「―――――――アレ、何やってんだ?」
「・・・・イッセー先輩がいやらしい行為をしていて怒られているんです。」
「ああ、そう。」
アイツ、いやらしいとかなんとか言ってこの集団輪の中じゃ、姫さんにアーシア嬢、木場?に続いて外に見えるメンツを除外するとゼノヴィア嬢か?兵藤の夢も形になってきてんじゃねぇのか?まぁ平和なら俺としては何でもいいだがな。そんなこんなで日が暮れてメイちゃんは何かすっきりした様な表情でまた会いに来ると言って先に帰った。
そして残った俺を含めた奴らは部室の方に移動してもまだ怒られている兵藤を見ながら、俺は制服に何時ものマフラー、ラグナは着替えの黒いワイシャツに黒いジーンズ。エスは青いTシャツに膝丈まである黒のスカート。アゼリアは首元と肩の無く、膝元まである白のワンピースに着替えている。聞いた話じゃ、ホモの次はゼノヴィア嬢から子作りを迫られたそうだ。頭が少しアレだと思ったが、本格的に駄目だ。特訓する時はどうやろうか考えていると、姫さんの向かいのソファで寝っ転がって居ると扉側から白い魔方陣が展開されて、前に聞いた様な声を聞きながら体を起して立ち上がると光の中から姿を現したのは昔の貴族が着てそうなスーツの身に纏った姫さんの兄貴、魔王”サーゼクス・ルシファーに何時ものメイド服を着ているグレイフィア嬢だ。
兄が妹に見せる様な温厚そうな笑みを浮かべながら賑わっている皆を見ていると一瞬、驚きのあまりに固まっていた皆が動き始めて、初めてのゼノヴィア嬢、アーシア嬢や関係無い傭兵陣は立ち上がったまま、視線を魔王様に向け、無礼が無いように兵藤達は片膝を付いている。
そう言うと彼はプライベートで此処に来たようで、アーシア嬢とゼノヴィア嬢に姫さんの事を支えてくれと伝えると、アーシア嬢は謙遜する様な感じに、ゼノヴィア嬢はまだ自分が何故悪魔に転生した辺りから訳が分からなくなっているが、改めて頼まれ、それを彼女が了承した後に俺達の方向いて
「久しいね。鴉君。いや、太陽龍王”霊烏路 悠”君。アレから大分仲間が増えたそうじゃないか――――。」
そう言って窓際に背を預けているラグナ達と目を向け、
「――――――魔人”ラグナ=ザ=ブラットエッジ”にその相棒”エス・V・ブルー”。」
「魔王さん。俺の名前はラグナ・ヴァルツだ。間違えないでくれ・・・。」
物怖じする所かそのままの姿勢で気だるそうに答えるラグナに何言ってんだと姫さん達の視線が入るが気にした様子が無い。
「コレは失敬――――――――。」
気にした様子の無いにこやかな笑みを浮かべながらそう言う。そんな彼にアゼリア嬢は前にやった様なスカートの両端を少し持ち上げて、片足を一歩後ろに引いて上品にお辞儀をしながら
「初めまして魔王、サーゼクス・ルシファー様。新たに戦列に加わりました。私は今代の月狼女王。コンスタンツェ家、当主アゼリア・コンスタンツェですわ。以後お見知りおきを・・・・。」
「君が・・。話には聞いているよ。中立主義の堕天使が集まるコンスタンツェ家。その長が月狼女王だったとは、君は人間と堕天使のハーフだ。余り悪魔には良い印象は無いと思うのだが、何故此方に?」
「堕天使だと言うだけで全部の堕天使が悪魔を敵視しているわけではありませんわ。それに少しの間ですけど彼等と一緒に居て余り悪い気はしませんし、まぁ・・・。」
そう言うとチラチラと俺を見る。何?なんだよ。俺にフォローを求めても何も出ないぞ?と顔をしかめていると少し真剣な顔がすぐに笑顔に戻って俺に
「ふはははははっ、なるほどそう言う事か・・・。君は剣姫と良い、魔人と良い、なかなか人を惹きつける物がある様だ。」
「あ、まぁどうも。――――――んん、剣姫?誰ですかそれ?」
俺がそう言うと魔王さんが刀舞の方を見て、皆も彼女に視線が行く
「む?――――――聞いていないのかね?”戦舞の剣姫”と言えばなかなか名が通っているのだよ。彼女は・・・・。」
「また古い名前なんか出さんとってや、魔王はん。私はしがない妖怪やで・・・・。」
「そう謙遜する事は無い。鴉君に皆も今後とも妹を頼むよ。」
照れて謙遜した様に言う刀舞。魔王さんが知ってるほどの剣豪なのか?前から動きとか我流の剣術とかかなりの物だったけど、話によれば地獄の番犬を瞬殺。ロン毛堕天使の攻撃を消し飛ばした様だったし、まぁ良いか、強いなら強いでコッチは助かる。まぁ俺としてはプライベートとは言え、なんで魔王さんがこんな所にまで来たかというと総督さんが言っていたトップ会談の事も入っているのか?だがなんで直々に出向く必要はあるのか?と思考を巡らせていると魔王さんに姫さんが
「それにしてもお兄様。どうして此処へ?」
「何を言っているだ。公開授業が近いのだろう?」
「――――――――っ!?ま、まさか!?!」
「―――――――――是非とも妹が勉学に励む姿を間近で見たいのでね。ああ、安心しなさい父上もちゃんと来る。」
ああ、そう言えば近日中にウチの学園って授業参観みたいのがあったんだっけ?ウチは誰も来ないから忘れてたわ。にしても妹の授業参観に父と兄に多分メイドの彼女も含まれて来ると、公開授業の時は学園が荒れそうだな。そんなこと思っていると姫さんが
「お兄様は魔王なのですよ。仕事を放り出してくるなんて・・・・。」
「いやいや、仕事でもあるんだよ。三大勢力のトップ会談をこの学園で執り行おうと思ってね。」
それを聞いて皆に衝撃が走る。まぁそうりゃあ普通こんな学園で行うなんて思わねぇだろうしな。コッチとしては出向かなくて良いだけマシだが、町の中ってのが難点だな。そう思っていると守護者にも要請の事も一緒に行って来た。そして今日はホテルでも取っているかと思ったら、姫さんが世話になっている兵藤の家に行くと言う。誘ったのは兵藤自身らしいが、さらに何故か、魔王さんが俺とも話したいと言うので兵藤の家に一緒に泊る事となってしまった。
さらについでに止まる事になったアーシア嬢と共に着替えを一度取りに行った俺に皆も俺達の頭なんだから魔王さんと親睦を深めて来い的な感じで送り出された。俺が言いだしっぺだけどこう言うのって相応しい人がやったらいいと俺は思うのだけど・・・。
一度兵藤の両親とはあっているのでそこまで驚かれなかったが、姫さんの兄貴が来た時た感じは大騒ぎ、兵藤母も腕をふるって料理を出してなかなか賑わっている。兵藤父もビールを注いでいる相手がオカルトや空想のみたいな悪魔の王的存在だとは誰が思うだろうか、はっきり言って次元がねじ曲っている。
そして楽しい時間が過ぎるのはかなり早い。時間は完全に就寝時間。兵藤部屋で無理矢理布団をベットの横に二つ敷いて布団に入っている。俺は扉から入ってすぐ横に横に敷かれ、魔王さんがベットの隣に敷いて、そんでベットは兵藤が寝ている。
まだ起きていた兵藤と魔王さんが話をしており、自分の受けている待遇に新鮮味と一家庭の温かみに満足と感謝、次に呼び方をイッセー君とサーゼクス様辺りまで聞いていると
「―――――君もまだ起きているのなら、話に加わらないかい?」
「―――――気付いてたんですか。」
そう言って座っている二人の目線が体を起こす俺に向かう。
「まぁね。単刀直入に聞くけど妹は君達の敵の事を知っているのかね。」
それを聞いて息が止まるかと思った。兵藤も息を呑んでいるのか沈黙している。聞いて来るのも当たり前だ。妹が危険に晒されて平然として居られるわけがない。俺は
「はい。話しました。その上での協力を要請も・・・・。」
「そうか・・・・。」
そう言う彼の言葉に安心した様な雰囲気すら覚える。何故と思って俺は
「何か、言わないですか?俺は貴方に非難されても可笑しくないんですよ。」
「私はコレでも妹の見る目を信じているんだよ。君は何かを強要したのではなくあの子が君に協力する事を選んだんだ。それなら私がとやかく言うのは筋違いという物だよ。―――――――――それに君達は守り抜くつもりだろう?」
そう言われて言葉無く沈黙していると続けるように魔王さんが
「最初君の目を見て、覚悟のある良い目だと思ったよ。今日までに君に何があったかは知らないがそれがさらに良くなっている。あってそんなに経っていないが、そう思わせる物が君の眼にはあった。そして種族は違うが、妹が身内と認めているのならば少なからず私も君の事を身内と思っている。―――――――――妹達をよろしく頼むよ。」
俺は観念した様に溜息を付きながら姿勢を正して魔王さんに体を向けて片膝を付き、胸に手を当て
「はぁ、分かりました。決意表明と言っちゃなんですが、――――――我が太陽龍王の名において、全身全霊を持って親交あるリアス嬢を含めた者達と共に必ずこの戦いを乗り切って行く為に尽力を尽くす所存であります。」
「それは頼もしい限りだ。―――――――――それにしても似合わないね。何時も通りにしてくれて構わないよ。鴉君、いやイッセー君の様にユウ君と呼んでいいかな。君も好きに呼んでくれて構わないよ」
「いいっすよぉ~。――――――では魔王さんで良いですか?」
「ふ~む。もう少し交友的な呼び名を期待していたのだがね。まぁいいか。」
魔王さんにまで言われるなんて、俺、涙が出ちゃう。その後は総督さんが、赤龍帝の籠手《ブーステッド・ギア》を狙っていたのでないかと兵藤が心配していたが、俺が一緒に居る間はそんなそぶりは無かった所か、一緒に研究に熱中過ぎていろいろとヤバい事になるかと思った。さらにあのロン毛、聞いてはいたが総督に永久冷凍の刑になってカチンコチンになっているらしい。再犯する可能性があるんだから妥当と思うが、さらに兵藤は総督さんが自分を洗脳するみたいな勘違いして焦っている所を魔王さんが宥めていると、ふと何思ったのか魔王さんが真剣な顔で
「―――――――――所で話は変わるが、君は女性の大きな乳が好みの様だね。」
「――――――――――――え?」
は?この魔王様は一体何をおっしゃっているのでしょうかと思っていると兵藤は立ち上がって
「は、はい!!大好きであります!!」
「―――――――――君はどうだい?」
「え、―――――――――――お、俺は余り女性の特徴は気にしませんが、ウマが合えばそれなりに・・・。」
「おい!!空気読めよ!!」
テメェがな!!真夜中だっての騒いでんじゃねぇ!!と思っていると魔王さんまで
「そう言った取り繕いは良いよ。笑いはしないさ、私も魔王で在る前に男だからね。」
マジでこの人魔王なの?と思うが、人じゃ無くて悪魔な彼に俺は恥ずかしそうに
「・・・・好きだよ」
「うん?」
「おい、聞こえねぇよ。」
「―――――――好きだよ」
「だから聞こえねぇって・・・!!」
糞!!人が恥ずかしがっている事を良い事に舐めた様な目で見やがって!!てめぇ!後で覚えてろよ!!
そして顔を真っ赤にしながら俺は声を絞り出す様に
「――――――強いて言うなら、大きな胸が好きだよ。」
「ほう、なるほど・・・。」
「おっしゃ!!コッチ側に歓迎するぜ!!同志よ!!」
コイツ、後で絶対地獄を見せてやる!!!そして次に姫さんの胸の話をし始めて、さらに何故か朱乃嬢まで出てくる始末、聞かされる俺も死にたくなりそうだ。彼は立ち上がっている兵藤に目を向けて
「イッセー君。コレは可能性は話なんだが・・・。――――――――君の赤龍帝の籠手《ブーステッド・ギア》で高めた力をリアスの胸に譲渡したらどうなるんだろうね?」
「―――――――はっ!?!」
何か衝撃が走った様な顔になる兵藤の次に俺の方を見ると魔王様は
「――――そしてユウ君、報告には聞いているのだがね。君の太陽龍王の力の一つ、進化の力はなのだが、私はそれを単なる未来の姿への疑似成長では無く、もっとも優れた高みに登る為の力と思っている。」
「――――――――え?」
なんだよ。俺の力を使えば大人の姫さん達に成るんじゃなくて、何かすごい神秘な美か何かに辿り着くとでも?聞いた話じゃリアに使ってからクロスした感じじゃ何も変わらなかったって小猫の嬢ちゃんから聞いてたから、本人に直接使う事になるんだろうが・・・・・・・・。なんかそう言われると気になるが、ああ!!ダメダメ!!そんな人体実験みたいなこと!?!?!俺は何考えてんだ!!
なんか違う理由で唸っている兵藤と俺に魔王さんは
「いや、唯の戯言だ。気にしないでくれたまえ。―――――――――おやすみ。」
そう言って大いなる謎を俺達に残して魔王様は先に寝てしまった。
そして翌日、この馬鹿と一緒に魔王さんが言い残した事を考えていた所為で眠れなかった。これも研究者の性なのか気になって仕方が無い。だが、その前に俺は自分の欲求を満たす為にそんなアホな事をするのが、たえ、耐えきれない!?!?!?!最近、研究で疲れているのにあの魔王様はなんて事言ってくれるのだ。そんな俺に
「おい、霊烏路。しっかりしろ」
「―――――――あ?アレ、皆は?」
「此処まで何も頭に入って無かったのかよ。部長はサーゼクス様達を案内、アーシアはゼノヴィアが起きて来ないからそれを見に行った。本当に大丈夫か?」
「ああ、だ、大丈夫だ。問題無い。」
「いや、そうは見えないんだけど・・・。」
本当に大丈夫かと眉を顰めながら俺を見ている兵藤。昨日のアレが無かったら快眠だったよ。言いたいが、それを言う気力すらない。
それにしても兵藤と二人きりで登校とは初めてかもしれないと何か新鮮味のある物を感じながら登校していると、校門前で突然、兵藤が左腕を押さえて痛がり、俺は以前に感じた力に身構える。
そして二人は感じた先に目を向けると校門前に背を預けている一人の綺麗だが少し雑な銀髪の青年がおり、黒いジャケットに胸元の広い深緑のシャツに鎖付きの少し引き締まった黒と赤茶色のカーゴパンツの凛々しく、声をかければ百人が振り向きそうな器量好しな男が俺達に歩いて来て
「―――――――――此処で会うのは二度目だな。」
「――――何?」
「――――――うん?この声は・・・。」
俺が言う前に男は
「『赤い龍(ウェルシュ・ドラゴン)』赤龍帝、兵藤一誠に『太陽の守護龍神(シャイン・ドラゴン)』 太陽龍王、霊烏路悠。――――――――――俺はヴァ―リ。白龍皇、『白い龍(バニシング・ドラゴン)』だ。」
そう言って、不敵な笑みを浮かべる白龍皇”ヴァ―リ”と名乗った男が悠然と立っていた。
今回は何時にも増してグダグダ感があったかも知れませんがご容赦を・・・。
『赤い龍(ウルシュ・ドラゴン)』みたいな名前をイグニスさんやレーネさんは持っていなかったか事に今日、気が付いて少し入れてみました。後で修正せねば・・・。
進化の力を使えば、辿りつく物とは何か、どうなるか気になってしょうがない悠を今後ともよろしく。
ではまた次回。