戦いの世界を生き抜いた女主人公は様々な世界で冒険するようです。 作:銅英雄
あれから日が沈むまで行動したけど、特に何事もなかった。強いて言うなら……。
~回想~
恵理「そういえば北公園に寄る前に南公園の方に行ったんだけど、その時に越後君を見かけたわ」
十一郎「越後を?」
越後竜太郎(えちごりゅうたろう)。至る人から馬鹿だ馬鹿だと言われる人物。口癖が『やれやれだぜ』とかだったり、10表では『まだまだだぜ』とか言ってた事からフルネームを考察するに彼の元ネタはジョジョの空条条太郎だったり、テニプリの越前リョーマだったりするらしい。
私が何故そんな事を言うのかというと……。
恵理「彼相変わらず何を考えているかわからなくて、中央で仁王立ちしてたと思ったら『やれやれだぜ』って言って公園から出ていったのよ」
この恵理の発言から考察するにまた彼も恵理のように人格が変わっている可能性があるからだ。
十一郎「アイツは何を考えているか良くわからないからな……」
瑠璃花「ですが話によるとまだハタが立っていなくて良かったです」
十一郎「そうだな。また明日にでも南公園に行ってみるか」
鈴音「今日中じゃなくていいの?」
十一郎「アイツはかなり自由人だからな。今から行っても多分南公園にはいないだろう」
鈴音「……小波君が良いなら別に構わないよ」
~現在~
なんて事があったくらいだ。明日になったら倉庫とか病院とか埋め立て地とかも見ておかなくちゃね。
そんなこんなで基地に戻ってきた。
十一郎「響さんと眼鏡はまだ帰ってきてないみたいだな」
恵理「……それにしてもあの廃ビルがこんなに住みやすくなったのね」
十一郎「それは多分唐沢教授のおかげだな」
恵理「唐沢教授……?」
唐沢「わしじゃよ」ヌッ
恵理「きゃっ!」
うおっ……。神出鬼没だな唐沢教授。
十一郎「教授、いきなり現れないでくださいよ……」
唐沢「いやすまんすまん。それよりもこれをやろう」
鈴音「これは……?見たところ指輪のようですけど」
光る指輪だね。未来が素材を持って帰ってきたら私も『合成』してみよう。私の方でも幾つか素材を持って帰ったしね。
唐沢「防具の一種じゃ」
十一郎「これはどうやって使うんですか?」
唐沢「それはわしにもわから……ゲフンゲフン!」
いやいや、なんで自分で持ってきたのに使い方がわからないんだよ……。しょうがない、助け船を出しますか。
鈴音「多分だけど、それを身に付ければ戦いの役に立つんじゃないかな」
十一郎「そういうものなのか……?」
瑠璃花「考えるのは後にして、とりあえず今は休みましょう」
鈴音「そうだね。多分未来達も帰って来るだろうし……」
そんな事を思っていたら未来達が帰って来た。……大所帯だね。5人もいるし。
未来「戻ったわ」
鈴音「おかえり……って」
なんか担架が来たんだけど……担架?乗ってるのってもしかして。
未来「通してもらうわよ」
十一郎「担架?乗ってるのは……」
瑠璃花「か、母さん!?」
なんと担架に乗っていたのは瑠璃花ママだった!
未来「病院の3階で見つけたの。安全な場所に移すのが最優先だったから、基地に戻ってきたという訳よ」
瑠璃花「母さん!母さん!!……駄目、返事がありません」
未来「病院で見つけた時に少し見てみたけれど、昏睡状態になっているみたいよ」
唐沢「それが原因でハタを立てられずにすんだとも言えよう!」
ふむふむ……。ならば昨日作っておいた私の秘伝の薬を使う時が来たかも!
鈴音「私にも少し見せて……」
霊華「…………」
鈴音「う~ん……」
瑠璃花「ど、どうでしょうか……?」
鈴音「うん、これならなんとかなりそうかな」
瑠璃花「ほ、本当ですか!?」
鈴音「勿論、もしもの時に備えて昨日作っておいた薬で治せる筈だよ。確か未来にも2つ程渡したと思うけど……」
未来「や、やはりあの薬を使うのね……」
あれ?未来には不評?
十一郎「ど、どんな薬なんだ!?」
鈴音「ジャーン!大宮印の万能薬でーす!」
瑠璃花「す、凄い色をしてますね……」
鈴音「あれ?反応が悪い?」
未来「それが普通の反応よ。けれど……」
有栖(あの薬は……!)
未来「その薬が効力を発揮した瞬間を見てしまったのよね」
鈴音「ん?ということは未来はその薬を誰かに使ったの?」
未来「ええ、私の後ろにいるわ」
11裏で薬が必要な人間なんてそれこそ瑠璃花ママくらいじゃ……。
有栖「初めまして、坂柳有栖です。あの薬の製作者でいいのですか?」
鈴音「あっ、うん、そうだよ」
な、何故よう実の坂柳有栖が此処にいるだぁー!
未来(やはりそういう反応になるわよね……)
有栖「貴女のおかげで私の先天性疾患が治りました。本当にありがとうございます!」
えっ?マジで?あの病気みたいなの治るの?じゃあ瑠璃花ママが目を覚ます確率がグッと跳ね上がったよ!
鈴音「それは何よりだよ。良かったね坂柳さん。……この場には私達の事を知らない人が他にもいると思うから、先に自己紹介しておくね。私は大宮鈴音だよ。訳ありでこの町に起こっている問題を解決するために来たんだ」
未来「響未来よ。鈴音と同じく訳ありでこの町の問題解決に務めるわ」
その後改めてこの場にいる全員の自己紹介を済ませて、いよいよ瑠璃花ママに薬を飲ませます!
鈴音「じゃあ行くよ……?」
霊華「…………」
鈴音「…………!」
私は凄い汗を流しながら薬を飲ませていたとこの場にいた全員が供述していたそうだ。
~そして~
鈴音「ふぅ……。これで大丈夫だよ。もう暫くすると目を覚ますよ」
瑠璃花「ほ、本当ですか!?ありがとうございます……!本当にありがとうございます!」
鈴音「気にしないで。……今日は皆疲れただろうし、ゆっくりと休んでね!」
私の言葉に皆頷いた。
未来「鈴音、今日集めた素材達よ」ドサッ!
鈴音「こ、こんなに?これは……!」
楽しい『合成』タイムだ!ひゃっはー!
~そして~
ふぅ……。出来た出来た。武器がクリアワルザーが3つ、DQT2000が1つ、強化バンテージが1つ、銅のナイフが1つ。防具がヘルメットが3つ、光る指輪が3つ、プロテクターが2つ。素材としては炭が10個、鉄が2つ。
うむ、1日目にしては破格の物ばかりだね!
鈴音「う~ん……!私もそろそろ休もうかな」
未来「そうしておきなさい。他の皆もぐっすりと寝ているわ」
鈴音「うん。……未来はどうするの?」
未来「私はもう少し素材を集めてから休むとするわ」
鈴音「そっか……。無理しないでね」
未来「ありがとう。でも大丈夫よ」スタスタ
そう言って未来は闇夜に消えていった。心配だけど、未来なら大丈夫だよね。
こうして長い長い1日が終わった。
今回はここまでです。
次回、パーティーを組み直してそれぞれの役割を果たす……!