戦いの世界を生き抜いた女主人公は様々な世界で冒険するようです。   作:銅英雄

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今回もよろしくです。


第6話 こうしてまた1つの世界を知る

夜になり、宿泊施設に部屋を2つ取って私はシロと2人で話をする事に……。

 

シロ「あの、話って……?」

 

ベル「単刀直入に聞くよ。……シロ、君はこの世界の人間じゃないよね?」

 

私が聞いた瞬間にシロは身体を強張らせた。

 

シロ「ど、どうして……」

 

ベル「理由が知りたい?」

 

シロ「は、はい……」

 

ベル「順番に挙げていこうか。まずは私達が出会った時。シロが着ていた服は少し汚れていたけど、この世界ではまず見掛けない服だから。次に昼間の発言ね。この世界にはあんなに便利なカプセルは存在しない。出来たとしたら少なくとも数世紀後になるだろうね。そもそもカプセルという言葉が今の時代にあるかすらも怪しいし」

 

寧ろ数世紀後でもあんなの出来ないよ。ドラゴンボールの世界って原始的なのか近未来的なのかわからない節があるよね……。

 

ベル「それなのにシロはあれがカプセルだと一目でわかった……」

 

シロ「…………」

 

反論出来ないのかシロはすっかりと黙り混んでしまった。

 

ベル「最後は私にしかわからない理由だけど、シロの気配そのものだよ」

 

シロ「け、気配ですか……?」

 

先程までの理由はアリスとマスミでも不自然に思えるものだったけど、最後の理由に関しては私とミライの様にドラゴンボールの世界で生き抜いた人間にしかわからない理由になる。……まぁドラゴンボールに限らず戦いの世界で過ごしてきた人ならわかるかもしれないけど。

 

ベル「シロから感じられる気配、歩き方、立ち振舞い、言葉のイントネーション等々……。挙げればまだまだ出てくるけど、特に目立つのはこのくらいかな?これ等がこの世界の人達のどれにも当てはまらないものだった」

 

シロ「……そこまでわかってたんですね」

 

ベル「別にそれがわかったからといってシロを追い出そうとはしないよ。寧ろ本当に仲間になったからこそ違和感を解決しようとしたんだ」

 

シロ「…………」

 

ベル「それにシロだけだと不公平だから、私達についても話すね」

 

シロ「ベルさん達について……?」

 

ベル「私達もシロと同じ別の世界からこの世界に来た人間だよ」

 

シロ「私と同じ……?」

 

ベル「正確に言うと私達はシロがいた世界ではないけどね。もっと言うとアリスとマスミは同じ世界だけど、私と此処にはいないミライという人物はまた別の世界から来たんだよ」

 

シロ「な、なんだかこんがらがりそうですね……」

 

ベル「難しく考えなくても良いよ。要するに私達はシロと同じ境遇だっていう事」

 

シロ「そうだったんですね……」

 

はぁ……。実際に説明すると訳がわからなくなってくる……。私こういった説明は余り得意じゃないんだよね。ミライならもっとわかりやすく、丁寧に説明するんだろうけど……。

 

シロ「……私、今の話を聞いて少し安心しました」

 

ベル「安心?」

 

シロ「私は此処の前にも別の世界にいたんですけど、その世界でも全く状況に着いていけず……。路頭に迷っていた私を助けてくれた人に戦い方を教えて貰って、その時に貰った短剣が今持っている物なんですけど……」

 

シロは途切れ途切れに、声を震わせて、涙を流しながら続きを話す。

 

シロ「そ、それでっ!私に優しくしてくれた人達が1人、また1人と死んでいってっ……!」

 

ベル「…………」

 

シロ「最終的には私1人になっちゃって、私に関わる人が不幸になるならずっと1人で生きようと思った矢先にこの世界に飛ばされて……!」

 

泣きながらもシロは続きを話す。

 

シロ「いきなり化物……マストドンの群れに襲われて、その途中にベルさん達に会って……!」

 

捨てられた身っていうのはいきなり異世界に放り込まれて、1人になった上にこの世界に捨てられたって事なんだろうか……。だとしたら酷すぎる話だ。

 

シロ「だから、だからベルさんが誘ってくれた時は嬉しくてっ!でも私といたらベルさん達が死んでしまうんじゃないかって怖くなってっ……!」

 

ベル「……ありがとう。話してくれて。辛かったでしょ?」

 

シロ「」コクンッ

 

ベル「心配しなくても良いよ。私は死なないように出来ているからね。シロは勿論、アリスもマスミも死なせない。でも私が危なくなった時は力を貸してね。初めて会った日も言ったけど、期待してるから」

 

シロ「はいっ……。はいっ!」

 

ベル「よしよし」ナデナデ

 

私は泣きじゃくるシロに胸を貸して頭を撫でる。シロも辛かったんだろうね。私のケースが比較的ラッキーだった訳だ。

 

ドラゴンボールの世界で家族同然に接していたあの子達は元気にしているだろうか……?

 

 

~そして~

 

シロ「……服を濡らしてしまってすみません」

 

ベル「気にしなくても良いよ。それよりも改めて自己紹介をしないとね」

 

シロ「自己紹介……?」

 

アリス「ベルさん、御呼びですか?」

 

マスミ「……状況を察するにシロに私達の事を話したんだね」

 

ベル「うん。だから改めて自己紹介をしようと思ってね」

 

アリス「成程……」

 

マスミ「じゃあ私から……。神室真澄。この世界ではマスミって名乗ってる。改めてよろしく」

 

アリス「坂柳有栖です。この世界ではアリスと名乗っています」

 

ベル「私だね。大宮鈴音だよ。この世界ではベルで通ってるよ」

 

私達の紹介の後シロは泣き止み、笑顔で自己紹介をする。

 

シロ「私はシロ……。元の世界では倉田ましろという名前です。改めてこれからもよろしく御願いします!」

 

ベル「うん。此方こそよろしくね」

 

シロ「はい!」

 

良い笑顔だ。また私達の絆が深まった気がするぜ!




今回はここまでです。

次回、ベル達はデジーマを訪れる……。
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