戦いの世界を生き抜いた女主人公は様々な世界で冒険するようです。 作:銅英雄
う~ん……。ミライは連絡がつかないし、町の人達に話を聞いてみるもユキコが言っていた曖昧なものばかり……。ここまでくると本当に幻の島があるのか不安になってくるよ。
ユキコ「むむむ……!」
今日もユキコは船内の窓から外を眺めている。
シロ「噂の島はまだ見付からないんだ……」
アリス「やはりデマなのではないですか?」
マスミ「あれからもう1ヶ月経つのに、同じ事の繰り返し……」
シルヴィア「あんなユキコちゃんは初めて見るよ」
ルナ「何か私達に出来る事はないのかな?」
リミ「何時も頼りになるユキコちゃんがあんなに苦悶しているなんて……」
ユリ「なんか私達まで不安になっちゃうよ」
この場にいる主力達は皆ユキコの心配をしていた。勿論私も心配している。ちなみにこの場にいないユラリは実家で療養しています。
ナナ「み、皆!大変だよ!」
どうしたらユキコが安心出来るかを考えているとナナが操縦室から出て来た。どうしたんだろう?なんか慌てているけど……。
ベル「どうしたのナナ?」
ナナ「な、なんて言えば良いのかな……?島が急に現れたの!」
ユキコ「!!」タタタッ
島が現れたという発言を聞くなりユキコは猛スピードで操縦室まで走った。
~そして~
ユキコに続いて私とアリス、そして操縦担当のナナが操縦室まで追って入る。
ユキコ「それでナナさん、急に現れた島というのはどの辺りですか?」
ナナ「え、えっとね……」
無表情なユキコだけど、目が血走っている様な雰囲気でナナに問い詰める。落ち着いて!
ナナ「……此処から北東に距離30の所なんだけど、そこは本来何もなかったの」
アリス「つまりそこに噂されている幻の島が出現したという事ですか?」
ナナ「噂通りなら可能性はあると思うけど……」
行くにしてもリスクが高い。もしも噂が真実だとしたら私達が島を散策している間に島そのものが消失してしまうと海の藻屑になりかねないからね。
ユキコ「……私は幻の島の真相を確かめたいです。これは私の我儘です。ですので反対意見が出たら諦めようと思います。他の冒険者が幻の島を訪れた、攻略したという情報が来るのを待ちますので」
ユキコは淡々と述べるが、本当は私達の反対を押し切ってでも島に行きたいんだろう。それでも彼女は私達の意思を尊重する。
ユキコは何時も自分の意見は二の次だ。仲間になった当初にミライが情報収集担当に任命した時も、単独行動が中心になった時も、ヘビヘビ団の人達の回収の時も、ダイガザラ島に行く時もユキコは自分の意見を言わずに私達に判断を委ねていた。
……船員の我儘を聞くのも船長の仕事だと私は思っている。
ベル「……ナナ、その島に向かって。責任は全部私が取るから」
ユキコ「!!」
ナナ「う、うん!」
アリス「よろしいのですか?」
ベル「勿論。今までユキコは我儘を言わなかった……。そんなユキコの御願いを聞くのもこの船の船長の努めだよ」
ユキコ「……ありがとうございます!」
ベル「気にしないで。アリス、皆に入念な準備をするように伝えて」
アリス「了解しました」
見付かったんなら行くしかないよね。あんな事を言ったけど、実は私も楽しみなんだよね。その島に行くのが……。
幻の島……別名新宝島。どんな島なんだろうか?
今回はここまでです。
次回、島に上陸したベル達は……!