戦いの世界を生き抜いた女主人公は様々な世界で冒険するようです。 作:銅英雄
私達はハタ人間達やライムと戦いつつ、店長室を目指す。
真澄「それにしても相変わらず此処はハタ人間が多いね……」
鈴音「まぁ此方からすれば色々な素材を落としてくれるから向かってくる分には大歓迎だよ」
古今東西全ての素材は数あればある程得するもんね。
~そして~
それで榎本さんの案内で店長室の前に着いた。
真澄「それにしても榎本はよく此処が店長室ってわかったね」
榎本「まぁ地図を貰ってるからね。じゃあ早速鍵を……」カチャカチャ
店長室の鍵を開けて中に入る。
有栖「それでこれからどうするんですか?」
榎本「えっと……。椿さん曰く此処の何処かに金庫室の鍵があるからそれを探してほしいの」
やる事が段々ドラクエ染みてきたなぁ……うん?
真澄「ちょっ、なんかハタ人間がゾロゾロと来たんだけど!?」
有栖「とても沢山いますね」
本当だよ。下手したらモール中のハタ人間が来る勢いだよ……。
鈴音「2人共水鉄砲の準備はいい?」
有栖「問題ありません」
真澄「何時でも良いよ」
鈴音「榎本さんは水鉄砲持ってる?」
榎本「うん、椿さんから貰っているから大丈夫」
それなら良かった。かなり数がいるけど、基本的に防衛優先で、数が少なくなったら一気に攻めていこう。
~そして~
……と思ったんだけど。
ゾロゾロ。
数が減るどころか増えていってるような気がするんですが……。なんで数減らないの?
真澄「これじゃあキリがなくない?」
榎本「このままだと押し切られそう……」
有栖「それはそうと何故十数人単位で襲ってくるのでしょうか……?」
本当にね。なんで多人数で襲わずに律儀に陣列組んで行動してるんだろうね。
ザーッ!
これは……店に雨が降っている!?
真澄「店内に雨!?」
有栖「これは……店内のスプリンクラー機能が起動していますね」
という事は……?
椿「よう」
榎本「椿さん!?」
青い風来坊こと椿さん登場!様になるねぇ……。
椿「店内のスプリンクラー機能がOFFになっていたからONにしておいたぜ。このハタを作った奴は相当な馬鹿だな」
なんか間接的に宇宙人を馬鹿にしてるよね。多分馬鹿な事には違いないと思うけどね。
榎本「……!?椿さん、後ろ!」
椿「あ?」
バキッ!
あっ、椿さんが突然出て来たワークボットに殴られた。
椿「ぐっ……!」
榎本「椿さん!椿さん!しっかりしてください!!」
なんか彼処だけドラマが出来てるんだけど……。
有栖「榎本さん、彼の安否を心配するのは後にしましょう」
鈴音「そうだね。今はこのワークボット達を殲滅させないと」
榎本「……そうね。覚悟しなさい」チャキッ
冷静になった榎本さんは木刀を取り出した。えっ?何処から取り出したの?
榎本「はぁぁぁぁっ!!」ダッ
そして駆け出した榎本さんが放った木刀の一閃によってワークボットを次々に殲滅していった。やだ、格好良い!
~そして~
椿「痛てて……。俺とした事が……」
鈴音「あっ、気が付いた」
榎本「椿さん!」ダッ
早っ!さっきのワークボット戦の時の木刀捌きと言い彼女の動きは今まで仲間にしてきた人の中でトップクラスだよ。まぁ何はともあれ……。
鈴音「これでさっき助けてもらった分はチャラって事で良いかな?」
椿「ガキが何を偉そうに。痛ててて……!」
榎本「椿さん、安静にしててください。……困ったわ。もっと広い場所で手当てしたいのに」
そういえばこの店長室は結構狭いね。ならば……!
鈴音「良かったら私達が今避難場所としている場所に来てよ。手当てはそこですればいいからさ」
榎本「良いの……?」
鈴音「困った時は御互い様だよ」
榎本「……そうね。その場所を案内してもらっても良いかしら?」
鈴音「ナビは任せてよ」
新たな仲間ゲット!2人共戦力的にはトップクラスだからありがたいね。
有栖「手当ての方を済ませたら榎本さんと椿さんの関係性を……」
榎本「お、覚えてた……」
……前途多難だけど、まぁいいか。
今回はここまでです。
次回、4日目終了と作戦会議!