戦いの世界を生き抜いた女主人公は様々な世界で冒険するようです。 作:銅英雄
未来side
強化された宇宙ビーストを早めに倒して龍の方を見てみると当たると危険そうなビームが白木恵理達に襲いそうだったので、龍の方向に跳ね返しておいた。……やりすぎたかしら?
「そもそも貴様の相手はアンデットビーストがしていた筈だ!」
未来「それならきちんと殺しておいたわよ。灰も塵も残さずにね」
私は鈴音程甘くはないものね。
「ば、馬鹿な……。あのアンデットビーストは俺の自信作なんだぞ!」
未来「知らないわよそんな事。まぁ多少鬱陶しくは思ったけれど、それだけね」
そもそも大神官様が与えた試練の内容に比べれば可愛いものよ。幾つもの異世界に行って小規模とはいえ歴史改変という本来ならば重罪ものにも関わらず私が本来の主人公だった筈の人物の代わりとか、その主人公のサポーターに回ったりと俗に言う『異世界チート』というのは楽とは正反対の位置にあるわね。
「く、くそっ!いけムゲンダイナ!」
「ガアァァァァッ!」
ムゲンダイナと呼ばれる龍が此方に向かってくる。どう対処しようかと考えた私は懐から1つの瓶を取り出した。そして……。
未来「はぁっ!」
ムゲンダイナに封印の儀を始めた。これはドラゴンボールで言うところの魔封波にあたる。
魔封波は本来なら使用後に副作用があって、使用者の身体に負担を与えて最悪命すら落としてしまうという技。
しかしそれは使用者の実力や対象相手の状態にも依存して、ムゲンダイナの場合は皆がある程度ダメージを与えてくれた事と自惚れるつもりはないけれど、私の実力が高い事によって使用後の負担はあってないものとなる。
「ガアァァァァッ!」
未来「はっ!」
スポンッ!
ムゲンダイナが瓶に封印された事を確認した私は瓶に蓋をして、再び懐にしまった。
「ムゲンダイナが……。き、貴様何をした!?」
未来「封印したのよ。この町で暴れられても困るからね」
「なんだと……!?認めない。認めないぞ俺は!」
ムゲンダイナが封印されたという現実を認めなくないのか、宇宙人が怒りのあまり叫びながら此方に突進してくる。それに対して私は拳銃を取り出して片手で構えた。
バンッ!
「くそ……!」ドサッ!
宇宙人は志半ばといった感じの武将の如く倒れた。あとはこれを始末するだけね。
恵理「お、終わったの……?」
未来「ええ、とりあえずはね」
私は宇宙人の死骸を跡形もなく処分した。
一見宇宙人側が全滅したと言ってもそれはあくまでも一時的にという事。こうして戦いに勝利しても鈴音達が宇宙人達の基地を破壊しなければ意味がないし、そもそも私達が隠れている基地の方に宇宙人達が殴り込みに来ないという保証もない。
だからこれは始まり……いえ、始まりにすらなっていないプロローグね。
今回はここまでです。
次回、基地に戻ったら……。