戦いの世界を生き抜いた女主人公は様々な世界で冒険するようです。 作:銅英雄
私達は突然逃げ出した高坂さんを追う為に、彼女が行きそうな場所を歩いていた。
十一郎「茜は公園が好きだからな。逃げ込んだ先は南公園だったって事もある」
小波君が先頭になって南公園前まで着いた。そして見覚えがあるアホ毛ピコピコ少女を見付けた。
茜「」タタタッ!
十一郎「いたっ!茜だ!」
鈴音「早いところ救出しないとハタ人間にされてしまうから急がなきゃね」
十一郎「勿論だ!」
有栖「この執着……。やはり小波君はロリ……」
十一郎「違う!!」
この漫才みたいなやり取り毎回やるのかな……?
~そして~
私達は南公園を1周してきたんだけど……。
鈴音「誰もいないね」
十一郎「可笑しいなぁ……。確かに見たんだが」
真澄「そもそも本当にその子を見たの?小波と大宮さん以外は誰も見てないんでしょ?」
神室さんの言う事は尤もだ。さっき北公園で見た時もそうだったけど、実際に高坂さんを見たのは私と小波君だけで、しかも殆んど一瞬だったから見間違いの可能性だって……。
梨子「ねぇねぇ!彼処になんかあるよ」
石川さんが指差した先に何やら家のようなものがあった。
十一郎「な、なんだこれ……?」
有栖「……段ボールで造られた家ですね」
いやいや、コレイエジャナーイ!っていうシーンでしょ?私知ってるよ?有名だったもん。
真澄「それにしても結構しっかり造られているわね……」
恵理「そうね。小波君が言っていたような子供なら、その時点にしては物凄い技術者よ」
確かに……。
梨子「ん?なんだろ……」グイッ!
ガラガラガラッ!
突如段ボールハウスが音を立てて崩れた。えっ?何があったの?
十一郎「お、おい!何やったんだ!?」
梨子「なんか糸みたいなのが出てたから引っ張っただけだよ」
どうやら石川さんが段ボールハウスに付いてた糸を引っ張った事によって崩れたようだ。あの糸は所謂支柱的存在だったんだろうね。
梨子「まぁ良いや。ねぇ、これって素材になるんじゃない?」
鈴音「……そうだね。この状態の瓦礫を必要とはしないと思うし、貰っておこうか」
恵理「……良いのかしら?」
白木さんが本当に良いのかと思っているけど、仕方ない。だって私達以外にとっては只のガラクタだもんね。
鈴音「とりあえず此処にはいないみたいだし、また後で北公園の方にも行こうか」
十一郎「……そうだな」
私達は一旦此処に出る事にした。
~そして~
茜「やっと食料を調達出来まし……ってええ!?どうして茜の家が無惨な姿をしているんですか!?泥棒さんでしょうか……?でも茜の家には何も盗る物はありませんよ?」
今回はここまでです。
次回、鈴音達は遂にピコピコ少女を保護する……!