戦いの世界を生き抜いた女主人公は様々な世界で冒険するようです。 作:銅英雄
有栖side
鈴音さんが石化解除の液体を作成していたのは宇宙人の基地を破壊に行く少し前の事でした……。
~回想~
有栖『鈴音さん、何をしているんですか?』
鈴音『ちょっとね……。ねぇ坂柳さん』
有栖『なんでしょうか?』
鈴音『これ、何かわかる?』
そう言って鈴音さんが見せてきたのは……。
有栖『これは……石?蝙蝠の形をしていますね』
鈴音『その解釈で間違ってはないと思うよ。でも私はこれを見て違和感を感じたんだよね。これは宇宙人側の攻撃によって石化した蝙蝠なんじゃないか……と』
有栖『……でも蝙蝠も宇宙人側の刺客なのですよね?』
鈴音『うん、これを見た時最初は宇宙人の怪光線で石化してしまったのかと思ったけど、もしかしたら宇宙人がハタ人間に持たせる予定の武器を試運転したんじゃないかって思ったんだ』
……もしもハタ人間が本当に石化させるような武器を持っていたなら少々不味い事になるかもしれませんね。
鈴音『もしもそうなった場合は全滅も覚悟しなきゃいけないかもしれない……。そうならない為にも石化しても元に戻れる可能性を模索してるって訳』
有栖『それでその複数の液体なんですね』
鈴音さんが用意した液体の数々……。その中には臭いが強烈な物も混じっている。
鈴音『私の予想が正しければこれ等を複合させる事で石化を解除できる物が完成すると思う。……此処にいるとちょっと危険だから離れた方が良いよ。臭いもキツいだろうし』
鈴音さんは側にあったガスマスクを装着し始めた。
有栖『あの……』
鈴音『さっ、離れて離れて』
私にも何か出来る事はないかと聞こうとしたら鈴音さんに部屋の外に出されました。それから約1時間後……。
ガチャッ!
鈴音『あ~、漸く出来た……』
有栖『す、鈴音さん、大丈夫ですか!?』
鈴音『……今の私は様々な薬品の臭いがしてるから近付かない方が良いよ。あと換気してるけど、私が合成している部屋にもね。ちょっと御風呂入ってくる……』
有栖『は、はい……』
鈴音さんはふらふらとした足取りで御風呂場に向かっていった。
~現在~
有栖「……という過程で造られたのがこの液体です。効果はその時に話した蝙蝠で実証済みと鈴音さんが言っていましたので、保障出来るでしょう」
真澄「それであの部屋からなんか変な臭いがしてたんだ……」
榎本「その時間から結構経ってるのにまだ少し臭うもんね……」
そういえば基地を出る前に鈴音さんが必死で換気してましたね。場所が廃ビルでしたから、念入りにやっていました。
有栖「それではこれを……」
私は液体を石化した鈴音さんにかけた。身体全体にまんべんなく。すると……。
パキパキパキッ……!
堀北「石にヒビが……?」
パキーンッ!!
榎本「嘘……。本当に石化が治った!?」
鈴音「ふぅ……」
石化が解け、鈴音さんが身体を解していた。
鈴音「皆、心配かけてごめんね」
優しい微笑みが帰って来た……。私はそれが堪らなく嬉しかった。
今回はここまでです。
次回、七不思議もいよいよ最後の……。