朝、まだ日の出てない頃、朝靄がかかる天宮市の街中、士道はいつものジョギングをしていた。これは士道が前世の人間、モロボシ・ダンだった時からの日課でもある。
士道は公園前につくと・・・・
「それ!それ!!そおぉーれ!!」
「ん?」
公園で何かの声がし士道は立ち止まり公園へ入っていくと広場にはオレンジ色の長い頭をアップの髪に準えた女性が両手にスティック棒をもってオタ芸をしていた。しかもその女性は士道の見知った顔であった。そして士道に気づいたのか女性は士道のほうへ顔を向き
「あら?君はあの時の少年ではないか」
「宇宙研究部の部長さん?」
先ほどオタ芸をしていた女性は数日前会った宇宙人研究部の部長であった
「え・・・・と部長さんはここで何をしていたんですか?」
「ん?ああ、これ?私あるアイドルのファンでね。次のライブに向けてこうやって応援の練習をしているのよ。えっと‥‥君の名は確か・・・」
「ああ、五河士道です」
「ああ、士道君ね。私は三年の丹波
ニコッと笑い、予備に持っていたのか部長こと夢露は士道にレーザースティックを渡し
「さあ、やってみよう!!」
「は・・・・・はぁ・・・」
数分後
「はぁ・・はぁ・・・意外と体力を使うんだな。この振り付けは」
「いや~君って飲み込み早いんだね~私の動きについてこれるなんて流石だよ。でさ、ついでになんだけど・・・・」
「すみませんが部活に入る気はないですよ?」
「あら?バレちゃった?」
「ええ、入部届の書類とペンを出している時点で気づかないわけないでしょ?」
「あはは!!そか~残念。まあ君は一筋縄じゃ行かないことは知っていたさ」
「ん?それはどういう・・・・・」
夢露の言葉に若干の違和感を感じそう聞く士道に夢露は
「おっと。そろそろ家に戻って学校に行く支度をする時間じゃないかな五河君?」
夢露にそう言われ士道は公園の時計を見るとそろそろ家に戻らないといけない時間であった
「それに君とはまた学校で会えるじゃないか。授業以外の時間の時は私はあの部室にいる。用があればそこに来た前、後輩の五河士道君・・・・・・いや、モロボシ・ダン君」
「っ!?」
士道は夢露の言葉に目を見開き再び彼女を見ると、すでに彼女の姿はいなかった。そしてあったのはベンチに置いてあった彼女が使用していたレーザースティックだけであった。士道はそのスティックを手に取り神妙そうな顔をするのであった
その後の学校の昼休み
「シドー!昼餉だ!」
と、十香は自分の机を士道の机にくっつける。すると隣にいる折紙も士道の机をくっつける
「・・・・ぬ、なんだ、貴様。邪魔だぞ」
「それはこちらの台詞」
二人はにらみ合いそういうそれを見た士道は軽くため息をつくと
「三人仲良く食べればいいだろ?」
士道が呆れるように言うと、十香と折紙は渋々といった様子で、大人しく席に着き、そして士道と十香は同時にお弁当箱を開けると折紙の目つきが鋭くなる。その眼を見た士道は自分のお弁当を見た瞬間
「(しまった!?俺のおかず、十香と一緒だったのを忘れていた!)」
セブン痛恨のミス。基本お弁当は士道が作っており、もちろん妹である琴里のほかに十香のも作っている。さすがに二人の弁当のおかずが全く同じなのは不自然すぎるのだ
「ぬ、な、なんだ? そんな目で見てもやらんぞ?」
十香は自分の弁当がとられると思ったのか怪訝そうにそう言うと折紙は
「・・・・・どういうこと?」
「えっと・・・・つまりこれは同じ弁当屋で買った・・・・」
「嘘」
そう言うと折紙は士道の弁当箱の蓋を取り
「これは今から154日前、あなたが駅前のディスカウントショップにて1580円で購入したのち、使用し続けているもの。弁当屋の物ではない。それにあなたはうそをつくのが下手なのも知っている」
「なぜ、そのことを知っているんだ?」
「それは今重要ではない」
「むう、さっきから二人で何を話しているのだ! 仲間外れにするな!」
折紙が士道に問い詰める中、話についていけない十香は頬を膨らませてそう言うと後ろから殿町がやってきて
「やあ、五河。俺の彼女にコーディネイトを頼まれたんだが、ナースと巫女とメイド。どっちが似合うと思う?選んでくれないか?」
「殿町。今はそういう問題じゃ……じゃあメイドでも何でも好きに選んではどうだ?」
「メイドだね?流石は五河。見る目があるね~」
士道が適当にそう言うと、そう言いすかさず消える殿町。そして折紙はじっと士道たちを見ていた。この雰囲気を何とかしてほしい。士道は正直に思った。すると教室から三年生の女子がやってきて
「ねえ、五河士道って子。ここにいる?」
「え?ああ、私ですけど?なんか用ですか?」
「ええ、丹波さんが君に部室にすぐに来てほしいって言ってたんだけど?」
「丹波さん?は、はい。わかりました。すまない十香、折紙。ちょっと席を外すよ。すぐに戻る」
「え?うむ。早く戻って来いシドー」
「ああ、折紙も悪い」
「・・・・・・」
そう言い士道は席を後にするが折紙はじっと彼のことを見るのであった
一方、士道はこの前来た宇宙人研究部の部室に来た。だが部屋の明かりはついてないらしく窓を見ても真っ暗だった
「・・・・・電気がついてない。来ていないのかな?」
首を傾げ頬を掻くと突然、扉が開きそこから手が出てきて士道の腕をつかみ引っ張りこむ
「うわっ!?」
驚いた士道。そして部屋に引っ張り込まれると明かりがつき彼の前には
「ようこそ、五河士道。いや、ウルトラセブン。私は君が来るのを待っていたのだ」
と、そこには丹波夢露が立っていた。しかも彼女の服装は学生服ではなく青と赤と黄色のカラフルな衣装でにこにこと笑っていた
「君は・・・・?」
「歓迎しよう。何なら君の友達で精霊である十香さんやASTの鳶一さんも呼んだらどうだい?」
そう言うと、彼女は部室に置いてある畳の上に座りそしてその真ん中にちゃぶ台を置くと
「まあ、まあ君も座りなよ。お茶も用意してあるし休み時間もたっぷりあるからさ」
そう言うと士道は警戒した表情で畳に座り、夢露は
「はい眼兎龍茶。毒は入っていないからググって飲んで」
そう進められ士道はお茶を飲む。味はウーロン茶と麦茶を足したような味であったが美味しかった。そして士道は
「お前はいったい何者だ?なぜ十香や折紙のことを知っているうえ私がモロボシ・ダンであり、ウルトラセブンだと知っている?」
「アハハ!知っているさ。まあ二人に関してはいろいろ調べて分かったことなんだけどね。君の場合会ってすぐに私と同族だと気づいたのさ」
「と、すると君は宇宙人」
「正解さ。まあ、正確には転生して人間として生まれ変わった宇宙人ってところかな?私のこと覚えていないかい?君とは戦ったことあるんだけど?」
「いや?覚えがない・・・・・・待てよ。この風景どこかで」
「も~つれないね~君とは昔今と同じようにボロアパートでちゃぶ台越しに話したうえに夕焼けの町で戦った挙句、君のアイスラッガーで私を裂いたではないか縦から真っ二つに」
その言葉に士道は彼女の正体に気づいた
「お前・・・・まさかメトロン星人か!?」
「ピンポーン!大正解さ。そうさ私は君と戦った元メトロン星人だよ。いや~何年ぶりだろうね~」
笑う丹波夢露。そう彼女の正体はかつて煙草に宇宙ケシの実を入れ人間を狂暴化させ人間同士の信頼関係を崩そうとした幻覚宇宙人メトロン星人であった。
「なぜ、お前が女になっている?君は男のはずだぞ?」
「まあ、これも転生っということかもね。私だって生まれ変わった時は驚いたさ。君に真っ二つにされエメリウム光線で爆死したと思ったら、人間の女の子に生まれ変わっていたんだからさ」
「それで・・・・お前はこれからどうするつもりだ?また地球侵略をするつもりか?」
「まあ、まあそんなに怖い顔で言わないでくれセブン。私はね地球侵略とかそういうのはない。もうこの星は狙わないよ。まあ狙おうにもたばこ喫煙者が減った今、昔のようなことやっても意味ないし、地球人。丹波夢露としての生活も気に入っているからね。こうしてお茶飲めるし・・・」
「・・・・・」
お茶を飲むメトロンに士道ことセブンは怪訝そうな顔をすると・・・・
「さて・・・・私からも質問だ。なぜ君がここにいるのかね?」
メトロンの質問にセブンはメトロンとの戦いの後どうなったか話した。そしてMacのことも。そして死んだと思ったラ五河士道となって生まれ変わったことも
「なるほど・・・・つまり君と私は同じ境遇ってところだね?いろいろと大変だっただろ?」
「まあ、そんな感じだな。それよりメトロン。お前は十香たちのことを知っていたみたいだが・・・・」
「ああ、精霊と空間振のことだね?いや~私もこの世界の地球人に生まれ変わって、驚いたさ、精霊と呼ばれる人と同じ姿をした謎の生命体にそれを対処する秘密部隊である防衛隊であるAST。そして今君が所属している平和的に解決しようとする組織ラタトスクのこともね」
「すべてお見通しってわけか・・・・」
「私だって、無駄に人生過ごしていないさ。空間振について調べたらいろいろ知っただけのこと。でもまさか君がこの世界に転生してセブンとして戦っていたなんて驚いたよ。後クール星人のことも」
「お前、クール星人のこと知っていたのか?」
「ああ、昆虫星人なのに相手を昆虫呼ばわりしている奴だろ?まあ、薄々知っていたさ。ただ気がかりなのは別宇宙。つまり我々がいた世界とは異なるこの世界になぜ彼らが出てきたのかってね」
「ん?メトロン。お前の仕業じゃないのか?」
「いや、地球人に転生した私にそんなことできるわけないじゃないか・・・・ただ」
「ただ?」
「君も知っている通り、宇宙にはたまにワームホールみたいな穴が発生することがある。もしかしたらクールはそれに巻き込まれたんじゃ?よくはわからないけどね」
「そうか・・・・・結局振り出しに戻ったか・・・・ところでお前のその恰好は?」
「ああ、この格好?まあ簡単に言えばこの世界の精霊のような霊装みたいなものかな?君が人間の姿の時に念力などの超能力が使えるように私も少しだけメトロン星人の力を使えるんだよ。この格好はその時のものさ。おかげでAST連中に精霊と勘違いされて追いかけられたものさ~それ以降この姿で歩き回るのはやめているしね」
「その時、お前はどうやって切り抜けた?」
「ん?宇宙ケシの実を使った煙幕で相手が混乱している最中に逃げてやったさ」
「オマエな・・・・・」
「安心したまえ、効力は一時的なものだ。誰も殺してないしけが人も出ていない。さてと・・・セブン。いや、ここはダン?いやそれとも士道君て呼んだほうがいいね。話は長くなってしまったが。簡潔に言おう。まずその一。私には地球侵略なんて野望はない。もう地球人に生まれ変わっているしね。そして第二におそらくこれからもクール星人みたいにこの星を狙う宇宙人がいると思うが私は君の味方だ。協力は惜しまないよ。もし宇宙人として悩むことがあるのならいつでも私に相談するといい。元宇宙人同士なら話しやすいこともあるだろう?」
「すまないなメトロン・・・・・いや夢露」
「なあに。同じ境遇の仲間だし、それにこの学校では私は君の先輩っということになるからね。後輩が困っているとき助けるのが先輩の務めだからね・・・・その代わり学校の先輩として君に頼みがあるんだよ」
「な、ナンダ?」
いやな予感がする士道。すると夢露はニタぁ~と笑い
「私をもう一度アイスラッガーで裂いて欲しいんだ!」
「はあっ!?」
「実はあの時、君に刻まれた痛みが忘れられないんだ。あの痛みが癖という奴になってしまってね。さあセブンに変身して私を切り刻んで罵ってくれ!!」
息を荒げてそういう夢露に士道はドン引きした表情になり
「メ、メトロン!いや夢露!お前はそんなキャラじゃなかったはずだぞ!あ、そうか!お前のそれは宇宙ジョークだな!?」
「・・・・・ち、バレたか」
「おい、なぜ舌打ち!?」
「アハハ!いや、君は本当にまじめだな~って思ってさ。まあ私としては面白いリアクションとか見たかったんだけどね~」
と、夢露がそう言った瞬間、町中にけたたましい警報が鳴り響いた
「っ!?空間振か・・・」
「どうやら精霊が現れるみたいだね・・・・・さてと私は避難しよう。君も早くあの十香という少女のもとに行きたまえ、君と話ができて楽しかったぞ士道」
「ああ、私もだ。ではまた」
と、いつの間に制服姿に戻ったメトロンこと夢露は立ち上がりそういうと士道もうなずき。夢露はどこかにそして士道は十香たちも元に急いで戻るのであった
セブン以外に来るウルトラ戦士は誰がいい?
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初代ウルトラマン
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ウルトラマンジャック
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ウルトラマンエース
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ウルトラマンタロウ
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ウルトラマンレオ
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ウルトラマンキング