デート・ア・セブン   作:疾風海軍陸戦隊

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氷の精霊と凍結怪獣

「もう2時間立つわね・・・・・」

 

一方、デパートの外ではASTの隊長である日下部とその隊員である折紙が外でじっと見張っていた

 

「攻撃許可は?」

 

「当分下りないわよ。相手は弱虫ハーミットでしょ?こんだけの建物をぶっ壊して、復興部隊を繰り出すほどの標的じゃないしプリンセスの時とは違うわよ」

 

「・・・・・」

 

日下部隊長はそう言うと折紙のほうへ向き

 

「不思議なものよね?どう見てもプリンセスに似た女の子があなたのクラスに転向してきて、しかも精霊反応が検出されないなんて、戸籍もおかしなところはないし、どうなっているのかしら?」

 

日下部はそう言う。折紙は十香のことを日下部に報告していた。そして日下部も十香のことを調べたのだが、彼女が精霊プリンセスである証拠の精霊反応はなく、しかも戸籍なんかも偽造ではなく本物であり、さすがに手が出せない状態であった。

 

「それだけじゃないわ。この前の行方不明事件・・・・そうあのへんな宇宙人だったけ?その事件の調査をしていた澤たちに協力した五河士道という少年。あの子、確かあなたが誤射して射殺しちゃったあの少年よね?」

 

「っ!?」

 

日下部の言葉に折紙はびくっと体を震わせる

 

「ごめん。気にしてたら謝るわ。その少年。調べたけどやっぱり同一人物だったわ。しかもあの少年は澤たちの話によれば宇宙人のことを知っていたし、何者かしら?あなたは何か知っている?」

 

「・・・・いいえ、知りません。日下部隊長…例の赤い巨人について何か?」

 

「ああ、あれ?あれ以来すっかり姿が現さないわ。あれも宇宙人なのかしら?それとも新たに出現した巨大な精霊かもしれないわね」

 

「…名前は決まったの?」

 

「いろいろ候補が上がっているわ『レッドマン』に『ビックレッド』など様々に出ているけど正式にこれだっというのは決まっていないらしいわ」

 

「そう・・・・・そう言えば澤と山郷の姿が見えないけど?」

 

「彼女たちなら、上のほうへ呼ばれたわよ。何でも星人退治に貢献した戦績で階級を一気に三曹に昇格させるのと、ASTの中で対宇宙人用の部署を作らせるって話らしいわよ。ま、でも彼女たちの任務は後方支援だし、ここにいても大差ないわ・・・・・それにしても雨のせいかしら。何だか寒いわね」

 

「現在の気温・・・・・マイナス7度・・・いや6度・・・・まだ下がっている。これは異常。恐らくハーミットの仕業・・・・」

 

「もしくは別の何かの仕業かもしれないわね・・・・・」

 

と二人はそう言いながらハーミットが出てくるのをひたすら待つのであった。そしてその間、二人を冷たい風が吹き荒れるのであった

 

 

 

 

 

 

 

一方、デパートの中では・・・・・

 

「ははは~!!どう士道君?よしのんかっこいい?ねえ、かっこいい!?」

 

と、よしのんは子供のおもちゃ売り場ある子供用のジャングルジムの上に立ちはしゃぎながらそういうと士道は

 

「よしのん。暗い中そこに立ってはいけない。もし落ちたりしたらどうするんだ。降りなさい」

 

と、そう言い注意するがよしのんたちは降りる気配はなく

 

「んもうっ、カッコいいかどうかって訊いているのにぃー。っと、わ、わわ・・・・っ!?」

 

「なっ!?危ない!!」

 

よしのんが不満げに言うが、その瞬間、足を滑らせてバランスを崩し手ジャングルジムから落下する。それを見た士道は、あわてて彼女の元へ行きキャッチする。その体制はお姫様抱っこの状態だった。

 

「大丈夫か?」

 

士道は心配そうにそう訊くが少女は無表情であった。そして士道は彼女を下すと

 

「気をつけろ。よしのん。君だけではなく君の友達のその子も危うくケガさせるところだったぞ?」

 

「あったたたぁー・・・・ごめんごめん、士道くん不注意だったよ~」

 

ウサギパペットのよしのんがそう答えると、突然インカムから

 

『士道、緊急事態よ。まずいことになったわ』

 

「ん?どうした琴里?何がまずいことに・・・・」

 

士道がそう言いかけた瞬間。士道は何かの気配を察知し、振り向くとそこには・・・・・

 

「と、十香・・・・?」

 

そこにはシェルターにいるはずの十香がそこにいた。そして十香は赤いオーラをまとっいそしてその眼は完全に激怒した眼であった。そして十香は

 

「シドー・・・・・今、何をしていた?」

 

ゆかりの表情で十香はゆっくり士道に言うと士道は先ほどよしのんをお姫様抱っこしたことを思い出す。

すると十香は

 

「あれだけ・・・・あれだけ心配させといて・・・・」

 

と、ゆっくり士道のところへ近づき

 

「女とイチャコラするとはなに事かぁー!!!」

 

と、強く地面を踏むとその位置を中心に床が陥没し、周囲に放射状の亀裂が入った。それを見た士道は

 

「(まずい・・・・・私の妻(前世の)怒った時と同じ状況だ・・・・・)」

 

冷や汗を流す中、スクリーンで見ていた琴里がスクリーンで

 

『あちゃ~これはまずいわね。十香の精神状態が不安定になっているわね。精霊の力が逆流しちゃっているわよ?早く機嫌を直したほうがいいわよ』

 

「しかし、どうやって・・・・」

 

士道が小声で琴里と話す中、十香はよしのんを指さし

 

「シドー!お前の言っていた用とは、この娘と会うことだったのか?」

 

「十香これにはちゃんとしたわけが・・・・」

 

士道は十香にちゃんと説明しようとしたがよしのんが

 

「お姉さんはえっと・・・・・」

 

「十香だ!」

 

「十香ちゃん。悪いんだけど~士道君はもう君には飽きちゃったみたいんだけどね~」

 

「「っ!?」」

 

「話を聞いてると十香ちゃんの約束すっぽかして、よしのんのところに来ちゃったみたいじゃない?」

 

よしのんは調子づいて十香をからかい始める

 

「これでもう決まりだね~ごめんね~これもよしのんが魅力的すぎるからだね~別に十香ちゃんが悪いって言っているわけじゃないよ~ただ~十香ちゃんを捨ててよしのんのもとに行っちゃった士道君を責めることもできないっというか~」

 

「うが~~!!!うるさーい!黙れ!黙れ!!黙れぇ!!!!」

 

よしのんの言葉に十香は涙目になって声を上げると両手をぶんぶん降りそう言うが、よしのんはその様子を面白がり

 

「ほら士道君も言ってあげなよ十香ちゃんはもう要らない子だと・・・・」

 

よしのんがそう言いかけた瞬間

 

「よしのん!!!」

 

「「っ!?」」

 

急に士道の怒声が響く。そして二人が士道を見るとそこには腕を組み怒気を含んだ眼をしていた士道がいた

 

「よしのん・・・・相手を揶揄うにも限度があるぞ!十香は要らない子ではない。彼女は私の大切な家族だ。そして相手を揶揄うとしてもさっきも言ったように限度っていうものがある!時に言葉は相手をひどく傷つける凶器にもなる。そう言う言葉は慎め!!」

 

普段怒らない士道が十香が馬鹿にされた時、我慢できずよしのんを叱る。そして士道の怒った姿を見たよしのんは

 

「ご、ごめんね士道君。よしのんはただ揶揄うだけだったんだ・・・・悪気はなかったんだよ」

 

「よしのん。私に謝るのはいい。ただほかに謝る人がいるんじゃないか?」

 

「うっ・・・・ごめんなさい十香ちゃん。よしのん初めて人と話すことができてうれしかったからつい調子に乗って十香ちゃんを揶揄っちゃった。本当にごめんね」

 

「え?・・・ああ」

 

よしのんは素直に十香に謝り十香は少し戸惑う。すると十香は急に肩を震わせる

 

「そ、それにしても・・・・・なんかいきなり寒くなってきた」

 

「そう言えば確かに・・・・・・」

 

と士道は十香の言葉に頷く。そして周りを見ると棚や机を見ると氷柱ができていて三人の吐く息も白かった。

 

「よしのん・・・・・これって君の力か?」

 

「よしのんは何もしていないよ?」

 

と、彼女自身にもわからないのか首をかしげる。そして士道はすぐそばに売ってあった温度計のサンプルを見ると・・・・・

 

「氷点下100度だと!?」

 

そのメモリは明らかに氷点下の数字になっていた。春になったばかりでこの気温はさすがにおかしい。そう思った士道。すると急にデパートが揺れ始める

 

「な、なんだ!?」

 

「わわわっ!?地震!?」

 

十香とよしのんが驚いたその瞬間、士道たちのいる場から少し離れた場所が崩れ落ちそこから巨大な顔と体が出てきた。その顔はまるでカタツムリみたいな長い目をしていてハトのような鳴き声を出した

 

「うわっ!?シドーなんだあれは!?」

 

「カタツムリのお化けだ!?」

 

「っ!?(あれはガンダーか!?)」

 

急に現れた巨大な顔に十香たちは驚き、士道は現れた怪獣に見覚えがあった。それは凍結怪獣のガンダーであった。するとガンダーは三人に向けて冷凍ガスを吐く。そしてそのガスは氷の槍のような形になり三人に向けて飛んでくる。よしのんはすらりとかわすが十香はいきなりのことで反応が遅れた。それを見た士道は

 

「十香!」

 

「うわっ!」

 

すかさず士道は十香の手をつかみジャンプして氷の塊をよける。するとインカムから

 

『士道。予想外のことが起きたわ。すぐに十香を連れて戻りなさい!』

 

「だが、ハーミットのことはどうする!?」

 

士道が琴里と話す中。よしのんはというとガンダーの凍結ガスによって凍った床に足を滑らせ、転んでしまう。そしてその瞬間、手から『よしのん』がスッポリと外れてしまい、よしのんはガンダーの口元に落ちる

 

「・・・・・っ!?」

 

「・・・・・・・?」

 

それを見た少女ハーミットは驚き、一方、自分の目の前に落ちたよしのんを見ると不思議そうな表情をし手を出してつかもうとすると

 

「かえ、して・・・・っ、くださ・・・・っ」

 

ハーミットはガンダーに近づこうとするとガンダーは彼女に向けて再び凍結ガスを噴射しようとしたその時

 

「危ない!」

 

十香がハーミットを引っ張り、ガンダーの凍結ガスから守るがハーミットは十香に目もくれず、ただ、ガンダーのほうを見る。そして

 

「・・・・っ、氷結傀儡(ザドキエル)・・・・っ!」

 

ハーミットが右手をバッと上げたかと思うと、それを真下に振り下ろしたその瞬間、床を突き破るようにして氷のウサギのようなものが現れる

 

「こ、これは・・・・」

 

士道が驚く中、ハーミットは、自分の足の下から出現した人形の背にピタリと張り付くと、その背にあいていた二つの穴に両手を差し入れた。そして人形の赤い目が輝き、鈍重そうな体躯を震わせながら、低い咆哮を上げ、ガンダーと同じように強力な冷凍ガスが大きなウサギ人形の体から放たれ室内に充満する。

 

「十香!」

 

士道は十香に迫る冷気を見て急いで彼女の体を抱き寄せる。そしてその冷気は二人を包み込むのであった。

そしてその冷気にガンダーは驚き動きを止めるとハーミッの駆るザドキエルが動き、その鈍重そうなシルエットに似合わぬ俊敏な動きで地を蹴ると、そのまま窓を割り屋外に飛び出して行った。

その中、ASTたちが飛び出てきたハーミットに攻撃をするがハーミットに傷一つ、つける事ができず空間に溶け消えていった。

 

「ロストした?」

 

日下部は急に消えたハーミットに首をかしげる。すると

 

グオォォーーーー!!

 

「「っ!?」」

 

デパートから急に巨大な生物ガンダーが現れ驚く

 

「な、何あれ!?」

 

「・・・・っ!?」

 

日下部と折紙が驚く中ガンダーは次の標的を二人に定めたのか、凍結ガスを放つ。その瞬間、周りが一気に凍り付く。日下部達はガンダーに向けて銃を撃とうとするが

 

「っ!?銃が凍結して発射できない!?」

 

「こっちも撃てない・・・!?」

 

マイナス140度の冷却ガスのため銃が凍結して発射できない状態になった。そしてガンダーはあざ笑うかのような声を上げると、まるで煙のように消えるのであった

 

「・・・・消えた?それにあの巨大生物はいったい何なのよ・・・」

 

日下部は突然現れたガンダーに疑問を持つ中、折紙は先ほどガンダーがいたところをきょろきょろ見ると何か見つけたのか首を傾げ降りていくのであった。一方デパートの中では

 

「い、いったい何だったのだ?シドー?」

 

十香は先ほどのことを士道に聞こうとしたが、士道は十香を抱き寄せたまま何も言わない 

 

「っ!?シドー?………お、おいシドー!しっかりするのだ、シドー!!」

 

十香は自分を抱く士道の手を握るがその手は氷のように冷たかった。そしてその体は寒さのあまり霜がついていて真っ白になっていた。先ほどのハーミットやガンダーの冷却ガスから彼女を守るため自分の体を盾にし、そのあまりの冷たさに気絶したのだ

 

「シドー!おい!シドー!!」

 

十香は涙目になり士道を揺り起こす。そしてそれをモニターで見ていた琴里も、士道の状態が非常に悪いことを瞬時にわかり

 

「作戦は中止よ!すぐに二人を『フラクシナス』へ回収するわ!急いで!!!」

 

そう意思で明示、士道たちはすぐに回収されるのであった。そして残ったのはあたり一面、凍結した町と破壊されたデパートだけになったのだった

 

 

 

 

セブン以外に来るウルトラ戦士は誰がいい?

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